ニュース

ガチとトロールと大歓声!「LoL」トッププレーヤーたちによるお祭り騒ぎ「LJL 2019 SPRING ALL-STAR」が開催

3月29日 開催

 ライアットゲームズは3月29日、PC用MOBA「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」の国内プロリーグ「League of Legends Japan League(以下、LJL)」において、「LJL 2019 SPRING ALL-STAR(以下、ALL-STAR)」をヨシモト∞ホールにて開催した。

 「ALL-STAR」はLJLのレギュラーシーズンに出場している8チームの中から選出された1名をリーダーとして、リーダーによる指名制で出身チームを問わずメンバー4名を選出。一部担当ロールすらもシャッフルした状態の"オールスター"チームを組み、各2チームずつ計4試合を行なうというもの。

 オールスター戦というとレギュラーシーズンでは見られない、夢のチームによる夢の対戦というお祭り的な側面が強いイベントだが、ことLJLにおいても「ALL-STAR」はまさにお祭り騒ぎのようなイベントで、8チーム40名の選手とともにメインMCにタケトさん、アシスタントMCにKatsudion氏、実況にeyes氏とイェーガー氏、解説にRevol氏とRecruit氏を迎えたまさにオールスター。観客はもちろん、参加しているプロ選手の顔からも笑顔が耐えない極上のイベントとなった。

【チームメンバーとPick/Ban】
TEAM OCEAN vs TEAM FIRE
TEAM ICE vs TEAM ROCK
TEAM GALAXY vs TEAM THUNDER
TEAM SHADOW vs TEAM WIND

真剣勝負とは一味違う!プロによる豪華なお祭り「LJL 2019 SPRING ALL-STAR」

 レギュラーシーズン中の試合において、試合会場は極度の緊張感に包まれている。そんな舞台で日本トップクラスの「LoL」プレーヤー、つまりはプロプレーヤーが持てる技量を尽くし、チームで声を掛け合って勝利のために全力を尽くす姿は、真剣だからこそ観客を魅了し、その胸を打つ。

 しかし今回の「ALL-STAR」はお祭りであり、チーム構成の段階から普段とはひと味もふた味も違う。8チームのリーダーを務めるのはそれぞれ名だたるトッププロたちではあるが、"正規チーム"のリーダーではないメンバーもいるし、チームメンバーはリーダー同士によるドラフトで決定。Evi選手率いる「Team Rock」を筆頭に「本気で勝ちに行く」という選定をしたチームもあれば、「元チームメイトだから」、「普段はライバルだけど実は一緒に戦ってみたい」、「仲良くなりたいから」などなどリーダーの独断と偏見に満ちた理由でメンバーを選定したチームもあったようで、既にコンセプトからしてバラバラだ。

 特に「TEAM GALAXY」などは試合前のインタビュー時点で本来のリーダーであるはずのhachamecha選手によってDay1選手が突然リーダーに仕立て上げられるという無茶振りもあり、チームコンセプトについて「いや僕は何も聞いてないんですけど、お笑い担当ですかね」とコメントして会場の爆笑を誘ったりしていた。

無茶振りを受けイジられるDay1選手

 ロールも"本職"ではないプレーヤーが担当することもあり、例えば「Yutapon選手がジャングルレオナでCeros選手のヴェインを襲撃する」といったもはやなにがなんだかわからないような大変カオスな状況も多発していた。念の為に補足しておくと、Yutapon選手はDetoNation Forcus Me(以下、DFM)のADC担当であり、Ceros選手も同DFMのMid担当である。

 つまり本来ぶつかるはずの無い相手がぶつかるという「ALL-STAR」ならではの組み合わせであったし、そもそも互いにメインロールではない上に、大事なポイントとして「レオナ」は本来ジャングラーではない。それでもYutapon選手のレオナは最序盤で2キルを獲得するような意外な強さを発揮していたりしていて、こういった謎のピックでも使う人が使うときちんと結果を残せるという「LoL」の面白さ、奥深さに改めて触れたような気さえした。

 その他にもかつて名を馳せたuinyan選手のモルデカイザーなどの「今もう1度見たいピック」や、ThintoN選手のMidイラオイなど、「普通やらないけどやったら面白い」というピックも続出。しかも選手たちは凄まじいハンドスキルの持ち主ばかりなので、それぞれきちんと見せ場を作っていく。ある意味個人の技術でなんとかする、という側面の強いソロキューのようなピックや試合展開が相次いだ。

【試合の模様】
キルをとりまくるYutapon選手のジャングルレオナ
Reiya選手のケイルとGrendel選手のクレッドが相打ちに!
HPがほぼない状態で次々とキルを決めるEvi選手のサイラス
"プロテクトADC"ならぬ偏った"プロテクトDay1"構成で活躍するDay1選手のアッシュ
Topでoddugi選手のボリベアをボッコボコにした上、クアドラキルを2回も叩き出したRayfarky選手のダリウス

 ちなみに、両チームがBANしたチャンピオンの頭文字をつなげるとファンのメッセージになるという粋なはからいなども見られた。中でも会場には熱心なファンが訪れていたこともあり、「TEAM SHADOW」vs「TEAM WIND」のBAN、「トリンダメア(T)」、「ランブル(R)」、「オリアナ(O)」「オラフ(O)」、「セジュアニ(S)」、つまり「TRO○○ ○○○OS」の時点でメッセージがわかったファンもいたようで、結果発表とともに会場はまたも爆笑に包まれた。

「TRO○○ ○○○OS」で会場からは笑い声が溢れ始める。もちろん答えは「TROLL CEROS」

 今回の「ALL-STAR」は会場を訪れたファンはもとより、プロプレーヤー自身が本当に楽しそうにプレイしていたのが印象的だった。各チームのリーダーたちは試合後のインタビューで満面の笑顔を浮かべながら口々に「楽しかった」という感想を述べていたし、試合中も普段の試合とは全く違う、白熱しながらもどこかリラックスした雰囲気で声をかけあっていた。

 また、観客としても夢のチームによる試合が見られたのはもとより、トロールピックスレスレの際どいピックや、それでも魅せるプレイを連発するプロの技術に夢中になった。試合はアーカイブでの視聴が可能となっているので、是非見ていただきたいと思う。

 ……とはいえ、お祭り騒ぎはここまで。来週4月6日には「Crest Gaming Act」と「Unsold Stuff Gaming」による春季シーズンの準決勝が開催され、リーグを圧倒的な成績で勝ち抜けた1位「DetonatioN FocusMe」に決勝で挑むチームが決定される。「ALL-STAR」の空気とは一転、頂上決戦への切符をかけた緊迫感に満ちた試合もまた、楽しみだ。