ニュース
【闘会議2019】「コール オブ デューティ ブラックオプス 4」世界への扉をこじ開けたのはLibalent Vertex!
驚異の粘り強さを見せたCYCLOPS athlete gaming、いま一歩及ばず……
2019年1月27日 18:58
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、プレイステーション 4用FPS「コール オブ デューティ ブラックオプス 4」(CoD:BO4)の世界大会「Call of Duty World League」(CWL)への出場を賭けたトーナメント戦「第1回『CWL日本代表決定戦』」を闘会議2019のSIEブースにて開催した。
今回の大会は、オンライン予選で選抜された上位8チームが出場。優勝チームは3月15日より17日まで米国のフォートワースにて開催される「CWL Global Open」への出場権を獲得することができる。
「CWL日本代表決定戦」に出場したのは、「CYCLOPS athlete gaming」、「GGWP」、「Libalent Vertex」、「野良連合」、「Rush Gaming」、「匠Festival」、「Unsold Stuff Gaming」、「XD Axis」の8チーム。27日はWINNERSを勝ちあがってきたLibalent Vertexと、LOSERSから這い上がってきたCYCLOPS athlete gamingによるグランドファイナルが行なわれた。
BO5で争われるグランドファイナル、「CYCLOPS athlete gaming」は2勝しなければならない。そんな厳しい状況でスタートしたグランドファイナル1試合目はARSENALでのHARDPOINT。CYCLOPS athlete gamingが押し気味に試合を進めたが、Libalent Vertexが逆転。ジワジワと点差が開いていき、sitimentyo選手によるALL KILLなど八面六臂の活躍もあり、結果は「250-119」でLibalent Vertexの圧勝となった。
この勢いは第2試合のARSENALでのSEARCH & DESTROYでも衰えることがなく、Libalent Vertexの快進撃が続く。FIRST KILLをスナイパーのAliceWonderland選手が一閃決めてみせたのを皮切りに、攻め込んでいく。Libalent Vertexはスキが全くない状態で、CYCLOPS athlete gamingのTimGUCHI選手が7 KILL 3 DEATHと気を吐くも、1人また1人と倒されていく展開が続き、結果はなんと「6-0」でワンサイドゲームとなった。
CYCLOPS athlete gamingは、もう1つも負けられない。にもかかわらず、ここまではほぼ一方的な試合展開であり、普通のプレーヤーならあきらめてしまう絶望的な状況だ。
3試合目はARSENALでのCONTROL。開始早々Libalent Vertexのsitimentyo選手が連続5 KILL、xAxSy選手が4 KILLを決め、もうチームの勢いを止められる者は誰もいない状態で、Libalent Vertexが先行する。誰もがもうこのまま決着が付くと考えた中でも、CYCLOPS athlete gamingはあきらめてはいなかった。ここで初めて防衛を成功させ「1-1」とすると、次もCYCLOPS athlete gamingが攻めきり、「1-2」と逆転。そのままの勢いで「1-3」と踏みとどまる。
それでもやはり後がないことには変わりないCYCLOPS athlete gaming。しかし流れは完全に変わっていた。第4試合はFREQUENCYでのHARDPOINT。第1試合でダブルスコアを喫したチームとは思えない勢いで攻め立てるCYCLOPS athlete gaming。優位なポイントを押さえ常に押し気味に試合を進め、Leisia選手が前線を開拓。一時、Libalent Vertexに攻め込まれ40ポイント差にまで持ち込まれるも、結果的には151-250と圧倒的な強さで取り返した。
試合は遂にラストの第5試合にまでもつれ込むことに。
第5試合は、FREQUENCYでのSEARCH & DESTROY。試合の後半息を吹き返し、流れを我が物としたCYCLOPS athlete gaming。その勢いを見ていた会場のファンもグランドファイナル1試合目をCYCLOPS athlete gamingが取り、2試合目にもつれ込む予感を感じ取っていた。
そんな第5試合はラウンドの取り合いとなった。片方がラウンドをとってもそこから一気に攻め込まれることなく、もう片方のチームが確実に取り返す。Libalent Vertexもグランドファイナル開始早々の勢いこそ感じられないが、細かい連携で確実に勝利をものにしていく。
最終的には、なんと最後の最後に5-5となり、泣いても笑ってもラストのラウンドで雌雄が決することとなった。第5試合を通じて活躍を見せたInaba UR選手がここでも驚異的なプレイを連発。Libalent Vertexがグランドファイナルに勝利を収め、世界大会「CWL」への切符を手にした。
Libalent Vertexのリーダーを務めるsitimentyo選手は「率直に嬉しいです!」とステージ上で歓びを爆発させた。試合後のインタビューでInaba UR選手は「目指すは世界であって、今回の優勝は通過点。全力で世界に挑みたい」とコメント。sitimentyo選手によれば、Libalent Vertexは東京ゲームショウ2018後にラスベガスで現地のチームと練習を行なうことで、連携面に磨きをかけていったという。知識の差を埋めていき、選手間で声出しを行ない、コミュニケーションを取るように心がけていったという。
一方で課題は、1度たたみかけられたときに立て直しに時間が掛かる点を上げた。グランドファイナルでいえば、3試合目で逆転されてから、結果的に立て直すまでに5試合目まだかかった点だ。それでも負の連鎖に飲み込まれずに立て直せたところが勝利のポイントだったと振り返った。
ラストに勝利を確信したプレイについて聞いてみると、AliceWonderland選手が「間違いなくInaba UR選手でしょう」と即答。xAxSy選手も「Inaba UR選手は凄い。このチームに入れて嬉しい」とコメントしており、チームメイトの皆が認めるところだ。第5試合のラストでxAxSy選手がカバーに入り連携しスペシャリストを倒していったプレイはまさに試合の行方を決めるポイントとなったプレイだった。この一連のプレイはInaba UR選手のすごさもあるが、Libalent Vertexのチームとして連携面を強化してきた練習が花開いた瞬間と言えるだろう。
一方、惜敗したCYCLOPS athlete gamingのリーダーを務めるNicochaaaaaaaann選手は「今回の敗因はわかっています。大会ということで、いつもの動きをすることができずに負けてしまいました。今回の反省点を活かして次は勝てると思う」と静かながらも冷静に敗因を分析し、その目はすでに次の戦いを見据えている。Leisia選手も「序盤に焦りすぎていつもの動きができませんでした」と振り返り、「悔しさをバネに、次回は絶対に1位になる」と語った。
試合の序盤はLibalent Vertexの一方的な展開となったが、やはりグランドファイナルだけあって、一筋縄ではいかない展開となった。CYCLOPS athlete gamingも負けてしまったが、絶望的な状況からここまでLibalent Vertexを追い詰めるその精神力は凄い。世界に向けての日本選手の熱い意気込みを見た気がしたし、昨年からより進化した「Call of Duty」の熱い戦いからこれからも目が離せない。
【お詫びと訂正】
記事掲載当初、Libalent Vertexの東京ゲームショウ2018での記載について誤った情報を掲載しておりました。ここにお詫びして訂正させていただきます。