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「JUDGE EYES:死神の遺言」発売! 名越稔洋総合監督「クリエイターとして緊張している」

12月13日 発売

価格:8,290円(税別)

 セガゲームスは、プレイステーション 4用リーガルサスペンスアクション「JUDGE EYES:死神の遺言」を12月13日に発売した。価格は8,290円(税別)。同日、新宿歌舞伎町にあるセガ新宿歌舞伎町店 2階 VRエリアにて「セガなま」の発売記念番組が生配信されたほか、名越稔洋総合監督によるサイン会も行なわれた。

 番組の出演を終えた名越氏と、ゲームにも登場するKICK THE CAN CREWのMCUさんが、記者陣に向けての囲み取材に出席した。名越氏は「JUDGE EYES」について「チャレンジの多いタイトルで、新しいIPですし、ゲームプレイの中身も新しい。ちゃんとリリースできて嬉しいし、ホッとしています」とひとまずは安心した様子。

名越稔洋総合監督(左)とMCUさん(右)

 同時に名越氏は「今年のクリスマス商戦は(この季節にしては大作が少なく)ボリュームが小さいと感じるが、我々としては、新しいIPだしプレイして欲しいことから(タイトルに)触ってもらえる機会を増やしたいと思っているので、チャンスではあると感じてます」と、今年の商戦をチャンスと感じているようだ。しかしそこはもちろん、ゲームの中身のクオリティで勝負している名越氏のこと。「新しいアクションアドベンチャーなので、触れてもらえば、新しい発見があるので、プレーヤーのみなさんにとってそういった体験が得られるゲームプレイになって欲しい」と語った。

 ちなみに、今回新しいIPということで「緊張感はあるか?」との質問には、「新しいIPということで緊張感は少し高いです。逆にナンバリングタイトルは数が出ることが計算できているだけに、ビジネス的なプレッシャーは高い。ただ今回の緊張感は、クリエイターとしての本来の緊張感だと思っているので……緊張しています(笑)」と答えた。

 MCUさんは、レトロゲームなどを置いているシャルルの店員としてゲームに登場。ゲームに出演できたことについては「メチャクチャ嬉しい。ゲームファンとして夢が叶いました」とコメント。「本物より少し足を長く描いてもらっていて、気を遣ってもらって(笑)。でも次はぜひともドット絵で描いて欲しいです」とレトロゲーム好きな一面を覗かせた。「JUDGE EYES」でもこれまでのセガの名作ゲームがいくつか収録されているが、好きなゲームを聞かれたMCUさんは「ずっとプレイしていた『ファンタジーゾーン』ですね」とのこと。

木村拓哉さんのタペストリーの前でサイン会を行なう名越氏

 最後にユーザーからの反響について聞いてみたところ、「現状は体験版についての反応が中心ですが、比較的ポジティブな反応でホッとしています」ということだが、同時に不安もあったという。「心配だったのは、(他のアクションアドベンチャーに比べ)プレーヤーにやらせることが多いんです。これを面倒と感じる人がいるかもしれない。でも、プレーヤーがゲームに求めるものが変わってきていて、スマートフォンのゲームをプレイする人が多い中で、他のコンシューマーゲームでも『ここまで簡単にするのか?』と感じることがある。でも我々としてはユーザーに楽しんでもらえれば良い。『ゲームはこうやって楽しまないといけない』とプレーヤーに押しつけるのはクリエイターのエゴ。今回エクストライージーをつけたのは、そういった理由から」だという。

 しかし名越氏はそこで終わらない。「でも、ゲームにおいてその面倒なところも面白いということを忘れないでもらいたい。あまりに何もしなくなれば見るだけで、それはゲームではなくなってしまう。(現在は)その臨界点に来ていると思う。『JUDGE EYES』では時代に沿った内容になっているが、その反応次第では、今後のセガのゲームのクリエイティブに反映されるかもしれない」と語った。なかなか難しい話だが、ゲーム作りにおける率直な悩みだろう。そういった意味でも「JUDGE EYES」は実に面白いタイトルに仕上がっていると言えるのではないだろうか。

用意されたパンフレットにサインを行なっていたが、来場者が持参したポスターにもサインしていた