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「絶体絶命都市4 Plus -Summer Memories-」発売記念イベントで、九条一馬氏がその熱い思いを語る!

九条氏「後日談をやりたいので、その準備をしています」

11月22日 開催

会場:秋葉原・エンタバアキバ by WonderGOO/SHINSEIDO



【絶体絶命都市】

11月22日 発売

価格:7,200円(税別)

CEROレーティング:D(17歳以上対象)

プレイ人数:1人(通信プレイ時:2~4人)

 グランゼーラは11月22日、秋葉原のエンタバアキバ by WonderGOO/SHINSEIDO店内にてプレイステーション 4用サバイバル・アクションアドベンチャー「絶体絶命都市4 Plus -Summer Memories-」発売記念イベントを開催した。当日は「絶体絶命都市」シリーズ統括プロデューサーの九条一馬氏のほか、声優の村井理沙子さん、シンガーソングライターの飯田 舞さんもかけつけ、発売に至るまでの苦労話やミニライブなどが行なわれた。その模様をレポートしよう。

【【PV】絶体絶命都市4Plus Summer Memories】

僕は、待っていたユーザーさんに支えられたことを忘れたことはありません

 イベントは、司会進行を村井さんが行ない、それに九条プロデューサーが答える形で進められた。ここでは、その模様を一問一答形式でお伝えしよう。

上写真が、この日の司会進行を務めた声優の村井さん。下写真が、シリーズ統括プロデューサーの九条氏

村井さん:まずは、本作の開発に至った経緯を教えてください。

九条氏:元々、「絶体絶命都市4」はプレイステーション 3用タイトルとして2010年から作り始め、1年数カ月経過した段階で開発中止を決めました。その時点では、いずれはプレイステーションで発売したいという思いがあったものの、中止になった時点では再び出せるとしては思っていませんでした。

 やってきたことが無駄になったり、間違っていたというままになるのはイヤなので、権利取得や資金調達ということをしていました。「絶体絶命都市」、「絶体絶命都市2」、「絶体絶命都市3」は、災害の場所に取り残された主人公がそこから脱出するゲームでしたが、今作はもっと大勢の人が逃げるというような形のものをと思い、当時PS3で企画していました。

村井さん:それにしても、発売中止になっても今まで心折れずにいたのはすごいと思います。

九条氏:逆ですよ。僕らは、ユーザーさんが待っていてくれてたのがすごいと思いますし、それがもの凄い支えになりました。発売できるとなった時、延期になった時、いずれも温かい支援をいただいていました。それを忘れたことはありません。

村井さん:ちなみに、PS3版制作時から変更・追加した要素はあります?

九条氏:変えよう、追加しようということはあまり意識せずに、今の技術で作り直しましょうというのがメインですね。足したのは、ゲームを進めていくと災害時に役立つ防災マニュアルが手に入る点。近いうちにリリースされるスマートフォンアプリとの連携ができるようになったので、収録しましょうということになりました。ゲーム中にも、スマートフォンへ災害に役立つ情報が追加されていきます。

 あとは、VR機能が追加されました。「絶体絶命都市」というゲームには、ものすごくマッチしていると思うし、入れられてよかったです。VRは本編とは別物になるので、作り足しています。

村井さん:開発に際して、苦労したところはなにがありました?

九条氏:「絶体絶命都市3」が7年くらい前、開発を再開したのが4年くらい前ですが、ゲームそのものを作る苦労はあまり感じませんでした。PS3版を見ながら開発していたんですが、妙なところで苦労したのはキャラクターが持っているのがガラケーなんです。これはさすがにスマートフォンに変えました。

 また、災害とはあまり関係ありませんが、ゲーム中に株が買えるという話がありました。7年前は株券が紙だったため、株の譲渡は株券を渡す形になっていましたたが、今は電子化が進んでしまい株券で取引している会社がない……主人公が株を取得するシーンがゲーム中に必要なので、そこは契約書という形に変更しました。

村井さん:ゲーム中に出てくる、選択肢の多さもポイントですよね。あれだけの数を考えるのは大変じゃないんですか?

九条氏:実は、考えるよりも作る人が大変でして……例えば、“汚い手を肩に乗せるなよ”と“嫌がる”と“内心そう思う”というのが別々にあると、製作サイドから「これ両方いりますか?」と言われてしまう。主人公が勝手に喋るのがイヤなので、主人公にやらせたいことや喋らせたいことは、基本的に選択肢にしようというのが社内のルールでありまして、おのずと“ここで選択肢がいるよね”となると、バランスを取らなければならないので自動的に増えてしまうんです。プレイしているときに“これは絶対に無駄”と思っても、それは厳選した結果なんです。厳選して8択になっているんです(笑)。ユーザーは絶対に選ぶわけない! と思う選択肢も、せめぎ合いを行ないながら作っています。

九条プロデューサーの好きな衣装は、メイド服の男用とレオタード!?

村井さん:ここからは、ユーザーさんから寄せられた質問に答えていきます。最初の質問は「絶体絶命都市4 Plus」で、1番力を入れたものは何ですか?

九条氏:悲しいシーンでは悲しい気持ちになれる、ということですが、エンターテイメント作品だと思っているので、バランスも重要ですね。バカゲーと言われることもありますけれど、それはそれで喜んだりしています。しかし、ずっしり重いシーンや嫌な気分になる場面もあり、そういうところはそういう気持ちで、でも全体としてはエンターテイメントとしてできあがるように気にして作っています。

村井さん:続いては、キャラクターが着る衣装で好きなのは何ですか? です。

九条氏:メイド服の男用と、レオタードですね。僕はレオタードを出したがるんですが、色にはこだわっていなかったものの、完成したら黒だしやたらエロいし。バグチェックを自分で行なう際はレオタードです。無料のDLCなので、ぜひよろしくお願いします。真面目な服も場違いな服もありますが、面白く遊んで欲しいです。

村井さん:よくわかりました(笑)。次は、作り直す際に特に苦労した点は何ですか? という質問です。

九条氏:PS3版と見比べるとわかりますが、グラフィックスは全然違っています。PS4版は、質感が表現しやすくなっています。作るの大変かというと、実は今のほうが作りやすいです。新しいゲーム機で作るのは大変だ……と言うのが都合の良い人もいるかもしれませんが(笑)、私は昔のほうが大変だったと思いますし、今は表現しやすいです。

村井さん:ゲーム内での、季節を決める基準はありますか?

九条氏:季節を決め、そしてロゴの色を決めます。季節は大事で、それ次第でシナリオやゲーム中の表現を変えています。今回は何月頃にしよう、とすごく大事にしています。

村井さん:最後です。今後、シリーズは何作目まで続けていくのでしょうか? と愛のある質問です。

九条氏:みなさんが良くしていただければ、いつまでも作りたいと思っています!

村井さん:ありがとうございます。それでは最後に、ユーザーの方々にメッセージをお願いします。

九条氏:長年お待たせしましたけれど、ようやく出せたものなので、これをベースに今後も展開していきたいと思います。すみませんが、修正パッチは適用してください(笑)。

 最後にお知らせですが、制作中から後日談を作りたいと思っていましたので、現在その準備をしています。できるだけ無料で追加配信できればと考えています。また、VRステージやコスチュームなども増やしていこうと思っています。いろいろと意見を頂ければ、調子に乗って作るかもしれません。今のゲームは、こんな感じで後から機能が追加できるというのは、すごく夢があると思っています。

 自分たちは、「絶体絶命都市4 Plus」をプラットフォームとして各種コンテンツを出していきたいと思っていますが、もしかすると「絶体絶命都市5」も本作の中に入ってしまうかもしれません。制作側としても終わらせたくないゲームになっていますので、登場人物などに気になる人がいれば、ぜひ後日談を期待してください。

後半には飯田舞さんのミニライブが開催され、最後に抽選会が行われて発売記念イベントは終了となった