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童話のキャラクター達がパンキッシュに大暴れするスマホ用「リボルバーズエイト」
菊池プロデューサー「リアルタイムストラテジーの楽しさを多くの人に知って欲しい」
2018年10月10日 19:05
セガゲームスは、Android/iOS用リアルタイムストラテジー「リボルバーズエイト」を今冬配信を開始する。基本プレイ無料のアイテム課金制。10月3日にティザーサイトが公開されており、有名クリエイターが参加していることでも期待を抱かせていた。
「リボルバーズエイト(以下、リボハチ)」は、おとぎ話の世界のキャラクター達が繰り広げるリアルタイムストラテジー。ところがそのキャラクター達は普通のおとぎ話に登場するキャラクター達とは大違い! シンデレラは日雇いのアイドルでバイクヲタ! 「アルプスの少女ハイジ」のクララは、ゼーゼマン家の技術力と財力にモノを言わせ車イスではなくパワードスーツを作り上げ戦いに挑む……などなど、くせ者のキャラクターが登場する。
ゲームシステム的にはシンプルで、3分以内に敵陣地にあるタワーをより多く破壊した方の勝利となる。プレーヤーは、一定時間ごとに溜まっていくインクを消費し、8枚のカードで構成されたデッキの中から様々な特徴を持つユニットを召喚。召喚したキャラクターは自動的に敵陣に進み攻撃する。
プレーヤーはデッキを構成するときにヒーローを設定。ヒーローは特別な「スペシャルスキル」を発動することができる。このほかに、30秒に1回、ステージに登場しているキャラクターの中からいずれかのキャラクターの「ノーマルスキル」を発動することができる。デッキの構成、さらにこれら2種類のスキルをどのタイミングで発動するのかが、勝敗を分けるカギとなる。ちなみにプレーヤーがどのキャラクターをヒーローとして選択したかは、相手にはわからなくなっている。つまり、ここでも駆け引きが発生することになる。
カードには“ヒーロー”、“建物”、“ミニオン”、“魔法”の4種類があり、ここからデッキを構成する。プレーヤーが作成したデッキは、敵陣に深く切り込むことができる「強襲タイプ」、遠距離から攻撃する「砲撃タイプ」、カウンターを狙う「反攻タイプ」の3つのタイプに自動で判別される。これにより、自分に合った戦い方を見つけやすくなっている。
ゲームのメインはもちろん対人戦だが、1人でストーリーを進めることができるクエストモードも用意されており、メインストーリーのほか、ヒーローごとのストーリーも用意されている。これらクエストがいわゆるチュートリアルになっており、ゲームの進め方や各キャラクターの使い方を学ぶことができる。
発表となった10月10日には都内で報道陣を集めた発表会が行なわれた。発表会に出席した菊池正義プロデューサーは「リアルタイムストラテジーの醍醐味は、狙った戦術がはまったときの快感。これをより多くの人に体験してもらうために、よりわかりやすくより楽しめるようにした。セガゲームスの本気を感じ取ってもらえればと思います」と自信のほどを語った。
菊池プロデューサーによれば、「リボルバーズエイト」を制作し始めたきっかけは、3年ほどさかのぼる。クリエイターが集まる新年会に出席したときに「悪魔城ドラキュラ」シリーズなどで知られる五十嵐孝司氏と出会ったという。ここで五十嵐氏から聞かされたキャラクターの構想に興味を持った菊池氏は、その場で「ご一緒させてください」と開発取り組む決意をしたという。
今回の発表会には、キャラクター原案を手がけた五十嵐孝司氏も登壇。当時を振り返り「“魅力的なキャラクター”と言ってもらって嬉しかった記憶がある」と語る。五十嵐氏は今回のキャラクターの作成について「みなさんが知っている童話でどれだけ悪ふざけができるか? ただ悪ふざけなだけでなく、原作を読み込んだ上で盛り上げるべきところは盛り上げ、ツッコミどころも作る。原作の雰囲気を残しながらも、どこまでやれるのか?」と単純にエキセントリックな設定にしたわけでなく、こだわりのポイントがあると説明した。
例えば金太郎。世にあふれる金太郎は可愛いか、面白いかで描かれることが多いが、「違う風に表現できないか?」と考え、格好良くしたいと考えたとき、ギリギリまで前を開け髪型を今風にしていくとビジュアル系に近づいていったという。そして金太郎と言えば相撲を取るなどクマが重要なキャラクターとして登場するが、「リボルバーズエイト」では実はクマの中には鎧武者のお父さんがはいっているという設定。確かにアニメーションを見ると、口の中に2つの光る目が!
また、浦島太郎はいわゆる玉手箱を開けた後の姿。五十嵐氏によれば、どうしてもおじいさんとおばあさんを出したがったが断られ続け、「ここだけは! ここだけは死守したい!」と押し通したのが浦島太郎だった。浦島太郎は玉手箱を開けることで一瞬にして歳を取ったので、気は若いのだとか。ラプンツェルに至ってはセガサターンのコントローラーらしきものをもっている
五十嵐氏は「ずっと暖めてた企画とキャラクターをみなさんに披露できて嬉しい。ゴシックや恋愛ものなどを作ってきましたが、『これだけぶっ飛んだこともできる』とがんばっていきたいので、βテストなどでより多くの人に面白さを味わって欲しい」とコメント。菊池プロデューサーは「五十嵐氏との出会いから始まったプロジェクト。戦略が決まったときの快感をより多くの人に楽しんで欲しいと思い、そのためにゲームをつくってきました。(発表以降は)ユーザーとともにゲームを作り込んでいきたいので、βテストにより多くの人に参加してもらいたい」とアピールし、発表会を締めくくった。
クローズドβテストを実施
今冬のサービス開始に先駆けてクローズドβテストの実施が決定した。10月10日から参加者の募集が始まり、βテスト期間は10月23日より11月2日まで。応募方法は、特設サイトの応募フォームにメールアドレスを登録するだけ。当選者様にのみ、登録したメールアドレスに連絡される。
【クローズドβテスト実施要項】
βテスト参加者募集期間:10月10日~10月22日23時59分まで
βテスト開催期間:10月23日~11月2日
対応端末:iOS:iPhone6 以上 (iOS10 以降)、Android:Android OS6.0 以降搭載機種
□βテスト応募サイト
https://rev8.sega.com/cbt/
このほかにも、事前登録数が10,000件突破することで「金太郎」が全員にプレゼントされるなど事前登録キャンペーンも開催される。
会場でちょっぴりプレイしてみた
発表会場ではプレイすることができる端末が用意されていたので、一足先にプレイしてみた。
正直なところ動作が不安定なところもあり、まだ満足にプレイすることができなかったのだが、例えばステージ内でのキャラクターの動きやスペシャルスキル、ノーマルスキルの発動時のアニメーションが非常に細かく美しく描かれている。それは登場キャラクターの設定の持ち味を最大限に伝えるものになっており、それだけでも十分にプレイしてみたくなる魅力があった。
一方で、ゲームプレイに関して言えば、きちんと各キャラクターのスキルなどを把握し、ゲームの進行を自分の頭の中で組み立て考えた上でプレイしなければ相手に勝つことは難しいかもしれない。そういった意味では、こういったゲームの特徴の1つであるカードの知識とスキルの発動タイミングを身に着けておく必要がある。もたついているうちに敵に攻め込まれ、スキルの発動もままならず、後手に回ってしまうという展開が自分以外のプレーヤーのプレイを見ている中にも見受けられた。
しかし、それ故にプレイを重ねていくうちに自分自身の成長を感じることができ、よりハマっていくのではないだろうか。ゲームバランスが非常に重要なゲームであるだけに、βサービス、そして正式サービスに向けて今後も追いかけていきたいタイトルだ。
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