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「fb.gg」でゲームストリーミングの一角を狙うFacebook

Oculus「Marvell Powers United VR」も体験

8月21~25日開催

会場:Koelnmesse

 Facebookはゲームのストリーミングをサポートするサービス「Facebook Gaming」のブースをGamescomに出展し、クリエイター向けのブースや、同社が擁するOculus Riftの最新作を出展した。

 Facebookは2018年1月からゲーム・ストリーマー・プログラムというゲーム実況者を支援するプログラムをスタートさせている。これはFacebookで実況配信を行なうための技術的なサポートや、ゲームコミュニティへの支援を行なうサービス。数十万人単位の視聴者を集めることができる人気ストリーマーは、マーケティング的にも大きな意味を持っており、先行しているTwitchやYoutube Gamingから顧客を取り込むことを目指している。

 6月には、ゲームのライブストリーミングサービス「fab.gg」をスタート。これまでニュースフィードで独自に配信されていたゲーム実況を集約し、ゲームタイトルをカタログのように並べて、好きなゲームの配信を見つけやすくしたものだ。

 さらに有料のアイテムを購入し、それをストリーマーにプレゼントすることで、相手に寄付ができる「Facebook Stars」もスタートさせた。これはTwitchにあるビッツと同様のシステムで、8月26日時点のレートでは、100スターが156円で、最高額では一度に20,000円以上を寄付できるようになっている。

 今回のGamescomのブースにも、ストリーマーが使用できるクリエイター専用のブースやラウンジが用意されていた。またステージでは人気のストリーマーによるゲーム実況が行なわれていた。fb.ggではゲームだけでなく、例えばゲームのトレーラーや、Gamescomで開催されたBlizzardのコスプレなども配信されており、ライブ配信終了後もその録画を見ることができる。そしてもちろん、ライブ配信中のものを含めてすべての動画はFacebookの自分のフィードへシェアすることができる。

 後発ではあるが、基礎となる膨大な会員数と豊富な資金力を持つFacebookだけに、今後ゲームのライブストリーミングのなかで存在感を増していくかもしれない。

Facebook Gamingのブース
ゲームストリーマーのための配信ブースが複数用意されていた
ブース内では「FIFA 19」と「アサシン クリード オデッセイ」の試遊も行なわれていた
ステージでは、女性ストリーマーによる「フォートナイト」配信が
ブースの一画にはラウンジが作られ、中では飲み物や料理などがふるまわれていた

Oculusブースでは新作「Marvell Powers United VR」を体験

 Facebookブースの一角を占めていたOculus Riftの展示エリアでは「Marvell Powers United VR」と「MOSS」がプレイアブルで展示されていた。「Marvell Powers United VR」はマーベルのスーパーヒーローとなってヴィランたちと戦う4人同時プレイが可能なアクションゲーム。「MOSS」は風景にインタラクトして、Quillという小さなネズミの冒険を手助けするアクションアドベンチャーパズルだ。

【MARVEL Powers United VR Launch Trailer】

 今回は7月27日に発売したばかりの「Marvell Powers United VR」を試すことができたので、インプレッションをお届けしたい。「Marvell Powers United VR」はMaevell、Oculus、Sanzaru Gamesによる共同開発。全18人のマーベルヒーローズと9人の悪役が登場する。

 使用できるのは以下の18人。4月に公開された映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」に登場するキャラクターを中心に、人気のあるヒーローが選りすぐられている。

【使用可能キャラクター】
ブラックパンサー、ロケット・ラクーン、デッドプール、キャプテン・アメリカ、ハルク、クリスタル、ソー、ホークアイ、ブラック・ウィドウ、スター・ロード、ガモーラ、キャプテン・マーベル、ドクター・ストレンジ、スパイダーマン、ウルヴァリン、ストーム、アイスマン

 試遊では、デッドプール、ロケット・ラクーン、スパイダーマン、ブラックボルトのパーティでニューヨークの街に現れたロキと戦った。筆者は両手に重火器を持って戦うアライグマのヒーロー、ロケット・ラクーンを操作した。

 まずはロビーでキャラクター選択を行なう。ロビーには他のプレーヤーもいて、短い時間ではあるが手を振ったり、サムズアップをしあったりしてコミュニケーションを楽しんだ。4人が揃うとマップの選択に映る。マップは4人による投票で決定し、ステージへとワープする。

 操作はそのヒーローが持つ武器や特性によって違っている。ロケット・ラクーンの武器は二挺マシンガンなのでまずは腰のホルダーに手をやってマシンガンを掴み、持ち上げたあとはトリガーで攻撃する。移動は左スティック、視点の移動は右スティックだ。また右スティックを押し込むことで離れた位置に一気にワープすることもできる。

 ミッションは地上にある発電施設を守るというもの。空から降ってくる雑魚敵を倒していると、途中でボスのロキが出現する。ロキは素早く移動しては、強烈な範囲攻撃を使ってくる。攻撃範囲に入ってしまうと、瀕死のダメージを受ける。特にロキが巨大化して放つ必殺技のような攻撃では高確率で即死した。ワープ移動をうまく使いこなせるようになるまでは、何度も倒されてはリスポーン地点からの復活を繰り返した。

 普段ならアクションゲームは酔いやすいからと敬遠気味だったが、本作はワープ移動を上手く使うことで有利な立ち位置に移動しつつあまり画面が揺れるような移動なしで戦うことができた。1回のプレイは10分程度。周囲にスーパーヒーローがいて、しかもそのヒーローが時に自分に向かってアクションをしてくれるというのは、マーベルファンにはたまらないのではないだろうか。ただし、ヒーローのかっこいい姿が見られるかどうかは操作している人次第ではあるが。