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クラシックかつストイックな連打ゲーを今1度!「ハイパースポーツ R」試遊レポート
100m走は恥じらいを捨ててJoy-Conを大きく振るべし!
2018年6月18日 14:01
のっけから思わず「定規」や「コスリ連打」といったキーワードが浮かびそうなトレーラーを公開したKONAMIの「ハイパースポーツ R」。
「ハイパースポーツ」を現代風にリメイクした本作は、簡単なキー操作でスポーツを楽しめるというポイントはそのままに、キャラクターのアンロック要素やストーリーなどを盛り込んで遊びの幅を広げている。また、トゥーン調にリファインされたグラフィックスが目を惹き、キャラクター達もアスリートらしい躍動感溢れる動きを見せてくれる。
E3 2018ではメディア向けに試遊台が用意されており、実際にプレイしたり"走ってみたり"することができた。製品版では陸上競技7種目が用意される予定だが、今回試遊できたのは100m走、幅跳び、槍投げの3種目。
100m走は最もシンプルで、十字キーの左右ボタンを連打して加速、タイムを競うというもの。ボタンを速く押せば押すだけ速く走れる。
正直に言って今どきあまりにクラシック、あまりにシンプルなシステムではあるが、それだけにプレーヤーの連打能力がダイレクトに結果に反映される。そのため前回より微妙に遅かったりすると、首を傾げつつ再び連打に勤しんでしまうような妙な中毒性があった。
また、100m走はJoy-Conのモーションコントローラーを用いた操作も可能となっており、本当に走るときと同じようにJoy-Conを握って腕を振ることでゲーム内のキャラクターを走らせることもできた。
タイム自体はおそらく通常のコントローラー操作でボタン連打をするほうが速くなりそうだったが、この操作モードで最も面白いのはプレイしているユーザーの姿。試遊エリアでは真顔で思いっきり腕を振っているメディア関係者の姿なども見られ、その光景そのものがシュールで面白い。
ちなみに、タイムの向上を求めて複数回走りつつモーションコントローラーの検証を試みたところ、Joy-Conは小刻みに振るよりもダイナミックに大きく速い動きで振った方が速く走れるということが判明した。なのでプレイするときは恥じらいを捨てるのがタイム的にもゲーム的にも良い結果が残せるだろう。
一方、幅跳びと槍投げは100m走とは異なり、ボタン連打の加速に加えて踏切地点でのタイミング要素が加わる。幅跳びはボタンを押すと、キャラクターの前方に飛ぶ角度を示すインジケーターが表示されるので、上下に動くカーソルをボタン操作で止める。紫で色付けされたベストの角度は概ね45度で、このタイミングを見計らって跳躍することで飛距離を稼げる。
槍投げは投擲の直前になると射的の的のようなものが現われ、その上を紫の点が動き回る。タイミングを見計らってなるべく中心地点に近い場所で点を止めることで飛距離が伸びるというシステムだ。
この2種目も基本は加速が命。ただ、必死に連打しつつジャストのタイミングを計るのは若干難しく、連打に集中していると踏切版を通りこしてミスになってしまったり、焦ってボタンを速く押しすぎて記録がでなかったりということになる。
連打とタイミングの両方がきちんと噛み合うと目に見えて数字が伸びるので、徐々に慣れてくると自分のスコアを塗り替えていくような楽しみが味わえる。個人的には槍投げが妙に気に入ってしまって、試遊時間の大半を槍投げで使ってしまった。
というのも、槍投げはカメラがキャラクターの後方に設置されているので視点的に主観に近く、"槍投げてる感"が味わえるのだ。ターゲットのタイミングも結構シビアなので、少しでも中心を外すと槍はズレた方向にすっ飛んでいってしまったりする。逆に両方が上手くいくと綺麗に真っすぐ飛んでいくので不思議な気持ちよさがある。ちなみに、開発者のなかでも槍投げは1番人気の競技なのだとか。
どの競技も操作そのものはとても簡単なだけにプレーヤーの腕前がモロに結果に反映されるので、ある意味ではスポーツらしくストイックなゲームと見ることもできるし、そこが本作の面白さであるようにも思われる。
現状はどの競技もシンプルに自分の記録に挑み続けるようなゲームとなっていたが、製品版ではマルチプレイのほか、キャラクターのアンロックや、それぞれのストーリーなども盛り込まれる予定だという。遊びの幅が広がれば、より熱心に連打に勤しむことができるだろう。続報に期待したい。
©Konami Digital Entertainment