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続編あり、新作あり!シリーズに旋風を巻き起こしそうな「Gears of War」プレゼンレポート
正統ナンバリング続編からタクティクスバージョン、さらにポップ!? バージョンまで
2018年6月11日 13:02
米Microsoftは、米国時間の6月10日に開催した「Xbox 2018 Briefing」にてエクスクルーシブタイトルや初公開のタイトルなど多くの情報を発表した。
Xboxシリーズというハードと「Gears of War」シリーズは切っても切れない関係にある。個人的な話になるが筆者が「Xbox 360」で最初に購入したタイトルも初代「Gears of War」だ。
カバーシューターとしての出来はもちろんだが、なんといってもアサルトライフルにチェーンソーをくっつけてしまうようなクレイジーな武器(ランサー)が登場したり、血しぶき飛び散る過激なゴア表現など、「Gears of War」はとにかく印象に残るタイトルだった。また赤い歯車で描かれた円の中に浮かび上がるドクロマーク(以下、オーメン)も印象的で、このマークこそが「Gears of War」であると言えるほどの象徴的なビジュアルだった。
そういったこともありXboxファンにとってはオーメンは特別なビジュアルなのだ。それが会場のスクリーンに表示されたときは観客も大いに盛り上がった。速報記事はすでにお届けしているが、本稿では発表の様子など詳細な点について改めて紹介したい。
「Gears of War」がまさかのデフォルメ!?「Gears Pop」
リードでも紹介したとおり「Gears of War」はその過激な表現があるから成り立っていると言っても過言ではないタイトルで、会場にオーメンが表示されたときは会場は大きな期待につつまれた。
この期待を良くも悪くも砕いたのが本日発表された「Gears Pop」というタイトルだ。
画面にデカデカと表示されたオーメンをチェーンソーでぶち破り登場したのは、なんと2等身にデフォルメされた「Gears of War」3部作の主人公でもあり、シリーズの象徴的なキャラクターである「マーカス」。筆者を含め観客も戸惑いを隠せない。敵も2等身にデフォルメされており、緊張感どころかコメディーさすら感じる演出だったが、爆発するグレネードや敵からの、そして壁にカバーする様子などからはTPSシューターとしての「Gears of War」らしさは残っているように感じた。
プレゼンテーションを行ったRod Fergusson氏によると「モバイルプラットフォームでプレイできる全く新しい体験」になっているという。プラットフォームはiOSとAndroidで2019年の配信を予定している。今回はティザートレーラーのみだったので実際のゲーム画面などを含め、今後の展開が気になるところだ。
初代「Gears of War」の12年前の世界を描く。「Gears Tactics」
ある意味でシリーズファンをガッカリとさせた「Gears Pop」という発表だったが、「ちゃんとコアゲーマー向けの作品も用意していますよ」というメッセージングを感じるような作品も発表された。それが「Gears Tactics」だ。
シリーズ初のPCゲーマー用に最適化された作品で、公開されたムービーを見ると“タクティクス”という名前から想定される通り、ターンベースのタクティカルストラテジー、いわゆる「XCOM」シリーズのような作品に仕上がっているようだ。
時代設定は初代「Gears of War」の12年前ということで、初代「Gears of War」の敵勢力「ローカスト」が人類への侵攻を始めたのが14年前なので、ローカストから人類への侵攻からそれほど間がないタイミングという時代設定となる。それを鑑みると兵士vsローカストの戦闘が描かれるのであろう。
ちなみに公開されたゲームプレイ画面はごく一部だったが、ヘッドショットで敵の頭が盛大に飛び散るという演出は確認できたので、こちらの作品ではシリーズ定番のゴア表現についても期待は持てそうだ。また定番の巨大なボス戦も登場するとのことで、ターンベースのタクティカルストラテジーとの相性は気になるものの、続報に期待したいところだ。ちなみに本作の発売時期については明確な発表はなかった。
シリーズファンには最高のサプライズ! 最新ナンバリングタイトル「Gears 5」
さすがにシリーズで2作も発表されたので、「これ以上の新たな発表はないかな」と考えていたが、プレゼンテーションの後半に凍りついたようなエフェクトになっているオーメンが表示され、ナンバリング最新作「Gears 5」の発表が行なわれた。
といっても元々「Gears of War 4」が発表されたときは、シリーズの新たな3部作が始まると銘打って発売されたので、タイミングはともかくその続編が発売されることは想定済みであった。
本作の主人公は「ケイト」という女性キャラクターだ。前作にあたる「Gears of War 4」では連れ去られた母親を探すために、主人公らとともに戦場に身を投じることになったキャラクターだ。
トレーラームービーを見たところ、時系列的には前作のクリア後の話になるようで、前作のネタバレになる可能性があるので詳細は避けるが、「Gears 5」の物語のスタートはケイトと“ある人物”の死別がきっかけになるようだ。
こちらもゴア表現、特に敵に近接したときに発動できるフィニッシュムーブの残虐さは健在で、そういった意味では日本で発売できるかが不安になるほどである。(実際に「Gears of War 4」の発売直後はその過激な表現から日本のCEROレーティングを通過できず、最終的には発売されたものの海外の発売からは大きく遅れる結果になった)。なおリリースはワールドワイドでの発売は2019年を予定している。
今回の発表を通して個人的に気になったのは今回発表された3つのタイトルともに「of War」という文字がなかったことだ。シリーズの中でも異色中の異色である「Gears Pop」はともかく、シリーズとの繋がりが明確になっている2作品で「of War」という単語がなくなっているのは、タイトルの問題か、筆者が深読みしすぎなのか……、個人的には非常に気になる点だった。
ともあれシリーズファンにとっては続編の発表あり、サプライズありと非常に満足できる発表だった。今後の情報発表に注目していきたい。