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元SCE社長兼CEOの平井一夫氏がソニー代表執行役社長兼CEOを退任
後任は副社長兼CFOの吉田憲一郎氏
2018年2月2日 16:36
- 2月2日発表
ソニーは2月2日、新経営体制を発表し、ソニー取締役代表執行役社長兼CEOの平井一夫氏が4月1日付けで退任し、取締役会長に就任することを明らかにした。新たに社長に就任するのは、現副社長兼CFOの吉田憲一郎氏。
平井氏は1995年、CBS・ソニー(ソニー・ミュージックエンタテインメント)から、ソニー・コンピュータエンタテインメントに出向し、米国法人Sony Computer Entertainment AmericaでPlayStationの販売業務に携わったことをきっかけに、主にSCEAでキャリアを積み上げ、SCEA社長兼CEO、SCE代表執行役社長兼COO、SCEグループCEOなどを歴任。2009年からはSCE社長兼CEOを兼任しながら、ソニーの代表役EVPに就任し、2011年に執行役副社長、2012年に代表執行役社長に就任。エンターテインメント畑出身の初のトップとなった。
SCE時代は、プレイステーションの生みの親として知られる久夛良木氏の後任として、当時苦戦していたプレイステーション 3のグローバル展開に尽力。現行世代のプレイステーション 4の大ヒットに結びつけた。
なお、平井氏の右腕としてSCEA時代から支え続けていたアンドリュー・ハウス氏も、2017年10月にソニー執行役EVPおよびSIE社長兼グローバルCEOを退任している。
平井一夫のコメント
2012年4月より、社長 兼 CEOとして『ユーザーの皆様に感動をもたらし、人々の好奇心を刺激する会社であり続ける』ことをミッションに掲げ、ソニーの変革と収益力強化に邁進してまいりました。第2次中期経営計画の最終年度となる今年度において、目標として掲げた経営数値を上回る業績を見通せるまでになったこと、そして多くの方に元気なソニーが戻ってきたという感触を抱いて頂けるようになったことを大変嬉しく感じています。新しい中期経営計画がはじまるこのタイミングで、新しい経営体制にバトンタッチすることが今後のソニーにとって、また私自身の人生においても、適切であると考え、社長 兼 CEOからの退任を決断しました。
後任の吉田憲一郎は、2013年12月にソニーに復職して以来、CFOとしての役割に留まらず、私の経営パートナーとして、ソニーの変革を一緒に先導してくれました。吉田は戦略的な思考と目標達成に向けた強い意志、そしてグローバルな視座を持った経営者です。多様な事業領域に及ぶ幅広い知見、経験、そして強固なリーダーシップは、これからのソニーを牽引するのに最もふさわしい人物と考えています。私も、吉田を中心とする経営体制が着実に軌道にのり、成功するよう、今後は会長という立場でサポートしてまいります。
吉田憲一郎のコメント
社長 兼 CEOを拝命するにあたり、平井及び取締役会からの信頼に感謝すると同時に、大きな責任を感じています。平井が主導して築き上げた経営基盤を引継ぎ、ソニーがグローバル企業としての競争力を高め、長期的な収益成長を実現する企業となるよう、ソニーグループの経営陣と社員と共に、更なる改革に取り組んでまいります。
まずは、4月から始まる新たな中期経営計画、そして2018年度の事業計画をしっかりと固め、着実に実行していくことに注力します。ソニーの『これから』を、経営陣と一緒に考え抜き、様々なステークホルダーの皆様のご期待に添うことができるよう、そして『より良いソニー』を創っていくために全力で取り組んでまいります。
永山治(取締役会議長、指名委員会議長)のコメント
2012年に厳しい経営環境の中で社長 兼 CEOに就任し、6年間にわたる取組みでソニー再生に多大なる貢献をした平井さんに心から感謝しています。その平井さんから、今期を以て社長 兼 CEOを退任したいという申し出を受けたときは複雑な思いでしたが、何度かお話をさせて頂き、取締役会としても本人の決断を尊重することにしました。
指名委員会では常に経営陣の後継者計画の議論を行っていますが、今回の平井さんからの提案を受け、改めて議論を行い、吉田さんが平井さんの後を継ぎ、ソニーの社長 兼 CEOとして今後の経営をリードするために最適の人物であると判断し、取締役会においても全会一致で吉田さんの社長 兼 CEO就任を決議しました。取締役会は、平井さんと共に、吉田さんの新経営チームを株主の立場で監督するとともに、強力にバックアップしていきます。