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【スマホアプリ今日の1本】注目のスマホRPG「ディスティニーチャイルド」

セクシーなだけが良さじゃない、今注目のスマホRPG

11月24日 配信開始

プレイ料金:無料(アイテム課金制)

「ディスティニーチャイルド」の3大ポイント

・有名イラストレーターによるセクシーなキャラクター
・スピード感あるバトルシステム
・Live2Dでぬるぬる動く!

 ステアーズより11月24日にリリースされたAndroid/iOS用RPG「ディスティニーチャイルド」。配信前からテレビCMを打ち、都内では駅や大型ビジョンで広告を出すなど宣伝に力を入れていたこともあり、サービス開始から僅か6日で150万ダウンロードを突破している。

 本作は"よくある"スタミナ制のスマホRPGだが、グラフィックス面に非常に力が入っている。「マグナカルタ」のキャラクターデザインなどを手がけたキム・ヒョンテ氏によるちょっと(?)セクシーなキャラクターが、Live2Dによって動き出す。また、楽曲は「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」にも楽曲提供をしているESTi氏が手掛け、日本版では有名声優を起用するなどとにかく豪華なゲームだ。

 とはいえ、本作はれっきとしたRPGということを忘れてはいけない。いくら外見が素晴らしくても、中身が駄目なら台無しだ。課金しなくても楽しめるかは読者も気になるところだろう。そこで今回は筆者がリセマラ無し+無課金で約10日間遊んでみたプレイレポートをお届けする。

【「デスティニーチャイルド」公式PV】

ハイスピードな戦闘システムも魅力の1つ

 本作は次期魔王を決める魔王争奪戦を舞台に、最弱の悪魔である主人公が「チャイルド(使い魔)」を集めて戦うというストーリー。少年漫画のようなストーリーだが、主人公は基本的にやる気がなく、サポーターであるサキュバスのモナに引っ張られて嫌々戦いに身を投じていく。キャラクターの設定やストーリーの随所に挿入されるユーモアは最近のライトノベルのような雰囲気が漂っていて面白い。

ストーリーはフルボイス&キャラがぬるぬる動く

 ゲームの流れはストーリーやイベントダンジョンをクリアしながらチャイルドを入手・育成していくというもの。チャイルドはストーリーやガチャなどから入手することができ、その全てが最高レアリティまで強化することが可能。自分の好みのキャラクターを強化することができる。

 ゲームモードは大きくストーリー本編と、ストーリーに比べると少し難易度の高い「夜の世界」に分かれる。「夜の世界」にはイベントダンジョンや他のプレーヤーとのリーグ戦など様々な要素が詰まっているため、ゲームの大半はこちらをプレイすることになる。

「ストーリーマップ」と「夜の世界」。夜の世界ではストーリーや戦闘のリプレイもみられる

 どちらのモードでも戦闘システムは変わらず、リアルタイムかつセミオートで進んでいく。この戦闘システムがスピード感があって実にいい。1戦も3分程度で終わるのでストレスがない。それでいて戦略性がしっかりとあるのが本作の魅力の1つだ。

 味方キャラクターである「チャイルド」は自動で通常攻撃をするが、スキルはプレーヤーがタップやスライドといった操作で発動させる。スキルにも種類があり、スキルゲージが溜まれば発動可能な「ノーマルスキル」、強力だがクールダウンが発生する「スライドスキル」のどちらを発動させるかを常に選択する必要がある。また、スキルを使ってゲージをためれば必殺技ともいえる「ドライブスキル」を、「ドライブスキル」を数回打てば通常スキルを打ち放題になる「フィーバータイム」に突入する。

 パーティーは最大5体のチャイルドで組むことができる。チャイルドには攻撃型、回復型といったようにそれぞれ役割が設定されており、スキルもチャイルドによって異なるのでどのチャイルドを組み合わせていくかが重要になってくる。特に他のプレーヤーとの対戦では編成はもちろん、いつスキルを打つかが勝敗を分けることになる。考えなしにスキルを発動してもリーグ戦では勝利を掴むことはできないのだ。

スピード感溢れるバトル。もちろんキャラも動く

 こうしたスピード感と戦略性がしっかりと組み合わさりながらも、ライトなゲーム性に落とし込んでいることには感心させられた。また、戦闘中のキャラクターの動きやスキルエフェクトも素晴らしく、プレーヤーを飽きさせない。戦闘面では新しい楽しさを感じることのできるゲームだといえるだろう。

育成面でも多彩な要素が

 多彩な育成要素も本作の特徴だ。強化素材を集めてチャイルドのレベルを上げ、ゲーム内マネーを支払ってスキルのレベルを上げることができる。また、同じレアリティのチャイルドを素材にすればチャイルドのレアリティを1つ上げることができたりと、不要なチャイルドは所謂「エサ」にしやすく、どんなチャイルドも無駄にはならない。

強化素材は曜日によって異なる属性のイベントダンジョンで集めるのが基本
「キズナ」をあげればチャイルドのストーリーを閲覧できるようになる

 特に「キズナ」というシステムには目を引くところがある。これは不要なチャイルドから抽出したり、ミッションでもらえる「オニキス」という素材を使うことでチャイルドとの「キズナレベル」を上げることができる。キズナレベルを上げるとステータスの強化だけではなく、チャイルドのストーリーやボイス、コスチュームなどが解禁される。不要なチャイルドをオニキスに変換できるだけでなく、気に入ったキャラクターの背景などを知ることができるというのはモチベーションの維持に繋がるだろう。

 また、素材の収集ではダンジョンに潜ったりする必要があるのだが、2倍速モードやオートスキル、スタミナが尽きるまでフルオートで周回してくれる機能があり、パーティが一定以上育っていれば片手間に行なうことができるのが非常にありがたい(実は筆者は、この記事を書きながら溢れたスタミナをフルオートで消化中である)。

 これ以外にも、スタミナがない時間を利用して素材を集められる「探検」や、フレンドとの親善試合で僅かだがスタミナが貰えたりと、かゆいところに手が届いている点も好印象だ。

スタミナがないときでも放置しておくだけの「探検」や連戦モードである「アンダーグラウンド」を利用できる。素材は他にもPvPの報酬コインで購入可能。また、装備品も存在し、こちらも収集&強化できる
画像の「マーリン」や「マヤウェル」など、★4でありながら下手な★5より強いカードも

 上記の通り全キャラが最高レアリティまで進化することができ、見た目やストーリーが好きなチャイルドを育てても損はない。また、弱いチャイルドでも今後上方修正されることがあるようなので、高レアリティのものはエサにせず取っておくことをお薦めする。

 育成面で難をあげるとしたら、入手時に★3以下のチャイルドはスキルが弱いことが多く、強化してもそこまで強くないということだ。それでも深い愛と綿密な戦略があれば乗り切ることはできるのだが……。

気になるガチャ、課金要素はやや渋め

無課金ながらキャンペーンで★5を入手できた。今後もこのようなイベントに期待

 以上のようにゲーム性はよく練られており出来がいい。となれば気になるのはガチャや課金といった部分だろう。まず、筆者はリセマラ無し、無課金でも問題なくプレイできている。最高レアリティの★5を初回のプレゼント分しか持っていなくても、しっかりとパーティを育てていればストーリーは進めることができるし、配信直後のキャンペーン中ということもあり、スタミナが足りないと感じることもなかった。ただ、他のプレーヤーとの対戦では厳しい面があり、高レアリティを最初に引けたかどうかの差が大きいため、リーグ戦は「Pay to Win」になっていることは否めない(リーグ戦の戦闘回数も課金によって増やせるというのは、e-Sports好きの筆者にはどうも腑に落ちない。お門違いの指摘ではあるのはわかっているが……)。

 また、キャラクターゲーということもあってか「ガチャ」はかなり渋い。入手時に★5の最高レアの確率は1パーセントとかなり低く、かなりの試行回数が必要になる。救済要素として★5確定ガチャが存在するが、これを回すためには何度か通常のガチャを回すかキャンペーンを待つ必要がある。

 しかしながら、現在では筆者もガチャやキャンペーン、イベントを通して★5を5枚入手できている(ガチャで引いたのは1枚だけ)。それに、育てた★4のチャイルドは下手な★5よりも強いので問題なくストーリーは進められているし、対人戦でもなんとか勝てているといった具合だ。

 以上の点から、課金が必要なのはリーグ戦で上位を目指すか、どうしても好きなチャイルドを手に入れたい、好きなチャイルドを1秒でも早く育てたい場合のみといえるだろう。それ以外の人はお得な初回に1回だけ、980円で購入できる限定パックに課金してみてもいいかもしれない。これは筆者も検討中だ。

 1週間限定パックなども存在するが、ガチャの排出率を考えるとやや高いように感じる。勿論、上記に該当する方は購入を検討してみるといいだろう。

 また、本作のガチャには「召喚LIVE」という機能がある。このモードを選択するだけで自分が行なうガチャをフレンドに配信できるというものだ。召喚中には事前に設定したコメントを表示させたり、視聴側がゴールドを寄付することが可能。フレンドとガチャの結果を共有して一緒に一喜一憂できるが、代わりに★5確定ガチャに必要なアイテムを得られなくなるので注意が必要だ。

 本作は今後、ストーリーや新キャラクター、クエストボスといった新要素がどんどん追加されていく予定。PC版の事前登録DMMで開始されている。すでにスマホ版をプレイしていても事前登録の報酬がもらえるとのことなので、済ませておくといいだろう。

 また、「コミックマーケット93」では、KADOKAWAのブース内にて本作のグッズが販売されるとのこと。ゲーム内外問わず今後の展開が気になる1作だ。

トップ画面や図鑑でチャイルドを観賞することが可能。女性キャラクターの太ももに力が入っている気がするのは筆者だけだろうか

 総評として、本作は圧倒的なグラフィックスやサウンドばかりに目が行きがちだが、システム面もしっかりと作りこまれており、ストレスなく遊ぶことのできる良作だといえるだろう。むしろ戦闘システムのスピード感をLive2Dの動きが引き立ててるといってもいいかもしれない。

 ストレスなく遊ぶことができるので、キャラクターの造形が好みなら、プレイしてみて損はないゲームであることは間違いない。筆者は今後も、まったりと続けていこうと思う。