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撮影した写真からモンスターが生れる! 「パシャ★モン」体験レポート

AIによる画像解析がツッコミどころ満載で面白い!

2017年冬 配信予定

利用料金:無料(アイテム課金)

開発を担当した今井邦彦ディレクター。ゲームの魅力について解説した

 セガゲームスは、スマートフォンのカメラで写真を撮ることでモンスターを生み出し、育成しバトルを楽しむAndroid/iOS用カメラRPG「パシャ★モン」のメディア先行体験会を開催した。「パシャ★モン」は2017年冬の配信を予定しており、基本プレイ無料でビジネスモデルはアイテム課金制。

 「パシャ★モン」は、スマートフォンのカメラで写真を撮ると、AIにより画像データを解析し、被写体をモチーフにしたモンスターが誕生する。プレーヤーは様々被写体を撮影しモンスターを捕まえていき収集。モンスターをバトルなどを通じて育成していくこととなる。もちろんRPGということで、ストーリーも用意されており、ストーリー進めることで、様々な出会いを中心とした物語が描かれていく。

スマートフォンのカメラで撮影して、日常に潜むモンスターを捕まえていく
モンスターに育成も1つの要素
多彩なバトルも用意されている。アリーナで他のプレーヤーと戦い、頂点を目指していく
PR大使に就任した前島亜美さん
同じくPR大使となったたくぽんさん
アイドルグループのわーすたのみなさんもPR大使として公式PVなどに登場する
【「パシャ★モン」公式PV 「みんなでパシャモン」編】

 なんといっても「パシャ★モン」の魅力は、意外なモンスターが生み出されるところ。今回の体験会と同時に開催されたPR大使の発表会に出席したタレントの前島亜美さん、たくぽんさん、アイドルグループの“わーすた”も壇上で実際にプレイして見せたが、微妙にポイントを突きながらも絶妙にハズしたモンスターが生み出される瞬間に大いに盛り上がった。

 たとえばフライパンを撮影すると、AIで“丸い”や“取っ手がある”といった形状や色などから、被写体を解析し、フライパンなどにたどり着こうとする。わーすたのメンバーが会場でおにぎりを撮影したところ、実際に解析のキーワードとして「おにぎり」を導きだしていた。ところがこのAIは、キャラクターの性格付けがされており、少々ひねくれ者だったりする。

 発表会では被写体をおにぎりと認識しているにもかかわらず、登場したのはオムライスのモンスター。「お米繋がり」と言えるが、この絶妙な外し具合が面白さを演出している。

 開発を担当した今井邦彦ディレクターは、「はじめは画像を認識するだけで感動したし面白かったけど、しばらく続けていると、正しく解析するだけでは普通で面白くなくなった」と語り、「ゲームとしてエンターテイメントを追求する中で壁にぶち当たっていた」という。ある日、スキンヘッドの上司の頭を撮影すると「丸い、ボール?」と「パシャ★モン」が判別。このとき「なんだよそれ!」とかなりの盛り上がりを見せたため、今井ディレクターは「これはいける」と感じ、そこで今回のゲームの方向性が決まったと言っても良いのかもしれない。「パシャ★モン」のAIは、ひねりの利かせた人間味のある返しをしてくれるし、予想しない回答が得られることがおもしろみに繋がっている。

たくぽんさんが前島さんを撮影して現われたモンスター。「古い」や「人形」といったキーワードが出ていた
たくぽんさんが今井ディレクターを撮影。“ひげ”を見事に認識した
いくつかレンズが用意されており、絞り込めるようになっている。ただし現状では使用制限があるようだった(もちろん回復する)

 体験会でプレイしてみたところ、同じ犬の置物を撮影しても、少し離れたところから撮影すると形や色を判別。近づいてあおって顔のアップで撮影すると同じモンスターが生れず、違ったモンスターが登場した。同じ被写体を同じ角度で撮影しても違うモンスターが登場するなど、AIならではの揺らぎが感じられた。

 思い通りのモンスターはなかなか登場しないかもしれないが、基本的な解析はポイントを突いているので、プレーヤー側が想像して被写体を選ぶことで、どういったタイプのモンスターが登場するか、ある程度は近づくことができる。ちなみにカメラには「たべもの」や「ふうけい」などいくつかレンズの種類が用意されている。このレンズはいわばモンスターをある程度絞り込む意味合いと考えて良いだろう。漠然と撮影すると対象となるものは山のようにあるが、「たべもの」のレンズを使えばモンスターは食べ物の中から登場することになるだろう。

 もちろん、「パシャ★モン」は人を撮影することもできる。このとき表情なども解析のポイントとなるのだという。たとえば下の方を向いていると「泣いている」や「落ち込んでいる」といった解析対象となる。逆に笑顔でいると元気であると解析されるかもしれない。ちなみに、たくぽんさんは自撮りしてみると「ラーメン好きそう」と解析されたと言い、「4年ほどラーメン屋で店員の仕事をしていたので、過去まで見通せるのかとびっくりした」と驚いていた。

 撮影すればするほど、プレーヤーもモンスターもレベルが上がっていく。モンスターを育てていくと、他のモンスターと交配させることができる。ゲームによっては2匹のモンスターを交配させると親モンスターの2匹は手元からいなくなったりするが、「パシャ★モン」ではいなくならない。このため、どんどん交配させて新たなるモンスターを作り出し、レベルを上げて育てていくことができる。

わーすたのメンバー同士が撮影してみたところ
おにぎりを撮影してみたら、きちんとキーワードとして「おにぎり」が現われ、認識されていることがわかる
ところが登場したモンスターはオムライス……この絶妙な外し具合が面白い
フライパンを撮影したら丸いところが強調されたのか、リングと判別された
体験会で犬の置物をアングルなどを変えて撮影したが、すべて違うモンスターが登場した。実は同じ角度で撮影しても同じモンスターが出るとは限らない。若干の揺らぎが盛り込まれている。また、それが面白さの1つになっている
ホットドッグを撮影。きちんとホットドッグが認識されているが、なぜか焼き魚のモンスターに(笑)
電卓を撮影したが、なかなか解析が上手くいってないようだが……最終的にはキーボードということで、近い所までたどり着いた
自撮りしてみたが、ひげの判定だけはキチンとされている! ということでひげのモンスターが登場した
クリスマスイベントも用意されている

 そして、育成を進めて行くとバトルに参加したくなるだろう。バトルは5匹のモンスターでパーティを組み、モンスターを切り替えながら敵を倒していく。モンスターには属性とスキルが設定されており、相手のモンスターとの相性によってはレベル差がかなり離れていても一気にひっくり返してダメージを与えることもできる。相手のモンスターを見ながらどういったタイミングでどのモンスターを出しスキルを使うか、戦略的な奥深さがある。

 「パシャ★モン」のサービス開始は2017年冬を予定しているが、もうまもなくスタートしそうだ。というのも、発表会ではクリスマスにちなんだモンスターが発表されたからだ。これはクリスマス前のサービスインを目指しているということだろう。クリスマスイベントでは、特別な被写体に特別なモンスターが隠れており、プレーヤーはその被写体を探して撮影して、モンスターを捕まえていくことになる。また、プレーヤーみんなで写真を撮ってモンスターを集めることでアイテムなどがプレゼントされるイベントなども予定しているという。

 今井ディレクターは「男性だけでなく、女性はもちろん、いろいろな年齢層の方が楽しめるタイトルになっている。ゲームをプレイすることで、撮影する楽しさを感じて欲しい」と語った。

バトルシーン。かなり相性が重要で、相手の弱点を突けばかなりのダメージを与えることができる。相手プレーヤーとの読み合いになるのではないかと思われる