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「ドン勝」できるCPU? 第8世代Coreプロセッサ-・ファミリー発売記念イベント
インテル・江田社長がYamatoN氏を誤射、「社長! ご乱心ですかっ!」
2017年11月23日 18:17
インテルは11月23日からスタートした新CPU「第8世代インテルCoreプロセッサー・ファミリー」の発売記念キャンペーン「THE WORLD IS WATCHING」を記念して秋葉原で大規模イベントを開催した。
記念イベントに登壇したインテルの江田麻季子代表取締役社長は「第8世代インテルCoreプロセッサー・ファミリーの製品で、ゲームやコンテンツ制作などを心より楽しんでいただきたい。(新CPUのパワーやスピードを)必要としている人のために設計されています」と挨拶。「Core i7は6コア12スレッドとなり、ゲームをプレイしながらストリーミングやエンコードがストレス無くできます」と優位点をアピールし「急いで購入して自慢して欲しい」と語った。
発表会に駆けつけたキャンペーン賛同メーカーのサードウェーブデジノスの尾崎健介代表取締役会長も「第8世代インテルCoreプロセッサーは、ゲーマーやクリエイター向けに良い製品になっている。Core i7で30~40%ほど処理能力が高まっている。ぜひ体感して欲しい」と新CPUの魅力をアピール。ユニットコムの端田泰三代表取締役も「大変期待している。ユニットコムもいち早く搭載PCを販売しており、注力していきたいし、PC業界の活性化を期待している」と語った。
イベント後半では、なんとインテルの江田社長が初めてゲームの実況生配信を体験した。使用されたのは今をときめく大ヒットタイトル「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(PUBG)。実はイベント前に少し練習したと言うが、ほとんどぶっつけ本番で挑むことになった江田社長だったが、Team NVIDIA/DeToNatorのストリーマー・YamatoN氏とStylishNoob氏のサポートの元、ゲームをスタート。
実況生配信についてYamatoN氏は「ゲームをプレイしながらエンコードや配信を行なうので、(PCに)すごく負荷がかかる。なので高性能パーツは欠かせない」と常に最新の最高スペックしていたいとコメント。
「スポーツ感覚で面白かった」と「PUBG」についてコメントした江田社長だったが、ゲーム開始前のロビーで銃撃の練習をしている参加者を見て「うわぁ! 血が出てますよ!」と驚きの声を上げていた。StylishNoob氏が江田社長のプレイをサポートし、YamatoN氏とDuoでプレイに挑み、10分間生き延びれば勝利というルールでスタート。
まずは空き家に入りアイテムの回収を行なっていると、振り向きざまにちょうど居たYamatoN氏のキャラクターに驚き江田社長が発砲! 今度はYamatoN氏が「わあぁぁ!」と驚きの声を上げながら「僕です、僕です、社長! ご乱心ですかっ!」と叫び、会場は爆笑の渦に。
アイテム回収が終わるとクルマを見つけ「海を見せたいですねぇ。海に行きましょう」とばかりに箱乗り状態でドライブ。海では一緒に泳いだりしてデートのような状態に。最終的にはほとんど敵とは遭遇せずに10分間を過ごしきり、江田社長初めての生配信は勝利で終わった。
YamatoN氏は「高性能パーツが欠かせない」と語っていたが、常に最新のPCを用意することも難しいため、「いつもはスペックの低いPCを使っているので、こんなリアルなグラフィックスの『PUBG』を見たことがない。グラフィックスの設定が高いのに、これだけ描画されるのはなかなか無い。すごい」と感心していた。
より「ドン勝」に近づける第8世代Coreプロセッサ-・ファミリー!
イベント後に行なわれた一般来場者向けのセッションでは、インテルの渥美和彦技術本部 技術部長が第8世代Coreプロセッサ-・ファミリーについて説明。ベンチマークテストの結果をもとに、現在のシステムを一部強化するのと、第8世代Coreプロセッサ-・ファミリーをベースにした新プラットフォームに移行するのとどちらが良いのかを検証。
テストでは5年ほど前の第3世代(Ivy Bridge)のPCを強化したモデルと、第8世代モデル(Coffee Lake)でベンチマークを比較。CineBenchで193.3%、3D Markで116%、Sysmark SEで157.5%の結果に。この結果から、インテルとしては第3世代のマシンを強化しても結果的に第8世代Coreプロセッサ-に比肩する結果を出すことは難しく、「プラットフォームの更新を推奨する」と説明。Core i7-3770KとCore i7-8700Kでは少なくとも1.6倍、最大約2倍の性能差となっている。
ただ、ここまではあくまでもベンチマークの性能比での話。ここで再度Team NVIDIA/DeToNatorのストリーマー・YamatoN氏とStylishNoob氏の両氏が登壇し、実際に「PUBG」をプレイすることで、どれだけ「ドン勝」に影響するのかについて生のコメントを残した。思ったよりもかなりCPU負荷が高いことでも知られる「PUBG」だが、どのような結果となったのか?
会場では、第3世代のPCでYamatoN氏がプレイ、最新の第8世代のPCでStylishNoob氏がプレイ。ゲーム開始早々、ロビーでは人が密集しているが、その段階で第8世代のほうが3.5倍くらいの結果がはじき出した。多くのオブジェクトが表示されるほど、描画性能の差が開き、街中に入ると第3世代のPCではアイテムの表示すら遅くなり、画面もかなりカクつく結果に。これについてYamatoN氏は「水の中にいるような抵抗感を感じる」と上手く表現した。
一方、第8世代のPCでプレイしているStylishNoob氏は「何というか、快適そのもの。何も変わりない。それ以外に言いようがない」と涼しい顔でプレイを続けた。実はこれは重要なことで、トラブル無く、常に安定して性能が発揮されることで、プレーヤーはゲームに集中することができる。つまり、「ドン勝」にそれだけ近づくことができるのだ。
第3世代のPCではftpが40から20に急落することもあり、描画が途切れることも。実際のプレイにも影響してきて、パートナーと一緒にクルマに乗るときも、普通なら乗れるところを乗るのが遅れたり、クルマに轢かれるといった事象も発生。またオブジェクトの発見も遅れがちで、クルマの発見なども遅くなってしまった。いつもと違う勝手にYamatoN氏も首をかしげっぱなしだった。
これだけ圧倒的な性能差を見せつけながらも第8世代のCPUの使用率は15%から20%程度。これで配信を行なったとしてもかなり余力があると言える。最後に感想を求められたStylishNoob氏は「このPCでゲームをしたり配信したい。(スペックの低い、自宅のPCと比べて)今日は家よりも良いスペックを出せたと思う」とゲーマーらしい素直な反応を見せていた。