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コロプラの新作「Project:PaniPani」先行プレイレポート

ガチャを廃し、特徴的かつ中毒的な「カプセル」システムを実装!

今秋 配信予定

価格:無料(アイテム課金制)

 4月に発表された「白猫プロジェクト(以下、白猫)」の開発陣によるコロプラの新作、Android/iOS用の2D横スクロールアクションRPG「PaniPani-パラレルニクスパンドラナイト-(以下、PaniPani)」。9月7日事前登録の開始とともに公式ホームページも刷新され、ゲームの世界観やシステムが徐々に明らかになってきている。

 「PaniPani」は「冒険はもっと、自由なはずだ」というキャッチコピーを掲げ、オープンワールドでマルチプレイを楽しむことができるタイトルだ。ゲーム内では素材をフィールドで集めて装備をクラフトしたり、シームレスに繋がる広大なマップを駆け巡ったり、巨大なボスに複数人で挑んだりすることができる。そうしてキャラクター達は突然召喚された異世界「ぱにぱに」の謎を解き明かしつつ、もとの世界、地球に戻る方法を探っていく。

 今回は、配信に先駆けて「PaniPani」の体験プレイをする機会に恵まれた。本稿ではプレイフィールとともに、特筆すべきシステムである「カプセル」システムについて、紹介していきたいと思う。

いわゆる「異世界モノ」。ヒトクセある13人のキャラクター達

 「PaniPani」では、地球とは時と次元の異なる世界、惑星「ぱにぱに」での争いに巻き込まれ、異世界に召喚された13人の高校生たちによって物語が繰り広げられる。彼らは地球でも"変わり者"の集まりで、ハンターの一族であったり、魔女っ子であったり、ゲームオタクでったり果ては妖狐やアンドロイドなど、いずれもヒトクセあるキャラクター達の集まりだ。そして異世界に来たことでもともとの能力なり素質が増幅され、シナリオ的にもシステム的にも特徴的なキャラクターとなっているのである。

 ちなみに、公式ホームページでは各キャラクターごとに4コマ漫画が用意され、キャラクターの性格や相関関係が掘り下げられている。事前に読んでおくとゲームが配信された際により楽しめること請け合いなので、本作をプレイする予定であれば是非一読をお勧めしたい。

【登場する13人のキャラクター】
天条ソル
姫輝スピカ
平等院ベガ
狩生ハント
夏目蓮
白織沙璃
桜華桃
猫乃木ニア
葛葉たまも
不動クロム
鈴木正道寺
夜永エグゼ
時風オメガ

「PaniPani」のゲームシステム

 操作方法は画面長押しで各方向の移動やしゃがみ(ガード)、タップで攻撃、スワイプで回避やジャンプとなっており、位置の固定されたバーチャルパッドなどではなく、画面のどこを押しても同じように操作ができるようになっている。画面の右側でも左側でもやりやすい方の手で操作をすることができるというのは思いの他快適で、「白猫」などと同じようにスマートフォンに最適化された操作と言えるだろう。

 舞台となるフィールドはシームレスに繋がっており、かなり広大な世界となっている。横スクロールアクションなのである意味では1本道なのだが、要所要所に街やダンジョンが存在しているほか、フィールドにはモンスターはもちろん、採集してクラフトの素材として使えるオブジェクトが点在している。マップが変わると採集できるアイテムも異なっているため、新たなアイテムが手に入るたびに、このアイテムは何に使えるんだろう?というワクワク感がある。また、フィールドの雰囲気も目まぐるしく変わり、それに合わせてモンスターも獣のようなものからゴミ箱(!?)のようなモンスターが現われたりと、マップを歩き回る楽しさがある。

 キャラクターの装備は「石板」と呼ばれるレシピを用いてクラフトするシステムになっており、基本的に武器や防具の完成品がそのまま手に入るということはないようだ。後述するカプセルやクエストの報酬としてレシピを手に入れ、フィールドで採集した素材を用いてクラフトする。「レアなレシピを手に入れたぞ!」と思ったらやたら高額なレア素材が必要になったり、「そもそもリストにあるこの素材どこで手に入るの?」ということで、まだ見ぬ素材を求めてマップを端から端まで走り回ってみたりと、いわばMMORPGのような探索の楽しさがあり、生産や探検が好きなプレーヤーにはたまらない仕様と言えるだろう。

 キャラクターの成長はレベルなどではなく、「スキル」と表現される特定の行動をするごとに開放されるパネルによって成長していくというものになっている。1度開放したパネルは同じ動作を一定数繰り返すことで成長していくようになっており、武器攻撃を当てる、ジャンプする、素材の採集をする、あるいはダメージを受けるだけでもスキルにポイントが蓄積されていき、閾値を超えるとレベルアップする仕組みだ。そのため、戦闘を繰り返せばそれだけ戦闘スキルが成長していき、キャラクターがどんどん強くなっていくという楽しみがあり、もっと狩りがしたくなるシステムであると感じた。ちなみに採集などにもスキルが存在しており、意識的に採集を繰り返すと目に見えて速度が上がっていくので、熟練の採集職人プレイなども楽しめる、かもしれない。

 また、キャラクターは3人までパーティを組んでフィールドに出ることができ、いつでも任意のタイミングで交代が可能だ。モンスターによっては剣、大剣、格闘、弓、杖(魔法)の5種類ある武器に耐性があったり、逆に弱点だったりするので、キャラクターを入れ替えて有利な武器で戦うのもよいかもしれない。一方、スキルが上がるのは操作しているキャラクターだけなので、モリモリに育ったお気に入りのキャラクター1人で戦い続けるスタイルもまたアリだろう。このあたりはプレイスタイルや後述の「カプセル」の引きによって変わってくるのではないだろうか。

アクションをするたびに対応したスキルが成長していく
HP回復は食べ物で行なう。もちろんこれも素材からクラフトする
ダンジョンの奥には大きくて強そうなボスがいる
クラフトは石板と素材を消費して行なう
街ではパーティの編成やクラフト、商店の利用や回復ができる
フィールドのいたるところに採集できるオブジェクトがある

中毒性のある狩りを楽しめる「カプセル」システム

 さて、「PaniPani」において最も特徴的なシステムは「カプセル」だ。「PaniPani」ではモンスターがドロップする「カプセル」から装備を作るクラフトのレシピや素材、通貨をはじめ、キャラクターやスキルまでが入手できるようになっている。スマホゲームではガチャでキャラクターを入手するケースが多いのだが、それが「PaniPani」ではカプセルから、ということで、昨今のスマホアプリには珍しく、ゲームにガチャそのものが存在しないというのも面白い。

 カプセルは開封前にも何が入っているのかは概ねわかるようになっていて、表示されているアイコンによって、中身がアイテムであったり通貨であることが判別できる。その中でも入手率の低い、光り輝く「Sレア」のカプセルにはキャラクターやスキル、クラフトのレシピや高額な素材などが入っているため、入手したときの高揚感、開封するときのワクワク感もひとしおだ。キャラクターやスキルは1度入手することで使用が可能になり、以降同じものを入手するたびに性能が上がっていく。

 特にキャラクターはメインクエストを進めるとどんどん合流していき、ストーリー上はともに行動する仲間となるのだが、それだけでは操作キャラクターとして使用することはできない。あくまでカプセルから出現した時点で初めて使用が可能となるため、新たなキャラクターを求めるのであれば、モンスターを次々と狩ってSレアカプセルを狙っていくことになる。

 もちろん、仮に新たなキャラクターが出なかったとしても、既存キャラクターのスキルが出ればスキル性能が上がってより強くなるし、装備に関してもクエストの報酬を除けばカプセルから出るレシピを元に素材を集めてクラフトすることになるので、いずれにせよSレアカプセルは大変に貴重で、まさしくガチャのように、集めて開ける楽しみが詰まっているのだ。

 そんなカプセルの開封方法は、モンスターを倒すことだ。モンスターを倒すと「エーテル」が得られ、その力をカプセルに充填することで開封が可能になる。この狩りのサイクルがうまくできていて、カプセルを求めて狩りをし、狩りをしている間にエーテルが溜まり、その間にまたカプセルがドロップし……と思わず黙々と狩りをしてしまう流れが完成しているのである。

 そのサイクルを後押しするものがもう1つ、それは開封の順番に制限があるということだ。カプセルの開封は入手順に行なわれ、普通にプレイをしていると1つずつ開封していくことになる。Sレアカプセルがかなりレアであるのは間違いないものの、カプセルそのもののドロップ率は悪くないため、カプセルは比較的溜まりがちな傾向にある。従って、例えばSレアが10個めに出たとすると、1、2、3個め……と開封し続けて、ようやく開封することができるのである。次のSレアを開けたら休憩しよう……などと思っている間に次のSレアカプセルが出てしまったりして、やめどきを失ってしまうことが多々ある。筆者はこうした"レアハント"で黙々と狩りをするのが好きタチなので、メインストーリーが展開されるメインクエストをほったらかしにして、アイテムやレシピがもらえるサブクエストをこなしつつひたすら狩りに邁進するプレイをしていた。

 ちなみに、課金通貨を使うと同時に開封するカプセルを増やすことができる。通常であればエーテルは1つずつにしかたまらないところ、カプセルを管理する「マシン」を解放した分だけ同時に貯めて、同時に開封することができるのである。ある程度の課金通貨を使えば、Sレアまで一気に開けてお楽しみタイムを堪能することも可能だ。

 一方、カプセルには時間制限があり、5時間ほどで消えてしまう。無論折角出したSレアも例外なく消滅してしまうため、一旦ゲームを中断してあとで開封するということはできない。従って、連なったカプセルの先にあるSレアカプセルを開封するだけの時間が取れないといったケースでは、Sレアを諦めるか、まとめて開封するために課金してカプセル1つ分のエーテルを貯めるしかないという状態になる。「PaniPani」においてはこのカプセル周りが唯一の課金要素となるため致し方ない部分もあるとは思うのだが、消滅時間を1日単位で伸ばしたり、無課金でも同時に開けられるカプセルがもっと多ければ遊びやすいのでは、と感じた。

基本は1つずつエーテルをためて開封する
課金通貨を使うと一気に開けることも可能!
キャラクターを重複して入手するとグレードが上がり、新たなスキルや上位のスキルが開放される
新キャラクターの獲得もカプセルからできる
見るからにレアな装備の石板や、所持しているキャラクターの特殊スキルの入手もできる

2D横スクロールで実現したオープンワールドに期待!

 以上で紹介してきたように、「PaniPani」では一見世界が狭くなりそうな2D横スクロールというスタイルでありながら、メインストーリー、そして戦闘はもちろん、採集、クラフトと様々な遊び方ができる可能性を秘めている。マルチプレイにも対応するということで、テストプレイでは数人とすれ違う程度であったのだが、正式に配信されればボスに複数人で挑む楽しみなどもあるだろう。個人的にはやはり「カプセル」周りのシステムがお気に入りで、狩りが楽しくなる仕組みであると感じた。

 本作の配信は今秋ということで、事前登録も始まっている。期待の新作の続報を待ちたい。