【特別企画】

最大165度のリクライニングで仮眠もできそう。Boulies、新型チェア「Boulies Master Rex 2026」を発表

6Dアームレストや腰部サポートを搭載。日本向け製品や国内IPとのコラボモデルも計画

【Boulies Master Rex 2026】」
10月22日 販売開始(Makuake)
一般販売予定価格:72,800円

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 ゲーミングチェアやオフィスチェアを手掛けるBoulies(ブーリス)は10月22日、「Boulies 日本市場参入1周年 事業戦略発表会」を開催した。

 Bouliesは、2017年に英国で設立されたチェアブランドだ。人間工学に基づいた座り心地と、住宅やオフィスにもなじむデザインを両立した製品を展開している。日本市場には2025年9月に本格参入し、今回の発表会では、日本での事業展開を振り返るとともに、今後の戦略と新製品「Boulies Master Rex 2026」が紹介された。

 会場では新製品の実機展示も行なわれ、実際に座り心地や各種調整機能を試すことができた。本稿では、発表会で語られた日本市場への取り組みと、新製品の特徴、実機のインプレッションを紹介していく。

【美しい佇まいに、自由な姿勢とくつろぎを。|Boulies Master Rex 2026】

派手なゲーミングチェアから、暮らしになじむチェアへ。CEOが語るBouliesの理念と日本戦略

Boulies 代表取締役CEO・包 晨飛氏

 発表会ではまず、Bouliesの代表取締役CEOを務める包 晨飛氏がオンラインで登壇し、ブランド設立の経緯と日本市場における今後の事業戦略を説明した。

 包氏は大学で工業デザインを学び、2015年から仲間とともに英国のAmazonでオフィスチェアやゲーミングチェアの販売に携わってきた。当時のゲーミングチェアは派手なデザインが主流だったが、それらが日常生活の空間になじみにくいことに疑問を持ったという。

 ゲーミングチェアはなぜゲーミングルームでしか使われないのか。そうした発想から、座り心地だけでなく、普段の暮らしにも自然になじむチェアを作ろうと考えたことが、Boulies設立のきっかけとなった。

普段の暮らしにも自然になじむチェアを作ろうと考えたことが、設立のきっかけとなったという

 2017年には英国法人Boulies Ltd.を設立し、翌2018年には英国Amazonで「Master」シリーズの初代モデルを発売。その後、2020年には自社サイトでの販売も開始し、事業を拡大してきた。

 同社が製品開発において重視するのは、ユーザーが抱えている課題を解決することだ。包氏は、椅子に座る人は常に同じ姿勢を取っているわけではなく、前傾したり、後ろにもたれたり、腕の位置を変えたりしていると説明。こうした自然な動きを妨げない製品作りを目指しているという。

 また、椅子の構造や素材、調整機構、耐久性といった日常の使い心地に直結する部分に投資し、継続的なテストと改良を行なっていることも紹介された。単に機能を増やすのではなく、ユーザーのどのような課題を解決するのかを出発点としている。

同社はユーザーの課題を解決することを重視している

 事業面では、2017年の英国法人設立から2025年末までのグローバル累計売上が80億円を突破。日本市場でも参入から約1年で約4,000万円の売上を記録したという。また、200件以上のユーザーからの意見や感想が寄せられており、こうした声を今後の製品開発にも反映していく方針だ。

 日本市場について包氏は、ユーザーが製品の細部や品質、長時間使用した際の快適性、限られた住空間での使いやすさなどを重視していると分析。日本のユーザーから得られたフィードバックは、日本向け製品だけでなく、グローバルで展開する製品の改善にも活用していくという。

 今後の取り組みとしては、日本の住環境やユーザーの使い方に合わせた製品開発を進めるほか、日本のIPとのコラボレーションによる限定モデルも計画している。また、日本市場に向けた新たな人間工学に基づくオフィスチェアの開発も進めているとのことだ。

グローバル累計売上は80億円、日本市場はこの1年で4,000万円を売り上げたという

 販売面では、国内のパートナー企業との連携を強化し、実際に製品を体験できる機会を拡大する。2027年6月開催予定の「オルガテック東京」への出展を計画しているほか、小売店や商業施設と連携し体験できる場所の設置も検討している。

 包氏は、売上だけを追い求めるのではなく、長期にわたってユーザーから信頼されるブランドを目指すと説明。今後もユーザーの声を取り入れながら、製品とサービスの改善を続けていく考えを示した。

今後、日本でも体験できる場所を拡大していくという

新型「Boulies Master Rex 2026」発表。6Dアームレストと調整可能な腰部サポートを搭載

Boulies 事業運営部長・呉 夢潔氏

 続いて、Bouliesの事業運営部長を務める呉 夢潔氏が、新製品「Boulies Master Rex 2026」を紹介した。

 「Boulies Master Rex 2026」が目指すのは、仕事やゲーム、休憩といった1日のさまざまな時間を、1脚のチェアで快適に過ごせることだ。それぞれの用途に合わせて姿勢を変えられるよう、各種調整機能が搭載されている。

1脚の椅子で1日の様々な過ごし方に対応できるようにするというのが出発点だ

 まず特徴となるのが、背もたれに内蔵された腰部サポートだ。一般的なゲーミングチェアでは独立したランバーサポートを採用する製品も多いが、本製品ではサポート機構を背もたれに組み込んでいる。使用者の体格や座り方に合わせて、サポートする位置や腰を支える深さを調整できるという。

 腰を支える機能を確保しながら、外観をすっきりとまとめていることもポイント。ゲーミングルームだけでなく、オフィスやホームオフィスなどの空間にもなじむデザインを目指した。

 リラックスした姿勢への切り替えを支えるのが、ロッキング機構とリクライニング機能だ。最大約15度のロッキングに対応し、体を後ろに傾けた位置で固定することも可能。アルミニウム合金製の機構を採用することで、スムーズな動作を目指している。

 背もたれのリクライニング角度は95~165度で調整可能。デスクに向かう際は背もたれを起こし、休憩する際には深く倒すなど、用途に応じて姿勢を変えられる。

 また、座面の下には収納式のフットレストを搭載する。作業やゲームを終えた後にフットレストを引き出し、背もたれを倒すことで、体を預けた姿勢で休憩できる。従来の構造から見直し、動作時の静音性にも配慮したという。

集中したいときからリラックスしたいときまで、幅広い姿勢に対応する

 もうひとつの特徴が、細かな位置調整に対応する6Dアームレストだ。

 キーボードとマウスを操作するときと、ゲームパッドを持つときでは、自然な腕の位置が異なる。さらにスマートフォンを操作したり、リラックスした姿勢を取ったりする際にも、アームレストに求められる位置は変わってくる。

 本製品では、高さや前後方向の調整に加え、アームパッドとアーム本体をそれぞれ360度回転させることができる。さらに、アームパッドを上向きに20度傾けることも可能となっている。こうした調整機能によって、さまざまな姿勢で腕を支えやすい位置に合わせられるという。

6Dアームレストは本製品の大きな特徴の1つだ

 同社は、こうした腰部サポートやリクライニング、フットレスト、6Dアームレストを個別の機能としてではなく、仕事から遊び、休憩へと自然に切り替えるための一連の仕組みとして位置づけている。

 「Boulies Master Rex 2026」は、10月22日より応援購入サービス「Makuake」での販売を開始。一般販売予定価格は72,800円で、Makuake先行割として、46,800円で販売される。なお、35台限定の超早割として36,800円のプラン、200台限定の早割として41,800円のプランも用意されている。

「Boulies Master Rex 2026」は、10月22日よりMakuakeで先行販売を開始した

旧モデルから細部を改良。野村ケンジ氏が語る「Boulies Master Rex 2026」の進化

オーディオビジュアル評論家の野村ケンジ氏

 発表会では、オーディオビジュアル評論家でVGPアワードの審査員も務める野村ケンジ氏が登壇。「Boulies Master Rex 2026」を実際に使用した経験から、従来モデルとの違いや使い勝手について語った。

 野村氏は旧モデルも使用しており、今回の新モデルについて、外観は大きく変わっていないものの、細部が着実にアップデートされていると評価した。アームレストの刷新に加え、座面のクッションや組み立てやすさなど、さまざまな部分で改良を感じたという。

 特に高く評価していたのが、従来の4Dから進化した6Dアームレストだ。野村氏は「わがままな人に応えるアームレスト」と表現し、さまざまな用途や姿勢に合わせて調整できる自由度を評価した。

 例えば、デスクに向かって作業する際には、アームレストの角度を変えることで腕との接触面積を増やし、肘だけでなく前腕を広く支えられる。リラックスするときと、キーボードやマウスを操作するときでは自然な腕の位置が異なるが、そうした変化にも柔軟に対応できるという。

 また、組み立てやすさも改善点として挙げられた。アームレストに左右を示すシールが貼られていたり、ネジを取り付けやすくなっていたりと、細かな配慮が加えられている。野村氏によると、今回は1人で丁寧に組み立てて約1時間だったとのこと。単に製品の機能を増やすだけでなく、購入後の組み立て作業まで考えられている点も評価していた。

自由度の高いアームレストは野村氏が高く評価していたポイントだ

 リクライニングについては、旧モデルから気に入っていた機能のひとつとした上で、新モデルでは安定感が増した印象を受けたという。実際にフットレストを引き出して背もたれを倒し、横になるような姿勢を披露。旧モデルでは仕事中の仮眠だけでなく、実際に一晩寝たこともあるそうで、休憩時の快適さを強調していた。

 背もたれに内蔵されたランバーサポートについても、左右を独立して細かく調整できることや、クッション型と違って立ち座りの際に位置がずれにくい点を評価。外観がすっきりしていることも利点として挙げた。

リクライニングの深さや、ランバーサポートもお気に入りのポイントだという

 こうした特徴から、野村氏はゲームを楽しむユーザーだけでなく、長時間デスクワークを行なう人や、自宅で仕事をする人にも向いていると説明した。自身も原稿執筆時には10時間ほど座り続けることがあるといい、長時間使う椅子だからこそ、座り心地だけでなく使い勝手や調整の自由度が重要だと語った。

 また、アームレストを動かすことで立ち座りの邪魔になりにくく、限られたスペースでも扱いやすい点に触れた。日本向けのコンパクトなモデルとの使い分けにも言及し、体格や使用環境に応じて実際に座り比べることを勧めていた。

実際に座ると、想像以上に倒れるリクライニングに驚く。6Dアームレストも便利

会場には「Boulies Master Rex 2026」が用意されており、実際に試すことができた

 発表会場では、筆者も「Boulies Master Rex 2026」を実際に試すことができた。

 まず座って感じたのは、座面の広さと安定感だ。ゆとりのある座面に体を預けられ、窮屈さを感じにくい。また、張地には布素材が使われており、手で触れたときの感触もよい。見た目の落ち着いた印象と合わせて、普段使いしやすそうなチェアだと感じた。

 特に印象に残ったのが、リクライニングだ。背もたれは最大165度まで倒せるが、実際に試してみると、数字から想像していた以上に大きく倒れる。背中を預けていくと、座っているというよりも、横になっている感覚に近づいていく。

 さらにフットレストを引き出せば、足を伸ばした姿勢でくつろぐことができる。ここまで倒れるのであれば、仮眠にも十分使えそうだ。野村氏が椅子で寝てしまったという話にも納得できる。ゲームをプレイするための椅子というだけでなく、ゲームの合間にくつろぐための椅子としても魅力を感じた。

リクライニングは想像以上に深く倒すことができた。フットレストを併用すれば“寝れる”角度だった

 もうひとつ、実際に触って便利だと感じたのが6Dアームレストだ。一般的なアームレストでも高さや前後の調整はできるが、本製品ではアームパッドだけでなく、アーム本体の向きまで大きく変えられる。

 「Boulies Master Rex 2026」は座面が広く、それに伴って左右のアームレストの間隔もかなり広い。そのため、標準の位置では腕の置き場所がやや外側になり、人によっては落ち着かなく感じるかもしれない。しかし、6Dアームレストは本体の向きを変えることで、左右の間隔を狭めるような調整も可能だ。

 例えば、ゲームパッドを持つ際には、アームレストを内側に寄せて肘を支えることで、より安定した姿勢を取りやすくなるだろう。高さやアームパッドの角度も細かく調整できるため、キーボードとマウスを操作するときなど、用途に合わせて腕の置き方を変えられる。

 単に調整できる箇所が多いだけでなく、広い座面に合わせてアームレストの位置を調整できる。実際に触ってみると、この自由度の高さが「Boulies Master Rex 2026」の大きな魅力だと感じた。

6Dアームレストは、細かな姿勢の変更にも対応してくれる。快適性をかなりアップさせる機構だと感じた

 また、デザインも好印象だ。ゲーミングチェアとしての機能を備えながら、レーシングシートを思わせるような派手な装飾は抑えられている。ゲーム用のデスクだけでなく、リビングや書斎に置いても違和感が少なそうだ。

 今回の試用は発表会場での短時間に限られるため、長時間座った際の疲れにくさや、日常的な使用での耐久性については判断できない。ただ、6Dアームレストの自由度と、フットレストを組み合わせたリクライニングの快適さは、短時間でも十分に印象に残った。

 仕事やゲームをするための椅子でありながら、そのままリラックスする時間までカバーできる。「Boulies Master Rex 2026」は、1脚のチェアでさまざまな過ごし方をしたいユーザーにとって、注目したい製品だ。