【特別企画】

のどかなオーストリアアルプスで巻き起こる大冒険! 「Dungeons of Hinterberg」レポート

【Dungeons of Hinterberg】

2024年発売予定

価格:未定

 「Dungeons of Hinterberg」は、オーストリアウィーンのインディデベロッパーMicrobird Gamesが開発しているアクションアドベンチャーゲームだ。インディ支援プログラムID@Xboxの新作として、Xbox Games Showcaseで初お披露目された。2024年にXboxおよびPC向けに発売が予定されている。

【Dungeons of Hinterberg - Announce Trailer】

 Xbox Games Showcaseのように、「Starfield」や「Forza Motorsport」のようなAAAタイトルと並んで何十本も次々にお披露目が行なわれるイベントだと、初見でどれだけ印象を残すかが非常に重要だ。その意味では、「Dungeons of Hinterberg」は、初見で大きな爪痕の残せたタイトルだと思う。

【Microbird Games】

 のどかなオーストリアアルプスを舞台に、観光ガイドの女の子が、剣と魔法で大冒険を繰り広げていく。カートゥーンで丁寧に描かれたヒンターベルクというだけでおもしろいのに、観光地のアドベンチャーではなく、魔物と戦うアクションあり、謎めいたダンジョンでの「ゼルダの伝説」的なパズルもあり、ついつい二度見したくなる吸引力を備えている。

 ヒンターベルクというのはオーストリアにある実在する地域で、アルプス山脈の東端に位置する風光明媚な観光地だ。この地を訪れた主人公の女の子ルイサは、村で友達を探すべくソーシャル活動をはじめるうちに、とある理由からダンジョン探索に挑むことになる。どういう理由からなのか、ダンジョンは何なのか、敵はどういう存在なのかというのはあえて語らないという。ゲームを進めるうちにわかってくるようだ。

【Dungeons of Hinterberg】
山岳観光に欠かせないロープウェイが特徴的なアルプス風景
こういう地でバトルが巻き起こる!
ダンジョンの入り口にある謎のゲート
アルプスの代名詞アルプホルンは謎解きに使うようだ

 ゲームは、わずか10人ほどでUnityを使って開発が進められており、随所にセンスの良さが光る。フィールドには、草木や花々キノコが植えられ、写真から切り出したかのようなリアリティを備えている。敵は三角棒に、手にはピッチフォークを持ち、何やら愛嬌がある。ルイサは見た目こそ、リュックを背負った普通の女の子だが、回転斬りを繰り出したかと思えば、刃を振らせたり、なかなか派手なバトルを繰り広げる。

 剣技を主体としたバトルや、前転を主体とした回避行動、ダンジョン内の仕掛けを上手く作動させる謎解きなどは、クラシックなスタイルの「ゼルダの伝説」を彷彿とさせるが、それがヒンターベルクの中で行なわれているところに意外性とおもしろさがある。

 ゲームは基本的に肩越しに主人公を見る3人称視点で進められるが、ダンジョンによっては「Diablo」のようにさらに上空からのバードニューに変わる場合もあり、インディゲームとは思えない作りの丁寧さを感じさせる。

 ダンジョンは25種類あり、街で人びとと交流を深めリレーションシップのレベルを上げることで、新たなダンジョンが開放されていくという。そもそもどういういきさつで戦っているかがわからないため、どういう結末を迎えるかも検討が付かないところがあるが、ちょっとプレイしてみたいなと思わせる意欲作と言える。

【スクリーンショット】