【特別企画】
「Apex」体験が大幅リニューアル! 「Apex Legends シーズン16 大狂宴」インプレッション
キルしまくるゲームモードが登場。 “新レジェなし”でもボリューム満点の新シーズン
2023年2月11日 03:00
- 【Apex Legends シーズン16「大狂宴」】
- 2月15日 実装予定
2019年のローンチから2月5日で4周年を迎えた、Electronic Artsのバトルロイヤルゲーム「Apex Legends」。これまでに15シーズンを開催し、初期には6体しかいなかったレジェンドが今では23体、マップは1枚から5枚になるなど、“常に進化を続けている”バトルロイヤルゲームの1つだ。
そんな「Apex Legends」の4周年を祝う「シーズン16 大狂宴」が2月15日より開催される。シーズン16では、これまでシーズン毎に追加され、シーズン開幕の楽しみの1つとなっていた“新レジェンド”の追加がなし。これは「Apex」史上初となっていて、発表時には“新レジェなし”というワードがSNSでトレンド入りするほど、「Apex」プレーヤーには驚きの発表となった。
いよいよ、新要素もなくなってきたのか……、と悲しみに暮れるのはまだ早い。シーズン16では、既存のレジェンドたちに過去最大の“調整”が施され、「Apex」のエクスペリエンスが進化する。そこで本稿では、「Apex Legends シーズン16 大狂宴」のインプレッションをお届け。新しくなったレジェンドの“クラス分け”や、新武器・新モードを中心に、シーズン16の魅力をお伝えしていく。
レジェンドたちの“クラス分け”が一新! よりわかりやすく、より“戦略的”に
「Apex」の魅力の1つと言えば、個性的なアビリティを持った“レジェンド”たち。移動に特化したオクタンやレイス、サポートに特化したジブラルタルやライフラインなど、全23体のレジェンドが実装されているが、先ほども述べたように、シーズン16で新たなレジェンドは追加されない。だが、既存のレジェンドの約1/3にあたる7体のレジェンドに強化・弱体化を含めた“バランス調整”が実施される。
さらなる変更点として、レジェンドのクラス分けがリニューアル。これまではオフェンス・ディフェンス・リコン・サポートの4つにわかれていたが、これをアサルト・スカーミッシャー・リコン・コントローラー・サポートの5つへ拡充した。また、それぞれのクラスに専用のパークを用意することで、既存のレジェンドたちに新たな“役割”が生まれている。
まずは新設された「アサルト」クラス。こちらにはシーズン16時点で、バンガロールやレヴナント、ヒューズ、アッシュ、マッドマギーの5人が配置される。アサルトクラスのレジェンドは、“専用の拡張サプライボックス”を開けることができるパークを持ち、高レベルなマガジンやストック、スコープを獲得できる。さらに、持てる弾薬の数が増えるなど、敵をキルする“対人戦”に特化したようなクラスだ。
続いても新設された「スカーミッシャー」クラス。こちらにはレイスやパスファインダー、オクタン、ミラージュ、ホライゾン、ヴァルキリーなど、主に移動に特化したレジェンドが配置される。このクラスは、マップに落下する“ケアパッケージ”の中身を遠くから見られるパークを持ち、最強クラスの物資をいち早く手に入れられるほか、このパークを逆手にとって“ケアパッケージ”に接近する敵を狙い撃ちすることもできるだろう。
なお「スカーミッシャー」クラスのパスファインダー、レイスはアルティメットアビリティが強化。レイスはポータルを設置できる「ディメンションリフト」、パスファインダーは「ジップライン」の距離が今までの“倍”になる。またミラージュは、味方を蘇生中に“透明化”するアビリティを持っているが、これが蘇生後3秒まで透明状態を持続する強化が行なわれる。
一方で、最強クラスのレジェンドでもあるホライゾンは弱体化。アビリティ「グラビティリフト」で空中浮遊中の射撃精度が低下する。
次に「リコン」クラス。リニューアル前からあるクラスで、ブラッドハウンド、クリプト、シア、ヴァンテージの4人が配置されているが、今回で専用のパークがリニューアルされる。現在開催されているシーズン15までは収縮リングをスキャンできる「調査ビーコン」を使用できたが、シーズン16からは回りの敵の位置を割り出すことができる「サーベイビーコン」に変更される。
「リコン」クラスではブラッドハウンドが強化され、スキャンした敵に対し“カラス”をつけさせ追跡できるパッシブアビリティ「ホワイトレイヴン」が追加された。一方でシアは弱体化され、アビリティ「フォーカス・オブ・アテンション」によってスキャンした敵の体力が表示されなくなる。
「コントローラー」クラスには、ワットソンとコースティック、ランパート、カタリストが配置。このクラスでは「リコン」クラスに変わって、マップ内に点在する「リングコンソール」を使って収縮リングをスキャンできる。収縮リングを先読みして行動するランクリーグでは大活躍するだろう。
そして最後に「サポート」クラス。ライフラインやジブラルタル、ローバ、ニューキャッスルなど、味方を支援するレジェンドたちが配置される。このクラスでは、シーズン15までライフライン限定だった“青の拡張サプライボックス”を開けることができ、味方に回復系のアイテムを提供できる。さらに、倒された味方のバナーを“クラフト”することができ、時間制限でバナーを回収できなかった味方を、再び戦場に呼び戻すことが可能になる。
また「サポート」クラスでは、ライフラインが強化。味方の体力を回復する「ヒールドローン」を行なう際に“スロー効果”がなくなったほか、アルティメットアビリティ「ケアパッケージ」の落ちる速度が速くなった。
細かな部分はまだまだあるが、以上のようにレジェンドクラスの変更や、レジェンドのバランス調整が行なわれる。これまでアップデートごとに小規模な調整は行なわれてはいたが、これほどの変更を一気に実施したケースはシーズン16が初めてだ。今回、ここまで大きな調整を加えるのは、4年プレイしている「Apex」プレーヤーに“新鮮な体験”を楽しんでほしいからだろう。
今回プレイした中で、最も印象的だったのはパスファインダーの「ジップライン」強化。シーズン16より追加された「チームデスマッチ(後述)」では小規模なマップでバトルが展開されるのだが、敵のパスファインダーがマップの対岸から「ジップライン」を展開し、こちらに奇襲をしかけてきた際には「ジップラインってそんなに距離伸びたの!?」と驚愕した。レイスもそうだが、アビリティの距離が倍になるだけで戦い方も変わってくるため、シーズン16のバトルロイヤルは良い意味で混沌とした戦いになりそうだ。
もちろん、シーズン16の追加要素はまだまだある。次にシーズン11以来、5シーズンぶりとなった新武器「ネメシス」を見ていこう。
5シーズンぶりの新たな武器は「ネメシス」! 4点バーストが心地いいアサルトライフル
「Apex」はシーズン毎に新レジェンドを追加してきたが、実は新武器の実装は少ない。実際、シーズン15時点で最後に追加された武器は、1年以上前となるシーズン11の「CAR SMG」。そのため「Apex」プレーヤーからすると、新レジェンド追加と同じくらい、新武器は嬉しい要素となる。
シーズン16では、約1年4カ月ぶりとなる新武器「ネメシス」が登場。エネルギーアモを使用するアサルトライフルで、1回で4発発射する“4点バースト”の武器だ。バースト武器はヘムロック、プラウラーに続いて3種目となる。
「ネメシス」の特徴として、「Apex」のバースト武器としては初めて、射撃ボタンの長押しで連射することができる。さらに、連射していくとゲージが貯まっていき、射撃間隔が狭まって連射速度が上昇するほか、リコイルの安定性が高まって扱いやすさも向上する。
ゲージは射撃をやめて5秒ほどでリセットされていくが、5秒以内に再度射撃すると、ゲージがリセットされず連射速度と安定性の高い状態で再び撃つことができる。体験会では実際に使う機会に恵まれたが、「ダダダダッ」という心地いい射撃音に加え、癖の少ないリコイルで安定性が高いため扱いやすく、病みつきになってしまった。
また、バースト武器ながらも長押しで連射でき、“フルオート”のように射撃できるため、バースト武器が苦手なプレーヤーでも扱いやすいと感じるだろう。実際、バースト武器が得意でない筆者も、体験会では「ネメシス」の虜に。戦場で出会ったら、すかさず拾っておきたい!
3vs3の「アリーナ」モードが削除。新たに3つのモードがローテする「Mixtape」が登場!
シーズン16では、ゲームモードもリニューアル。小規模のマップで3vs3を繰り広げ、近距離戦が楽しめるモード「アリーナ」が削除されるのだ。バトルロイヤルモードに次ぐ、第2のモードとしてシーズン9より実装されていたが、約1年半の歴史に幕を下ろす。「アリーナ」ファンの方は、2月15日の「シーズン16」実装までに目一杯プレイしておこう。
「アリーナ」に代わって実装されるのが「Mixtape」だ。ガンゲーム、コントロール、チームデスマッチ(TDM)の3つのモードが15分おきにローテーションしていく。ガンゲームとコントロールは過去に期間限定モードとして「Apex」に実装済み。注目してほしいのが、新たに加わる「チームデスマッチ(TDM)」だ。
TDMは、先日サービス終了が発表された「Apex Legends Mobile」が先んじて実装していたモードだ。本家「Apex」では、削除される「アリーナ」と同じ小規模なマップを使い、6vs6のチーム戦を繰り広げる。ルールは明快で、1キル1ポイントで30ポイント先取した方がラウンド勝利。これを最大5ラウンド行なう。
実際にプレイすると、3vs3の「アリーナ」では広く感じていたマップが、6vs6のTDMになると少し狭く感じる。敵の人数が倍になっているので、アリーナよりは敵を見つけやすくなっているのだが、その逆も然りでプレーヤー自身も見つかりやすくなっており、集中砲火を浴びるときもある。もちろんこれは「チームデスマッチ」ならではの楽しさとなっている。
アリーナでは、敵にやられるとノックダウン状態になっていたが、TDMでは、やられたら10秒ほどですぐにリスポーンする。また3vs3のアリーナでは1人あたりの役割が多く、1人ノックされると窮地に立たされていたが、TDMは6vs6のため敵にポイントを献上してしまうものの、すぐに窮地に立たされるほどではない。バトロワやアリーナとは違い、ラフにプレイすることができるのが「チームデスマッチ(TDM)」の魅力だ。
これは「Mixtape」の他のモード、コントロールやガンゲームにも同じことが言える。コントロールは9vs9で陣地を取り合うモード、ガンゲームは3vs3vs3vs3でキルしあうモードで、どちらとも時間内であれば何度でもリスポーンできる。「Mixtape」は、バトルロイヤルとはまた違った楽しさを持つゲームモードなのだ。
4周年を機にリニューアルされた「Apex Legends シーズン16」。次なる“5周年”に向けて“飛躍の2023年”に!
ここまで「Apex Legends シーズン16 大狂宴」のインプレッションをお届けしてきた。筆者も最初に“新レジェなし”と聞いた時は驚いたが、実際にプレイしてみると、今回のレジェンドクラスのリニューアルや新武器、新モードが楽しく、新レジェンドがいない心配も杞憂に終わった。もちろん、2023年に開催されるシーズン中には新たなレジェンドも実装されるとのことで、こちらも楽しみに待っておきたい。
2022年の「Apex」は、度重なるサーバーダウンやチートの横行などネガティブな話題も出回った。だが、先日のDDoS保護の実装や今回のシーズン16は、4周年を迎えた「Apex」開発陣の意気込みを感じさせるアップデートとなっている。次なる5周年に向けて、「Apex Legends」のさらなるシーズンに期待だ。
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