【特別企画】

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」スペシャルトークin東京をレポート! 炭治郎役を演じる花江夏樹さんが登壇

【「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」スペシャルトークin東京】

7月3日 開催

開催場所:TOHOシネマズ日比谷

 アニプレックスは7月3日、TOHOシネマズ日比谷にて「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」スペシャルトークin東京を開催した。ゲストとして、主人公・竈門炭治郎役を演じる花江夏樹さんが登壇し、「劇場版「鬼滅の刃』無限列車編」のBD/DVD購入者から寄せられたさまざまな質問に答えていった。ここでは、その模様を詳しくお伝えしよう。

花江夏樹さんは、アニメ「鬼滅の刃」にて竈門炭治郎役を演じるほか、数多くの作品に出演しているトップ声優の1人だ。最近では、バラエティ番組で目にすることも多い

 「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、吾峠呼世晴さんによる人気漫画「鬼滅の刃」を原作にしたアニメーション映画。7月2日時点での国内興行成績は、観客動員数が約2,900万人、興行収入が約401億円となっている。海外では、6月21日現在として65の国と地域にて公開されており、約134億円の興行収入を叩き出しているとの発表があった。

 今回の舞台挨拶にゲストとして登場した花江さんは、登壇直後にファンを前にしての気持ちを聞かれ「久しぶりなので緊張します。皆さん何度も見ている人もいると思いますので、今日は細かいところについて話していければと思っています」と答えてくれた。

会場に詰めかけたお客さんに何度見たのかを尋ねたところ、なんと20回以上鑑賞したという人も

 続いて、本作のBD/DVDが発売されたということで、それを手に取った感想として「パッケージの手触りがとてもいいです。ちょっと和紙っぽい感じもいいですし、特典もたくさんついています。オーディオコメンタリもやりましたけれど、本来はブロックごとに出演者が決まっていたのですが、みんなが“ずっと喋らせてくれ”ということで、結局キャスト全員でコメンタリしました」と、裏話を明かしてくれた。

 この後は、来場者よりあらかじめ募集していた質問に花江さんが答えていく、「答えて!花江さん!」のコーナーに。ここからは、花江さんの回答を余すことなくQ&A形式でお届けしよう。

初めて観終わったときは感動してうまく立てなかった。花江さんが来場者の質問に回答

MC:思い入れのあるシーンや音楽はありますか?

花江さん:炭治郎としては大きく分けると3カ所で、最初は夢の中で竈門禰豆子たちに会って、六太が追いかけているのを振り切り、ずっとここにいたいけど行かなきゃという一連の流れの場面。ここは炭治郎としての気持ちに立つと、念願叶って家族と再会できたのに振り切って行かなければならない。もの凄く辛さが出ていて、演じる時に辛かったです。もうひとつは、魘夢に悪夢を見せられて炭治郎がブチ切れするシーン。「無限列車編」は全体的に、炭治郎としての優しさや家族を思う気持ちが出ている場面が多いなと思っています。最後が、猗窩座に向かって叫ぶシーンですね。自分の中でも感情を優先してお芝居しようと思っていたので、自分がどういう声を出しているのか、どんな音の響きになっているのかを考えてなかったこともあって、これらは印象に残っています。

MC:演じていても、気持ち入りますよね。

花江さん:ちょっとしたセリフの中にも優しさがあるんです。車掌さんが炭治郎を刃物で刺すじゃないですか、そこで自分が死んだら彼が人殺しになってしまう、そういうところまで気持ちが回るのが炭治郎の優しさで、こんな男いないですよね(笑)。日常生活で働いたり家族と接している中で、炭治郎からは背中を押してくれるセリフだったり支えてもらっている部分が多いです。

MC:花江さんも何度も映画を見たそうですが、都合何回になりました? そのときの周りの様子を見て、作品を作った側としてどのように感じましたか。

花江さん:劇場で4回、オーディオコメンタリーで1回の合計5回見ました。最初は関係者試写で、僕を含めて3人くらいしかいない空間。初めての衝撃ばかりで映像も初だったこともあり、泣くところじゃないのに泣いちゃうシーンが凄く多かったです。煉獄さんが技を出したときに松明が灯るタイミングに合わせて涙が出てくるような、そんな格好良さを感じて、終わったあとはうまく立てなかったです。

MC:劇場の雰囲気はどうでした?

花江さん:みなさん特典について話していたり、至る所から「禰豆子さんが〜」、「煉獄さんが〜」、「炭治郎が〜」と聞こえてくるのが気持ちいいというか嬉しいというか、共通の話題で盛り上がってくれて嬉しいなと思いました。IMAXでも1回見たのですが「無限列車編」にも出演されている、列車で乗り合わせる青年を演じた江口拓也さんと劇場に行ったんです。そのとき彼は緑髪で、さらに身長も180cm以上あるので非常に目立つから、バレるんじゃないかと気が気じゃなくてハラハラ。そのため、3回目の上映はあんまり身が入らなかったです(笑)。

MC:映画館ではいろんなグッズが販売していますが、お気に入りがあれば教えてください。

花江さん:魘夢や猗窩座のグッズは出ないのかなと思っていたんですが、発売されていて嬉しかったです。猗窩座の破壊殺の羅針で出る模様が好きなので、それをモチーフにしたグッズが出ていたのが良かったです。

MC:自宅に鬼滅のグッズはどのくらいあります?

花江さん:グッズは主にフィギュアを買うんですが、発売済みのはほぼ持ってます。最近になってから、しのぶさんと義勇さんと煉獄さんのフィギュアが登場したので、ちょっと追いついていないです。置く場所を増やさないといけないという、嬉しい悩みですね。

すべての質問に対して、嬉しそうに答えていたのが印象的だった

 後半は、先日放送されたラジオ番組「オールナイトニッポンGOLD」の中で、「鬼滅の刃」を通じて“こんな出会いがあったよ”、“こんな嬉しいことがあったよ”という視聴者のハガキを紹介する「私と『鬼滅の刃』」コーナーの「無限列車編」となる、「私と『鬼滅の刃』リターンズ 無限列車編」と題して話が進んだ。こちらも、一問一答形式で詳細にお送りしよう。

MC:収録を振り返ってどうでしたか。

花江さん:いつもの「鬼滅ラジオ」の感じが出ていたので、いい意味でいつも通りにできたかなと思いましたが、僕もオールナイトニッポンを聞いていたのでちょっと緊張しました。しかし、貴重な経験をさせてもらいました。

MC:「母娘3代で楽しめる『鬼滅の刃』は、素晴らしい作品だと思います」という投稿をいただきましたが、身の回りで似たようなことを聞いたりしたことはありますか。

花江さん:普段はアニメをあまり見ない、僕の奥さんのお母様が見てくださっていて、「鬼滅の刃」を通して共通の話題ができました。世代を問わないというのはいいんですが、今悩んでいることがありまして……。個人的な話なんですが、娘があと2、3カ月で1歳になるんです。なので、「鬼滅の刃」をどこまでなら見せてもいいのかなと。

MC:子育てにもいいアニメだと思うので、ぜひともたくさん見せてください。必要であれば、DVD何枚でも送りますので。

花江さん:はい(笑)。

MC:次は高校3年生の方から「やりたいことがなかったのですが、『無限列車編』を見てから私も、煉獄や炭治郎のように何かがむしゃらにできるものがほしいと思うようになり、今では(『鬼滅の刃』公式スピンオフ作品『中高一貫!!キメツ学園物語』の)煉獄先生が教えている日本史を頑張って、史学科が強い大学に入れるよう勉強しています。今と将来の目標ができました」とのことで、作品を見て目標ができたというのは嬉しいですね。

花江さん:嬉しいですよね。僕も小さい頃は漫画やアニメに影響されて将来こうなりたい、こういうふうに生きたいなと元気をもらったことがあるので、それを僕が演じている作品を見てというのは凄く嬉しいですね。

MC:作品を通して頑張ろうと思っている皆さんに、ぜひ一言お願いします。

花江さん:炭治郎も言っていますが、努力は日々の積み重ねなので、少しずつでいいですから前に進んでください。

 「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」舞台挨拶は東京を皮切りに、来週以降は福岡、大阪、名古屋、北海道で開催される予定だ。その際、出演陣がリレー形式で何かできればということから、今回は7月11日の福岡会場で登壇する煉獄役の日野聡さんへ、“答えて日野さん”と題して、花江さんから日野さんに聞いてみたいことをMCがリクエストした。すると話を振られた花江さんは、「博多弁が似合いそうなキャラクターを教えてください。または、煉獄さんの『穴があったら入りたい!!』の台詞を博多弁で言ってほしい」と答えたところで舞台挨拶は終了。最後に炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助の着ぐるみと花江さんでのフォトセッションが行なわれ、東京でのイベントは幕を閉じた。