【特別企画】
車に轢かれて空を飛び、戦車で大破壊! 「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」
イケが語るアクティビティレポート
2020年10月24日 00:00
「セインツ・ロウ」シリーズは「GTA」シリーズ以上におバカで、ハチャメチャなノリが楽しめるオープンワールドアクションだ。ということは知っていたんだが、実は筆者は触ってこなかった。
まず自己紹介していくが、筆者は「GTA Online」や「レッドデッドリデンプション2」などオープンワールド系のレビューや連載をしている。今回、そのノリを活かして「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」の“アクティビティ”にフォーカスしたレポートをしていくぜ。
「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」は2011年にPS3/Xbox 360向けに発売していた3作目「セインツ・ロウ:ザ・サード」をPS4向けにビジュアルなどを向上などのリマスターを行なったタイトルとなる。
まず「セインツ・ロウ」シリーズを少しだけ語っておきたい。「GTAIII」からのオープンワールドクライムアクションが大きく流行った中、「セインツ・ロウ」は生まれた。様々なタイトルの中で本シリーズがウケたのは魅力的なキャラクターとおばかなアクティビティー。街を汚物を巻き散らかして汚したり、偽警官を演じて大暴れして警察の信用を下げたり、今回にも受け継がれているわざと車に轢かれて保険金をだまし取る「保険金詐欺」など、かなりブッ飛んだノリが大いにウケ、シリーズを重ねていったんだ。
シリーズ3作目である本作はこれまでの戦いで知名度を上げたギャング団「サード・ストリート・セインツ」のさらに激しくなった戦いが描かれる。最初のミッションからゲームのクライマックスの様なド派手さだ。今回の敵は世界的なシンジケート。彼らが支配する街「スティールポート」でセインツの戦いが始まるのだ……。
このメインミッションやゲームのストーリーはレビューで紹介するとして、今回紹介したいのが、「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」の「アクティビティ」の数々だ。アクティビティとは、マップ各地に配されたアイコンに向かう事でプレイできるサブミッションのようなもので、「セインツ・ロウ」シリーズではこのアクティビティを数多くこなす事で「リスペクト」を稼いでランクアップしたり、カネを稼いで自身を強化していく事ができる。
また、主人公「ボス」はチュートリアル後にキャラメイクが行なえるので、自由にカスタマイズして好みの風貌にアレンジできるのも本作の魅力の1つだ。こういったタイトルだと筆者はこだわってしまう。今回も自分を投影する形でキャラメイクを行なってみた。でも「セインツ・ロウ」シリーズならではのぶっ飛んだ感じにしたかったので、肌だけはメタリックな感じにしてみた。「メタリック俺」の誕生だ。
細かい話は今度またゆっくりと話すとして、今回はそんなぶっ飛んだバカなアクティビティの数々を動画とともにご紹介していく事にするぜ!
「アクティビティ」が盛りだくさん!
「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」では、メインミッションでおバカながらも熱いストーリーが楽しめるが、それ以上に盛り上がるのが「アクティビティ」だ。
これらアクティビティはメインミッションを進めて、ペントハウスをアジトにすると開放されるもので、そこまでメインミッションを進めることですぐに楽しめる。他にもサブミッションとして依頼を受けてこうしたアクティビティを行なう事で、解放される場合もある。
そのアクティビティは10以上あり、それぞれ複数のロケーションが用意されている。自分から車に突っ込み轢かれることで保険金を頂く「保険金詐欺」。戦車で街中のモノをぶっ壊しまくり。壊したものの金額で金を稼ぐ「タンクメイヘム」。殺人罠てんこ盛りのフィールドをノリノリのアナウンスと共に突破していく「天才ゲンキ博士の超絶有頂天倫理委員会」などとんでもないものばかり。今回のレポートはこれらをガンガン紹介するぞ!
車に轢かれてとんでもない高さまで宙を舞え! 「保険金詐欺」
その名の通り、わざと車に轢かれて慰謝料を請求するというアクティビティだ。前知識なく初めてプレイした時は、「このゲーム、やたらとカネが稼げるな」である。というのも1度車に轢かれると数千~数万ドルといった高額なカネがチャリンチャリンしてくるのだ。こりゃ楽に稼げていいわ~と安堵した。
アクティビティは指定金額まで慰謝料を稼ぎきったタイミングでクリアとなる。ところがアクティビティをクリアした後の報酬はたったの2,000ドル……あれ? あの慰謝料は単なるアクティビティのスコアのようなものなのか、とそこで気が付いた。トホホ……まぁそこまでうまい話はないか。
保険金詐欺のアクティビティのポイントはとにかく車に轢かれまくること。アクティビティ中は体力が減少しないため、いくら轢かれても死ぬことはないから、とにかく色んな車にアタックしていこう。そのため、車の数が少ない路地などでは正直、稼げない。タイムと相談しながら、車の往来が多いポイントを探して移動して「仕事」にかかるのもクリアのポイントの1つだ。
そして轢かれる毎に貯まっていくアドレナリンがマックスになると、車に轢かれた時に派手に宙を舞うようになり、その舞っている時間の長さが慰謝料の金額にも反映される仕組みだ。惹かれた時の滞空時間がカネに直結するという普通ならあり得ない、慰謝料算出方法だ。この常軌を逸したスタイルが「セインツ・ロウ」流ということだ。
また、アドレナリンがマックスの時には、宙を舞っている間に、左右に少しだけ体を動かす事ができるようになる。そしてこの能力を使って複数台の車に次々と惹かれる事でコンボを決める事もでき、より多額の慰謝料が請求できる。慰謝料でコンボってなんだよ! とも思うが、この辺りのノリが大いに楽しいアクティビティだ。
ひたすらド派手にぶっ壊せ! 「タンクメイヘム」
本作のアクティビティで最も気分爽快なのが「タンクメイヘム」だ。開始と同時に戦車に搭乗した状態になるので、後は周囲の車や人などをガンガン破壊していくだけだ。マップにはより高得点が稼げるターゲットが表示される。このターゲットは人の場合もあれば車などの場合もあり、フィールドによってまちまちだ。
難易度が上がっても制限時間がシビアになるだけなので、基本的にペナルティは特になくただひたすらに街中の破壊できそうな物を砲撃したり、車などにダイレクトアタックを仕掛けて爆発させるのはとても気持ちいい。画面がド派手な爆発でガンガンとフラッシュしまくるので、眩しいと思う人は、リアルのサングラスが必須だな。
こちらもアクティビティ毎に設定されたスコアを達成すればクリアとなる。攻略のポイントはスコアの高いターゲットをマップ上でチェックしつつ、的確にスコアを稼ぐ……なんて正攻法で攻めるのもいいが、このアクティビティではむしろあまり頭を使わずに、動く物をただひたすら破壊しつくすといった勢いだけのスタイルでも十分クリアできる。連続でスコアを獲得するとコンボが発生するので、これによりスコアが稼ぎやすくなっているからだ。
こんな感じで日々のストレスを手軽に戦車で発散するのに最適なアクティビティだ。
殺人バラエティ番組!? 「天才ゲンキ博士の超絶有頂天倫理委員会」
「SASUKE」や古いところでは「風雲たけし城」といったバラエティ番組をモチーフの屋内型アクティビティが「天才ゲンキ博士の超絶有頂天倫理委員会」だ。建物内の迷路を妨害をかわしながらゴールまで進んでいくだけのシンプルなルールだ。
ゴールに向かうコースは大雑把な迷路の構造になっており、道中には火炎放射や電気ショックなどの妨害、着ぐるみを着た敵が出現してこちらの行く手を遮るので、こうした罠を抜けて、敵を撃退しながら制限時間内にゴールを目指す。
いかにもテレビ番組らしい、子供の笑い声が聞こえる演出があったり、看板のターゲットを攻撃すると体力が回復したり、タイムが稼げたりするボーナスも用意されている。場末の遊園地のアトラクションのようなチープさも面白い。
アクティビティごとにコースは決まっているので、何度かリトライして、コースの構造を予め把握しておけば、最短ルートでクリアできるようになる。ミッションなどガッツリ戦うよりはライトなバトルを遊びたい時に、息抜きとして遊ぶのがおススメなアクティビティだ。
セクシーなダンサーの命令は絶対! 「ダンサーエスコート」
さらにメインミッションを進めていくと、ストーリー展開に伴い、追加でアクティビティが増えていく。そのため、アクティビティをより満喫するには、メインミッションをちょいちょいと進めつつ、新たに開放されたアクティビティをチェックしてそっちも遊ぶ、といった感じで並行して進めるのがベストの楽しみ方だろう。ここからはゲーム進行に合わせて開放されるアクティビティを紹介していこう。
自身の車両にダンサーを乗せて、ダンサーの命令に従いながら満足度を高めつつ、パパラッチのカメラからの追跡を逃れ、ダンサーを楽しませるのが目的のアクティビティが「ダンサーエスコート」だ。
ダンサーはとにかくわがまま放題で、男を車に連れ込んでモーテルに向かわせるよう指示したり、ドリフトを決めて盛り上げろ、など実にいろいろな要求をしてくる。加えて、マップにも目を光らせて、パパラッチを撃退しなければいけないなど、やる事がてんこ盛り盛りのアクティビティなのだ。
ぶっちゃけると難易度の低いうちは、パパラッチはそこそこにとにかくダンサーの要求に応える事を優先して、進めるのがいいだろう。それにより満足度が上がるため、パパラッチの追跡を気にするより効率的にアクティビティが進められる。
クライアントからの命令は絶対! なのでこうしたサラリーマンの気分を体験してみたい人には面白いアクティビティだ。
虎ちゃんかわいいよ! ごろにゃん「タイガーエスコート」
僕です。僕の車の助手席には虎が1匹鎮座して、たまに僕の頭をかみつきます。「セインツ・ロウ」シリーズならではのおバカ全開なシチュエーションを体現した、この一風変わったエスコートが「タイガーエスコート」だ。
開始直後に車の助手席に虎が一匹乗っかっているというこの何ともいえない頭の悪いシチュエーション。これが「セインツ・ロウ」シリーズ独特のセンスなんだな。目的はとにかく虎の機嫌を損ねる事なく、一緒にドライブして度胸を鍛えるというもの。虎の機嫌が悪くなると、こちらの頭に噛みついてくる。甘噛みかな? こんな感じで虎がブチ切れて、こちらの体力を0にする前にこちらの度胸メーターをMAXまで上げる事でクリアとなる。
虎はとにかく高速で走るのが楽しいようで、高速で移動している限りは悪さをしてこない……なんて事はなく、何の問題もなさそうな状態でも唐突にこちらを爪で引っかいてきたりする。とにかく懐っこい虎なんだこれが。ただダメージは受けるので、控えてもらいたいところなんだよなぁ。
虎の機嫌の悪さがMAXになると、頭に噛みついて離れなくなるので、こういう時はドリフトを決める事で怒りを鎮める。攻略はふいに引っかかれても気にせず車両を運転し続ける事、とにかく事故は避けてなるべく高速で移動し続けること、といった感じだろうか。
虎好き、またはネコ好きの人には是非プレイしてほしいアクティビティだ。
ただのレースじゃ物足りない貴方におススメ「ファイアレース」
「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」のアクティビティにはレースも用意されている。ただし、普通のレースではなく、尻が大炎上した状態であちこちを爆発させながらレースを行なう「ファイアレース」のアクティビティだ。
シチュエーションは頭が悪いが、文字通りレースなので、制限時間内にゴールを目指すというシンプルなゴールが用意されている。だが、アクティビティ開始と同時に主人公は耐火服に身を包み、尻から火が出た状態でレースが開始となる。何とも間抜けなビジュアルだ。しかも主人公は常に「ギャー」、「ヒー」と叫びまくっている。耐火服に身を包んでいても熱いもんは熱いんだろうな。
レースのコース自体は非常に分かりやすく画面上にマーカーが表示されるので、そこを時間内に抜けていくだけだ。対抗車両や並走車両がいる場合は、直接アタックを仕掛けてみると、ド派手に爆発が起こり、これがとても気持ちいい。レース時間は短く、何度も繰り返しプレイしたり、より好タイムを目指して走りまくるのも面白そうなアクティビティだ。
また、後半になるとサイバーな電脳世界でレースできる「サイバーレース」も用意されている。こちらは尻に火がついているような状態ではなく、謎の電脳空間に突如バイクに乗って出現し、近未来のサイバー空間のようなシチュエーションの中でレースが遊べる。こちらは、コース上に接地された燃える火の壁に当たるとタイムがロスしてしまう。どうやらファイヤーウォールって事らしい。単純だな。
こんなシチュエーションのレースも用意されているので、レース好きな人はこの辺のアクティビティを遊びまくるのがいいだろう。
街中で銃撃戦を大満喫「メイヘム」
「タンクメイヘム」は戦車でやりたい放題だったが、「メイヘム」は自身が街中で暴れまくりのやりたい放題できるアクティビティだ。手持ちの武器の弾薬は無制限となり、体力は減らなくなるため、警察がいくら出現しようと気にせず暴れまくる事ができる。タンクメイヘム同様、制限時間内に一定のスコアを稼げばクリアとなる。
タンクメイヘムの時はスコアが稼げるポイントが表示されたが、メイヘムでは特にそういった表示は出てこない。ただ、人を殺すよりも車両やヘリなどを破壊する方が効率的に稼げたので、銃をぶっ放して警察を呼び寄せながら、一緒にやってきたパトカーなどの車両を手榴弾でガンガン破壊するのがスムーズにスコアを稼ぐポイントになるだろう。
シチュエーションにも注意が必要で、夜間に開始してみたところ、街中に人や車が全然おらず、スコアが全然稼げない。こういった場合は、範囲内でなるべく車両の多い場所に移動して暴れるのがベストだろう。でないと、全然スコアが稼げず失敗してしまう場合も多い。
戦車によるドンパチよりも銃撃戦で気分爽快になりたい人にはもってこいのアクティビティだ。
アクティビティだけじゃない! 意外とクールで奥の深い「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」
今回一部のアクティビティを中心に紹介してきたが、紹介していないアクティビティとして敵地に乗り込んで協力者やエステティシャンなどを連れてくる「スカウト」や、ヘリの上から仲間を守るために、敵を攻撃する「ヘリアサルト」、「ガーディアン・エンジェル」などのド派手な物が多く用意されており、アクティビティを遊ぶだけでもかなり満足の1本となっている。
しかも、本作の魅力はその他にもたくさんある。その1つは主人公のカスタマイズだ。とにかく肌の色から表情、体格など、かなり細かく自身をカスタムできる。服装なども豊富に用意されており、イイ感じのコスチュームからちょっと頭のおかしい服装、着ぐるみ類など、バリエーションが実に豊富なのだ。
今回筆者は自画像の写真と同じいつもの服装を再現してみたが、服屋で適当に服を選ぶだけで簡単にそろえる事ができた。普通の人間じゃ面白くないので近未来感を出すために肌をメタリックにして「セインツ・ロウ」テイストを高めている。
他にも車両のカスタマイズやレベルアップによるアップグレードでさらにい自分自身を強化できるなど、とにかくカスタムの項目が豊富に用意されており、ゲーム内のカネをいくら稼いでもすぐになくなってしまうほどだ。
そして、おバカ、おバカと言ってきたが、なんだかんだであちこちにクールでカッコいいシチュエーションは用意されており、メインミッションを進めていると、BGMのセンスの良さも相まって、カッコいいカットシーンのビジュアルは多く見ることができる。
次回はこうしたクールな「セインツ・ロウ:ザ・サード リマスタード」の魅力についても語っていければと思っているので期待していてくれ。
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