【特別企画】

「メイプルストーリー2」、かわいらしくてカッコイイ世界を歩き、家を建て、ダンスにクイズ……やること多すぎで時間が足りない! OBTレポート

 6月5日、ついに「メイプルストーリー2」の正式サービスが開始された。本作は2003年に日本でサービスが開始された「メイプルストーリー」の続編にあたり、「メイプルストーリー」の後日談とされている。プレーヤーたちは「メイプルワールド」の住人として、新たな世界の異変に立ち向かっていくことになる。

 今回正式サービスに先がけてオープンβレポートをしていきたい。オープンβと言ってもダンジョン、ハウジング、カスタマイズと盛りだくさんであり、とても遊びきれないボリュームだった。ちなみに、筆者は「メイプルストーリー」自体が初体験となる。初めてだからこそ感じたメイプルストーリーの魅力をレポートしたい。

四角い世界で大冒険! ビューティーサロンでカスタマイズも自由自在

 「メイプルストーリー2」はブロックのような四角い「キューブ」の組み合わせて3D空間を表現しているのが特徴だ。プレーヤーはこのキューブで表現された「メイプルワールド」で、ふとした事件から大きな冒険が始まっていく。

 メイプルワールド土も水も四角い。もちろん木や草は丸いものもあるが、建造物も基本「キューブ」でできている。このしかし、この「キューブ」が高低差や奥行きをわかりやすく可視化してくれているのだ。操作感覚は3Dアクションゲームそのままで、ジャンプやクライミングのようによじ登っていくことで3D世界を進んでいく。フィールドの高低差は本作の楽しさの1つだ。

 戦闘は様々なスキルを使って行なう。操作はキーボードでもパッドでも可能だが、キーボードの場合、移動操作はカーソルキーで、攻撃技発動は「A」、「S」、「D」、「F」といったアルファベットキーで行なう。従来のMMORPGのような数字キーファンクションキーでないので、筆者はなれるまでに時間がかかってしまった。慣れてくると戦闘やキャラクター操作は快適で、スキルも派手で画面が賑やかな雰囲気になるのが楽しかった。

3Dのキューブで再現された世界で冒険を繰り広げる

 今回の「メイプルストーリー2」OBTでは「ナイト」、「ウィザード」、「レンジャー」、「シーフ」、「バーサーカー」、「プリースト」、「ヘビーガンナー」、「アサシン」の8種類から選ぶことができた。

 キャラクターは職業選択後、性別、基本の顔、髪型などを選んで作ることができるのだが、ある程度顔のパーツは決まってはいるものの、髪型は長さを調整できたり、肌や目、髪の色が20色から選べるので、キャラメイクの幅はかなり広い。その上、職業ごとにキャラクターボイスが異なるため、性別も含め全16種類のキャラクターボイスを楽しむこともできる。

 また、「メイプルワールド」内のビューティーサロンや整形外科に行くと髪型や顔の変更やお気に入りの組み合わせの保存もできるので、自分のキャラクターにもし飽きてしまった場合にキャラクターの全変更や逆に復活させることも可能だ。

職業は全8種類。
髪型を変更できるビューティサロン
顔の表情や色を変えられる整形外科

 ちなみに筆者は「へビーガンナー」を選択した。「高火力出力複合キャノン」が使えると書いてあって何それと思ったが、確かに文字通りのものだった。「へビーガンナー」は大きな銃にいろいろな機能を搭載している。様々なスキルで、銃から色々な弾が飛び出すのだ。

 基本は前方に弾を撃つ攻撃となる。そこから、敵が複数近寄ってきたら範囲攻撃ができる火炎放射器スキルを使ったり、ほかにもアサルトライフル、マシンガン、ボム、スナイパーライフルなどなど……スキルが増えると色々な弾が出て、本当に「複合キャノン」だった。敵の範囲に合わせて最適なスキルで攻撃できたときは気持ちがいい。ただ、やはりガンナーなので基本的に遠中距離攻撃が得意なのか、ソロで行くと敵に囲まれた際の機動性が少し落ちる気がした。

スキルが増えると様々な攻撃を行なうことができる

 操作上では、緊急回避からの照準がうまくあわなくて最初はなれるまで苦戦した(ただ筆者が下手なだけかもしれない)。しかし、戦闘時の爽快感は格別で、用途によって使い分けられる銃がうまく敵モンスターを蹴散らしてくれた時や、大量の敵モンスターを一掃した瞬間の気持ち良さはぜひ体験していただい。

 また、職業ごとにメインストーリーに絡むまでのオープニングストーリーが異なるため、今後のストーリー展開がかなり気になる仕様となっていた。

怖いところまで高く登れる! 多彩なミッション、様々なフィールド

 「メイプルストーリー2」のフィールドはどこか「マインクラフト」やレゴに似た感覚を覚えたが、そのフィールドはとても良く作り込まれていると感じた。各フィールドごとに特徴的な作りになっており、高さを重視した草原や、鉄骨むき出しの建築中の建物がある街、鬱蒼とした森、きのこをモチーフとした町など、どこにいっても全く違う町や森になっていておもしろい。

 また、今回フィールドだけでなくダンジョンもかなりユニークなものが用意されており、ただモンスターを倒すだけではなく、救出ミッションや突風の合間をかいくぐって進むなど、高さや奥行きを存分に使ったミッションが一筋縄でダンジョンをクリアさせてくれない。この細かな設定がまた、プレーヤー心をくすぐる。

 筆者が特段本作で気に入ったのが「高さ」だ。「メイプルストーリー」では当たり前なのかもしれないが、ゲームでここまで高さを実感することもなかった。風船で街中を飛んだときに、ある程度の高さまで飛ぶとちょっとずつ不安になって最高高度に達した瞬間、あぁこれは落ちたら死ぬとすら思った。実際は少しダメージを受けるだけだが、それぐらいの高さと恐怖を十分に感じられた。

風船で飛んでいいレベルの高さではない…。

ハウジング、カスタマイズ、ダンスにクイズ! やれることたくさん

 今回のOBTでは、あまりにもできるコンテンツが多すぎて正直時間が足りなかった。メインストーリーの他にサブクエスト、ハウジングの他にも釣りや乗り物操作、空も飛べるし、楽器も演奏可能とプレーヤーができることがとにかく多い。

 また、メイプルストーリー2のストーリーやシステムを題材とした○×クイズなどのイベントも用意されているので、本当に飽きるどころか逆に何から手を付ければいいかちょっと迷ってしまうぐらいのコンテンツの量だった。

 ちなみに、各コンテンツにはガイド機能があり、釣りのやりかたや乗り物の操作方法等をわかりやすく教えてくれるので、気軽にコンテンツを楽しむことができる。

ガイドを見るとやれることが丸わかりだ
楽器も演奏可能
車も乗れる
釣りもできる

 また、アナウンスが入って始まる自由参加型のイベントは各回ごとに3種の中から選べるので、自身が得意な分野や好きなジャンルのイベントに参加することができる。開催されるイベントごとに優勝者がおり報酬を得ることもできるので、イベント開催の告知を見たら是非参加してみて欲しい。

 ちなみに筆者のオススメは「ダンス・ダンス・ストップ」というイベントだ。キャラクターが踊って経験値を稼ぎ、ダンスストップと同時にマスに書かれた人数だけマスに残るゲームなのだが、2頭身のキャラクターがノリノリで踊っているのがとにかくかわいい。

「○×クイズ」も楽しめる
筆者オススメの「ダンス・ダンス・ストップ」

 実は、今回のOBTで筆者は土地を買って家を建てたいと考えていた。しかし、そもそもの土地が高い……。通貨の名前こそ違えど、金額だけ見ればほぼ東京の土地の値段と同じくらい手元の預金とギャップがある。OBTとはいえ現実は甘くなかった。……どうやらこの土地と家というのは、メンバーが集まるギルドハウスのようだ。ソロではちょっと買えない値段だ。

 これで筆者の夢は潰えたと思ったが、どうやら土地を買って家を建てずとも、キャラクターは「自宅」を持っているようなのだ。キャラクター画面からメニューを見ると……自宅があった! 早速「自宅」に出向いてみた。はじめは4×4の小さな部屋だが、最大で25×25+高さも15マス分高くなる。作り込めばどこまででも出来てしまう。「自宅」でこれだけ遊べるとなると、土地を買って家を建てるとどうなるのかとても気になってしまう。

 家に置く家具はメニューの建設開始というところで家具が作れる。家具を買うにはお金が必要だが無料のものもあり基本は揃えられる。筆者の小さなうちだとベッド、本棚、あと家畜(鶏)、テーブル、イスで良いバランスだった。凝った家具は「メイプル工房」で作れるとのことで、こちらは今後挑戦したい。

土地がたっけぇぇぇ
高さも結構あるので自宅のカスタマイズポテンシャルは無限大

 移動手段は基本的には徒歩か、車などのプレーヤーが運転する乗り物がメインとなる。いくつかのフィールドを渡り歩いて移動することになるため、移動に時間がかかる。ただ、目的地まで遠い場合やすぐに移動したい場合、ヘリで目的地までひとっ飛びすることも可能だ。無線機というアイテムが必要にはなるが、時間短縮には大きく役立つのでオススメだ。

マップは想像以上に広い
ヘリでひとっ飛び

 メイプルワールド内には刑務所も完備されており、他のプレーヤーの妨害をするなど迷惑行為をしすぎると一定期間刑務所に収監されるのだという。刑務所では一定期間居続けるか、刑務所に生えている草を100万本抜いて減刑してもらうと出所することができる(NPC談)。……草100万本は実際には減刑システムはないが、面白いセリフだ。

 もちろん刑期中は出ることができないが、一般市民は刑務所見学にいつでもツアーで行くことができるので、一度観光にいってみるのもいい。刑務所を見るとなんとなく悪いことは止めておこうと思ってしまう人もいれば、おもしろそうだから入ってみようと思う人もいるかもしれないが、迷惑行為は気をつけたいところだ。

 ダンジョンもしっかり用意されており、プレーヤーのレベルに合わせて挑戦できるようになっている。フィールドを歩いているときにウインドウに表示されるストーリーダンジョンと街中に居てもいつでもUIから参加することができるダンジョンがある。基本的にストーリーダンジョンはソロかその時に行動を共にしているパーティメンバーでないと入場できないが、UIから参加する場合はパーティマッチングでの参加も可能なので、1人ではキツイなと思ったダンジョンでもチャレンジしやすいと感じた。

はじめましての人と一緒にダンジョン

 OBTで筆者が体験できたコンテンツは以上だが、実際のところはまだまだコンテンツがあった。もっとやりたかった。

 6月5日より正式サービスが開始されたこともあり、早速やりたかったことをやっていきたいと思う。「メイプルストーリー2」が気になった方は、ぜひともプレイして欲しい。筆者も「メイプルワールド」で待っている。