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【連載第160回】 あの、おもちゃを徹底レポート




缶の中に暮らすマシンガントークのキャラクター
トミー「チャッタクッキー」

「チャッタクッキー」
発売 トミー
価格 4.998円
電源 単2アルカリ電池×3(別売)
発売日 発売中



 持ち主とのコミュニケーションをテーマにしたトイは数あれど、コイツは一風変わっている。言葉による対話などはできず、トイがしゃべるだけなのだが、その内容がユニークで聞いているだけでも愉快な気分になってくる。外見もおしゃべりもアメリカンテイスト全開だが、フィーリングがあえば、きっと楽しめるはずだ。


「コン、コン」とふたを叩いてコミュニケーション

パッケージは英語を多用し、単なる子供向けのアイテムではないことをアピール
 「チャッタクッキー」は、クッキーの缶の中に住んでいるクリーチャー。まったくオリジナルのキャラクターだが、日本の妖怪にも似た設定で、身近に感じられる。

 パッケージの中に入っているのは、大きな缶のみ。持ち運び用の取っ手を取り付け、底に単2アルカリ電池3本をセットしたら、準備完了だ。

 「チャッタクッキー」とのコミュニケーションは、すべて「ノック」で行なう。ふたを「コン、コン」とノックをすると、缶の中から「チャッタクッキー」が顔を出し、しゃべり始めるのだ。

 「チャッタクッキー」のしゃべりは基本的にはフリートークだが、ノックする回数によって、外出の見送りをしてもらえたり、その日の運勢を占ってもらえたりする。

 遊ぶ前には、いくつかの設定を行なう。その日の日付と時間、そして持ち主の誕生日だ。これらの設定も、すべてノックで行なう。ふたを叩く回数で、月や日などを入力するのだ。ノックを認識する精度は、なかなか高く、「コンコンコン」と素早く叩いても、「コン……コン……コン」とゆっくり叩いても正しく識別される。この設定作業が「チャッタクッキー」とのコミュニケーションの練習になっている、といえよう。

本体はクッキーの缶。小さなバケツほどもあるサイズは、さすがはアメリカンテイスト ノックの方法が書かれたシールが付属しており、缶の背面など好きなところに貼れる 電源はアルカリ単2電池。缶の底にセットする



ハイテンションなマシンガントークでしゃべりまくる

 「チャッタクッキー」は、アラーム機能が搭載され、目覚まし時計としても使うことができるが、基本的にはそのトークを楽しむもの。ふたをノックすると、中からニュッと顔を出し、頭でふたを持ち上げる。しゃべるときは、口をパクパクと開き、目を上下に動かして、表情をつける。口調は早口で、元気いっぱい。まさにマシンガントークだ。アニメのキャラクターでいえば、映画「アラジン」に登場するランプの精のジニーを彷彿とさせる。

 筆者が気に入った点は、トークの内容が単なる子供向けではなく、大人にも楽しめること。「なまけてないでお洒落をしなよ~」、「君は何がしてるときが一番幸せ? オイラはカフェでしゃべっていて……」、「知っている人がいたら自分から挨拶しちゃおう?」などと、日々を楽しく暮らすちょっとしたアドバイスも混ざっている。

 誕生日のお祝いもこんな感じだ。「またひとつ年が増えちゃったってことだね。いろんな意味ですごいじゃん!」。取りかたによっては嬉しくも、そして悲しくも感じられる含みのある言葉になっているのだ。

コミュニケーションの方法は、缶のふたをノックすること すると缶の中から「チャッタクッキー」が顔を出す
口と目を動かし、表情をつけながらしゃべりまくる 上から覗くとこんな感じ。小さな手の形がよくわかる


 ノックの回数によってトークの内容が変わることは前述したが、くわしくは以下の通りだ。

・1~2回 フリートーク
・3回 その日の運勢の占い
・4回 お留守番
・5回 一発芸
・6回 自己紹介
・7回 アラーム設定
・8回 カレンダー・時間設定

 この中で特に面白いのは留守番だ。出かける前にノックを4回すると、「もしかしてお出かけ? オイラさびしいよ~」などと悲しんでくれるのだ。この直後、「チャッタクッキー」は静かになり、持ち主の帰りをじっと待つ。帰宅後、ノックをすると「お帰り~! 外から帰ってきたら手洗いとうがいをちゃんとしなよ~」と出迎えてくれるのだ。

 一発芸は、多数ある。例えば「冷蔵庫に幽霊が出たってさあ。ひえひえ~」とか「キュートなオイラにキューッときたらキュウリを食べて……」など何パターンも用意され、次はどんなものが飛び出してくるのか楽しみになる。

 自己紹介は、「チャッタクッキー」を友達に紹介するときなどに使う。「オイラがうわさのクッキーだよ。名前はクッキーだけど食べ物じゃないんだよ!」。こんな風に自分の魅力をまくし立てるのだ。

 「チャッタクッキー」はしゃべり終えると、頭を引っ込め、缶の中に戻るのだが、時々缶の中に戻らず、半分だけ顔を出し、こちらをじっと見つめることがある。こんな場合は、何でもいいので話しかけると満足して缶の中に戻る。「チャッタクッキー」がこちらに甘えているようで可愛らしく感じられる。

缶の側面のスピーカーはバーコード風のあしらいでカモフラージュされている 取っ手を取り付ければ、持ち運びが簡単になる


 好みにあえば、さみしいとき、元気のないときに、励ましてくれる頼もしいパートナーになるだろう。シリーズ作品として、キャンディの缶の中に暮らす「チャッタキャンディ」が発売されている。

(C)2004 TOMY.All Rights Reserved.


□トミーのホームページ
http://www.tomy.co.jp/
□「チャッタクッキー」のページ
http://www.tomy.co.jp/chatta/


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(2004年10月7日)

[Reported by 元宮秀介]


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