ロボット・トイの革命児ついに登場! Wow Wee「RoboSapien」 (後編)
「RoboSapien」 |
発売 |
Wow Wee |
価格 |
99.99ドル |
電源 |
単1アルカリ電池×4(別売/本体) 単4アルカリ電池×3(別売/コントローラ) |
発売日 |
発売中 |
「RoboSapien (ロボサピエン)」の興奮、いまだ冷めやらず。筆者の仕事場を訪れる人たちも、作業台にデンと置かれた「RoboSapien」を見て、「格好いい!」、「デカイ!」、「うわぁ~よく動く!」と興奮の声を上げている。筆者自身、もう2週間以上の付き合いになり、毎日のように遊んでいるのだけれど、まだまだ飽きない。
それもこれも「RoboSapien」の機能が豊富なため。今だに「えっ、こんな動作をするの!」と新たな発見があるくらいなのだ。「RoboSapien」の本質は、動作の多さ。コントローラのボタンにあらかじめ組み込まれた動作だけで、67種類もある。さらに複数の動作を記憶して再現できるプログラム機能を使えば、それこそ無限の動作をくり出せるようになる。そこでレポートの後編となる今回は、「RoboSapien」の動作にスポットを当ててみたい。
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フットボール選手やゴリラを彷彿とさせるデザイン。ゴツい感じが格好いい |
本体と腕はチューブで結ばれている、など細部もスタイリッシュ |
■ 3つのモードを搭載し、ひとつのボタンを多様に使用する
コントローラに用意されたボタンは、全部で21個。通常のラジコンと比べると、遥かに多い数だ。だけど「RoboSapien」が披露できる動作は67種類ものあるのだ。これらの多様な動作をコントロールする秘術は、コントローラに隠されている。コントローラには、PCでいうところの「CapsLock」と同様の役割を担う「SELECTボタン」があり、これを押すことで3種類のモードに切り変えられるようになっている。つまり、ひとつのボタンで最大3種類の動作をくり出せる仕組みなのだ。
3種類のモードは、コントローラのランプの色に合わせて「レッドコマンド」、「グリーンコマンド」、「オレンジコマンド」と名付けられている。それぞれの主な役割は、こんな感じだ。
- レッドコマンド……「RoboSapien」の手足の動作を制御するモード
- グリーンコマンド……複数のものを組み合わせた動作を制御するモード
- オレンジコマンド……「RoboSapien」の態度を制御するモード
こうして改めて整理してみると、「RoboSapien」の特異性がよくわかる。動作を操作するコマンドは他のアイテムでも類似したものを見受けるが、何とロボット・トイの「態度」を制御するコマンドがあるとは! まさにロボット・トイの革命児の名に相応しく、従来のロボット・トイよりも、より複雑な機能を有していることがよく理解できる。
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コントローラのデザインは、従来のラジコンのものとはイメージが大きく異なる |
SELECTボタンを押すたびにライトの色が変わり、モードが切り替わる |
■ ロボットラジコンを操作する醍醐味「レッドコマンド」
基本となるのが、「RoboSapien」の操作を楽しめる「レッドコマンド」だ。既存のロボット・トイと比べると、制御できる動作の数が桁違いだ。例えば腕。右と左の腕をそれぞれ個別に上げ下げすることができる。さらに前腕を体の内側と外側の両方に回転させられる。これによって、人間の「伸び」のように前腕をひねりながら腕を上げることなどができる。あるいは目の前にある物体に狙いを定めて、腕を下ろすことなどが可能になっている。
胴体は腰を中心に右と左へ曲げることが可能だ。
足は前進と後退、そして左右への旋回に対応。さらには前進ボタンを2回連続で動かすことで、歩幅を縮めて歩くことができる。後退も同様だ。
それぞれの動作は、コントローラから発信される命令に即座に対応し、小気味がいい。
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前腕を体の内側から外側にひねることなども可能 |
腰を軸にして上半身を左右へ折り曲げる動作もある |
■ 複雑な動作を繰り出せる快感「グリーンコマンド」
コントローラの中央にあるSELECTボタンを押すと、先端にあるランプが淡い緑色に点灯し、「グリーンコマンド」となる。ひとつのボタンを押すだけで、2~3種類の動作を自動的にくり出せるのが特徴だ。例えば「レッドコマンド」では右腕を上げるだけだったボタンで、「グリーンコマンド」では右腕の上げ下げを行なえるようになる、といった具合だ。
ここでのハイライトは、物をつかんで、投げる動作だろう。先週のレポートでムービーを紹介したが、付属のカップを指でつかんで高く持ち上げて、前方に放り投げせさせることが可能だ。
胴体の動作も同様だ。「レッドコマンド」では右か左へ腰を曲げるだけだったが、「グリーンコマンド」では膝を曲げて腕をたたみながら前屈をする、などいっそう複雑な操作を行なえる。
「レッドコマンド」と「グリーンコマンド」の両方の操作に習熟すれば、「RoboSapien」に「ラジオ体操第一」を躍らせることも可能かもしれない、と夢想している。それほどまでに動作の自由度は高く、「RoboSapien」自体もまたよく動く。
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3本の指を開いて付属のカップを持ち上げることもできる |
一瞬の小さな動作なので写真には写りにくいのだが、前屈をしている |
■ 演技するロボットを見る妙「オレンジコマンド」
SELECTボタンを2回連続で押し、ランプが淡いオレンジ色に点灯すると突入する「オレンジコマンド」は、「レッドコマンド」と「グリーンコマンド」とは遊びの質が大きく異なる。何しろボタンを1回押すだけで、「RoboSapien」があれよあれよとさまざまな動作をくり出すので、その演技に圧倒されてしまうのだ。ラジコンのロボットを操作する楽しみとはかけ離れているため、物足りないモードと思われてしまうかもしれないが、そんなことはまったくない。「RoboSapien」が次から次へと披露する演技がとにかく達者で、目を丸くして見入るしかないからだ。
例えば「右腕で一撃」。腰を右に曲げつつ、右腕を上に高く上げ、うなり声と共に一気に振り下ろす。もっとも短い動作ですら、これほど饒舌なのだ。バリエーションのひとつ「左腕で殴打」は、前腕を回転させながら左腕を極限まで伸ばし、腰を入れながら「エイヤッ」と掛け声を上げて、さきほどよりも力強く振り下ろす。その直後に両腕を体の内側に曲げ、ファイティングポーズをも取る。
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「左腕で殴打」を実行中。高々と上げた腕を振り下ろす様はなかなかの迫力 |
「ピュウ~イ」と軽快な口ぶえを吹きながらおどけたように腕を振る |
このようにバトル向けのポーズを得意としているが、それ以外の動作もたくさん備えている。例えば「口笛」では、「ブォォォ」と不気味なうなり声を上げながら左腕を上に上げ、同時に右腕を下に下げ、体全体で相手を威嚇する。その直後に「冗談だよ!」といわんばかりに軽い口笛を吹き、腕を振る。このほかにも「口ごたえ」や「げっぷ」、「雄たけび」、「ダンス」なども披露する。これらの中から「空手チョップ」と「ダンス」をムービーに収めたので、ぜひご覧いただきたい。
【ムービー】 |
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「空手チョップ」 (MPEG-1、3.99MB) |
「ダンス」 (MPEG-1、3.65MB) |
複数の動作をあらかじめ登録し、その通りに再現させるプログラム機能も備えている。例えば前方に移動した後、両腕を上に上げて、そのまま後退する……といった動作を披露させることが可能。これだけなら他のロボット・トイにもある機能なのだが、これらのプログラムを発動するきっかけとなるセンサーが、指先やかかとなどにあることが新しい。内蔵された音声センサーによって物音や音楽を感知して、プログラムを発動させることもできる。
これらの機能を駆使すれば、例えば 指先が敵に触れたらファイティングポーズをかまえて殴りかかる動作をさせることができる。あるいは好みの音楽を聴いたらたまらず踊り出す、なんていう楽しいアクションを出させることができる。
……しかし、これだけ長いレポートを書いても、「RoboSapien」の全貌を書き尽くした気にはなれない。本当に凄いアイテムだと思う。筆者はまだまだ遊び続けるつもりだ。そしてまた「RoboSapien」の存在が刺激となって、停滞している日本国内のロボット・トイの活性化につながることを期待したい。
なお、昨日開催された「2004東日本玩具見本市」において、「RoboSapien」が国内で発売されることが明らかにされた。メーカーはタカラで、名前は「HUMA (ヒューマ)」と改められる。価格は15,750円で9月発売予定とのことだ。
(C)2003 Wow Wee. All rights reserved.
□Wow Weeのホームページ
http://www.wowwee.com/
□「RoboSapien」のページ
http://www.wowwee.com/catalog/other_robosapien.html
□ショッピングサイト「Vis-a-Vis (ビザビ)」のページ
http://www.visavis.co.jp/shop/
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(2004年8月26日)
[Reported by 元宮秀介]
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