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【連載第154回】 あの、おもちゃを徹底レポート




汚い床が遊び場になる!
お掃除ロボット「i-Cybot」

「i-Cybot」
販売 ニッセン
価格 5,229円
電源 アルカリ単3電池×6(本体/別売)
アルカリ単3電池×2(コントローラ/別売)
発売日 発売中



 ある日、なんとはなしに「Niseen」のカタログをめくっていると、e-Toyウォッチャーとして見逃せないアイテムが目に飛び込んできた。「i-Cybot(アイ・サイボット)」というロボットのラジコンなのだが、デザインが思い切り独特。2頭身のボディで目がライトになっているデザインは、明らかにレトロテイスト。しかし、コントローラや本体の細部を観察すると、それなりに今風の味付けがしてあって、アンバランス。しかも、ロボットのラジコンながら、お掃除ロボットも兼ねているのだという。

 非常に奇天烈であり、だからこそ興味をかきたてられる。価格は何と通常5,229円のところ、61%の割引で1,990円になっている! これは買うしかないだろう、とさっそく申し込んだ。


安価にしては十分すぎるほどの機能

パッケージ。アメリカの製品なので、当然英語で記述されている
 梱包をといた瞬間、筆者は「失敗した……」とつぶやいてしまった。パッケージが英語で埋め尽くされた輸入品だったのだ。ロボットのラジコンとなると英語のマニュアルを読むのも大変だぞ、と気持ちが沈む中、パッケージを開けてみると、中からに保証書付きの日本語マニュアルが出てきた。よかった~! さすがは「Niseen」。これでストレスを感じることなく、遊べそうだ。

 取り出してみた「i-Cybot」は、見れば見るほど奇妙なルックスをしている。目はライトそのもので、尖った耳が上に伸びている。腕はなく、足は車輪になっている。通常、こうしたロボットはたとえオリジナルといえど、何らかの“影響”を感じさせるものだ。アニメや映画向けに創作されたロボットとか、最新の産業機器だとか。しかし「i-Cybot」は、そうした匂いは微塵も感じさせず、ただただ不思議な味わいを持って、筆者の前にたたずんでいる。ジッと眺めていると、あることに気が付いた。このテイストは、デザインにかけるコストを機能面に回しているからだろう。だとすると、機能は相当なものを備えているに違いない。

 そう思ってマニュアルを読み込んでみると、予想は間違っていなかった。5,229円という価格からすれば、十分すぎるほど充実した機能を有しているのだ。

 簡単にまとめてみよう。

  • ラジコン機能
  • お掃除機能
  • 自動走行機能
  • ホームガード機能
  • キャリング機能
 「ラジコン機能」は、オーソドックス。前進と後退。そして左右前方への旋回と、左右後方への旋回を行ない、360度方向への移動が可能になっている。

 「お掃除機能」は、その名の通りの機能。人間でいえば突き出たお腹の下に、2基のブラシが用意されている。ラジコン操作をすると、このブラシが激しく駆動し、床のごみを掃除していくのだ。

 「自動走行機能」は、腹部の「障害物センサー」を使う。目の前に壁や物があると、自動的にそれを回避する。

 「ホームガード機能」は、「i-Cybot」の目の前を何かがさえぎると、動いたり、目を光らせたりして、警戒する。

 「キャリング機能」は、背中のキャリアーに物を入れて運ばせる機能。「Niseen」のカタログによれば、ここに缶ジュースなどを入れてパーティなどで登場させれば、「注目度アップ間違いなし!」なのだという。

 最後の「キャリング機能」のみ、「お掃除ロボット」というコンセプトから遠く離れている気もするが、まあいいだろう。そろそろ遊びたくなってきた。

正面。何の影響も感じさせないわが道をゆくデザイン 後方。中央にあるのがキャリアー。大きなタイヤで走行をする
目のライトは同時に点灯したり、片方だけ光ったりと細かな芸をみせる お腹の先端にあるのが、障害物センサー。掃除用のブラシも見える
2基のブラシが前後に激しく動作し、ごみをかき集める 掃除機能のオン/オフを切り替えるスイッチ ブラシによってすくい上げられたごみは、この中に集められる



目に見えない小さなゴミをどんどん巻き込んでいく

 コントローラを握って、左のレバーと右のレバーを同時に倒し、前進を指示する。その瞬間、「i-Cybot」の目のライトが点灯し、モーターの駆動音と共に、横に倒れていた耳が垂直に立ち上がった。おおっ、格好いい。筆者はこうした「起動のアクション」が大好き。こんな演出が隠されていたとは思いもよらなかったので、感激は2倍になった。

   間髪いれずに、「i-Cybot」が動き始める。前進だけでなく、後退や左右方向への旋回も試してみる。反応は上々。ロボットを操る楽しさを味わうことはできる。

 こうしている間にも、2基のブラシは激しく動いている。今度は掃除の能力に興味が向いてきたので、床の上の小さなごみに向かって走らせてみる。「i-Cybot」がごみの上を通過すると……ごみが見事に消えている。床に密着したごみは拾うことができないようだが、それでもけっこうなものを巻き込んでいるようだ。コントローラを操作する手を休めて、「i-Cybot」の後部にあるごみ箱を引き出してみる。どれどれ戦果はいかほどかな?  結果は筆者の想像以上だった。目に付く大きさのごみはむしろ少なく、ほこりやホッチキスの針、体毛など小さなものをたくさんかき集めていたのだ。ごみは嫌なものだが、こうして大量に集めることができるとなると、とたんに楽しく思えてくる。

 これまでさまざまなラジコンで遊んできて、共通の悩みがあった。自動車のラジコンを走らせるとき、どこをサーキットにすればいいのか。筆者の仕事場の床には資料が積み上げられ、パソコンと周辺機器の配線があふれている。こうした環境なので直線距離を思い切りらせるという夢はなかなか叶えられず、フラストレーションがたまっていたのだ。

 しかし、「i-Cybot」ならサーキットは不要。むしろ狭くてゴミゴミした場所の方がその性能を発揮して、楽しく遊ぶことができるのだ。掃除していない仕事場の床が、ワンダーランドになるとは! 目からウロコが落ちるという言葉は、まさにこういう瞬間のためにあるのではないだろうか。

本体同様、コントローラもインパクトのあるデザイン 床の上でプレイ中。前後左右に動きながら掃除も行なっている
お食事中の方スミマセン! 小さなごみもしっかりと拾われている 背中のキャリアーに缶やビンを乗せ、給仕ロボットとしても楽しめる


 他の機能もなかなか楽しめた。「自動走行機能」は、どこまで自律した走りを見せてくれるかがポイント。「i-Cybot」が前進し、やがて目の前に壁が迫ってきた。どうなることか? と見つめると、クルッとターンをして壁を回避。やるじゃん! と思ったら、机の足に激突してしまった……。障害物は回避できるが、安全な道を検索する機能は持ち合わせていないのだろう。だけど、こうしたおちゃめな面があったほうが好感が持てる。

 「ホームガード機能」は、手や物などで目の前をさえぎると、目を光らせたり、大きな電子音を発したりして警告はする。が、元々のデザインがユニークすぎるので、侵入者が驚くということはまずないだろう。

 販売価格が1,990円と思うと文句なく楽しめるアイテムだが、定価の5,229円と照らし合わせてみても、決して高くは感じない。「i-Cybot」は、実は優れたアイテムだった。しかし、こんな代物が売られているとは。これからは「Niseen」もチェックだ。

※:同商品は「Niseen 2004 SUMMER SALE (カタログナンバー 7084)」に掲載され独自に購入した商品です (申込商品番号:94206) 。カタログの有効期限が8月20日となっており、数量限定であることから手に入らない場合がございます。その場合はご了承下さいませ。製品自体は、企画・デザインが米国で、中国で製造されたものです。


□ニッセンのホームページ
http://www.nissen.co.jp/


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(2004年8月12日)

[Reported by 元宮秀介]


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