重ねると合唱をする愉快な動物たち ドリームズ・カム・トゥルー「キュービー」
「キュービー」 |
発売 |
ドリームズ・カム・トゥルー |
価格 |
各1,000円 |
電源 |
ボタン電池(LR44)×3(同梱) |
発売日 |
発売中 |
東急ハンズの店頭で見かけて、ひと目で気に入ったアイテム。動物をキューブ(立方体)にアレンジしたキャラクタは少なくないが、その中でもダントツの可愛らしさ。動物には様々なバリエーションがあり、それらを積み木のように重ねると、歌を合唱をするのだという。しかも重ね方によって、歌やコーラスの担当パートが変わるのだとか。これは随分遊べそうだと思い、急いでレジに持ち込んだ。
■ 口の中から子供と孫が出現する!
「CUBEE(キュービー)」は、海洋堂の「チョコQ」や「ワールドタンクミュージアム」などをプロデュースしているドリームズ・カム・トゥルーの製品。現在は6種類のバリエーションが発売されている。犬の「ハウビー」、ネコの「ニャンピー」、ヒヨコの「ピヨピー」、ブタの「ブウビー」、ウシの「カルビー」、アヒルの「グァビー」。ほとんどの動物のネーミングは鳴き声がモチーフになっているのに、牛だけ食肉の部位になっているのが笑える。
それぞれの動物ごとに3曲の持ち歌が設定されている。例えば「ニャンピー」なら「ネコ踏んじゃった」、「幸せなら手をたたこう」、「キラキラ星」の3曲。「ピヨピー」なら「むすんでひらいて」、「糸まきまき」、「メリーさんの羊」といった具合。
筆者が選んだのは「カルビー」と「ブウビー」、そして「グァビー」。共通項は、食べるとおいしい動物たち……かな。
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パッケージ。左から順に「カルビー」、「ブウビー」、「グァビー」 |
パッケージには「CUBEE」の特徴が書かれているが、今回は新鮮な驚きを味わうために、読みこまずに遊んでみることにした。どんな仕掛けが施されているのだろう。
ふとパッケージの底を眺めてみると、ベロを出した子供のイラストを発見。「なめるとにがいよ」のマークだ。先日、TV番組「トリビアの泉」のネタ「リカちゃんの足は苦い」で紹介されていた「のみこみ防止コーティング」が施されているようだ。
閑話休題。まずは「カルビー」から取り出してみる。何も考えていないような瞳とピンク色のホホがキュート。体は正方形ではなく、やや長方形。頭上に他の「CUBEE」を重ねるためのガイドが4箇所あり、腹部にはちょこんとした足が4本ある。なるほど、別の「CUBEE」のガイドに足を差し込み、どんどん上に積み上げていく仕掛けになっているわけか。
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モチーフとなる動物の可愛らしさをデフォルメ化したデザイン |
パッケージの底に「なめるとにがいよ」のマークがプリントされている |
サイズは高さ4センチ、奥行き5センチのコンパクトサイズ |
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「カルビー」は「フニクリフニクラ」、「10人のインディアン」などを歌う |
頭上にある4箇所の溝は、別の「CUBEE」を接続するためのガイド |
4本の足は、頭上のガイドと凹凸の形状になっている |
顔は前方に動くようになっている。めくってみると、大きなサプライズ! 口の中に小さな「カルビー」がいて、その中により小さな「カルビー」が入っていたのだ。こけしやマトリーショカを彷彿とさせる楽しい仕掛けだ。小さなほうは「子CUBEE」、さらに小さなほうは「孫CUBEE」という名称で、それぞれ小物入れとして活用できるらしい。しかも、「子CUBEE」の表情は3種類が用意され、パッケージを開けるまでは何が出るかわからない仕掛けになっているとのこと。これは楽しい!
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顔を上に上げると、口の中から「子CUBEE」を取り出すことができる |
「子CUBEE」の中にある小さなキューブが「孫CUBEE」だ |
親、子、孫のそろいぶみ。遊び心が嬉しい |
■ 上に重ねていくと全員で賑やかに合唱する
電池は内蔵されているので、パッケージから取り出すだけで遊び始められる。ブタの「ブウピー」の頭上にあるボタンを押して、スイッチオン。顔が前方に持ち上がり、反動で体にぶつかって「カチッ」と音を立てる。「カチッ」、「カチッ」、「カチッ」と連続して3回音を立てたのちに、「ブゥ~」といかにもブタの鳴き声で歌いはじめた。最初の3音は、歌いだしのカウントだな。「ブゥ~~ブ・ブ・ブ・ブ・ブブ~」。ブタだけに「ブゥ」という声しか発しないのだが、長く伸ばしたり、短く切ったり(スタカット)、実に芸達者。機械が音を鳴らしているという単調さはなく、本当に「ブウピー」が歌っているように聴こえる。
牛の「カルビー」の声は、想像通り「モォ~」という鳴き声だけど、これも単純に「モォ~」と鳴くのではなく、「モォッ」と高い音も出せば、「モォォォ~」と低音も出す。アヒルの「グァビー」は時に「ビュッ~」というシャウトにも似た音を交える。「ブウビー」の持ち歌は、「アルプス一万尺」、「マクドナルドおじさん」、「森のくまさん」の3曲。それぞれの曲でしか聴けない歌唱法を交えて、飽きさせない。
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歌うときは、歌と連動して顔が前面に持ち上がる |
「ブウピー」と「グァビー」の組み合わせ。二重唱で歌う |
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玩具のブロックの要領でピラミッド型に組み合わせることも可能 |
トーテムポールのように縦に組み上げることもできる |
次は「グァビー」の上に「ブウピー」を重ねて、歌を歌わせてみる。「ブウビー」のボタンを押すと「森のくまさん」を歌い始めた。ここから先は見ものだった。「ブウビー」が「ブゥブゥブゥ……」とメインのメロディを歌うと、「グァビー」が「グァグァグァ……」と合いの手のようなコーラスを加える。これを何度かくり返し、最後のサビは「ブゥ(グァ)ブゥ(グァ)ブゥ(グァ)」と大合唱。ブタとアヒルの鳴き声が重なって、愉快なサウンドが鳴り響いた。「グァビー」単体では「森のくまさん」を歌うことができないが、このように他のアイテムと連動させると歌えるようになるわけだ。
今度は「グァビー」と「カルビー」を横に並べ、ピラミッド型になるように「ブウピー」を置いた。ボタンを押すと、「ブウビー」のリードにそって、「グァビー」と「カルビー」がコーラスを重ねる。「ブウビー」と「グァビー」はそれぞれタイミングよく歌うが、「カルビー」だけは、のんきな牛らしくワンテンポ遅れて声を出す。応用として「カルビー」を一番上にして「10人のインディアン」を歌わせてみる。「カルビー」の「モ・モ・モ・モォ~モォ~モォ~」という軽快なリードに合わせ、「ブウビー」は「ボ・ボ・ボ」とベースラインを歌う。低い音がピタリとハマり、歌が立体的になる。3体を重ねると、個性的な動物たち声が混ざりあい、顔が本体を叩く「カチッカチッ」という音もけたたましくなり、楽しさが増してくる。積み上げられる数は、最大6段。6匹の「CUBEE」たちの大合唱をぜひ体験してみたい!
【ムービー】 |
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「ブウビー」の独唱 (MPEG-1、1.17MB) |
「ブウビー」と「グァビー」の二重唱 (MPEG-1、1.11MB) |
「ブウビー」、「グァビー」、「カルビー」の三重唱 (MPEG-1、1.21MB) |
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「グァビー」がリードの三重唱 (MPEG-1、632KB) |
「カルビー」がリードの三重唱 (MPEG-1、1.08MB) |
単体だけだとよく出来たアイテムに過ぎないが、積み木のように重ねて連動させることで、それぞれの個性が顔を出し、遊びやユーモアを生み出す。価格が1,000円なので製造原価は決して高くはないだろうが、ギリギリまで遊びを詰め込もうとする作り手の姿勢を高く評価したい。
(c)DCT CO,LTD 2004
□ドリームズ・カム・トゥルーのホームページ
http://www.dct-net.co.jp/
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(2004年7月15日)
[Reported by 元宮秀介]
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