携帯電話がラジコンのコントローラーに変身! タカラ「チョロモード」
チョロモード |
発売 |
タカラ |
価格 |
3,980円 |
電源 |
単4アルカリ電池×3(別売) |
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発売日 |
発売中 |
当連載では、「ビットチャーG」や「デジQ」など、様々な超小型ラジコンを取り上げてきたが、今回紹介するアイテムはその一連の中でも「新しさ」を感じさせてくれる。
タイトルの「チョロモード」から想像が付くように、本製品はチョロQの小型ラジコンである。しかし、従来の「デジQ」のようにコントローラに専用の機器を使うのではなく、なんと携帯電話を利用するというのだ。携帯電話は、ゲームを遊べたり、写真撮影ができたり、と様々な進化を遂げてきたが、まさかラジコンのコントローラになるとは! テストプレイを終えた今、筆者は新鮮なプレイ感覚に興奮している。
■ 携帯電話に機器を付けてコントローラにする
使用できる携帯電話は、キャリアは問わず、プッシュトーン(ピ・ポ・パ音)が出せる機種とのこと。筆者はNTTドコモのN504isを使用しているのだが、設定画面をいじってみると、ボタンを押すたびにプッシュトーンが鳴るようになった。これなら大丈夫だ。しかし、自分の携帯にこんな機能が付いているとは、まったく知らなかった。
キットはクリアパーツのボックスに収められ、一望できるようになっている。伝わってくる雰囲気は、端正なロゴのイメージも加わって、カジュアルな印象がある。テクニックを駆使してマシンを操ったり、パーツを組み合わせて改造したりする、というよりも、空いた時間に気軽に遊ぶ感じがふさわしいのだろう。
マシンは組み立て済みなので、ゆっくりと眺めてみることにする。4種類あるマシンから筆者が選んだのは、トヨタ「フェアレディZ」。チョロQ伝統の丸っこいデフォルメが効いている。後部にアンテナさえ立っていなければ、従来のチョロQのラインナップといってもさしつかえないほど。味があって、ずっと眺めていても飽きることはない。
次は携帯電話を使ったコントローラーのセッティングだ。携帯電話の音を拾いマシンへ飛ばす役目を果たす通信ユニットを取り付けるのだ。携帯電話の本体にイヤホンジャックが付いているなら、通信ユニットをそこに接続すればオーケー。付いていないのなら、携帯電話のスピーカーから音を採取するスキャンリンクという機器を接続する必要がある。
筆者の携帯にはイヤホンジャックは付いていることは付いているのだが、いわゆる独自規格なので、スキャンリンクを取り付けた。スキャンリンクのセンサーが携帯のスピーカーに重なるように設置し、さらにガッチリと固定するためにねじ止めをするというやや仰々しいセッティングだ。
マシンへの充電は、付属の充電器で行なう。マシンを充電器にセットすると、内蔵されたアルカリ単4電池の電力が供給され、約1分の充電で5分間の送信が可能になる。これで準備は万端だ。
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クリアボックスに収められ、キットの内容を一望できる仕組みだ |
スピーカーに重ねた機器で音を拾い、マシンに向けて発信する |
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通信ユニットは付属の別パーツを使うと、外見を変更できる |
マシンを充電器に乗せると5分間走れる電力が供給される |
■ 本格的な走行に驚き!
マシンの操作には、携帯電話の数字ボタンを使う。「2」を押せば前進。「8」を押せば後退。「1」なら左カーブ。「3」なら右カーブ。「7」だと後左カーブ、「9」で後右カーブになっている。さらに「0」を押せばダッシュがかかるという凝りよう。ラジコンとして本格的な走行機能を有していることに驚かされる。
まずは「2」を押して、前進させてみる。いくら専用の機器を取り付けていようが、携帯電話はあくまで携帯電話。ボタンを押す感覚は、やっぱり通常通り。これで本当に動くのかな……と疑問が脳裏に浮かんだ瞬間に、マシンが前進をはじめた。しかも速度が早い。「あっ」と思った瞬間に、テーブルの端を越えて、床に落下してしまった。この間、わずか1.5秒。あまりの急展開にいささか驚いてしまったが、これは面白い、と気を取り直す。
続いて後退、左カーブ、後右カーブとひと通りの操作を試してみる。うん、これは紛れもなく、立派なラジコンだ。実は遊ぶ前まで、「アイデア優先の企画物だったらどうしよう」と心配していたのだが、それは杞憂だった。
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いかにも『チョロQ』らしい、デフォルメの効いたデザインになっている
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この他に「キューブ」、「マーチ」、「スカイラインGT-R」モデルもある |
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違う車種であるならば最大4台まで同時に走行させることができる |
携帯電話のボタンをコントローラのスティックに見立てて操作を行なう |
テーブルや床の上をサーキットに見立てて意のままに操作するのも楽しいが、別の遊び方も用意されている。「プログラムモード」は、マシンの動きをあらかじめ入力しておき、自動走行させられる遊び方だ。
入力方法は、「*」マークを押してから実行させたい動作の数字ボタンを押すだけ、という簡単なもの。例えば前進をしてから左カーブをし、次に後右カーブをさせる、なんていう複雑な動きもすぐに試すことができる。
筆者が気に入ったのは「メールモード」。マシン本体にはあらかじめキーワードが登録されており、その単語を入力することで、さまざまな走行をさせられるという仕組みだ。
例えばキーワードのひとつ「まる」。この単語が入力されるように数字ボタンを押すと、マシンが円を描くようにして走行するのだ。ちなみに具体的な入力は「**7999♯」となる。手元にメール機能付きの携帯電話を用意して、この数字を打ってみると、「まる」という言葉になることがおわかりいただけるはずだ。
ほかにも「**644♯」で8の字走行をしたり、「**577♯」で波を描くようにジグザク走行をしたりする。これらのキーワードはマニュアルに掲載されているもののほか、今後ホームページ上で追加発表されるという。
冒頭にも書いたが、何よりも携帯電話がラジコンのコントローラになるということにインパクトを受けた。ボタンを押すという行為は普通そのものなのに、目の前で小さなラジコンが機敏に動き回るのだ。これは面白い。携帯電話は遊びのツールとしてもまだまだ開拓の余地がある、と実感させられた。
□タカラのホームページ
http://www.takaratoys.co.jp/
□「チョロモード」のホームページ
http://www.takaratoys.co.jp/choro-mode/
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(2003年7月31日)
[Reported by 元宮秀介]
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