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【連載第106回】 あの、おもちゃを徹底レポート




リズムを覚えて演奏するペット型トイ!
メガハウス「はことん」

メガハウス「はことん」
発売 メガハウス
価格 980円
電源 ボタン電池×2(同梱)
発売日 4月上旬発売



 この連載は“大きな男の子”向けのアイテムを紹介することが多いのだが、今回はちょっと趣向を変えて、女性にこそ受けそうなトイを紹介してみたい。名前は「はことん」。手のひらに収まるほどの小さな動物のフィギュアだ。現在のトレンドであるキューブ型のデザインで、つぶらな瞳が特にキュート。

 これだけだと、どこにでもありそうなフィギュアなのだが、それだけじゃない。この「はことん」は腕を振るって、リズムを奏でるのだ。しかも、そのリズムはプリセットされたものではなく、ユーザーが奏でたリズムを覚えて再現するというのだ。これまで歌を歌ったり、音楽を奏でるフィギュアはいくつも登場しているが、ユーザーのリズムを真似するものはこれがはじめてではないだろうか。音によるコミュニケーションをさっそく楽しんでみよう。

パッケージは本体がよく見え、サル、イヌ、クマの3種類から好みのものを選べる 女性だけのプロジェクトから誕生したというのも頷ける可愛らしさ
横の図。体育座りの足がチャームポイント 頭上からみると、ほとんど四角だ



不規則なリズムでもそっくり再現

 「はことん」は、全部で3種類が発売され、それぞれモチーフとなる動物と手にしている打楽器(道具)が異なっている。「トコトン」は熊がモチーフ。手にはスプーンを握っている。「キキトン」はバナナを持った猿だ。筆者が選んだのは、犬の「ペコトン」。打楽器が骨というワイルドさ(?)に惹かれたのだ。

 電池は内蔵されているので、背中にある絶縁シートを抜けば、すぐに遊ぶことができる。操作に使用するのは、後頭部にある1個のボタンだけ。実にシンプルな作りだ。 押してみると「はことん」が「モフモフ」という声を上げた。「モフモフ」という言葉が挨拶らしい。

 続けて「はことん」が演奏を始めた。右手と左手はそれぞれ独自に動き、机を叩いて音を奏でる。同時に首を左右に振り、さらには「キキーッ」などと鳴き声を発する。想像していたよりも、派手に、楽しげに動く。

 この演奏は、いわゆるデモ。これが終わると、ついに「リズム入力」モードになる。リズムを覚えさせるときは、「はことん」の目の前で机を叩く。叩く場合は、手のひらでもペンの先でもオーケーだ。「はことん」が覚えられるのは、最大4音まで。入力が成功すると、それを示す「ワォーン」という鳴き声を上げる。

 筆者は何気なしに「タン、タン、タン、タン」という早くも遅くもないリズムを奏でてみた。すると「はことん」がそれを再現しはじめた。両腕を交互に上げ下げして、骨で机を「タン、タン、タン、タン」と叩く。ところが……ん、真似してくれたのかな? と今いち感激が沸かない。そうか、筆者が奏でたリズムそのものに特徴がなかったので、実感に乏しいのか。

 今度は「タン……タン……タン……タン」と、音の間に間隔を置いて、机を叩いてみる。「はことん」も腕をゆっくりと振るって「タン……タン……タン……タン」と音を鳴らす。おおっ!

 さらに「タンタンタンタン」と早いリズムで机を叩いてみる。「はことん」も腕を激しく上下させて「タンタンタンタン」と続ける。これは確かに筆者が奏でたリズムを理解して、再現している! そう思うと、「はことん」に愛着が沸いてきた。

 さらには変則的なリズムでは、どうなのだろうかと実験してみる。「タン……タンタンタン」と机を鳴らせば、「はことん」も「タン……タンタンタン」と応酬。いやあ、楽しい!

後頭部にはスピーカーと電源のオンオフを行なうスイッチがある 演奏中。左右の腕を自在に振りながら机を叩き、リズムを奏でる
アクションは意外に豊富。首を左右に振って、鳴き声も上げる 付属のシールでデコレーションも可能。まゆげやヒゲが盛りだくさん


 「はことん」は、演奏もにぎやかだが、鳴き声もよく発する。鳴き声にはきちんと意味があり、例えば喜んでいるときは「ワァン」、不機嫌なときは「キャンキャン」としゃべるのだ。マニュアルを読み込んで、これらの言葉の意味をマスターしておくと、「はことん」とのコミュニケーションがより楽しいものになるだろう。


覚えたリズムをアレンジして演奏!

【ムービー】
2.39KB
リズムを真似る~演奏する
 このように、ユーザーが奏でたリズムを再生したら、「はことん」は「プレイ」モードに突入する。ユーザーがこれまでに覚えさせたリズムをアレンジして演奏するのだ。数々のリズムが続けて演奏されるので、「はことん」のプレイを「リズム入力」モードのときよりも長く楽しめるようになっている。

 この機能、筆者ははじめはピンとこなかったのだが、「はことん」に覚えさせたリズムの数が増えるにつれ、次第に面白くなってきた。「タン……タンタンタン」、そうそう、このリズム、確かに覚えさせた。「タン……タン……タン……タン」、おっ、こんなリズムまで記憶しているのか。などと飼い主のいいつけをよく守るペットのように、なんとも可愛らしく感じられるのだ。

 「はことん」の基本的な遊びかたは、これだけだ。「ええっ、少ない!」という声も聞こえてきそうだが、980円という価格と「はことん」がくり出す豊かな動作を考えれば充分だろう。親しい人へのちょっとしたプレゼントにもおすすめだ。

(C)MegaHouse

□メガハウスのホームページ
http://www.megahouse.co.jp/
□「はことん」のページ
http://www.megahouse.co.jp/products/hakoton/
□関連情報
【3月18日】メガハウス、リズムを教えると自分でアレンジして応えてくれる
かわいいおもちゃの動物たち……「はことん」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030318/hakoton.htm


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(2003年4月3日)

[Reported by 元宮秀介]


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