ギミック満載のラジコン戦車 童友社「コンバットアーマー キングタイガー」
「コンバットアーマー キングタイガー」 |
発売 |
童友社 |
価格 |
9,800円 |
電源 |
単4アルカリ電池×4(別売)、006P-9V電池×1(別売) |
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発売日 |
発売中 |
以前もこの連載で書いたことがあるのだけれど、今、戦車が“来ている”。食玩や超小型ラジコンなど、戦車関連のトイが多数発売され、それぞれ売り上げも健闘しているようだ。今回紹介するのも、そんな流れにあるアイテム。トイショップの店頭でパッケージを手に取ったとき、「リアルなエンジン始動音とスタートアクション」、「リアルな砲撃アクション(砲撃反動、砲撃音、砲撃光)」というキャッチーフレーズが目に飛び込んできた。要は派手に動き、派手に音を鳴らすというわけか。これは面白そうだ!
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ドイツの戦車「キングタイガー」を忠実にラジコン化。迷彩は2種類から選べる |
コントローラは双眼鏡に似たタフなデザイン |
■ 細部にまでこだわりが光るモデリング
思わずギミック面ばかりに着目してしまったが、“戦車のラジコン”として求められる機能も、充分に備えている。走行性能は、前進、後退、左右旋回といった基本的な走行から、コマのようにその場で急速回転をする超信地旋回までを再現している。また、機種ごとに異なるバンドを振り分けることによって、2台を使った対戦プレイを可能にしている。そして完全塗装、組み立て済みで、箱から取り出せばすぐに遊べる手軽さもポイントだ。
この「キングタイガー」は塗装タイプによって、「レッドブラウン迷彩」と「ダークグリーン迷彩」の2種類が販売されており、筆者は前者をセレクトした。開封してみると、中に入っているのは、本体とコントローラ、そしてアンテナのみ、というシンプルさ。いかにも簡単そうな雰囲気をかもし出し、「早く遊んでみたい」と思わせる。
本体の出来栄えは申し分ない。ディテールも忠実に再現され、例えばキャタピラの一枚一枚の溝までがモデリングされている。塗装は迷彩に加え、軽くウェザリングが施されているという凝りようだ。このまま飾っておいても、充分に映える。
コントローラは、軍事用の双眼鏡を彷彿とさせるガッシリとしたタイプ。左と右のキャタピラに対応した2本のスティックがあり、砲撃アクションを動作させるファイヤーボタンが備えられている。最大の特徴は、電源のほかに用意されたエンジン起動と停止用のボタンだ。これを押すと、「リアルなエンジン始動音とスタートアクション」が展開する、というわけだ。いよいよ楽しくなってきた!
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「キングタイガー」の横、上、背面。プロポーションは申し分なし |
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ディテールの再現度も高い。キャタピラやウェザリングも注目点 |
■ 様々なギミックに童心を刺激される
戦車本体とコントローラの電源をオンにしてから、エンジンボタンを押すと、「ゴゴゴゴゴ……」という重い機械音が響き始めた。間髪入れずに戦車本体が激しく揺さぶりをかけるように、前後に何度も動く。……実は筆者、戦車のエンジン起動の瞬間を実物にしろ、映像にしろ、目撃したことはないのだけれど、超重量の車体を奮い起こすというのはこういうことなんだろう、と思わせるリアリティが感じられた。続いてエンジンボタンを押すと、「ゴゴゴゴォーッ」とエンジン音が収束し、「キィキィキィィ」と金属音が聞こえてきた。エンジンの停止だ。
これまで様々なラジコンをチェックしてきたが、このようなギミックに力を入れたアイテムは、めったになかった。「より楽しく“戦車ごっこ”に熱中しようよ」という作り手のメッセージが伝わってくるかのようで、こちらも童心をいたく刺激される。
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エンジンボタンをオンにしないと、本体は動作しない |
射撃ボタン。コントローラの右肩にあり、ひとさし指で押す |
前進、後退、左右旋回とひと通りの走行を試してみる。どれも本体がやや前のめりになるくらいにパワフルな動作を見せる。前進から後退、左から右への旋回と動作をすばやく切り替えても、本体はキビキビと瞬時に反応し、操作そのものが心地よく感じられる。肝心の超信地旋回も見事なものだった。本体の位置を少しもずらすことなく、右へ左へと急速に回転する。こちらも右から左へと方向を切り替えても、ほんのわずかな遅れも狂いもなく、反応する。悪路への対応もバッチリだ。進路に厚さ2~3センチ程度の書籍を並べようとも、何ごともなかったかのように乗り越えていく。
射撃の動作も、負けず劣らず楽しめる。コントローラのファイヤーボタンを押すと、すかさず砲塔の先端が赤く光り、弾丸の発射を演出。続いて本体が1センチほど後退して、反動を表現。その間を「ズゴーン」という発射音が鳴り響く。BB弾の発射機能はないが、ここまで砲撃をかっこよく魅せてくれるのなら満足だ。
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残念ながら砲台、砲塔は操作できず、手動で動かす仕様になっている |
高さ数センチの障害物なら楽々と乗り越える走りをみせる |
砲撃時、砲塔の先端には赤い光が点灯。同時に反動の演出によって、本体が後退し、揺れる |
■ 何度見ても飽きないかっこよさを満喫
ひと通りの動作をチェックしたあとは、テーブルの上から仕事場の床の上に舞台を移し、戦車の操作を満喫した。ちょっとした地面の凹凸を物ともしないパワフルな走行もさることながら、エンジンの起動、そして砲撃のアクションがやはりいい。何度くり返しても、見飽きることはなく、そのたびに「かっこいいなあ~」としびれてしまう。
今回は1台のみの入手だったため、2台対戦を体験することはできなかったが、エンジンの起動音や砲撃音が飛び交う中で戦うことができるのなら、それは熱く燃えるだろうなあ、と想像する。
戦車のディテールはいい。様々なギミックはなおいい。だけど注文をつけるとすれば、価格設定が気になる。個人的な感覚をいえば、9,800円は少し高いように思える。BB弾発射をはじめ、ありとあらゆる機能を満載した同じ戦車ラジコンの「RCバトルタンク」(東京マルイ)の価格が15,000円前後であることと比較すると、少し割高のように感じる。その点だけが、唯一気になった。
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【ムービー】 941KB「エンジン起動~超信地旋回~エンジン停止」 |
【ムービー】 943KB「エンジン起動~砲撃」 |
【ムービー】 428KB「前進~障害物突破」 |
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(2003年3月13日)
[Reported by 元宮秀介]
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