■ 「ブレイク」の検証・その1
相手の横斬りに対し、縦斬りがぶつかるような状況になると、ガラスを砕いたような特殊なエフェクトが付く。この現象を「ブレイク」と呼ぶ。
ヒット時のやられモーションはアタックカウンターと同様だが、ダメージはRUNカウンターと同じ扱いになり、115%のダメージ補正がかかる。つまり、ダメージ面だけで見ると、ブレイクせずに通常のアタックカウンターになったほうが、つぶした側としてはおいしい状況といえるだろう。
しかし、通常の攻撃がほぼ同時にヒットするタイミングで攻撃を出した場合、通常であれば、お互いがカウンター攻撃を食らったことになるが、縦斬り対横斬りという状況に限り、縦斬りは相打ちとならず、相手の横斬り攻撃を無効化することがある。これがブレイクの基本的効果といえる。「相打ちにならず、一方的に横斬りに対して打ち勝てる」という、三すくみならではの仕掛けだ。
さらに、仕掛けを検証してみると、「ブレイクならでは」の特性が見えてくる。ブレイクの対象技である縦斬り系攻撃には、通常の攻撃判定発生時間とは異なる「対ブレイク攻撃判定発生時間」とも言うべき判定が発生しており、時には最高10フレームも通常の攻撃発生時間よりも「対ブレイク攻撃発生時間」が早く生じる技が存在するのだ。
また、上段判定の縦斬り系攻撃で、下段判定の横斬り系攻撃をつぶすことができるのも、ブレイクならではの特性のひとつといえるだろう。これはたとえ、横斬り系攻撃が上段すかし能力を持ったものであっても、だ。つまり、「対ブレイク攻撃発生判定」というのは、明らかに通常の攻撃判定と違う設定がなされているという証拠になろう。しかし、それはブレイク時にのみその姿を現すという仕掛けになっている。また、その持続時間などには謎が多い。単純に、武器と武器の位置関係で成立している可能性もある。
また、上記の理論には例外もある。縦斬り系攻撃だからといっても、ブレイク状態を作れない攻撃もある。例えば、セルバンテスのストームジェネレイト()。これが相手が横斬り系攻撃を出したときにかちあうような状態になったとしても、ブレイク状態を作れない。逆に、御剣の風縫(霞中)は、横斬り系攻撃の操作ボタンであるを使っている攻撃なのだが、これはブレイク状態を作ることが可能な攻撃となっている。それから、縦斬り系攻撃、横斬り系攻撃と記述しているが、キック系の攻撃でブレイク効果があるのは、ナイトメアのドロップキック()ぐらいだろう。
このブレイク、うまく使うと、縦斬り系攻撃の発生時間を速める(正確に言うと、対ブレイク攻撃発生時間の早い攻撃があるという意味なので、語弊があるが)という効果がある。ただし、相手がいつ横斬り系攻撃を出すかという状況に依存してしまう要素があると考えられるため、「狙ってすぐ使える」といったしろものでは、現状のところないことは確かだ。だが、うまく活用できれば、状況が五分の時の選択肢の幅は広がるし、手数に勝るキャラクタへの対抗策になることは間違いないだろう。次回のこのコーナーでは、この「ブレイク」に関して、もう少し検証を続けることにしよう。
基本的に武器の軌跡が重なり合うあたりで「ブレイク」が起こる
上段攻撃であるアイヴィーのケアレスプレッジ()で、下段攻撃かつ上段回避能力のあるアスタロスのメリアックスーザ()をブレイクさせて止めている
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| ブレイク時、攻撃がヒットしないこともある。今回の動画では、ブレイク(攻撃ヒットせず)、ブレイク(攻撃ヒット)、上段攻撃で下段攻撃をブレイクという3つの内容を収録した。 |
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