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今回はチームの成長日記に加え、戦術やカードの置き方について説明しよう。成長日記は、7~12試合目を紹介。このくらいになると、連携が高まってチーム力が向上してくる。戦術編は、ディフェンスラインについて考察する。戦術は幅広く、絶対というものは存在しないが、参考になれば幸いだ。
■ チーム「ゲームウォッチ」成長日記・第2回 今回は、スタートから通算して7~12試合の結果をレポートする。取材でプレイしているため、どうしてもCPU主体となる。そういうこともあって、勝率がだんだん高くなってきた。
実際にゲームセンターで勝負をすると、相手チームの選手レベルが高く、そう簡単にはいかないはずだ。しかし、重要なのは「守備を固めること」と「自分なりの攻め方を確立する」こと。その辺りを参考にしてほしい。
【第7戦】フレンドリーマッチ VS RCフェニックス(スピード重視C)
試合相手はランクCのRCフェニックス。戦力にはさほど差がないので、勝機は充分だ。期待どおり、開幕直後に「ドニ」が中央突破。パスを受けた「サラジェダ」がシュートし、ポストに当たったところを「コラーディ」が合わせて先制した。攻撃がようやく形になってきた感じだ。
後半25分、クリアボールを「オリーヴェ」が中央にスルーパス。ぽっかりあいたスペースに走り込んだ「コラーディ」がフリーでシュート。2点目をゲットした。
【第8戦】エンタープライズカップ第1戦 VS セントメリーズ(奪取重視C)
とりあえず「ルイ・コスタ」はトップ下に置いて、フォワード陣にパスを回してもらうことにした。「ドニ」は右にスライドさせ、セカンドストライカーに抜擢。本来はチーム経験がたまるまで「ルイ・コスタ」をベンチに置いたほうがいいのだろうが、いちかばちか使ってみることにする。 セントメリーズは、前の試合のRCフェニックス同様のCランクのチーム。前半から「ドニ」が力強い突進を見せてチャンスを作り出す。しかし「ドニ」のエリア内のシュートは2本ともバーをたたき、得点につながらない。逆に42分には、相手シュートのこぼれ球を「マンフレディーニ」に拾われて先制点を献上した。「ドニ」は活躍するのだが、右サイドにボールが流れないので、左に張っている「サラジェダ」が生きてこない。
「エリベルト」が守備に追われ、疲れていたのでハーフタイムに交代要員の「クリスタンテ」に交代をした。しかし、これがさらに裏目に。まったく右サイドにボールが配給されず、終了直前には2点目を与える結果となった。やはり有名選手を連れてきても、チームとしての連携ができていないと戦えない。それを思い知らされた一戦となった。
【第9戦】フレンドリーマッチ VS キラクローズ(バランス重視C)
前回の失敗を反省し「サラジェダ」、「コラーディ」、「ドニ」の攻撃陣の布陣を元に戻す。「ルイコスタ」は右のボランチに入れて様子を見ることにした。 キラクローズは、ここまで8勝0敗1分けと無敗街道を突っ走っている。今度こそ一矢を報いたいところだ。前半の13分「エリベルト」が鮮やかに右サイドを突破。中央に出したゴロのクロスに「ドニ」が走り込み、鮮やかなダイレクトシュートを決めた。しつこい中盤のプレスが功を奏し、前半は1-0で折り返した。
後半は選手を少しずつ変えて、立ち上がりから時間を消費して守りきる作戦に出た。もうなりふりかまってはいられない。しかしすぐに「クレスポ」の強烈なシュート。はじいたところを「トッティ」に鮮やかに決められた。だがお構いなく選手交代を連発。なんとか時間を稼いでせこく引き分けた。
【第10戦】フレンドリーマッチ VS ピアチェンツァ(スピード重視C)
ピアチェンツァはスピードはあるが、パワーに乏しいので攻撃はさほど怖くない。連携の上がった守備陣は、相手の突破を止めてチャンスを作らせない。前半は0-0のまま終了した。
後半31分「エリベルト」がエリア内深くまでひとりで進入する。キーパーの至近距離からシュートを決め、これが決勝点となった。CPUチームのキーパーの飛び出しが甘いところを、うまく突くことができた。対人戦ではこうはいかなかっただろう。
【第11戦】レギュラーリーグ VS ルジタニア・ナシオナル(スピード重視A)
有名コーチがやってきたので、さっそく教えを請うことにする。すると、「選手の目が輝いています」とのコメントが出て、大幅に守備とパワーがアップ。しかしそのせいで、六角形の形がいびつになってしまった。今後、うまく修正していかないと危なそうだ。 対戦相手はルジタニア・ナシオナルで、チームランクがA。「ロナウド」や「レコバ」が加わっている。こちらは「ラムーシ」と「リヴェラーニ」をボランチに入れ、「ルイコスタ」をトップ下に、「ドニ」をセカンドストライカーに入れた布陣だ。テクニック重視で勝負を挑む。 開始直後、相手のパスミスからチャンスをつかみ、「エリベルト」のクロスを「ドニ」が左にダイレクトパス。「サラジェダ」がシュートを決め、前半7分に先制した。流れるような攻撃だった。さらに「ルイ・コスタ」から中央にボールがわたり、「サラジェダ」がペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。前半で2-0とリードを奪った。
後半6分には、「エリベルト」のアーリークロスを「ルイ・コスタ」が右に折り返す。そのボールが「サラジェダ」を経由して「エリベルト」に戻り、そのクロスを「ドニ」がダイレクトで決めた。結局3-0で圧勝。とても白カード主体とは思えない、華麗なパス回しが冴えた試合だった。
【第12戦】フレンドリーマッチ VS ウディネーゼ(奪取重視C)
前節で勝利した結果、獲得賞金が1億円を超えた。そこでスタジアムを改修の話が来て、芝生を造成することとなった。これで選手のモチベーションも上がることだろう。
ウディネーゼとの親善試合は、前半は一進一退の攻防が続く。ただし相手FWの決定力不足から、さほど怖い場面はなかった。後半8分には「ドニ」が中央を突破し、ミドルシュートを決める。36分にも「ドニ」が相手ディフェンダーに取られかけたボールを強引に奪い返して突破。豪快に2点目を決めた。
■ 戦術考察編 その1~ディフェンスライン 今回は、ディフェンスラインについて考えてみよう。ディフェンスラインは3バック、4バックが基本となるが、カードを置くことによって自由なフォーメーションができるのがこのゲームのおもしろさだ。5バックも可能だし2バックや10バックもできる。
しかし、ただ人数を置けば堅くなる、というものでもない。また、対人戦になれば絶対の戦法は存在しない。それぞれのシフトに一長一短があるからだ。この考察は筆者の個人的な主観も混じるが、ディフェンスラインを考えるときの参考にしてほしい。
《 ディフェンスラインの高さ・低さ 》 一般的なディフェンスラインは、カードを3~4枚横1列に並べるというものだ。このラインを、ゴールからどれだけ離すかによって戦術は大きく変わってくる。 ゴールにDFを近づけすぎると、相手FWに外からシュートを打たれて決められてしまう。ペナルティエリアの中にFWを入れないような高さにラインを引いておきたいところだ。特に、ベストストライカークラスのFWは、ペナルティエリアの外からミドルシュートを決めてくるので要注意。 では逆に、ディフェンスラインを高く上げるとどうなるか。こちらのゴール前に張り付いている相手FWはオフサイドのため試合に加わることができず、中盤で数的有利を作り出すことができる。その結果中盤にスペースがなくなり、ボール奪取率が上がることになる。特に相手が3トップや4-2-4の攻撃的なフォーメーションを取ってきた場合に有効だ。 このように、ディフェンスラインを上げることによる見返りは大きい。しかし逆に、実はリスクも大きいということも頭に入れておこう。いったんサイドを突破された場合、ディフェンスは下がりながら走るのでゴール手前まで簡単に入られ、ビッグチャンスを与えてしまう。また、中央を突破されればゴールキーパーと1対1となる。 また、注意しなければいけないのが、ラインの裏を取られたときにカードを急いで下げるということ。下げずとも選手は戻ってくれるが、相手のスローインやコーナーキックのときにカードを上げたままだと非常に失点しやすい。
逆に言えば、ディフェンスラインを上げてきた相手に対しては、サイド攻撃やカウンターが有効だといえる。相手のプレスに対抗するため、こちらも多少ディフェンスラインを上げ、中盤の人数を増やしておくとよい。
《 ディフェンスの選手間の横の距離 》 カードを横に並べてラインを作る場合、きっちり隙間なく並べてもいいし、その間隔を離してもよい。これもディフェンスラインの高低と同じように、一長一短がある。 隙間なく並べると、ディフェンスの間を突破されにくくなる。選手の間が狭いので、中央突破に強くなるのだ。しかし、逆にライン全体の横幅が狭くなるので、サイド攻撃のときにどちらか方側に振られ、相手選手をフリーにしやすくなる。カードの間を開けた場合は逆に中央突破に弱くなり、サイド攻撃に強くなるというわけだ。
個人的には、カードの間をあまり開けないほうを薦めたい。サイド攻撃に対しては、クロスを上げさせないという守り方もあるからだ。特に選手間のスペースがあまりに空きすぎた3バックは、中央突破戦術(特に3トップ)に極端にもろい。ゴール前には、できるだけスペースを作らないようにしておこう。
《 フラットラインか、V字型のラインか 》
しかし、上下に差をつけると、ちょっとした選手の動きでラインの間にスペースができやすくなる。そのぶん中央突破にはもろくなるので注意しよう。
《 MFとの連携によるディフェンス 》 実際の試合では、下がり目のMFの位置をどこに置いておくかでディフェンスの堅さがかなり変わってくる。最終ラインの手前のMF2人を、中央に置けば中央突破に強くなる。また、この2人をサイドに配して5バック気味にすればサイド攻撃に強くなる。このように、ディフェンスラインはMFとの位置関係を考えて配置すると、より強固になる。 ディフェンスを堅くしようと思うと、ついDFを5人にしたりするものだが、期待するほどそれは有効ではない。ディフェンシブなMFを最終ライン前に2人以上置き、厚みを作るほうがより有効だ。最終ラインに到達する前の、少し 高い位置でボールを奪取できるようにMFを配置しよう。
もちろん、守備的なMFの数を増やせば攻撃力や支配力が落ちやすいので、そこは前線での工夫が必要になる。攻撃的にいくなら、4バックにひとりの守備的MFでもいいだろう。さすがに3バックの場合は、守備的MFを2人置いておかないとリスクは高くなる。
■ 第3回総括
今回は成長日記の2回目と、ディフェンスラインについて考察してみた。ゲームセンターにいけば、無数のカード配置と戦術が見られるのが、このWCCFの魅力だ。戦った相手のフォーメーションは試合のスタート時やレーダーで確認できるので、目についたものがあれば覚えておくと、いずれ自分の戦術にも役立つことだろう。
(C) Hitmaker/SEGA, 2002
□ヒットメーカーのホームページ (2002年10月18日)
[Reported by 石井ぜんじ]
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