「MICRO BOTS」 | |
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発売 | バンダイ |
価格 | 2,980円 |
電源 | 単3電池×2 |
発売日 | 発売中 |
ガンダムに、またまた興味深いアイテムが登場した。二足歩行をするトイだ。「えっ、先日取り上げたザク・ラジコンとは違うの?」という声が聞こえてきそうだが、これはまた別物。ザク・ラジコンは、二足歩行はもちろんのこと、モノアイに内蔵されたカメラで映像をとらえ、マシンガンからはBB弾が発射できるという豪華な仕様で、価格も約10万円と、実に贅を尽くしたアイテムだった。
今回紹介する「MICRO BOTS(マイクロボッツ)」は、その対極にあるアイテムだといってもいいだろう。機能は二足歩行のみで、価格は2,980円。魅力は、この低価格さにある。3,000円足らずのお金で、二足歩行のロボット、それもガンダムやザクが手に入るなんて……何とも胸が躍るアイテムではないか!
パッケージは、最大の売りであるコアフレームが見えるように工夫されている | コアフレームは、マイクロモーター、コンデンサ、ギアボックスで構成されている |
「MICRO BOTS」の核となるのが、超小型モーターだ。このモーターは携帯電話の振動機能やコンパクトカメラのシャッター巻き上げに採用されており、これを中心に構成されたコアフレームと呼ばれるパーツが二足歩行を実現している。バンダイでは今後、マイクロモーターを使用した商品の開発を続けていく予定で、今年の東京おもちゃショーで発表された完全二輪走行の小型バイクラジコン「二輪工房」でも、マイクロモーターを採用しているという。
トミーの「マイクロビー」が先行し、コナミ=タカラの「マイクロiR」が後を追う、小型モーターを使ったトイ市場にバンダイが参入した、というわけか。その第1弾が「ガンダム」であるところが、いかにもバンダイらしい。
■ ガンダムが前進した! ただし扱いは慎重に……
パッケージには、塗装済みのボディパーツに、マイクロモーターを内蔵したコアフレーム(下半身の素体)、そして専用充電器が入っている。コアフレームは完成状態だが、ボディパーツを組み立てる必要がある。作業は接着剤を使わない完全なはめ込み式なので、作業にとまどうことはない。誰でも、簡単に作り上げることができる。
作業中に気づいた点は、そのボディサイズ。計測してみると、全長が約12センチ。1/144スケールのプラモデルと比べると、わずかにコンパクトな印象だ。
そして、もうひとつ。全体がコアフレームを中心にデザインされているため、やや不恰好なのだ。体を支える足は広く大きく、動力部を格納するため、胸の部分はやや膨らみ気味になっている。だけど、これが欠点であるというつもりはなく、端正を極める最近のプラモデルを見慣れた目には、むしろ新鮮に映った。何しろ二足歩行をするのだ。欠点どころか、愛嬌のようにさえ思える。
パッケージには、コアフレーム、パーツ、充電器が収められ、別個に電池を用意すれば遊べる | パーツは塗装済み。カラーリングが複雑なガンダムだけに、これはうれしい |
組み立て途中。このようにコアフレームにパーツをはめ、完成させていく | 足と胴回りに注目! コアフレームを内蔵しているため、他の部分と比べ、やや大きめだ |
さあ、歩かせてみよう。電源は、単3電池を2本格納した専用の充電器を使って行なう。ガンダムのランドセルから突き出た突起を、充電器に接続し、充電器のボタンを押す。充電に要する時間は、約10秒。これで30歩程度の歩行が可能となる。ボタンを離すと、ガンダムが歩きはじめる仕組みだ。
ガンダムをテーブルに置き、いざ! と思いきや、「おお、歩いた」と言葉を発する間もなく、コテンと横転してしまった。床への置き方が乱雑だったのかと思い、今度は慎重に置いてみる。また、倒れた。ひょっとすると、左右の足を間違えてつけてしまったのかと心配になり、確認してみるが問題なし。う~むと唸りながら、説明書を熟読すると、悩みは氷解した。このガンダム、バランス取りが重要なのだ。ビームライフルを握る右手と、シールドを持つ左手がそれぞれ重心となるので、どちらとも適度な位置に動かしておく必要があるのだ。とはいえ、そう神経を使うことはなく、「なんとなくオーケー」と思える程度の調整でよさそうだ。
今度は歩いた! 実は筆者、「MICRO BOTS」のガンダムが歩く姿を見るのは、これが初めてではない。初見は昨年の東京おもちゃショーだっただろうか。小さいながらも、多少フラフラしながらも、前進していく姿に、何ともいえない愛おしさを感じていたのだ。完成品を手にした今も、その印象は何ら変わらない。
歩く動作を詳しく見てみると、舵を取る方の足が完全に浮き上がることはない。つま先から、かかとへと、地面との接着点をずらしながら、巧みにバランスを取っている。このおかげで、上半身をふらつかせ、倒れそうな気配を漂わせながらも、倒れずに前進していくのだ(テーブルの上に乱雑に置くと、簡単にバランスを崩して倒れてしまうが)。
この歩行、何度見ても味がある。
ガンダムの完成型。全長12センチとコンパクトながら、デザインを忠実に再現している | シールドなどの出来栄えも良好。裏面にもモールドが彫られている | 足の裏面は、フレームがむき出しだ。軽量化のためか? |
ガンダムの歩く姿。若干フラフラと揺れるところが、注目を呼び起こす | 専用充電器を使用し、充電中。1回10秒というスピーディさはよい |
■ 感激! ザクはモノアイが光るのだ
「MS-06J量産型ザク」は、元々がズングリとしたデザインのためか、ガンダムに感じされた不恰好さも、あまり見受けられない。歩かせてみると、ガンダムよりもバランスが良く、倒れる回数も少ない。
ところで、このザクには、スペシャルなギミックが内蔵されている。それは……二足歩行と同時にモノアイが光るのだっ! モノアイが光っていない通常時のザクと比べると、まるで別物といえるほどに、存在感やカッコ良さが増す。これはたまらんっ。
ザクの完成型。モデルとしての出来栄えはいかがだろうか? | 歩行中はモノアイが光る! 最高のギミックだ! |
後姿。ランドセルの中央に、充電用の突起が見える | 腕は自由に動かすことができ、ザクマシンガンを持たすこともできる |
(C)創通エージェンシー・サンライズ
□バンダイのホームページ
http://www.bandai.co.jp/
□製品情報
https://lalabitmarket.channel.or.jp/gundam/106_01101.html(RX-78ガンダム)
https://lalabitmarket.channel.or.jp/gundam/107_01102.html(MS-06J量産型ザク)
https://lalabitmarket.channel.or.jp/gundam/106_01101.html(MS-06Sシャア専用ザク)
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(2002年6月6日)
[Reported by 元宮秀介 (ワンナップ)]
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