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【連載第59回】 あの、おもちゃを徹底レポート




あのキティちゃんがしゃべって歩くロボット・トイに!
セガトイズ「いつでもなかよし! ハローキティ」

「いつでもなかよし! ハローキティ」
発売 セガトイズ
価格 5,980円
電源 単3電池×3(別売)、単4電池×2(別売)、ボタン電池×1(同梱)
発売日 発売中


 ある日、いつものようにショッピングサイトからメーカーサイトへと読み進めていると、セガトイズのサイトで手が止まった。何と、ハローキティのロボット・トイが発売されていたのだ。タイトルは「いつでもなかよし!ハローキティ」。該当ページをくわしく読むと、いろいろな機能を備えていることがわかった。ユーザーの声に合わせて返事をし、アクションをする。コントローラを使い、キティちゃんを散歩させることができる。ゲームや占いも楽しめる。タイマーやカレンダー機能もある。女の子向けの玩具ということで、見過ごしていたのだけれど、立派なe-Toyなのだった。

 とたんに興味がわいてきて、さっそく入手。当連載では珍しい、女の子向けトイのレポートをお届けしよう。

キティちゃんの全身。ピンクのコスチュームを身にまとっている リボン型のコントローラ。女の子向けらしいアレンジだ



オリジナルと同様に林原めぐみさんの声でしゃべる

 「いつでもなかよし!ハローキティ」を自宅に持ち帰ると、7歳の娘がめざとく見つけ、さっそく「遊びた~い」と大興奮。箱を奪い取りそうな勢いの娘を「ちょっと待ってね」と制止し、くわしくチェックしていく。

 キティちゃんのサイズは、全高約25センチ。中規模のぬいぐるみのサイズだ。大人なら片手で持てるが、子供は両手と胸で抱きかかえる大きさだ。子供にとって親しみがわくサイズ、といえるだろう。付属品は、コントローラ。ピンク色でリボン型なので、パッと見は何かわからなかったのだが、「すすむ」などのボタンを目にして、ハハァと納得。

 キティちゃん本体に単3電池を3本とボタン型電池を1個入れ、コントローラに単4電池を2個収め、準備は完了。
 と思いきや、キティちゃんがいきなりしゃべりだした。「わたしキティ! よろしくね!」。知っている人も多いとは思うが、キティちゃんの声優は林原めぐみさんが担当しており、そのままの声で話しかけてきたのだ。オリジナル声優のボイスが採用されているのは、やっぱりいいものだ。手にした子供たちは、きっと大喜びなのでは。

内蔵されたドラムが回転し、目の表情を変える。普通、笑い、泣く、眠るの4種類があり



自在にしゃべり、表情を変える

 まずは、おしゃべり機能から試してみよう。キティの頭のてっぺんにある○ボタンか、×ボタンを押すと、おしゃべりを始める。一度ボタンを押すと、「ワ~イ!」や「たのしいな!」、「超、超、超、超いいかんじ!」などとしゃべる。ボタンを二度、三度と押すと、「ゲームしようよ!」、「お散歩したいな~」とセリフが変わり、ゲームや散歩をおねだりしてくる。

 こちらから「キティちゃん!」や「かわいいね!」と言葉をかけると、「なに?」、「ふーん」と返事を返してくる。ただし、こちらの言葉を認識し、適切なリアクションを選んでいるのではなく、返事はあくまでランダムで選ばれているようだ。このときの注目は、キティちゃんの表情。目が回転し、黒目から笑い目、眠り目と表情をクルクル変えるのだ。笑い目がとくにかわいらしい。

操作はリモコンと、頭にある○と×ボタンを使用する 時計の液晶画面は、後頭部にある。フタを外すと、使えるようになる



ミニゲームとお散歩、占いが楽しめる

 続いてゲーム機能。ゲームには「記憶ゲーム」と「リズムゲーム」の2種類がある。「記憶ゲーム」は、キティちゃんが読み上げる「マル」と「バツ」の順番と数を暗記し、頭のボタンを押して、それを再現するのだ。「マル、マル、バツ、バツ、バツ」だったら、先に○ボタンを2回、次にバツボタンを3回押すと正解になる。正解するたびに出題される数が増え、少し難しくなる。正解を何回か続けると、キティちゃんが「スゴーイ! やったね~」とおホメの言葉を発し、クリアとなる。

 「リズムゲーム」は「ポッ、ポッ、ポッ」と鳴らされた音の数とリズムを記憶し、○か×ボタンを押してそれを再現する遊び。ときには「ポッ、ポッ、(無音)、ポッ」と、無音のアクセントが加わり、やや難しくなる。

 お散歩には、自動と操作の2種類がある。自動は「お散歩したいな~」という言葉のあとに、○ボタンを押すと、自動的に歩き始める。

 コントローラーを使うと、操作が可能になる。操作の種類は、「すすむ」、「とまる」、「まわる」の3つ。「すすむ」を押すと、「お散歩しよ!」と元気いっぱいの言葉のあと、前進を始める。歩みは足底のローラーを使い、速度はゆっくり。「まわる」を押すと、その場で左回りに回転する。

 「ランララララン」と鼻歌を歌いながら歩くその姿は、いかにも楽しそうでなごまされる。途中では、「お散歩楽しいな」とおしゃべり。いろいろと飽きさせない工夫が凝らされている。

 とくに秀逸なのが、ほったらかしにしておいたときのセリフ。突然、「だれかいないの?」、「キティ、さみしい」とひとり言をつぶやくのだ。胸がチクンと痛くなり、キティちゃんにかまわずにはいられなくなる。

   占いも2種類あり、時間によって内容が変わる仕掛けだ。正午から午後7時までに占うと「今日の運勢占い」になり、午後7時から深夜0時までの間に占うと「明日の運勢占い」となる。筆者も試してみたところ「今日はハッピー!」と、ありがたいお答えが返ってきた。

後姿。背負っているランドセルには、単3電池を格納する 歩くときは、足底のローラーを用いる



内蔵時計を活かしたカレンダーもあり

 このほかには、内蔵の時計機能を活かしたスケジュール機能がある。誕生日を登録しておくと、当日にはハッピーバースディのメロディが流れ、キティちゃんが祝福してくれる。また友達や家族の誕生日を入力しておくと、前日に「明日はお友達の誕生日よ! プレゼント買った?」とか、「今日は家族の誕生日よ。お祝いしましょ」と知らせてくれる。

 ぬいぐるみのキティちゃんを大切にしている子供なら、このアイテムはたまらないだろう。何しろ、普段は想像上でおしゃべりをしていたキティちゃんが、目の前でしゃべり、歩き、表情を変えるのだから。それは、それは楽しいだろう。
 娘に「遊んでもいいよ」とキティちゃんを手渡すと、そこから3時間ぶっ通しで遊び続けた。その様子をソッと覗くと、「かわいいね」、「こっちにおいで」と、彼女なりに声をかけながら、キティちゃんとのコミュニケーションに熱中していた。ぬいぐるみと比べると当然値ははるが、けして損することはないだろう。お父さん方、娘さんからねだられたら、このアイテムなら「買い」ですよ。

(C)1976,2001 SANRIO CO.,LTD.
(C)SEGA TOYS 2001

□セガトイズのホームページ
http://www.segatoys.co.jp/
□「いつでもなかよし! ハローキティ」のページ
http://www.segatoys.co.jp/sanrio/item5.html


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(2002年4月4日)

[Reported by 元宮秀介 (ワンナップ)]


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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