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ウオーキングプーチ | |
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発売 | セガトイズ |
価格 | 各3,480円 |
電源 | 単4アルカリ電池×3本 |
発売日 | 発売中 |
歩行機能の搭載の代わりに、これまでの「おすわり」や「立ちポーズ」はなくなった |
意外とご存知ない方が多いかもしれないが、「プーチ」と豪華版「スーパープーチ」には、歩行機能が搭載されていない。「立つ」「ふせる」「すわる」など、その場でのアクションは披露してくれるが、前進や後退はしないのだ。とはいえ、このことが「プーチ」の価値を下げることはない。「プーチ」の面白さは、コミュニケーションにある。頭をなでる、話しかけるなどの世話をやき、プーチのご機嫌の変化に一喜一憂させられるところにこそある。
だけど本音を言えば、やはり歩いてくれた方がいいに決まっている。プーチがうれしそうにこちらに歩み寄ってくる姿とか、怒って向こうに行ってしまう光景とか、想像するだけで胸が高鳴る。まさに待ってました! の心境だ。
■ 力強くテンポよく歩く!
「ウィーキングプーチ」の歩くイメージ。気になる人はムービーをご参照のこと |
歩みは、力強い。ノッシ、ノッシとテンポよく足を動かし、どんどん前進する。同時に両方の耳を羽のようにバタバタと動かし、なんだかとても楽しそうだ。驚かされたのが、その鳴き声。「ハロー、ハロー」と声がする。今度の「ウィーキングプーチ」は、人間の言葉をしゃべるのか! しかもクールで知性を感じさせる声色とトーンときている。知性も運動性能も進化したプーチ、という設定なのだろうか。
前進しては後退をし、後退しては前進するをくり返している。その様子は、気ままな散歩を楽しんでいるようだ。
■ 「歩く」が加わって感情表現がより豊かに
基本的な機能は、これまでのプーチと大きくは変わらない。9月の空のようにコロコロと変わるご機嫌をなだめるべく、頭上のスイッチを押して「頭をなでる」。ホネ型のパーツを口元に寄せて「エサをあげる」など、をくり返していく。音センサーと光センサーを内蔵しているので、話しかけたり、なるべく明るい場所に連れていくのも効果的だ。
機嫌が最高レベルに達すると、歌を歌いだすこともある。歌いながら前進と後退をはげしく続け、ダンスも披露する。歌は「マイムマイム」ほか13種類。これらを全部聴くことも、ユーザーの楽しみのひとつだろう。
占いもしてくれる。「スロットワン!」とのかけ声とともに、目がグルグルと回り出す。頭のスイッチを押すと、目の動きが止まり、それが結果となる。筆者は「○○」(フツウ目)で、マニュアルによると「金銭運アップ?」を意味しているらしい。だけど、なんだ「?」って……。
不機嫌状態は、突然のように訪れる。こうなったらしばらくは、何をしてもダメ。頭のスイッチを押しても「ビィビィビィ」という耳障りな音が鳴るだけ。けんめいにあやして、ご機嫌を回復させるしかないのだ。
こうした感情表現がプーチのこれまでの最大の魅力だったが、歩行機能が加わって、格段に多彩になった。
「エサくれワン!」との呼びかけに、少し離れた場所にホネを差し出すと、ハート目をチカチカさせて向かってくる。その様子がいかにもバカ犬(失礼!)らしくて、愛おしさを感じる。
反対に不機嫌な状態のときは、「グルルルル」と唸って後ずさりをされてしまう。その様子に、あわてふためかされたり。
今まで以上にプーチが、身近な存在に感じられるようになった。
鼻の頭には光センサーを内蔵。人間の動きもこれで感知する | 頭のスイッチを押すと、ご機嫌がよくなる。機嫌が悪いと「いたいよ!」と叱られる |
■ 別のロボットと会話する!?
「ココロリンク」は、歩行機能と並ぶ今回の大きな目玉だ。「ココロリンク」機能を内蔵しているウォーキングプーチかロボチをもう1台用意すると、お互いに会話をしたり、歌を一緒に歌ったりするという。
「ココロリンク」をレポートすべく、「ロボチ」もあわせて入手したのだけれど、これもユニークなe-Toyだった。何しろデザインがいい。今どきのキッズ向けというよりも、ブリキ製のロボットを彷彿とさせ、妙に郷愁をそそられる。「ロボチオハナシスキ」だとか「オハヨナニシテアソブ」だとか、片言の日本語をくり出すロボチ語も、いかにもレトロテイスト。普段は無機質な顔なのに怒ったときだけ頭を180度回転させ、モニターに怒りの表情を浮かび上がらせる、というアイデアもいい。
ロボチの姿。ちなみに好物はバッテリー。背中のプラグにくっつけると喜ぶ | 機嫌が悪くなると大きな頭をグルリと回転させ、怒った表情を浮かべる |
ココロリンクのイメージ。どんな会話なのか知りたい人は、ムービーをどうぞ |
ひと通り遊びおえた感想をのべると、「プーチもここまできたかあ」と感慨深い。改めて値段を確認すると「3,480」円だ。なんと初代「プーチ」からわずか500円しか上がっていないのだ。
おそらく歩行機能の搭載自体は、これまでも実現可能だったはず。しかしプーチは、アイボなどとは大きく異なり、あくまで子供を対象にした「玩具」。技術改良やコストダウンを重ね、3,000円前後という低価格を守りながら、ようやく歩行機能を搭載させられるようになった……というわけなのだろう。
「3000円前後のトイなのに、こんなにスゴイの!」。「プーチ」をはじめとする「ココロボ」シリーズには、こうした驚きをいつまでも与え続けてほしい。
(C) SEGA TOYS 2000
□セガトイズのホームページ
http://www.segatoys.co.jp/
□プーチのホームページ
http://poo-chi.segatoys.co.jp/
□「ウォーキングプーチ」のページ
http://poo-chi.segatoys.co.jp/shoukai2/walk_set.html
□「ロボチ」のページ
http://poo-chi.segatoys.co.jp/shoukai2/robo_set.html
毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部)
(2001年9月13日)
[Reported by 元宮秀介 (ワンナップ)]
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