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発売 | バンダイ |
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価格 | 50,000円 |
電源 | 内蔵ニッカド充電池 (ACアダプタ同梱) |
バンダイが満を持して発売したペットロボット「BN-1 わがままカプリロ」。初回生産分がみごと売り切れとなったこの商品を、「コミニュケーション能力」と「人工知能の学習能力」の2回に分けて徹底的にレポートしよう! はたしてその実力はいかに?
■ ペットロボット? それともオモチャ?
「微妙ですねえ」「やはり微妙ですよねえ」これは2月某日の筆者と当コーナーの担当・船津記者の会話。ふたりそろって、何を「微妙」と言っていたのか。それは、バンダイのペットロボット「BN-1」についてだ。
「BN-1」は、飼い主とのコミニュケーションを重視して設計されたペットロボット。バンダイのサイト上と電話による予約販売のみで、その価格は5万円。この価格設定が思わずふたりの口から「微妙」という言葉を突いて出させたのだ。
ペットロボットの代名詞「AIBO」の値段は約20万円。高額な買い物だが、本格的なロボットということを考えると、納得感はある。一方「プーチ」のようなオモチャ寄りのペットロボットの値段は、数千円~1万円程度。この両者の間の価格に設定された「BN-1」はロボットなのか、それともオモチャなのか? オモチャ寄りのロボットならば、以前紹介した「スーパープーチ」で十分なのだ。
ところが、ロボットにくわしい編集部のスタッフによると、「BN-1」はかなりスゴイらしい。何よりも、「動く」ということを重視して本体が設計されているらしく、かなり豊富なリアクションを取れるそうだ。
論より証拠、購入してみるしかない! 意を決して、編集部に購入してもらうことにした(他人のサイフだけど)。
パッケージ状態の「BN-1」。取り扱い説明書は意外に薄い | 同梱の「IDスイング」(くわしくは次回)。ユーザーが「BN-1」をラジコンのように操作することもできる |
2月21日の発売日、「e-toy」用に編集部で「BN-1」を1台(匹?)購入。当日、バンダイのサイトは、「AIBO」が一般販売された当時ほどの混乱はなかったものの、しっかりと初回販売分は売り切れたようだ。
そして約1ヶ月が経過した3月28日。ついに編集部に「BN-1」が到着した。さっそく受け取り、箱を開けてみる。中には「BN-1」が両前足を広げ、しおらしく収められていた。どことなく写真よりも小さく感じられた。
「BN-1」と「AIBO」との外見上のちがいは、「AIBO」がイヌや仔ライオンをモチーフにしているのに対し、「BN-1」はネコをモチーフにしているところ。しかし、モチーフ以外にも、そのデザインには大きなちがいがある。「AIBO」は、イヌや仔ライオンらしい動きを重視してデザインされている。それに対して「BN-1」は、ネコらしさを表現しつつも、ロボットとしての機能を重視した独特のデザインとなっている。例えば、脚部にはそれぞれタイヤが装着されている。よりスムーズな移動を実現するためだ。これは、脚での歩行にこだわった「AIBO」とはちがう。丸みをおびた本体デザインも、ただ愛嬌があるだけではなさそうだ。
前足に装着されているタイヤ。このおかげで、スムースに歩行と走行ができる | 目の液晶ディスプレイに表示される表情は、つぎつぎ変わる。これも「BN-1」の魅力 |
BN-1の稼動には、充電式ニッカド電池を使う。充電池は、ユーザー自身の手で、腰部のカバーをドライバーで開けてセットする。充電池とコネクタの接続も無事終了し、いざスイッチオン! と思ったら甘かった。フル充電にはなんと8時間もかかるらしい。その夜は充電を続け、翌朝から遊んでみることにした。
目が覚めると充電が完了したので、ACアダプタを外し、本体のスイッチを「オン」……。しばらく沈黙しているので、「あれ?」と思っていたら、本体が小さくプルプルとふるえだした。そして次の瞬間目の表示が「- -」から「⌒ ⌒」へと変わり、「BN-1」が目を覚ました! ゆっくりと左前足を立て、続けて右前足を立てる。そしてノビをするようなポーズ。と思ったら、急に床の上をあちこちへと動き回りはじめた。その動作の機敏なこと! 「ダァッ」と走っていったと思ったら、正面の障害物に反応して急停止。そしてクルッと方向転換してまた突き進む。脚部のタイヤを使って移動するため、移動スピードは速い。行動そのものがとても活発で、じっと停止していることが少ない。
腰のカバーを外し、ニッカド電池をセットしたところ。ドライバーも同梱されている | まさに、いま起きようとしている瞬間。この直後パッチリ目を覚まし、動き回る |
「BN-1」がとる行動モードは、6種類あり、同梱されている「IDスイング」を使って設定することができる。そのうち、コミニュケーションを楽しめるのは、「BN-1」が自分で考えて行動する「自律起動モード」だ。今回は、いろいろなリアクションを楽しむため、「自律行動モード」を試してみることにした。
まずは、頭をなでてみる。目の表示が「喜び」の表情に変わり、ジタバタ足を動かす。次は頭を軽く叩いてみる。すると目の表示が「怒り」の表情になり、後ずさりして逃げてしまった。逃げたBN-1を連れ戻し、今度はノドにある「のどなでセンサー」をなでてやる。「大喜び」しているようだ。突然腰の回転機能を使い、あお向けになって、クルンと起き上がった。この動きはスゴイ! 自分からひっくりかえって、しかもちゃんと起き上がったのだ。「BN-1」の、丸みをおびたボディだからこそできる芸当だ。体の各部のセンサーの反応もいい。これは単なるオモチャのロボットではない! ついに本格的なロボットが筆者の家にやってきたのだ。うれしい!
「のどなでセンサー」をなでてやる。ほかにも、頭や背中、足などにセンサーがある | わざとひっくり返してみた。、すると足をジタバタさせて、起き上がろうとする | そして、腰を回転させて、両後ろ足を地につけたら、上半身を回転させて起き上がる |
片手を上げてポーズ! ほかにもまだまだ、たくさんのリアクションが用意されている |
□バンダイのホームページ
http://www.bandai.co.jp/
□BN-1のホームページ
http://www.bn-1.channel.or.jp/
(2001年3月29日)
[Reported by 依田智雄 (ワンナップ)]
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