Windows 10 ゲームマラソン

「LORD of VERMILION ARENA」 デッキ編成とアクションが同時に楽しめる国産MOBA

地道な準備からバトル時の一瞬の駆け引きが生む面白さ

【LORD of VERMILION ARENA】

2015年6月17日正式サービス開始

価格:無料(アイテム課金制)

 「LORD of VERMILION ARENA」(ロード オブ ヴァーミリオン アリーナ、以下「LoVA」)は、スクウェア・エニックスが6月17日に正式サービスを開始したオンライン対戦アクション。同社がアーケード向けに展開していた「LORD of VERMILION」をオンラインゲーム向けにアレンジし、流行のMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)系タイトルとして登場した。本日の「Windows 10ゲームマラソン」は「LoVA」を紹介しよう。

Windows 10への対応状況(7月29日現在)
動作状況★★★(普通に動く)
メーカー対応対応予定(検証中)
Windows 10独自機能特になし
不具合報告特になし
サポート情報「Windows 10」の対応状況について

デッキ編成と対戦の駆け引きが生む短時間決戦

最大7対7の対戦アクションと、使い魔のデッキ編成が勝敗を左右する

 本作はプレーヤーが召喚士となり、呼び出した使い魔とともに戦う対戦型のマルチプレイアクション。事前に呼び出す使い魔を選択しておき、対戦中にゲームの進行に合わせて使い魔を呼び出していく。

 対戦は7対7または5対5のルールがある。ゲームが始まると、各チームの拠点にキャラクターが登場し、相手の拠点に向かって進んでいく。敵と戦って倒したり、敵拠点方面にある建築物を破壊したりすると、敵チームのゲージが減少。終了時にゲージ残量が多い方が勝利となる。また敵チームの拠点にある「アルカナコア」を破壊すれば、その時点で勝利となる。

 プレーヤーは拠点で使い魔を召喚してから進軍する。プレーヤー本人も攻撃は可能だが、バトルでは使い魔の持つスキルが重要になる。スキルは敵に大ダメージを与えるものや、自分以外を含めた味方を回復するもの、敵の移動を阻害するものなど、使い魔ごとに異なる固有のものがある。どの使い魔を呼び出して前線に赴き、どのタイミングでスキルを使うかが戦いの鍵を握る。

 最初のうちは、敵との戦闘であっという間にやられてしまうこともある。最大7対7のゲームなので、味方と連携しつつ、複数の敵の様子を把握して動くことが求められる。またスキルは連射できないので、使いどころも重要だ。

 使用する使い魔は、デッキ編成の形で事前準備しておく。最初に所持している使い魔は少なく、新たな使い魔の入手もゲームプレイで得られるゲーム内通貨が必要だが、一部の使い魔は無料でレンタルできるので、初期から自由度は高い。また現在は完成したデッキの形でレンタルできるようにもなっているので、初心者も安心だ。使い魔のスキルは複数を組み合わせることで相乗効果が得られるものもあるので、様々な使い魔を使いながらデッキを組み替えていく。

 強力な使い魔でデッキを組んだとしても、一気に呼び出せるわけではない。呼び出すにはプレーヤーが持つマナを消費する。強力な使い魔ほど多量のマナを消費するので、最初は少ないマナで低コストの使い魔を呼び出す。マナは時間とともに増えるほか、敵を倒しても得られるので、ある程度マナが貯まったら拠点に戻って召喚する。いつ拠点に戻るのかも駆け引きのポイントになる。

 こうしてデッキと腕前を磨きつつ、刻一刻と変化する戦況を見極め、味方と連携しながら勝利を目指す。戦闘は正面からぶつかり合えば一瞬で勝敗が決してしまうが、プレーヤーが倒されても時間内なら何度でも復活できる。1回のプレイ時間は最長15分なので、ちょっとした空き時間に対戦し、時間がある時にデッキを調整するという遊び方も可能だ。

【スクリーンショット】
最初に拠点で使い魔を呼び出す
他のプレーヤーとともに進軍
戦闘ではスキルが飛び交う。派手な見た目どおり、戦いが始まれば決着は一瞬で付きやすい
敵の建築物を破壊してゲージを削る
マナが貯まったら、より強力な使い魔を呼び出す
デッキ編成ではレンタル使い魔も使えるので、目移りするほど多彩
使い魔が持つスキルを見ながら、どう組み合わせるのがいいか考える

装備の強化やストーリーなど多彩な要素も盛り込む

装備品は外見にも影響する。気に入った外見にするのもプレイには大事な要素

 本作には対戦要素の他に、装備品の強化要素もある。他の武具やクラフトアイテムを消費することで装備レベルが上がり、若干の能力上昇効果が得られる。強化にはかなりの時間がかかるので、一種のやり込み要素として機能している。また装備を変えると外見が変化するので、アバター的な楽しみもある。

 また本作独特の要素として、ストーリーモードが用意されている。プレーヤーが複数の世界を渡り歩きながら、様々なキャラクターと出会うという内容で、ファンタジーとSFが混ざり合ったような本作の世界観を堪能できる。ストーリーの合間にはシングルプレイのゲーム要素もあり、チュートリアルとしても機能している。

 同社のタイトルとのコラボも活発だ。「ロマンシングサガ3」や「聖剣伝説2」といった懐かしのタイトルから、「ファンタジーアース ゼロ」や「戦国IXA」、「スクールガールストライカーズ」といったオンライン系タイトルまで幅広い。思い入れのあるゲームのキャラクターを使い魔としてデッキに組み込み、どう戦わせるかを考えるのも楽しみの1つだ。

 ゲームの対戦部分は、MOBA系をベースにした内容になっている。しかしデッキ編成や使い魔のキャラクター性、ストーリーといった部分で、いかにも国産タイトルというオリジナリティを発揮している。MOBAのことを詳しく知らないという方も、初心者サポートが手厚い本作を入り口にして挑戦して欲しい。

 Windows 10の対応については、7月29日のWindows 10正式ローンチに合わせて公開された公式アナウンスによると、「動作検証が終わっていないため、動作保証を約束しない」というステータスになっている。筆者の環境ではインストールからプレイまで何ら問題なかった。とはいえ全ての環境での動作を保証するものではないので、心配な方は運営の正式対応アナウンスを待ってご利用いただきたい。

【スクリーンショット】
同社のタイトルから、多数のコラボキャラクターが参戦している。レンタルも可能なので気軽に試せる
MOBA系をよく知らなくても、ストーリー要素などで楽しみながら学べる

(石田賀津男)