使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第331回
PS Vita 2000用のバッテリー内蔵グリップいよいよ発売! 3DS LL用極薄カバーやユニークなタッチペンも試してみた
(2014/1/17 11:42)
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
グリップにバッテリーを内蔵し、操作性のアップとプレイ時間の延長の2つのメリットを備えたNYKOのPS Vita用グリップアタッチメント「Power grip for PS Vita」の、PCH-2000シリーズ用がいよいよ発売! より快適に、より長時間手軽にプレイしたい人にオススメのグリップだ。早速使って試してみた。
このほか、3DS LL用グッズでは、極薄・軽量で拡張スライドパッドや充電台も併用できる保護カバーのゲームテック「薄すぎ!スリムシェル3DLL」や、タッチ操作中に画面が見づらくならないようにペン先を伸ばせるサイバーガジェット「CYBER・カスタムタッチペンZ」を試してみた。
【今週のおしながき】
前モデル用でも好評を博したバッテリー内蔵グリップのPS Vita 2000用が登場!
PS Vita 1000用で好評を博したバッテリー内蔵グリップアタッチメントのPS Vita 2000用が発売されている! 前モデルは海外向け製品の並行輸入品が発売されていたが、今回入手したのは、エヌケー貿易によるもの。パッケージ的には海外向けだが、同社の連絡先がシールで添付されており、カスタマーサポートも行なっているという。
基本的なフォルムや作りは前モデルを踏襲しており、全体はラバーコーティングされていて、手触りはサラサラ。丸みを帯びた2本のグリップがしっかりと手にフィットしてくれる。ラバーコーティングは経年変化で品質が保ちにくくいという点はあるが、グリップでのフィット感を大事にすると、選択肢の1つといえる。
底面部の中央付近にバッテリーが内蔵されていて、PS Vita 2000のマイクロUSB端子にグリップ側のコネクタを接続して給電する。コネクタ部分には前モデル同様に固定用のスライドスイッチがあって、固定を外すと上下に可動するようになっている。PS Vita 2000を枠に置いたあとに、このコネクタ部分を上げれば、がっちりと接続され固定されるというわけだ。
内蔵バッテリーの容量は前モデル同様に2,200mAh。PS Vita 2000に内蔵されているバッテリーは2,210mAhなので、装着することでバッテリー容量をほぼ2倍にできる。底面部分にはバッテリーの状態を示すLEDも搭載され、充電中は赤、充電完了時は緑、電池残量が少なくなると赤く点滅、PS Vitaに給電中はオレンジ色に光る。ただし、当研究所で試した製品では、給電中のオレンジ点灯がなく、消灯状態だった。
グリップをPS Vitaに装着したままでも各種のスイッチやボタンのほとんどにはそのまま触れるが、PS Vitaゲームカードのスロット、メモリーカードスロットは塞がってしまう。ここも前モデル同様だが、ゲームカードを頻繁に入れ替える人にはちょっと辛いところだ。
実際にゲームプレイを試してみた。まずは装着だが、前モデル同様にPS Vita 2000本体を枠に置き、コネクタを上げてロックするだけと手軽。ツメで固定するタイプのものよりもスマートに着脱できるのは嬉しい。接続端子は小型なマイクロUSBになったが、コネクタ位置はしっかりとあっていて、スムーズに接続できた。しっかりとロックすれば本体ががっちりと固定されて、わずかなガタつきもなくなる。
なお、当然ながらこのグリップはロックして使用するのが前提で、ロックしないで使用するとコネクタが上下に動いて不意に外れたり、そこから本体が外れたりする恐れがあるし、マイクロUSB端子にも負担がかかるため、必ずロックをかけて使うようにしたい。
手で持ってみると、丸く湾曲したグリップは手の平にしっかりとフィットし、グリップの太さもほどよい。指をしっかりまわして、グッと握れるようになっている。前モデル同様にホールド感は良好だ。コネクタ部分のロックをすればラバーコーティングの手触りも良く、PS Vita本体との一体感、フィット感、ホールド感ともに優れたグリップとなっている。
前モデルでは重さが気になるところだったが、今回はPS Vita 2000との組み合わせになり、合計の重量は約383gとだいぶ軽減されている(前モデルとPS Vita 1000との組み合わせでは重量は約442gだった)。
この他に若干気になったところとしては、給電中はグリップのバッテリー部分がだいぶ熱くなったこと。動作に問題は見られなかったし、触っても火傷するような事もない程度なのだが。
連続駆動時間は、PS Vita 2000の内蔵バッテリーを空にし、そこからグリップのバッテリーだけで動作させ、PS Vita用ソフト「ソウル・サクリファイス」のタイトル画面(輝度最高、Wi-Fi通信オン)にて、アナログスティックを固定し省電力モードに入らないようにしつつ、自然にバッテリーが切れるまでを測定してみた。
結果は、4時間12分でバッテリーがなくなった。この設定でPS Vitaのみではだいたい4時間前後でバッテリー残量が尽きるので、丁度2倍程度動作することになる。合計で8時間以上のプレイが可能と、充分な延長効果が得られる。
次に、PS Vita本体のバッテリーが完全に尽きてから、PS Vitaを外してグリップのみを充電して、グリップから充電し、完了するまでの時間を測定してみた。すると、約4時間28分で充電完了を示す緑ランプが点灯した。こちらもほぼ前モデル同様に、動作時間と同程度の充電時間がかかる。
ラバーコーティングの手触りの良さ、PS Vita本体との一体感、ホールド感の良さと、いずれも優れていて、前モデル同様にバランスの良いグリップアタッチメントだ。バッテリー切れを気にせず長時間に渡って快適にプレイできるようになる、オススメのグリップだ。
極薄・軽量で、充電台や拡張スライドパッドと併用できる3DS LL用カバー
厚さわずか0.4mm、重さもたったの14gという、極薄・軽量の3DS LL用の保護カバーが登場した。その薄さによって、従来カバーではできなかった「カバーを着けたままでの3DS LL専用充電台や拡張スライドパッドの使用」ができるようになっている。
カバーの素材はポリプロピレン(PP)と、いわゆるプラスチックなのだがその薄さと軽さは硬いクリアファイルを思わせる独特な感触になっている。天板側が約6g、底面側が約8gの合計14gと、ほぼ重さを感じさせないほどの軽さだ。
カバーを装着したままでも、SDカードスロット以外は全て触れるようになっていて、開口部分も触りやすい。何より薄いので、開口のフチに指がひっかかるような事もなく、ほぼ何も付けていない時に近い感触になっている。
実際に使って試してみると、天板側のカバーが少したわんでいるのが気になった。さすがに薄すぎて形状を維持するのが難しくなっているのか、天板が波打つように膨らみと凹みができてしまっていて、一体感はだいぶ損なわれてしまっている。底面側はぴったりフィットしていてガタつきもなかっただけに、天板側の精度が低いのは残念。
手に持った時の感触はというと、その薄さのおかげで、何も付けていない本体同様の感触で持てるのがかなり魅力的だ。数値上はわずかに増しているとは言っても、重量の変化もほぼ感じさせない。
カバーを着けたままでも専用充電台や拡張スライドパッドが使えるということで試してみたのだが、専用充電台は確かに充電台の枠に本体を置けるのだが、接続はギリギリのようで、本体を軽く置くだけでは充電されなかった。グッと本体を台へと押し込むと、充電が始まった。
拡張スライドパッドは、任天堂「拡張スライドパッド」、サイバーガジェット「拡張ハンティングパッド」、ゲームテック「クロオビ」があるが、このうちサイバーガジェット「拡張ハンティングパッド」だけは本体がセットできず併用できず。任天堂「拡張スライドパッド」とゲームテック「クロオビ」は問題なく使用できた。
薄さと軽さが魅力のカバーだが、天板側にたわみがあったのは残念。あと1歩、一体感が高ければ相当に満足の高い製品だったと思える。専用充電台や拡張スライドパッドを併用できるので、着脱時に擦り傷が付くのを防止する意味で、底面側のみ使用するというのもありかもしれない。別のカバー類を所有しているなら、天板側だけ別のものにするのもいいかもしれない。キズや汚れから本体を守りたいが、重くなったり、厚みが増すのは嫌だ、という人にオススメのカバーだ。
芯を伸ばして画面を見やすく! 持ちやすさもしっかりと考えられているタッチペン
ペンや指が画面を遮らないように、芯の部分を好みの長さに伸ばせるタッチペン。芯は0~50mmまで伸縮できるほか、先端がまっすぐの「ストレートタイプ」と、先端が曲がっている「アングルタイプ」の2本が付属していて交換できるようになっている。
ペン全体の長さは約135mmと一般的なボールペン等に近いサイズ。ペン全体の重さは約12gあり、素材はペン軸が透明のプラスチック(ポリカーボネート)、グリップ部分はラバー、先端の留め具は金属になっている。ペン先に重心が寄せてあり持ち手が安定するように作られている。
交換できる芯の部分は、太さが約1.5mmの金属製で、先端には樹脂素材の丸型キャップがついている。先端は直径が約3mmと、純正のタッチペンの先端が直径約2.1mmなのに比べると、わずかに大きめになっている。
留め具を回すと芯の固定が外れ、最長で50mmまで伸ばせるようになっている。伸ばせばタッチ画面の上にはペンや指が被らず、画面を見るのを邪魔しないようにできる。また、ペンの内部には使っていない方の芯を収納しておける。
実際にゲームプレイ等に使用してみた。まずペンの持ち心地だが、長さと太さが適度にある一般的なサイズのペンであり、ラバーのグリップも柔らかすぎず適度に硬い。グッと握れて安定する。また、ペン先を固定する留め具を最も重いパーツにして重心を寄せているのも、本物のペンさながらのしっかりと考えられている工夫だ。
書き心地の方は、純正のタッチペンと比較するとわずかに滑りやすい。とは言ってもわずかな違いで、滑り過ぎるような事もなくしっかりと止まってくれる。
芯の伸縮機能の方はというと、縮めている状態だと普通のペン同様に扱えるが、伸ばすと持ち手からペン先が離れるぶん、力加減が必要。慣れるまでは細かい操作が少々難しく感じるところもあるので、適度に伸ばして使うのがオススメだ。ペン先を伸ばせばペンや指が画面に被さらず画面が見やすくなるので、ある程度伸ばして使うと、より快適にプレイできるようになった。ペン先はしっかりとした硬さがあるので、伸ばした状態で力を入れてタッチしても折れ曲がるような事はなさそうだ。
芯を伸ばして使うなら、先端が曲がっている「アングルタイプ」の方が操作が正確にできて扱いやすいと感じた。ただしアングルタイプでは、使う前にペン先の向きに注意しないといけない。この辺りは好みがわかれるところかもしれない。
芯の部分伸縮させることで画面の邪魔にならないようにしたユニークなタッチペンだが、先端を重くするなどペンとしての基本をしっかりと押さえており、扱いやすいのが魅力。ストレートタイプとアングルタイプの2本のペン先を好みに応じて使えるようにしてあるのも嬉しい。タッチペンで画面が隠れてしまうのが気になる人や、より持ちやすいタッチペンでゲームをプレイしたい人は、ぜひチェックして頂きたい。