使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第309回
快適操作に欠かせない!! 3DS LL用グリップをまとめてチェック!
(2013/3/29 00:00)
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
携帯機をより快適にプレイするなら欠かせないグリップアタッチメント。今回は、3DS LL用のグリップを3製品をまとめて試してみた。なお、サイバーガジェットとデイテルジャパンのグリップは、発売直後のタイミングに連載300回で試しているので、そちらをご覧頂きたい。
【今週のおしながき】
L/Rトリガーを搭載し操作性もアップ! 扱いやすいグリップアタッチメント
アンサーの3DS LL用グリップアタッチメントは、表面加工にラバーコーティングを施し、タッチペンホルダーを背面に搭載、さらにL/Rボタンを押しやすくするトリガー機構を備えている。また、3DS LLの天板を保護するクリアカバーも同梱されている。
グリップアタッチメントは比較的小さめのグリップがハの字についていて、全体を手触りの良いラバーコーティングが覆っている。3DS LL本体を装着すると本体側面にあるSDカードスロットとタッチペンホルダーが隠れてしまうが、タッチペンホルダーが使えないのは不便。そこで、アタッチメントの背面に別のタッチペンホルダーを搭載している。
また、L/Rボタンの箇所には、中にバネを仕込んだトリガーパーツがついている。このトリガー越しにL/Rボタンを押せるようになっていて、本体のL/Rボタントップよりもトリガーの幅が広く、トリガー形状に反っているので押しやすい。なお、グリップアタッチメントの重量は約95g。付属しているクリアカバーの重量は約20gとなっている。
実際にゲームをプレイするなど試してみた。3DS LL本体へは、背面側の2カ所のフックと手前にある1カ所のフックで固定する仕組みで、手前側のフックは指で押し込んでロックを外しやすく工夫されている。この押し込みフックが少し硬いのだが、脱着は手軽に行なえる。
両手で持つと、波打ったように厚みが付いているグリップが、手の平にピタっとフィットし、ホールドしやすい。ラバーコーティングの肌が吸い付くような手触りも効果的だ。グリップの先が細く小さめなのが少し物足りなさを感じるところもあるが、重量の増加やサイズの大型化を考慮してのバランスだろう。手が小さめの人のほうがしっくりくるかもしれない。
トリガー機構で押し込むL/Rボタンは押しやすく、操作も問題なく行なえる。バネによる反発も適度で、押下の感触がアナログ的な押し込み感に変化する。ボタントップが大きいのも嬉しい。ただ、使い込むとバネが弱ってへたらないのか? は気になるところ。今回約2週間程度試している間にはそうしたところは見られなかったものの、どれぐらい快適に使い続けられるのかはわからない。トリガーによる押しやすさはそれを承知の上で使いたいぐらいの効果があった。
ラバーコーティングに、トリガー式のL/Rボタン、背面のタッチペンホルダーなど、実際の利用シーンを考慮した工夫もなされていて、ホールド感もしっかりとしたもの。L/Rトリガーの耐久度は気になったものの、全体に非常に扱いやすく、好印象のグリップアタッチメントだ。
デイテルジャパンのグリップと共通製品ながら、細かに改善された進化版
アクラスの3DS LL用グリップアタッチメントは、下半分にのみグリップのふくらみをつけている形状で、これはデイテルジャパンで発売している「アシストグリップ(3DS LL用)」とほぼ同じ製品となっている。
大きな違いとしては、このアクラスの製品は表面にラバーコーティングが施されていること。また、デイテルジャパンの「アシストグリップ(3DS LL用)」ではイヤフォンジャックが塞がってしまう弱点があったが、アクラスの製品はイヤフォンジャック部分が開口され使用できる。その他は、形状や機能、デザイン面など、いずれも全く同じ。重量は約92gと、デイテルジャパンのものよりわずかに軽量になっている。
スタンド機能と3DSカード収納の機能があるのも同じ。スタンドは背面中央にあるついたてを起こして立たせる仕組みで、先端を伸ばして角度の微調整も可能だ。また、3DSカードの収納はアタッチメント背面の上部に左右1枚ずつの2枚を収納できる。
実際にゲームプレイに使ってみた。下半分にのみ大きめのふくらみがあるという独特な形状で、握るというよりも手で挟み込むようなホールド感になる。ラバーコーティングによる手の吸い付き、滑りにくさがあり、デイテルジャパンの製品より安定すると感じられた。
以前、「独特なホールド感だが扱いやすい」という感想を持ったデイテルジャパンのグリップを発展させたようなグリップで、装着時にイヤフォンジャックが使用可能になり、ラバーコーティングも施されたことで、不満点が解消され、より使いやすくなったものといえるだろう。
シリコンカバーにグリップのふくらみを組み合わせたユニークな製品
シリコンカバーの底面にグリップのふくらみを加えた、ちょっと変わり種の3DS LL用グリップグッズだ。カバーの素材は全てシリコンで、天板用のシリコンカバーとグリップのふくらみがついた底面用のシリコンカバーの2つがセットになっている。シリコンカバー本来の本体保護の機能を持っていて、グリップの魅力を加えたという製品だ。
素材のシリコンには表面にはアンチダスト加工が施され、サラサラとした手触り。重量は上下セットで約86gと、シリコン素材のみでできているだけに軽量だ。
装着は従来のシリコンカバーと同様に被せていくだけと手軽だが、従来のシリコンカバーと比べてグリップを持った時にカバーが引っ張られて外れないように、本体に被せて固定する範囲を広めにとっている。ヒンジの側面から下画面内側の角など、カバーで覆っている部分が多い。カバーが覆っている部分の中でも、L/Rボタンがカバー越しに押す作りになっているのは好みが分かれるところだろう。
最大の特徴であるグリップの部分は、中身は格子状の空洞になっており、強度を保ちつつも軽量化されている。グリップのふくらみの分、その部分だけ底面の厚みが本体のみの時よりも約1.5cmほど増しているが、本体を置いた時に角度が平行になるよう、L/R部分もグリップの高さに合わせて長く伸ばしてある。
カバーを着けた状態でもボリュームスイッチなど各所には、SDカードスロット以外はアクセスできるようになっている。特にグリップのふくらみによってカバーに厚みがあるタッチペンホルダーの箇所は、グリップの一部を深く開け、ちゃんと指を入れて取り出せるようになっている。
実際にゲームプレイに使って試してみた。手触りはサラサラとしていて、アンチダスト加工の効果でホコリも付かない。グリップの効果もしっかりあり、グリップをグッと握っても完全に潰れてしまわないぐらいの強度が感じられる。ただし、グリップ部分以外はシリコンが全体的に柔らかく、例えばタッチペンを使う時など片手でグリップを持つと、カバー全体が引っ張られて本体から外れそうになる。一般的なグリップとはやはり使い勝手が異なる。もう少し硬質なシリコンだったら使用感がより安定したかもしれない。
カバーの作りでは、開口部からスイッチ類に触りにくいところや、L/Rボタンへの影響が気になった。3Dスライダー、ボリュームスイッチ、ワイヤレススイッチなど、各所の開口が小さめで少し触りづらく感じたのがネック。カバー越しに押すL/Rボタンの感触も、クリック感がだいぶ損なわれてしまう。
ユニークなアイデアで、本体保護とグリップによるホールド力アップ効果を同時に得られるグッズだが、スイッチ周りの開口部が小さいところやシリコンが柔らかくて不安定なところなど、基本的な使い勝手の部分でもう1歩という感想になってしまった。シリコンカバーにグリップを組み合わせるという方向性は魅力的なので、今後に期待していきたい製品だ。