使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第305回
やわ硬! Wii U GamePad用TPUカバーを試す
眼への負担を抑えてくれる「ブルーライト低減フィルター」も試してみた
(2012/12/28 17:40)
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
今回は、ポリウレタン樹脂でできているWii U GamePad用のカバー「TPUカバー」を使ってみた。弾力性がありつつもシリコン素材よりも硬さがあり、衝撃吸収力と傷防止性能に優れた素材だ。また、Wii U GamePad用の液晶保護フィルターでは、眼に負担をかけるとされるブルーライトを低減してくれる「ブルーライト低減フィルター」を試してみた。
【今週のおしながき】
- HORI Wii U「TPUやわ硬カバー for Wii U GamePad」
- サイバーガジェット Wii U「CYBER・TPUジャケット (Wii U用)」
- ゲームテック Wii U「ソフトクリスタルカバーU」
柔らかいのに適度に硬い! Wii U GamePad用TPUカバー
弾力性のあるポリウレタン樹脂でできた、Wii U GamePad用のTPUカバー。主に側面と背面を保護するカバーで前面は一切覆わない作りだ。重量は87g。カバーの厚みは約1.4mmとなっている。
TPUカバーはある程度変形させても大丈夫な素材で、装着時にはWii U GamePadをカバーの中へ押し込んで着けていく。装着は手軽に行なえた。ただし、取り外し時にはL/Rボタンがカバーに引っかかったりと、少し苦労するところがあった。
カバーは側面、背面にある全てのボタンや端子を、カバーを着けたままで触れるように開口されている。充電に関しては、「Wii U GamePad充電スタンド」や「Wii U GamePadプレイスタンド」との併用はできず、充電もできなかった。ACアダプターを直接端子に繋げて充電することになる。
実際に着けて使ってみると、Wii UgamePadとの一体感は高く、開口部の大きさもほどよく扱いやすい。シリコンカバーよりも型崩れやズレがなく、衝撃を吸収してくれるTPU素材だけに、適度な厚みもあるので、Wii U GamePadを一時的に置く時に気軽に扱えるのが嬉しいところ。
ただ、手触りに関してはTPUカバー製品に共通してある“バリ”が難点だ。カバーを切り離したあとが開口部のあたりに多少あり、トゲトゲしい手触りになっている。特にL/Rボタンの開口のフチにあり、頻繁に触るボタンだけに気になった。より快適に使うなら、ヤスリ等でフチのバリを少し削ると良さそうだ。
サイバーガジェットのTPUカバーは側面、背面を保護する形状で、重量は約100g。カバーの厚みは約1.92mmと、厚みのあるカバーだ。
カバーを着けたままで、L/Rボタンをはじめ側面・背面にある全てのボタンや端子は開口部から触れるようになっている。唯一、背面中央にあるくぼみとネジ穴のところには開いておらず、塞がっている。そこは今後に何かパーツを装着させるような作りになっている箇所だが、現状では取り付けるものはなく、どう使うのかはわからない。これが塞がっていることが後に響いてくるかどうかは、現時点では判断できない。
充電は、「Wii U GamePad充電スタンド」や「Wii U GamePadプレイスタンド」との併用はできず、スタンド設置での充電もできない。ACアダプターを直接端子に繋げて充電していく。
装着に関しては、このカバーはサイズが少し小さいのか、かなり脱着しにくい。また、着けただけの状態だとL/RボタンやZL/ZRボタンに開口部のフチが引っかかって押しっぱなしになってしまい、カバーのフチに指をかけて強引に引っ張り、正しい位置にずらす必要があった。
このカバーに関してはまず、この「正しい位置での装着」の難しさがあるのだが、うまく装着した後に使ってみると、カバーの一体感は高く、開口もフチに丸みがつけてあるし、切り離した跡のバリも少ない。ただ、カバーの厚みや盛り上がりの大きさが少し気になるところがあった。L/RボタンやZL/ZRボタンのボタントップよりも開口部周りのカバーのほうが高さがあり、操作する指に当たってくる。装着の件に関しても、開口部を大きく取ったり、カバーを薄くするなどのもう少しの工夫が欲しかったところだ。
ゲームテックのTPUカバーは、今回試した他の2つと比べるとだいぶ柔らかいのが特徴。重量は97gで、カバーの厚みは約1.71mmと、柔らかいながらも重量や厚みは標準的で、耐久度も充分にありそうだ。
カバーを着けたままで、各種のボタンや端子は開口部から全て触れるようになっている。背面中央にあるネジ穴とくぼみの箇所も開けられていて、いずれの箇所も触りやすい。ただ、「Wii U GamePad充電スタンド」や「Wii U GamePadプレイスタンド」との併用はできず、充電スタンドでの充電はできない。
実際に着けて使ってみたところ、カバーが非常に柔らかいことから装着が楽々と行なえた。印象としてはシリコンカバーに近いぐらいだ。それでいて一体感は良く、カバーがずれるようなこともない。開口部の作りもよく、L/R/ZL/ZRボタンをはじめ操作もしやすい。柔らかさが多少独特ではあるが、不満のない扱いやすいTPUカバーだ。
眼への負担を軽減! ブルーライト低減フィルター
サイバーガジェットのブルーライト低減フィルターは、フィルター自体の黄色い色でブルーライトを吸収して減らす「吸収型」。パッケージにはフィルター本体のほか、小さい布製のクリーニングクロスが入っている。
フィルターの特徴として、ブルーライトを24%低減する効果のほかに、硬度3Hの傷に強いハードコート、光線透過率91%の透明度を実現している。フィルター自体についている黄色い色でブルーライトは低減するのだが、他の色や光は邪魔せず、透明度が高いというわけだ。
フィルターのサイズは約137.64×77.62mmと、他のサイバーガジェットのフィルターとほとんど同じ大きさ。Wii U GamePadの画面枠よりも約1mm小さめになっている。
貼り付け方式は、密着面のフィルムを剥がして貼り付けていく従来タイプだが、このフィルターはかなり柔らかく、フィルターの形を維持したまま持つことが難しい。密着面を1度に全部出さずに、少しずつ出しながら貼っていくと貼りやすかった。フィルターは吸い付きがよく、気泡も押し出しやすい。
貼り付け後の画面を見ると、やはり黄色い色の影響はあり、色味は若干の変化を感じるのだが、明るさが損なわれた感じはしない。画面は明るいままだが、ギラつき感だけが減っていると思えた。この変化こそがブルーライト低減の効果なのだろう。色合いとしても落ち着いた刺激を抑えたものになった。
タッチペンでの書き心地はというと、わずかにツルツル感が強まるものの、何も貼っていない画面での感触に近くて、自然だった。全体的に画質や色味、ブルーライト低減効果など、バランスが良く不満のないフィルターだ。
ゲームテックのブルーライト低減フィルターは、画面から出ているブルーライトを画面に貼ったフィルターの時点で反射させて、眼に届く量を少なくするという「反射タイプ」だ。フィルターにはわずかに色がついているものの、吸収タイプよりも透明に近く色の影響が少ない。
フィルターの構造は、ブルーライト低減特殊AR層、ハードコート層、PET層、シリコン粘着層の4層構造。ハードコート層は硬度2Hと、ブルーライトだけでなく傷への耐性もしっかり考慮されている。フィルターのサイズは約137.10×77.03mmと、Wii U GamePadの画面枠よりも約1.5mm小さめ。
実際に貼り付けてみた。貼り付け方式は密着面のフィルムを剥がして画面へ貼り付けていく従来方式。フィルター自体は多少柔らかめに感じるものの、スタンダードなフィルターと大きな差は感じない。画面への吸い付きは良く、気泡も入らない。貼りやすいフィルターだ。
貼り付け後の画面を見ると、クリアタイプながらもブルーライトが低減されて青色が目立たなくなるのか、黄色が強くなるところがあった。透明度や輝度は充分にありつつも、ギラつきを感じさせる青味が抑えられているという印象で、自然な画質になっている。
タッチペンの書き心地はというと、何も貼っていない画面の感触に質自体は近いが、わずかにビニール質な抵抗があってペン先の止まりが強くなるところがあった。
アンサーのブルーライト低減フィルターは、フィルター自体の黄色でブルーライトを吸収して低減する「吸収タイプ」。それでいて光線透過率が95%と高く、ブルーライトは抑えつつも明るさを損なわないフィルターとなっている。
フィルターには、ブルーライトカット効果の他に、汚れを防ぐ防汚効果や、気泡ができた時に自然に抜けていくエアーレス構造が使われている。フィルターのサイズは約137.48×77.43mmと、画面枠よりも約1mm小さめとなっている。
貼り付けにも独自の工夫がされている。同社の他フィルターにも採用されているのだが、「固定用シール」でフィルターとWii U GamePadを固定し、それから密着面のフィルムを剥がして画面に貼り付けていくというもの。取扱説明書にある貼り付け手順どおりだと慣れが必要なところを感じるが、貼り付け位置を固定できるシールがあるのは便利。うまく活用すれば楽に貼り付けできる。
貼り付け後の画面は、吸収タイプ特有の黄色い色が結構濃いめなところはあるが、映りは素直。ギラつきがかなり軽減されていて、輝度も充分ある。効果を実感できるぐらいの変化があった。
タッチペンでの書き心地はというと、フィルターに滑らかなツヤ感があって、それがペン先を滑らせるところがある。滑りの良さを重視する人に向いている感触だ。
試してみた中でオススメの画面保護フィルターは?
今回は、ブルーライト低減フィルターを3種類試してみた。製品選びのポイントとしては、サイバーガジェットとアンサーのフィルターは、フィルターの色でブルーライトを抑える「吸収型」であり、低減効果が高いが色味への影響もあるというタイプ。それに対してゲームテックが採用している「反射型」は、フィルターで画面からのブルーライトを反射させて抑えるという作り。低減効果は低めになるが、色味の変化が少ない。タイプの違いがあるので、画面の自然さを重視するならゲームテックのものがオススメと言える。
だが、ブルーライト低減の効果を強く求めるのなら「吸収型」のほうが実感しやすい。サイバーガジェットとアンサーとではどちらも良かったが、アンサーは黄色見味が濃く目立っていた。そこが好みが分かれるかもしれない。そのぶん、ブルーライト低減効果が高いのかもしれないが、ゲームプレイでのバランスを配慮すると、サイバーガジェットの自然さをオススメしたいところだ。
・ 各フィルターのサイズ一覧表
最後に、画面保護フィルターのサイズを一覧にまとめておこう。任天堂「Wii U GamePad画面保護シート」、モリゲームズの「EX」、「HC」はパッケージにサイズが記述されているのでその数値だが、それ以外は全て当研究所で揃えた製品を測った実測値。パッケージごとに異なる数値を持った個体差の可能性も考慮頂きたい。
画面サイズ (横×縦mm) | |
---|---|
Wii U GamePadのタッチスクリーンサイズ | 138.62×78.66 |
任天堂「Wii U GamePad画面保護シート」 | 137.00×77.00 |
HORI「液晶画面保護用フィルター"極上" for Wii U GamePad」 | 136.84×76.97 |
HORI「空気ゼロ ピタ貼り for Wii U GamePad(画質優先 / 指紋防止)」 | 136.94×77.04 |
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム Premium(Wii U用)」 | 137.56×77.53 |
サイバーガジェット「CYBER・超硬度液晶保護フィルム・激硬(Wii U用)」 | 137.56×77.62 |
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム[指紋防止タイプ](Wii U用)」 | 137.56×77.62 |
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム[ブルーライトカットタイプ]」 | 137.64×77.62 |
ゲームテック「目にラクシートU」 | 136.95×77.08 |
ゲームテック「空気入らなシートU:防指紋タイプ」 | 137.00×77.08 |
ゲームテック「目にやさシートU」 | 137.10×77.03 |
アンサー「自己吸着プレミアムHG」 | 137.48×77.43 |
アンサー「ブルーライトカット自己吸着フィルム」 | 137.48×77.43 |
デイテルジャパン「液晶画面フィルム 極」 | 136.90×78.17 |
カンタービレ「反射防止フィルム」 | 136.00×76.00 |
アクラス「さらさらタッチ液晶画面フィルター」 | 136.91×78.20 |
キーズファクトリー「スクリーンガードフィット for Wii U GamePad」 | 168.93×77.02 |
モリゲームズ「液晶保護フィルムEX / HC」 | 177.00×77.00 |