【連載第211回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。 |
今年のキャッチフレーズは「ゲームは、元気です。」だったが、ゲームグッズだってもちろん元気です! 苦しい時こそ忘れないで、元気! |
今年もやってきました東京ゲームショウ2009! 今年のTGSのキャッチフレーズは「ゲームは、元気です。」だったので、当研究所では「ゲームグッズも、元気です。」と題して出展されていたゲームグッズを紹介していこう。
今年は不況のまっただ中ということがあり全体的に出展メーカーが少ない傾向にあった。そのため、グッズメーカーの出展は厳しいのではと思われたのだが、老舗のHORI、ゲームテック、モリゲームズや三英貿易などグッズメーカーのブースは健在。サイバーガジェットも海浜幕張駅前でグッズをプレゼントして、例年通り元気にアピールしていた。
その一方、PSPgoを11月1日に発売するソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEJ)ではPSPgo用周辺機器を一挙に発表し展示。既存のUSBユニットをPSPgoで使用できるようにするコンバーターケーブルアダプターや、ワイヤレスで使用できるBluetooth ステレオヘッドセットレシーバーなど様々な周辺機器が並んでいた。さらに、携帯ゲーム機グッズの定番である液晶保護フィルムも、ついに公式周辺機器としてSCEJより発売される。
コアなゲームファンもライトなゲームファンも、より満足させようと走り出すHORI、液晶保護フィルターをはじめ、一気に周辺機器を発表してPSPgoを盛り上げるSCEJ。昨年のTGSで参考出展だった「和彩美(わさび)」が今年はブースの主役製品となって独自のカラーとなったゲームテックなどなど。そのほかにもたっぷりお伝えしていこう! 楽しいが元気を作って、元気がいろんなパワーになる! だからゲームも、ゲームグッズもいつだって元気です!
【今年のおしながき】 |
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・HORI リアルアーケードPRO、ファイティングスティック共にデザインを一新した新型を出展! ・SCEJ PSPgo用周辺機器が一挙に発表! ついに液晶保護フィルターが純正で登場! ・ゲームテック 昨年は参考出展だった「和彩美(わさび)」が今年はブースの主力に! ・その他 ゲーミングチェアが好評だったMTG、ゲーム系のぬいぐるみの三英貿易、キャラシールを中心に展示したモリゲームズ |
● HORI リアルアーケードPRO、ファイティングスティック共にデザインを一新した新型を出展!
ゲームグッズの老舗メーカーHORIのブースでは、スティック系のグッズを中心に展示。最近ではアクセサリーグッズなども好調なHORIだが、ブースではゲーマーが思わず引き寄せられるような豪華スティック群を並べた。
こうしたイベントではお馴染みだが、ネット通販のHORIストア限定だったリアルーアーケードPROのスペシャルエディションも会場限定で販売。買いそびれていたゲームファンが次々に購入していた。
また、その中に混じってプレーヤーの体を高機能にするというペリボーグシリーズより、オレコマンダーのブラックバージョンも販売しているなど、硬派で本気なグッズからユニークなグッズまで取りそろえる、HORIらしいブースとなっていた。
・「リアルアーケードPRO.V」
- メーカー:HORI
発売時期:今冬 発売予定
価格:未定
ついにフルモデルチェンジしたリアルアーケードPRO。その名もV! よりリアルなアーケード体験を目指し外観が大幅に変化した |
注目したいのは、スティックコントローラのリアルアーケードPROとファイティングスティックがフルモデルチェンジした“新型”。どちらも外観から内部まで全てを一新。特にリアルアーケードPROは大きく変わった。
新型のリアルアーケードPRO.Vは、写真をご覧頂くとわかるように、元々重量級で大型だった筐体がさらに横長になっている、安定性を高め、手を置くスペースを確保し、よりアーケード筐体のコンパネに近い形を実現したということだ。スタートボタンが右に配置されたのも、アーケード筐体の1P側を再現してのことだろう。
こちらはまだコンセプトモデルで、ボタン名なども仮のものになっている。だが発売予定は順調で、PS3、Xbox 360用それぞれを制作しているということだ。発売時期は今冬を予定。詳しく話を伺ってみたところ、できれば年内に出したいということだが、まだ確実なことは言えない段階ということだ。
価格についても発売予定同様に確実なことが言えない段階だが、現行のリアルアーケードPROより少し高くなる可能性があるということだ。価格に関してはできる限り上昇を抑えていきたいが、本格派に向けた一品だけに妥協せずにハイエンドなクオリティに仕上げたいところもある。そのあたりの調整がまだ悩ましいところということだ。
レバーは三和電子の「JLF-TP-8Y-SK」。ボタンに関してはHORI製のオリジナルボタンを使用している。だが、このHORI製のボタンもこれまでのスティックコントローラの物とは別で、新たに開発しグレードアップさせた新型とのことだ。残念ながらショーウィンドウの中に展示されていたのでフィーリングは確認できなかったのだが、どんなタッチになっているのか期待したい。各ボタンに2段階(秒間10連射、20連射)までの連射機能も搭載している。
また、これまでのリアルアーケードPROシリーズのように、使用パーツを変更したスペシャルエディションの発売も予定しているという。その販売については、これまでのようなHORIストア限定だけでなく、いくつかネット通販サイトによる販売を検討しているということだ。
・「ファイティングスティックV3/VX」
- メーカー:HORI
発売時期:今冬 発売予定
対応機種:V3がPS3用、VXがXbox 360用
価格:V3が5,500円、VXが6,648円
重量:約1.2kg
サイズ:幅約335mm×奥行き約230mm×高さ約108mm
ケーブル長:約3m
RAPシリーズよりも手軽なファイティングスティックシリーズもフルモデルチェンジ。PS3用のV3、Xbox 360用のVXが転じされていた。V3はブラックカラー、VXは白い筐体にXbox 360のボタンカラーを配したカラーリングになっている。
筐体全体が平べったい箱形になった印象で、刺激のない程度に角がついた。手前の角を傾斜させるなどアーケード筐体を強く意識したデザインになっている。レバーとスティックはHORI製のオリジナルパーツを使用。だが、RAPのボタン同様に、新たに開発した新型パーツにグレードアップしている。
価格は記述の通りだが、発売時期はまだ今冬と未定になっている。年内を予定しており、順調に生産が進めば11月、そうでなくとも12月には発売したいということだ。
左のブラックカラーがPS3用のV3、右がXbox 360用のVXだ。VXにはボイスコミュニケータ用の端子も搭載される |
・ツインスティックEXの実物初公開やコンセプトモデルの超本格派スティックも
圧倒的な“HORIの本気の恐ろしさ”を見せつけたツインスティックEX。ネームプレートは同じ大きさなので、他の写真と比較するとサイズが掴めるかもしれない |
リアルアーケードPROをさらに超えるにはもうこれしかない。もはやアーケードそのままのコンセプトモデル |
そのほかの製品で目を引いていたのは、やはりツインスティックEX。Xbox 360「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム Ver.5.66」の専用(現状)コントローラで、HORIストア限定の受注生産品だ(現在は受付を終了している)。ユーザーに実物を公開したのはこのTGS 2009が初めてとのこと。研究所員も実物を見るのは初めてだった。受注時にリアルアーケードPROと似た形状のベースに、三和電子製スティックを搭載するイメージから、価格変更を行なわず、グリップパーツをHORIがアーケード版の設計図を元にリニューアルし、さらにベースデザインも変更したというイメージ画が掲載されて話題を呼んだのは記憶に新しい。
まずパッと見て誰もが思う感想が、「大きい」ということだ。たいがいの人が想像していたであろうサイズよりも、一回りか二回りほど大きく、土台もどっしりとしていて面積が広い。アーケードで腕を磨いた本格派のユーザーが激しい操作をしてもずれたりすることがないようにするため、このサイズになったわけだ。重量もリアルアーケードPROを超える4.4kgとドッシリだ。
おそらくもう少し家庭用なりにまとめられた製品を想像していた方が多いかもしれないが、HORIの本気がいかんなく発揮された、ガチンコのコントローラになっている。
受注生産であり、使用パーツもアーケードと同じ三和電子製ということで、価格が30,000円と高価になったツインスティックだが、この本格派の作りとサイズを見るとそれも納得。弊誌編集者のコアな「バーチャロン」ファンも実物を見て「あれなら安心」と満足な様子だった。
もうひとつツインスティックの下には強烈なコンセプトモデルのスティックコントローラが置かれていた。リアルアーケードPRO.Vを超える超本格派なアーケードスティックで、筐体からそのままコンパネ部分を切り出した形になっている。
TAITOのロゴが入っていることからもわかるが、現在アーケードで幅広く使用されているタイトーの筐体「VIEWLIX」を元にしており、それのコンパネをそのままの作りでまとめている製品だ。もちろん各部パーツもアーケード仕様そのまま。
これはさすがに展示だけのコンセプトモデルで製品化は無いだろうと思いきや、お話を伺ったところ発売を前向きに検討しているという。見ての通り超本格派向け、というより筐体そのもののフィーリングを求める人向けの製品だ。発売予定、価格ともに検討段階だが、もし販売した場合、ツインスティックEXよりも少し上の価格になってくるのでは、ということだった。
・PSPgo用保護フィルターグッズやアルミケース、ポーチグッズも本体同時発売
PSPgo用のグッズも展示された。展示されていたのは、液晶保護フィルターグッズは「液晶保護フィルター for PSPgo」と「キズ修復フィルター for PSPgo」の2種類。本体保護フィルターでは「フルプロテクトフィルター for PSPgo」が、いずれも本体と同日の11月1日に発売される。
ケースグッズもさっそくラインナップ。アルミ素材のメタル感がたまらない「アルミポーチ」、ブラック、ブルー、レッドの3色から選べるハードポーチの2種類が展示されていた。こちらも販売は本体と同日の11月1日。
PSPgo用グッズも勢揃い。全て本体と同日に発売される。写真右は2009年冬発売予定のXbox 360用コントローラ「ホリパッドEX2ターボ」 |
写真左はDSi/Lite用のスタンドスピーカーグッズ「スライムスピーカースタンド」のメタルスライムバージョン。こちらは未定だが発売予定があるということだ。写真右は、伝説のゲームグッズのひとつ「オレコマンダー」のブラックバージョン。本気のグッズとユニークなグッズを扱えるのがHORIらしさと思う |
● SCEJ PSPgo用周辺機器が一挙に発表! ついに液晶保護フィルムが純正で登場!
PSPgo用周辺機器を一挙に展示したSCEJ |
ついに公式純正品の液晶保護フィルターが登場! 今や携帯ゲーム機本体と一緒に買う定番グッズなだけに、どんな仕上がりになっているのか気になるばかりだ |
SCEJでは11月1日に発売されるPSPgoと、その周辺機器をズラリと展示。従来のPSPとはサイズや形状がかなり異なるため、周辺機器の対応がどのようになるかは気になっていたのだが、それらが一気に明かされた。
周辺機器発売のタイミングは、PSPgoと同時の11月1日と12月24日の2回に分かれている。PSPgo用の周辺機器を考える際の注意点としては、従来のPSPとは映像出力および電源周りの仕様が異なるため、PSP-1000/2000/3000の周辺機器は利用できないところ。新たにPSPgo専用の機器が必要になる。
ワンセグチューナーやGPSユニット、カメラユニットといったUSBユニットについてはPSPgo用のものがラインナップされていないが、コンバーターケーブルアダプターをPSPgoに装着することで従来のUSBユニットを利用できるようになる。今回は展示のみだったのでアダプターの装着感や一体感、使用感についてはわからないのだが、発売時には詳細をお伝えしていきたいと思う。アダプターは12月24日発売なのも気をつけて頂きたい。
注目したいのは、プライバシーフィルムとディスプレイ保護フィルムがSCEJから発売されるところだ。今や携帯ゲーム機と一緒に買うグッズとして定番の液晶保護フィルムだが、ついに純正のグッズが登場となる。ただ、上で記述したとおり、HORIからも液晶保護フィルターは本体と同日に発売される。ノウハウを培ってきた老舗グッズメーカーか、純正公式というバリューか。当研究所ではおそらく登場するであろうその他フィルターグッズを含めレポート予定だ。
さらに、専用ポーチ類についても多彩なラインナップになっている。これまでのPSP用ポーチ&ケースの流れを汲むものが2種類のほか、スリットタイプのスマートな本革ケースが11月1日発売。さらに11月発売予定として、吉田カバンとコラボレーションしたポーチと、レザーケースが展示されていた。
なお一番シンプルなスリットのポーチは、アクセサリーパックにも収録されている。アクセサリーパックは、「メモリースティック マイクロ(M2) 8GB×1」、「M2デュオサイズアダプター×1」、「ポーチ×1」、「ハンドストラップ×1」、「クロス×1」がセットで6,000円というもの。8GBのメモリースティック マイクロをはじめ、これを買っておけばとりあえずPSPgoを活用する環境が整うというお得なパックだ。
最後にBluetooth ステレオヘッドセットレシーバー。内蔵リチウムイオン充電池式電池を使い、Bluetooth通信でワイヤレスにPSPgoから音を再生できるレシーバーだ。音楽再生をコントロールするリモコン機能もあって、PSPgoをミュージックプレーヤーとして活用する時に便利なほか、製品名の通りヘッドセットのプロファイルも持っている。煩わしいケーブルからスマートに解放される、Bluetoothを搭載したPSPgoならではのグッズだ。
そのほか詳しい製品仕様については、SCEJによるPSPgo関連周辺機器のリリースページをご覧頂きたい。本稿で全て掲載しているとさすがに長くなってしまうため省略させて頂く。
■ 11月1日発売予定の周辺機器(PSPgoと同時発売)
- プライバシーフィルム(1,000円)
ディスプレイ保護フィルム(800円)
アクセサリーパック(6,000円)
クレードル(4,800円)
ACアダプター(2,100円)
コンポーネントAVケーブル(3,000円)
AVケーブル(2,200 円)
D端子ケーブル(2,800円)
USBケーブル(1,575円)
■ 12月24日発売予定の周辺機器
- コンバーターケーブルアダプター(1,980 円)
Bluetooth ステレオヘッドセットレシーバー(4,980円)
カーアダプター(1,980円)
【アクセサリーパック】 | 【クレードル】 | 【コンバーターケーブルアダプター】 |
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【Bluetooth ステレオヘッドセットレシーバー】 | 【カーアダプター、ACアダプター】 | 【コンポーネントAVケーブル、AVケーブル、D端子ケーブル、USBケーブル】 |
● ゲームテック 昨年は参考出展だった「和彩美(わさび)」が今年はブースの主力に!
和のコンセプトでゲーム機を彩る「和彩美(わさび)」を前面にアピール |
ゲームテックでは各種ゲーム機を和風のデコレーションで彩る「和彩美(わさび)」を前面に押し出してアピールしていた。その点は昨年のTGS 2008での同ブースと同じではあるが、決定的に異なる点がある。昨年の段階では発売がまだ決定していない参考出展だった「和彩美(わさび)」が1年のうちに製品となり、好調を受けて1年後の今回も主役となっているわけだ。
昨年同様、TGSには海外メディア関係者も多く、独特な和のデコレーションに大きく反応していた。また日本のユーザーも鮮やかなデコレーションが目に入ると吸い寄せられていく。特に女性の来場者の反応が大きく、ブース内も特に女性が多いのが印象的だった。
ブースでは「和彩美(わさび)」シリーズの柄が独特なシリコンカバーやデコレーションシールなど、既存の物に加え会場限定のバリエーションも販売。新製品ではPSP-3000用の和の装飾を施したメタルカバー「鋼装飾カバー」をラインナップしていた。また、会場限定で同社のWiiリモコン用無接点充電グッズ「置きラク! リモコンチャージャー」に和の装飾を施したオリジナルバージョンも販売していた。
また、参考出展の製品では、木のぬくもりをそのまま被せる「DSi用ウッドケース」や「iPhone 3GS/3G用ウッドケース」を展示。どちらも10月発売予定となっている。そのほか、「和彩美(わさび)」シリーズでは「iPhone 3GS/3G」用のケースが好調とのこと。個性的なケースをお探しの方はぜひチェック頂きたい。
昨年は参考出展だった「和彩美(わさび)」が今や圧倒的なラインナップ、バリエーションを誇る目玉製品に。海外からの来場者の注目を浴びていた。最近ではiPhone 3GS/3G用のケース類が非常に人気があるということだ |
● その他 ゲーミングチェアが好評だったMTG、ゲーム系のぬいぐるみの三英貿易、キャラシールを中心に展示したモリゲームズ
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http://www.hori.jp/
http://www.gametech.co.jp/top.html
http://www.mtg.gr.jp/
http://www.san-ei-boeki.co.jp/
http://www.morigames.co.jp/
[Reported by ゲーム環境向上委員会]