使って試してみました! ゲームグッズ研究所

連載第304回

Wii U GamePad用シリコンカバーをチェック!

着けたままで充電スタンドが使えるカバーや、フィルターを試してみた

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 今回はWii U GamePadを傷や汚れから守り、衝撃からも守ってくれるシリコン素材のカバーを試してみた。その中でも注目なのは、カバーを着けたままで充電スタンドによる充電が可能なキーズファクトリーの「シリコンカバー for WiiU GamePad」だろう。扱いやすく、充電もしやすいカバーをお探しの方は、ぜひチェック頂きたい。

 また、前回、前々回に引き続き、まだ試していないWii U GamePad用の液晶保護フィルターも試ししてみた。今回試したのは、キーズファクトリーとモリゲームズのフィルター。どちらも任天堂ライセンス商品だ。


Wii U GamePadを優しく保護するシリコンカバー!!

メーカー:
キーズファクトリー
価格:
1,500円
カラーバリエーション:
クリアホワイト/ブラック/レッド/ピンク/オレンジ/イエロー/グリーン/ブルー
任天堂ライセンス商品
カバーを着けたままで「充電スタンド」での充電ができる!

 キーズファクトリーのWii U GamePadシリコンカバーは、底面部が大きく開いていて“カバーを着けたままで充電スタンドによる充電ができる”のが特徴。カバーで保護しつつ充電スタンドも併用したいという人は少なくないと思うが、そうした人にオススメのカバーとなっている。カラーバリエーションが8色と多彩なのも特徴で、今回はブラックを使ってみた。

 カバー表面はサラサラとしたベタつきの無い感触で、手触りは心地良い。カバーの厚みは約0.8mmと薄めで、重量も約103g。カバーの各所は開口されていて、ボタンや端子等にカバーを着けたままで全て触れるようになっている。

 タッチスクリーンの下にはカバーが無く、そこから底面そして背面まで開いている。つまり、充電スタンドが接触する面はカバーがなく、充電スタンドへの設置を邪魔しないようになっている。そのため、Wii U GamePadの上から被せて左右で挟み込んでいるような、独特な作りをになっている。

 背面側を見ると、滑り止めの筋状の突起がたくさんついていて、左右のグリップのところにもそれがある。滑りにくくするとともに、カバーずれを防げるようにと考えられていると感じられた。

 実際に取り付けてゲームプレイ等を試してみた。まず装着だが、このカバーはタッチスクリーンの下がガラッと開いているので、そこからWii U GamePadを入れればよく、装着しやすい。脱着は楽に行なえた。

 手で持って握ってみると、背面の滑り止め効果もあってしっかりとホールドできた。Wii U GamePadとの一体感もいい。開口部の位置もしっかりと合っていた。カバーの左右を外側にひっぱるような力が掛かると、カバーはカパカパと開き気味にはなってしまうのだが、それも気になるほどの事はなく、充分に許容範囲と言える。

 各種ボタン操作等については、開口部のバランスが良く、これも気になるようなところはない。A/B/X/Yボタン周囲の開口部がボタンサイズのものになっているが、ボタンの突起が約2.4mmあるうち、カバーの厚み約0.8mmのぶんだけ突起が減ることになるが、それでも充分に押しやすい。変にカバーのフチで手触りが悪くなるところもなく、好感触だ。

 カバーを着けたままで充電スタンドでの充電が行なえるという特徴も嬉しいが、シリコンカバーとしての作りや実際に使って試してみての扱いやすさにおいても優れていた。オススメのシリコンカバーだ。

充電できるように大きく下側を覆わない作りのカバーだけに、カバーの固定力は少し弱いものの、一体感は充分にある。背面の滑り止めもホールド感を高めてくれる

メーカー:
HORI
価格:
1,480円
カラーバリエーション:
ホワイト/ブラック
任天堂ライセンス商品
スタンダードに全体を覆う作りのシリコンカバー

 HORIのWii U GamePad用シリコンカバーは全体をぴったりと覆うスタンダードな作りのシリコンカバー。カバーの厚みは約1.23mmとしっかりとした厚みがあるが、重量は約88gと軽量。カラーはホワイトとブラックがあるが、今回はホワイトを使ってみた。

 カバーの表面はサラサラと手触りがよく処理されている。Wii U GamePadの各所にあるボタンや端子類にはカバーを着けたままで全て触れるように開口されている。フチにはボタン類が触りやすいようにフチを薄くする段差もつけられている。

 実際にゲームプレイ等を試してみた。まずは装着だが、このカバーは全面をきっちりと覆う形状なので、1番大きく開けられているタッチスクリーンの箇所から本体を入れていくことになる。そのため、装着は多少カバーをひっぱって伸ばしつつになる。少し苦労するかもしれない。

 装着後は、カバーが少し大きいのか、ほんの少しではあるがカバーのたわみが気になるところがあった。開口部がズレてしまうほどの大きなたわみではないものの、一体感の良し悪しとしては気になるところ。

 操作においては、開口のフチを薄くする処理のおかげもあって、どのボタンも押しやすい。ネックになりがちなAボタン脇のフチも気にならなかった。ただこれに関しても、カバーのたわみがボタン周りなどに出ていると気になってくる。

 なお、このカバーを着けたままだと「充電スタンド」や「Wii U GamePadプレイスタンド」には置けはするものの、充電スタンドでの充電はできなかった。

各所の開口の位置や大きさ、段差的にフチを薄くしてある処理など、全体に作りは丁寧なのだが、本体とのフィット感が少し悪く、たわみが出るところが気になった

メーカー:
サイバーガジェット
価格:
オープン価格(購入価格:1,315円)
カラーバリエーション:
クリアホワイト/クリアブラック/クリアブルー
全体を厚めのシリコンでガッチリと守るシリコンカバー。写真はブラックを着けたもの

 サイバーガジェットのWii U GamePad用のシリコンカバーは、型崩れの少ない厚手のカバーだ。カバーの厚みは約1.67㎜あり、重量も約131gと、他と比較するとそこそこの重さとなる。特に背面側の厚みがあり、硬さもしっかり確保している。

 Wii U GamePadの各所にあるボタンや端子に、カバーをつけたままで全て触れられるように開口されているが、開口部が多少狭めなところが特徴的と言えば特徴的。例えばホームボタンとその横にあるマイクの集音穴は、他のカバーだと大きく開口しており両方開けてあるが、このカバーはホームボタン単体の開口とマイクの小さい穴という作りになっている。全体に保護範囲の多いカバーだ。

 実際に装着してゲームプレイ等を試してみた。まず装着だが、HORIのシリコンカバー同様にこれも、タッチスクリーン部分が1番大きく開けられているので、そこから本体を入れていく。装着の苦労も同様となる。

 装着後に手に持ってみると、背面側にたるみが感じられるのが少し気になった。手で持つとカバーのたるみが下がり、背面に伸ばしている指先にパタパタと当たってくる。操作部分の多い前面にはたるみは出ていないので、操作への支障はないが、一体感は気になるところだ。

 開口部のフチは薄くなるように傾斜がついていて、ボタン操作等にも大きなひっかかりは感じられない。Yボタンがフチが近いので、親指の第1関節あたりで押すクセのある人だとフチにひっかかりを感じるかと思うが、指先で押すのであれば問題がないだろう。

 背面側に厚みをつけてあるのは好印象。というのも、Wii U gamePadにシリコンカバーを着けると、傷や指紋防止以外にも、プレイを一時中断するため机などに置く時、これだけ厚みをつけてもらえると、例え多少ラフな置き方をしても安心感があるという良さがある。そうしたところを重視する人にオススメできる。

 なお、このカバーを着けたまま「充電スタンド」や「Wii U GamePadプレイスタンド」には置けるが、充電スタンドでの充電はできなかった。

型のしっかりしているカバーで、特に背面は厚めになっているので一時的に置く時にも安心感があった
左はクリアホワイト、右はクリアブルーを着けたところ


キーズファクトリー、モリゲームズの液晶保護フィルターをチェック!

メーカー:
キーズファクトリー
価格:
850円
任天堂ライセンス商品
「位置決めガイド」という十字ボタン型のついたフィルムが特徴な、Wii U GamePad用の液晶保護フィルター

 キーズファクトリーのフィルターは、気泡が抜けやすい特殊構造に、防汚、防指紋加工を施した光沢タイプのフィルターだ。パッケージには小さいながらも、東レの布製クリーニングクロス「トレシー」が付属している。

 なお、本製品にはパッケージデザインの異なるA-TYPE、B-TYPEがあるのだが、どうやらこちらは中身はどちらも同じもののようだ。はっきりと同じものと明記されていないが、フィルターの構造やパッケージ内の作りなど、どこにも差は見当たらなかった。

 フィルターの構造は上から順に、「防汚・防指紋ハードコート層」、「PET層」、「シリコン粘着層」の3層構造。フィルターのサイズは約168.93×77.02mmと、他の任天堂ライセンス商品のフィルターとほぼ同様。多少、画面枠より小さめなフィルターとなっている。

 貼り付けだが、このフィルターは独自の「位置決めガイド」というものを設けている。フィルターの表面を保護しているフィルムに十字ボタンの型がついており、十字ボタンの右側にこの型を合わせればピッタリと貼れるという工夫だ。また、フィルムには画面枠にちょうど乗るように枠がついており、十字ボタン型と画面枠のフチの両方で位置を合わせていく。

 実際に貼り付けてみると、このガイドを使って位置決めをする際、そのまま貼れるように密着面のフィルターを半分程度剥がしてから扱うことになるので、その間にホコリがついたりしないよう、多少貼り付けが慌ただしくなるところがあった。ガイドを使って貼り付けていけば確かに位置もキレイに貼れたが、もう一歩工夫を期待したいところだ。フィルター自体は多少気泡ができたものの、それもすぐに消せて、キレイに貼り付けできた。

 貼り付け後の画面を見ると、透明度は高く色味の変化も少なく、充分なクオリティ。ただ、何も貼っていない画面と比べると、わずかに画面が暗くなるところがあった。タッチペンの書き心地は、何も貼っていない画面に似たサラサラ感があって、とても自然。全体的にバランスのいいフィルターという印象だ。

「位置決めガイド」を使った実際の貼り付けの様子。十字ボタンの右側にガイドを当て、画面枠にフィルムを載せて位置を調整。貼り付けていって、最後にガイド付きの表面フィルムを剥がせば完了だ
左は「画面全体にフィルターを貼った」ところ、中央は「画面の右半分にだけフィルターを貼った」ところ、右は、「画面の右半分にだけフィルターを貼ったところの別画面」

メーカー:
モリゲームズ
価格:
オープン価格(購入価格:580円)
任天堂ライセンス商品
上は「EX」、下は「HC」。フィルターの構造以外は同じ作りになっている

 モリゲームズからは、抗菌・防指紋仕様で気泡抜けのいい特殊構造のある上位モデル「EX」と、ハードコート層のみの「HC」の、2種類が発売されている。フィルターの構造以外はどちらも同じもので、パッケージには保護フィルターのみが封入されている。

 フィルターのサイズがパッケージに記載されていて、どちらも137.0×77.0mm(横×縦)。他の任天堂ライセンス商品と同等の数値だ。画面枠よりも約1.5mm程度小さめのフィルターとなっている。

 貼り付けは、密着面のフィルムを剥がして貼り付けていく従来通りのもの。まず上位モデルの「EX」を貼ってみたところ、画面への吸い付きがよく、気泡もできなかった。気泡抜けのいい特殊構造ではあるが、そもそも丁寧に貼れば気泡ができないような、扱いやすいフィルターだ。続いて「HC」はというと、気泡がいくつか入ってしまい、押し出すのにも少し手間がかかった。貼りやすさにおいては「EX」のほうがいい。

 貼り付け後の画面は、「EX」は透明度、色味ともに充分なクオリティがあるものの、何も貼っていない画面と比較すると、わずかに暗くなるところがあった。「HC」も映りに関しては同様で、クセのない素直な映りではあるが、若干輝度が落ちるところが見られた。

 タッチペンの書き心地は、「EX」は少しツヤ感が強めでペン先を止める抵抗があった。滑りにくくするところがあるので、好みが分かれるところだろう。一方「HC」はというとツルツルとした滑りがあり、何も貼っていない画面よりも滑りがいいほどで、クセがないのは「HC」と言える。

 両方を試してみると、価格差もそこまでのものはないので、基本的には「EX」を選びたいところだが、タッチペンの感触については、「EX」はクセがある。無難に扱えるのはむしろ「HC」のほうではないだろうか。

こちらは「液晶保護フィルムEX」を貼り付けた画面の写真。左は「画面全体にフィルターを貼った」ところ、中央は「画面の右半分にだけフィルターを貼った」ところ、右は、「画面の右半分にだけフィルターを貼ったところの別画面」
こちらは「液晶保護フィルムHC」を貼り付けた画面の写真。左は「画面全体にフィルターを貼った」ところ、中央は「画面の右半分にだけフィルターを貼った」ところ、右は、「画面の右半分にだけフィルターを貼ったところの別画面」


これまで試してみた中でオススメの画面保護フィルターは?

 今回は、キーズファクトリーとモリゲームズの4枚(実質3枚)のフィルターを試してみた。どれも任天堂ライセンス商品であり、フィルターのサイズとしては小さめなのが気にかかるところ。画質、貼りやすさ、タッチペンの書き心地としても、前回、前々回まででオススメしてきた製品を越えるところは残念ながらなかった。

 詳しくは本連載の前回、前々回をご覧頂きたいが、これまで試していった結果では、画質を重視したオススメはHORIの「液晶画面保護用フィルター“極上” for Wii U GamePad」、次点でサイバーガジェットの「CYBER・液晶保護フィルム Premium(Wii U用)」やアンサーの「自己吸着プレミアムHG」。貼りやすさではHORIの「ピタ貼り」。アンチグレアタイプのフィルターでは、ゲームテックの「空気入らなシートU:防指紋タイプ」とサイバーガジェットの「指紋防止タイプ」がオススメとなっている。

・ 各フィルターのサイズ一覧表

 最後に、画面保護フィルターのサイズを一覧にまとめておこう。任天堂「Wii U GamePad画面保護シート」、モリゲームズの「EX」、「HC」はパッケージにサイズが記述されているのでその数値だが、それ以外は全て当研究所で揃えた製品を測った実測値。パッケージごとに異なる数値を持った個体差の可能性も考慮頂きたい。

各フィルターのサイズ一覧

画面サイズ
(横×縦mm)
Wii U GamePadのタッチスクリーンサイズ138.62×78.66
任天堂「Wii U GamePad画面保護シート」137.00×77.00
HORI「液晶画面保護用フィルター"極上" for Wii U GamePad」136.84×76.97
HORI「空気ゼロ ピタ貼り for Wii U GamePad(画質優先/指紋防止)」136.94×77.04
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム Premium(Wii U用)」137.56×77.53
サイバーガジェット「CYBER・超硬度液晶保護フィルム・激硬(Wii U用)」137.56×77.62
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム[指紋防止タイプ](Wii U用)」137.56×77.62
ゲームテック「目にラクシートU」136.95×77.08
ゲームテック「空気入らなシートU:防指紋タイプ」137.00×77.08
アンサー「自己吸着プレミアムHG」137.48×77.43
デイテルジャパン「液晶画面フィルム 極」136.90×78.17
カンタービレ「反射防止フィルム」136.00×76.00
アクラス「さらさらタッチ液晶画面フィルター」136.91×78.20
キーズファクトリー「スクリーンガードフィット for Wii U GamePad」168.93×77.02
モリゲームズ「液晶保護フィルムEX/HC」177.00×77.00

(ゲーム環境向上委員会)