【連載第279回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。 |
前回、前々回に続いて、PS Vitaの保護フィルターを大特集しているわけだが、今回は特殊な製品を中心に試してみた。まずはバンダイナムコゲームスの「塊魂ノ・ビ~タ」を早期購入した人がもらえる「スクリーン保護用フィルター」。こちらのフィルターはどこのどんなフィルターなのか? 実際の使い勝手はどうなのか? 試してみた。
このほか、特殊な密着面を使うことで“気泡ゼロ”を特徴としている保護フィルターを3枚、傷が自然に消える“修復機能”を持つ保護フィルターを4枚、覗き込みを防止する“プライバシーフィルター”を2枚と、合計11枚を使って試してみた。
● 「塊魂ノ・ビ~タ」早期購入者特典のスクリーン保護用フィルターを試す
・「『塊魂ノ・ビ~タ』早期購入者特典スクリーン保護用フィルター」
- メーカー:バンダイナムコゲームス
製作:HORI
早期購入者特典
プレイステーションライセンス商品
スクリーンタイプ
・「タッチスクリーン保護用フィルター for PlayStation Vita」
- メーカー:HORI
価格:477円
プレイステーションライセンス商品
スクリーンタイプ
「塊魂ノ・ビ~タ」早期購入者特典としてもらえる「スクリーン保護用フィルター」。表紙以外は普通の中身だ |
「塊魂ノ・ビ~タ」のフィルターとHORIの「タッチスクリーン保護用フィルター for PlayStation Vita」を並べてみたところ。どちらも同じものだ |
バンダイナムコゲームス「塊魂ノ・ビ~タ」のパッケージ版には、早期購入者特典として「スクリーン保護用フィルター」がもらえる。これを試してみた。
こちらはHORI製の保護フィルターで、調べてみたところHORIの「タッチスクリーン保護用フィルター for PlayStation Vita」と同じもの。「塊魂ノ・ビ~タ」のフィルターはパッケージの表側がオリジナルのデザインになっているが、裏面や中身、フィルター本体も「タッチスクリーン保護用フィルター for PlayStation Vita」と同じだ(裏面の価格表記のところなどが若干異なる)。というわけで、一緒に試してみた。
「タッチスクリーン保護用フィルター for PlayStation Vita」はスクリーンタイプの前面保護フィルターで、HORIの製品ラインナップの中では1番スタンダードな製品。ハードコート層を表面に備え、貼り付け方式は従来の剥離フィルムを剥がしながら貼り付けるスタイルになっている。
実際に貼り付けてみた。やはりスクリーンタイプなだけに貼り付け時の位置合わせの難しさはあるのだが、このフィルターはフチの処理がキレイで貼り付け時の位置が見えやすい。フィルターのサイズとしては画面サイズよりも約2.5mmほど大きいので、余白を意識するのがポイントだ。
フィルター自体は吸い付きがよく気泡もほとんどできないし、できてしまっても簡単に押し出せるので貼りやすい。
貼り付け後の外観は、クセのない素直な印象。反射防止層を持っていないので、映り込みや反射度合いもそのままになるが、反射色の変化もない。フチの処理がキレイなのが印象的で、多少フチが白く反射して貼り付けラインが見えるところはあるものの、全体に自然な外観で目立たない。
タッチした感触は何も貼っていない画面よりも、ほんの少しだけ抵抗が強くなるだろうか。指紋のつきやすさや拭き取りやすさは、何も貼っていない画面とほとんど同等だ。試してみた感想は本当にスタンダードなフィルターで、大きな特徴はないが不満点もなく、クセのない扱いやすいフィルターと言える。
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分にだけ保護フィルターを貼っている写真だ |
・「液晶保護フィルムイージーフィット (気泡0) 反射防止タイプ」
- メーカー:バッファローコクヨサプライ
価格:1,080円
プレイステーションライセンス商品
スクリーンタイプ
黒枠がついた独特なデザインの保護フィルター |
貼り付けると写真のように透明の窓から画面とPS VITAのロゴが見えるようになる |
裏面は、黒枠の部分にドット型のノリがついている |
バッファローコクヨサプライから発売されている“気泡0.00%で絶対に貼りミスをしない”としている保護フィルターだ。スクリーンサイズのフィルターなのだが、フィルターの外側に黒枠があるという特殊なデザインになっている。
貼り付け方式はスタンダードな剥離フィルムを剥がしながらのものなのだが、このフィルターは密着面に使っているノリが特殊。黒枠の部分だけにノリが使われていて、画面の上と左右は細いバー状のノリが、下側のPSVITAというロゴがあるゾーンには細長いノリの他に点々のドット型にノリがつけられている。逆にスクリーンのゾーンにはノリは一切使われていない。周辺の黒枠部分でノリづけして、画面には一切気泡を出さないという仕組みになっているというわけだ。
実際に貼り付けてみたが、これは他の保護フィルターとはまったく感覚が異なる。スクリーン面ではなくその外の4隅で貼るというイメージだ。透明な部分は画面サイズと全く同じ広さになっていて、ここの位置合わせをするのに少し苦労するものの、位置合わせ中にフィルターが画面に吸い付いてしまうことがないので簡単だ。
貼り付け後は、確かにひとつも気泡がでない。というよりも透明な画面の部分は貼り付いているわけではなく上に乗っているだけなのだから当然だ。黒枠が画面の周囲についた外観は独特。画面の映りは、このフィルターは指紋防止のマットタイプになっているのでツヤのない画面になる。若干気になったのはマットタイプ特有の粒状のチラツキが強く見えるところ。これまでもいくつかマットタイプのフィルターで画面のチラツキが気になったものがあるが、このバッファローのフィルターはそれが特に強く目立つ。
タッチの感触だが、使い始めた時ばかりだとかなり抵抗が強くて、指がキュキュッと音を出して止まるぐらいの抵抗がある。だが、しばらく使ってみると指紋跡が表面に残るのか滑りがよくなっていった。馴染んでからは何も貼っていない画面の感触に近くなる。指紋のつきやすさや拭き取りやすさに関しては、マットタイプなので指紋は付きづらいものの、多少跡が見えやすい。
拭き取りやすさに関しては、軽く拭くだけで跡が目立たなくなるものの、触ってみると完全に拭き取れているという感じはしない。マットタイプなので拭けば見えなくはなるが、少し皮脂汚れが残りやすいかもしれない。
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分にだけ保護フィルターを貼っている写真だ |
あとこのフィルターは、剥がす時に苦労する。ノリが強くてセロハンテープで持ち上げる程度では剥がせなかった。最終的には爪の先でフィルターを引っかけるようにして剥がしたのだが、剥がす際に本体に傷をつけないよう気をつけてもらいたい。また、剥がすとノリが本体側にかなり残るところがあって、これを取るのにはセロハンテープを使って除去し、丁寧に拭き取らなければならなかった。今回試したよりも長期間使っているとノリがさらに強く残る可能性もあり、気になるところだ。
剥がしたあと、だいぶノリが本体側に残ってしまった。ノリが強力なようで剥がすのにもだいぶ苦労する |
- メーカー:レイ・アウトゲームズ
価格:680円
全面タイプ
方向キーやボタン周りまでカバーする全面タイプの保護フィルター。非常に小さいがクリーニングクロスも付属する |
剥離フィルムが3分割されていて、中央から剥がして貼り付けていく |
スマートフォン用の保護フィルター等を数多く手がけるレイ・アウトから発売された、特殊なシリコン粘着層を使うことで気泡ゼロを実現した保護フィルターだ。光沢処理で、PS Vita表面の全体に貼る全面タイプのフィルターになっている。
密着面の剥離フィルムが3分割されているのが特徴で、中央のフィルムを最初に剥がし、貼り付け位置を合わせながら中心部分を貼り付け、その後に左右のフィルムを剥がすという方式を採用している。全面タイプということで位置合わせの難しさはあるのだが、従来の剥離フィルムが1枚の方式よりも貼りやすい。
実際に貼り付けてみると、このフィルターの左右には、方向キー、○/△/□/×ボタン、アナログスティック、PSボタン、スタート/セレクトボタンの枠に合わせて開口があるのだが、これが余白が少な目になっていて、見た目には非常に貼り付けが難しそうだった。だが、3分割された剥離フィルムによって中心から貼っていくという手順になっているので、そこまでは難しくなく、キレイに貼り付けができた。
まず真ん中のフィルムを剥がし、PS Vitaの上に乗せて位置を合わせる。手を離してしまうと開口位置がずれるので、この時セロハンテープか何かで固定したほうがより楽に貼れるだろう。研究所員はフィルターの左右を持って位置を合わせたまま、真ん中をアゴで押して密着させた。
あとは左右のフィルムを剥がして、外側へと密着させていくだけ。フィルターは吸い付きもよく、実際に気泡もひとつもできなかった。フィルターはかなり薄めで柔らかいが、剥離フィルムに硬さがあるので、貼り付け中は扱いやすい。
貼り付け後の外観を見ると、かなりクオリティの高い保護フィルターと感じた。フチの処理がキレイで目立たず、フィルターを貼っていることがパッと見て分からないぐらいに自然な仕上がり。表面には防指紋加工もされているということだが、透明度がよく、クセのない素直なフィルターだ。反射防止層はないようで映り込みや反射は何も貼っていない状態と同程度にあるが、そのぶん反射に色がつくようなところもない。
操作をしてみると、多少スピーカー穴に沿ったフィルターのフチが指に引っかかってくるところがあるが、フィルターの薄さが効いているのか軽度で、めくれ上がったりするような不安を感じるほどではなかった。
タッチの感触は、何も貼っていない画面に比べてツルツルとした滑りが強くなるところがある。指紋の付きやすさは多少軽減されて、何も貼っていない画面に比べて7割ぐらいになるだろうか。ツヤの強めな光沢タイプとしては効果が高い。拭き取りやすさは、何も貼っていない画面とほぼ同程度と感じた。
貼り付けは真ん中だけを密着させてから左右を貼り付けていくという流れで貼りやすい。貼り付け後の外観は非常にキレイでフチが目立たず、自然な仕上がりだ | ||
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分にだけ保護フィルターを貼っている写真だ |
- メーカー:カンタービレ
購入価格:580円
スクリーンタイプ
スクリーンタイプのマットフィルター。小さいクリーニングクロスが付属する |
密着面に特殊シリコン粘着材を使用していることで気泡が入りにくい加工になっているというフィルターだ。スクリーンタイプで、表面にはつや消しのマット加工がされている。貼り付け方式はスタンダードな剥離フィルムをはがしながらのものだ。
フィルターのサイズは画面よりも縦横ともに約1.3mmほど大きめで、微妙な余白を意識して位置合わせをするのがポイント。やはりスクリーンタイプなので位置合わせの難しさがある。
貼り付けてみると、特殊シリコン粘着材を使っているからなのか密着していく感触に粘着感がある。他の吸い付きのいいフィルターを貼った時の感触が“スーッ”というものなら、こちらは“ペターッ”というイメージ。べたつくということではなく粘着の強さもそれほどではなくて、剥がしやすい。気泡は確かにひとつもできず、フィルターをゆがめて貼ってしまわない限りは、気泡ができなさそうに思える。扱いやすいフィルターだ。
貼り付け後の外観は、マットタイプな白い半透明なフィルムなので多少白っぽくはなるが、ツヤがなくなり落ち着いた印象の画面になる。試してきたマットタイプの製品の中では控えめではあるものの、粒状のチラツキが出るところはやはりあった。
タッチの感触は、サラサラとした手触りで、滑りが強めになる。何も貼っていない画面をタッチした時にあるツヤによる抵抗がなくなったような感触だ。指紋のつきやすさに関しては指紋跡が白く擦り跡が残りやすいところがあって少々目立つ。拭き取りはしやすくて、軽く拭くだけでキレイになった。
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分に保護フィルターを貼っている写真だ |
PS Vitaはタッチ操作をするぶん皮脂汚れを拭き取る機会も多い。そうすると例えばホコリを巻き込んで拭いてしまったりして、細かな傷をつけてしまうこともあるかもしれない。そこで注目したいのがこの「傷修復機能」を持つ保護フィルターだ。「傷修復機能」とは、細かな傷がついても時間が経つと自然に傷が消えるというもの。保護フィルターとしての基本的なチェックに加え、傷修復の度合いも試してみた。
・「PS Vita用キズ自己修復フィルム マジックフィルム」
- メーカー:アイレックス
価格:714円
プレイステーションライセンス商品
スクリーンタイプ
他機種向けでも登場してきた、携帯ゲーム機向け傷修復フィルムの元祖「マジックフィルム」 |
携帯ゲーム機向け傷修復フィルムの元祖と言えるのがこの、アイレックスの「マジックフィルム」だ。スクリーンサイズなフィルターで、貼り付け方式は従来通りの剥離フィルムをはがしながらのもの。
このフィルターは薄くて非常に柔らかいのが特徴で、例えるなビニールの膜のようなフィルターになっている。そのため画面への吸い付きが非常に良い。気泡も入らず、貼り付けしやすいフィルターだ。一度貼ってから貼り直すようなことになると、柔らかいため持ちづらく難しい。また、スクリーンタイプなので位置合わせが難しいところはやはりあって、フィルターのサイズも縦横ともに約2mmほど大きくなっているので、余白を意識して1回で丁寧に貼るように心がけるのがポイントだ。
若干気になったのは、パッケージ内側に記述されている取扱説明には「青タブ付きの透明保護フィルムをはがしてください」とあるのだが、実際の製品の剥離フィルムにはタブは付いていなかった。この密着面の剥離フィルムはフィルターよりも大きなサイズになっていてタブがなくとも剥がしやすいし、表面側の剥離フィルムには説明付きのタブがついていて手順は見ればわかるので困ることはないが、不備であることは確かだ。
貼り付け後の外観では、一部の傷修復フィルターにあった油膜のようなにじみはなくて、透明度が高いところが印象的。ほんの少しマットタイプの性質を持っていて、ツヤが落ち映り込みが低減されるかわりに、白っぽさがある。パッケージには光沢タイプとあるものの、特徴としてはマットタイプと光沢タイプの中間ぐらいの製品と考えたほうがいいだろう。
タッチの感触は何も貼っていない画面に近いが、若干ツヤによる抵抗が薄れるところがあるだろうか。指紋の付きやすさや拭き取りやすさは、何も貼っていない画面と同程度と感じた。
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分にだけ保護フィルターを貼っている写真だ |
10円玉で擦り傷をたくさんつけ、そこから半日置いて修復度合いを見てみた |
最大の特徴である傷修復機能について、10円玉でフィルターの端をこすって傷をつけ、そこから数時間経過させてからチェックしてみるというやり方で試してみた。
このフィルターはそもそも他の傷修復フィルターと比べて傷がつきにくい。10円玉の端でごりごりと擦っても押した跡がつくぐらいで、切り傷のようなものができない。そのため、他のフィルターの倍ぐらいの力で傷をつけることになった。フィルター自体の柔らかさが理由と思うが、擦れる傷に対しての耐久性が高い。
というわけでこちらのフィルターの結果はちょっと写真だとわかりづらいのだが、押しつけて擦った跡はそのままなものの、細かな傷は全て消えていた。普通の利用なら、ラフに画面を拭いて傷をつけても、その傷は自然に消えていくだろう。
左が10円玉で擦って傷をつけた直後、右が数時間後。ちょっとわかりづらいが、押しつけた跡以外にあった細かな傷が、半日後にはなくなった。そもそも傷修復タイプの中で傷が1番付きにくかったフィルターでもあるので、安心感がある |
・「キズ修復フィルター for PlayStation Vita」
- メーカー:HORI
価格:880円
プレイステーションライセンス商品
全面タイプ
全面タイプの傷修復フィルター。簡易のクリーニングクロスも付属している |
ボタンに引っかけるガイドと3分割されている剥離フィルムで簡単に貼り付けできる |
HORIの傷修復フィルターは、PS Vita前面の全体に貼り付ける全面タイプ。同社が発売する中では、貼りピタの光沢とマット以外のラインナップで唯一の全面タイプだ。貼り付け方式は貼りピタではなく、○/△/□/×ボタンにひっかけて固定するガイドと、左、中央、右に3分割された剥離フィルムで貼っていく方式になっている。
貼り付け時は、まずフィルターの右側にある○/△/□/×ボタン型のガイドにひっかけて固定し、そこを押さえながら、左側の剥離フィルムを剥がして貼り付ける。次に今度は左を押さえながら中央の画面部分のフィルムを剥がし貼り付け、最後に右の固定ガイド付きのフィルムを剥がして完了となる。全面タイプのフィルターではあるが、ずれないように慎重に貼っていけば簡単に貼れる方式だ。
貼り付け後の外観だが、フィルターの形状は貼りピタのフィルターと同じで、見た目には貼りピタの光沢タイプの方に似ている。だが、傷修復層があるためか、比較するとほんの少し白っぽく曇るところがあるだろうか。ツヤも少し控えめだ。一部の傷修復フィルターに見られる油膜のようなにじみはなく、落ち着いた外観だ。
タッチした感触は、少しツヤの質感が変わるものの何も貼っていない画面とほとんど同じ感触。指紋の付きやすさや拭き取りやすさに関しては、何も貼っていない画面と同程度だ。
貼り付けはボタンのガイドで固定し、3分割されている剥離フィルムを左から順に剥がして貼っていくという方式。位置合わせが楽で、キレイに貼ることができた | ||
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分にだけ保護フィルターを貼っている写真だ |
最大の特徴である傷修復機能について、10円玉でフィルターの端をこすって傷をつけ、そこから数時間経過させてからチェックしてみるというやり方で試してみた。
このフィルターはけっこう傷がつきやすいところがあって、10円玉で擦ると細い傷が無数についたのだが、半日置いて見てみると傷は全てキレイになくなっていた。傷をつけやすかったからという理由も入ってしまうのだが、修復機能の効果を強く実感することができた。
左が10円玉で擦って傷をつけた直後、右が数時間後。無数にあった細かな傷がすべて消えた。右の写真はぼつぼつと跡があるが、これは白い紙に貼っているからで傷ではないところはご注意頂きたい |
- メーカー:アクラス
価格:オープンプライス(購入価格:680円)
スクリーンタイプ
スクリーンタイプの光沢保護フィルターだ |
復元効果を持つ特殊コーティング層を持つ、傷修復の保護フィルターだ。スクリーンサイズの光沢タイプで、貼り付け方式はスタンダードな剥離フィルムを剥がしてから貼るスタイル。パッケージには小さいながらも布製のクリーニングクロスが付属する。
貼り付けてみたのだが、このフィルターは画面サイズに比べて大きくて、縦横ともに約2.8mmほど大きい。そのため、位置合わせでは余白を気持ち大きめに取るのがポイントだ。吸い付きがよく気泡もほとんどできないが、いくつかできた気泡が多少押し出しにくかったところがある。最初の貼り付け時点で気泡を追い出したほうがいい。
貼り付け後の外観は、基本的な透明度の高さや色味の変化の無さはいいのだが、特殊コーティング層があるためか、虹色の油膜にじみのようなものが反射すると見えるところがあり、ゲームプレイ中は見えないが、画面暗転時や傾けた時に光が反射してそれが見える時がある。ほとんど気にならない程度のものではあるが、そうした特徴がある。
タッチの感触は何も貼っていない画面とかなり近く、滑りに対する抵抗の強さや質感が非常に似ている。指紋のつきやすさや拭き取りやすさに関しては、何も貼っていない画面と同程度と感じられた。
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分にだけ保護フィルターを貼っている写真だ |
最大の特徴である傷修復機能について、10円玉でフィルターの端をこすって傷をつけ、そこから数時間経過させてからチェックしてみるというやり方で試してみた。
このフィルターは傷が少し付きやすいという印象で、10円玉で擦った時に嫌な手応えと共に深い傷がついてしまった。おそらく傷修復層の下まで削れてしまったのだろう。少し加減をして細かな傷をつけ、半日後に見てみたところ、やはり最初の深い傷はほとんど変わっていなかったが、後につけた軽い傷はキレイに消えていた。結果としては、修復機能は確かに効果があるが、フィルターとしては強い衝撃に弱いところがあるかもしれない。左が10円玉で擦って傷をつけた直後、右が数時間後。右上に見える太いキズが、修復層もえぐってしまったと思われる傷で、力加減は他のフィルターにやったのと同じようにしていたのだが、強い衝撃にあまり強くないところがあるかもしれない。その左に細かい傷をつけたが、それは数時間後にはキレイに消えていた |
- メーカー:サイバーガジェット
価格:オープンプライス(オンラインストア価格:648円)
スクリーンタイプ
スクリーンタイプの傷修復フィルター。簡易のクリーニングクロスが付属する |
サイバーガジェットの傷修復フィルターは、傷修復層とハードコート層を併せ持った光沢タイプ。スクリーンサイズのフィルターで、剥離フィルムを剥がしながら貼り付けていくスタンダードな貼り付け方式。
こちらのフィルターはサイバーガジェットの他のスクリーンサイズのフィルターと同様に、サイズが画面サイズにほぼ同じで、位置合わせをきっちり行なうのがポイント。貼り付けてみると、吸い付きがよく気泡もできないのだが、密着面のシリコンが少し粘着力が強いのか、角度を微調整してる際に、ペリペリと剥がれる感触があった。貼っている時には気泡ができなかったのだが、もしできた場合は押し出しにくいかもしれない。貼り付け時に気泡ができないようゆっくりと貼るのがポイントだ。
貼り付け後の外観は、やはり傷修復層があるため反射が油膜のようなにじみになるところがある。またこの油膜にじみが縦ライン状に全体にあって、画面の暗転時などに少し目立つところがあった。
タッチの感触は少しぬるっとした油膜的な質感を感じた。何も貼っていない画面と比べると滑りが強め。指紋の付きやすさや拭き取りやすさは、何も貼っていない画面と同程度と感じた。
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分だけ保護フィルターを貼っている写真だ |
傷修復機能について、10円玉でフィルターの端をこすって傷をつけ、それを数時間寝かせてみるというやり方で試してみた。
このフィルターは多少傷が深くついてしまうところがあって、修復層を削ってしまったかのような深い傷が3本ついてしまった。この深い傷はさすがにダメかと思ったのだが、数時間おいてから見てみると、その3本の傷もだいぶ塞がって目立たなくなっていた。もちろん細かい傷もだいぶ消えてキレイになっている。修復効果はかなりのものだ。
左が10円玉で擦って傷をつけた直後、右が数時間後。3本深い傷がついたのが目立つのだが、数時間後の方ではその傷がだいぶ薄れ、深かった傷が浅くなっていた。細かな傷もだいぶ消えている |
画面が広くてキレイなPS Vitaだけに、電車等でプレイしていると隣に座っている人の眼が気になってしまうかもしれない。そんな時のために視野角をあえて狭めて横から見えなくするのが、プライバシーフィルターだ。2製品を試してみた。
- メーカー:サイバーガジェット
価格:オープンプライス(オンラインストア価格:1,219円)
スクリーンタイプ
画面の視野角を制限して覗き見を防止するプライバシーフィルター。黒い半透明になっているところが特徴だ |
スクリーンタイプの保護フィルターで、全体がスモークがかかったような黒の半透明になっているのが特徴。フィルターの構造によって左右の視野角を60度に制限し、画面が横からは見えなくなる。サイバーガジェットの保護フィルターは簡易のクリーニングクロスがついていたのだが、こちらには付いていないので別途用意したほうがいい。
通常の同社のフィルターと比べると明らかに厚みがあり、硬さもある。サイズは同社のスクリーンサイズのフィルターと同様に画面サイズとほぼ同じで、貼り付け時の位置合わせでは画面とピッタリに合うよう角度のズレにも気をつけたほうがいい。
貼り付けでは、他の同社のフィルターと同様に画面への吸い付きはいいのだが、比べると気泡が入りやすくて押し出しにくいところがあった。密着面のシリコンが少し強いようだ。厚みがあって硬いフィルターなので、気泡が入らないようにゆっくりと密着させていくのがポイントになる。
ちょっと気になったのは、表面側にフィルターと同じサイズの剥離フィルムが貼られているのだが、それにタブが無かったこと。密着面側にはあったので最初は表面にはフィルムがないのかとも思ったのだが、よく見るとついていた。爪先でちょいちょいとフィルムの角を起こして剥がしたのだが、これはちょっと気づきにくい。
貼り付け後の外観は、黒い半透明のフィルターなので、画面が一段暗くなる。また、視野角を狭めるための斜めに入っている無数のラインが画面越しに見えるところもあって、画面の美しさはだいぶ損なわれてしまうところがあった。ここはプライバシーフィルターの宿命とも言えるところで、構造上、画面映りには大きく影響が出る。
肝心の視野角を狭める効果だが、こちらは正面から見ると画面は見え、上下からも見えるのだが、左右からだと角度が横になっていくにつれて画面が真っ黒になっていく。左右へ45度を越えたあたりからは、ほとんど真っ黒だ。左右からの覗き込みに対してはかなり効果を発揮する。
タッチの感触は、ツヤによる抵抗の感じなどが何も貼っていない画面の質感に近いのだが、少しツルツルしていて滑りがよくなっていた。指紋のつきやすさだが、付くことは付くのだが、あまり跡が白く光らなくて目立たない。拭き取りもしやすかった。
フィルターを貼ると、上下に角度をつけて見ても画面は見えるのだが、左右だと右の写真のように真っ黒になって見える。それでもうっすらと画面は見えてはいるが、ほとんど覗き見されないと思っていいだろう | ||
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分に保護フィルターを貼っている写真だ |
- メーカー:ナカバヤシ
購入価格:980円
スクリーンタイプ
画面の視野角を制限して覗き見を防止するプライバシーフィルター。サイバーガジェットのものよりも半透明な黒色が濃い |
左右60度からの視野角を制限して、覗き見を防ぐプライバシーフィルターだ。スクリーンタイプのフィルターで、黒い半透明になっている。
フィルター構造が4層になっているということで、同じナカバヤシのフィルターと比べて厚みがあり硬さもある。シートやフィルターというよりも薄いプレートのような硬さだ。フィルターのサイズは約2.5mmほど画面サイズよりも大きいので、位置合わせには余白をバランスよく取るのがポイント。硬いフィルターでよれることがないので、貼り付け中は持ちやすい。
貼り付け後の外観を見ると、やはり黒の半透明なフィルターなだけに画面は一段暗くなる。視野角を遮るための斜線処理が画面越しに見えるので、画面の印象は大きく変わってしまう。同じプライバシーフィルターであるサイバーガジェットの「CYBER・プライバシーフィルター」と比べても、どちらも同程度に変化があるという印象だ。ただ若干、このナカバヤシの「覗き見防止スクリーン保護フィルム」の斜線処理のほうが小さく細かく見えるだろうか。比較するとこちらのほうが少し目立たないところがある。
視野角を狭める効果だが、サイバーガジェットの「CYBER・プライバシーフィルター」と比べると黒が濃くて、うっすらと画面が見えるところがない。斜線のフィルターが細かくみえたのが理由かもしれない。
タッチの感触は、何も貼っていない画面の感触と近く、滑り具合やツヤで滑りが止まる感じがかなり似ている。指紋のつきやすさも何も貼っていない画面と同程度。拭き取りやすさは表面の皮脂汚れはすぐに取れるのだが、触った跡が少ししつこく残るところがあった。
上下の角度では黒はそれほど強くならないが、左右だと右の写真のように真っ黒になって見える | ||
左の写真は画面全体に保護フィルターを貼ったところ、右は画面の右半分に保護フィルターを貼っている写真だ |
・ ここまで試してみた中でオススメの画面保護フィルターは?
今回試している保護フィルターは特殊な構造をしているものが多く、前回・前々回に試したものとは単純に比較はできない。というわけで、今回試した各項目からひとつずつを選んでみよう。まずは「『塊魂ノ・ビ~タ』早期購入者特典スクリーン保護用フィルター」だが、これはHORIのスタンダードモデルと同じでクセがない素直なフィルターだ。「塊魂ノ・ビ~タ」を購入したときにもらえたのなら、これを充分に使っていける。
「特殊構造で気泡ゼロ」のフィルターでは、レイ・アウトゲームズの全面タイプの保護フィルターが非常によかった。薄くてフチも目立たず、外観がキレイに仕上がる。貼り付けも3分割の剥離フィルムという工夫がされていて貼りやすい。スマートフォン向けにたくさんのグッズを出しているメーカーだけに、ゲーム機向けでも最初から高いクオリティを見せたという印象だ。
「傷が自然に消える」フィルターでは、スクリーンタイプではアイレックスの「マジックフィルム」が、全面タイプではHORIの「キズ修復フィルター for PlayStation Vita」がオススメ。どちらも傷修復フィルターに見られる油膜にじみのようなものがなく、貼り付けもしやすかったのがポイントだ。
プライバシーフィルターに関しては2枚とも大きな差は無く、全保護フィルター中でも特殊な製品なので、画面に影響するのは避けられないというプライバシーフィルターの性質をよくつかんでもらった上で、お好みで選んでもらえればと思う。
・ 各フィルターのサイズ一覧表
最後に、スクリーンタイプの画面保護フィルターのサイズを一覧にまとめておこう。全面タイプのフィルターは形状にバラつきがあるため今回は割愛させていただいた。
各フィルターのサイズ一覧(スクリーンタイプ) | |
---|---|
サイズは横×縦mm | |
PS Vita本体の画面サイズ | 109×62.5 |
SCE「保護フィルム」 | 112.3×65 |
HORI「スクリーン保護用フィルター“極上”」 | 112.7×65 |
HORI「キズ修復フィルター for PlayStation Vita」 | 112.7×65 |
HORI「タッチスクリーン保護用フィルター for PlayStation Vita」 | 112.7×65 |
バンダイナムコゲームス「『塊魂ノ・ビ~タ』早期購入者特典スクリーン保護用フィルター」 | 112.7×65 |
アクラス「PS Vita用キズ回復フィルター」 | 112.1×64.8 |
アイレックス「プレミアムフィルム 艶」 | 112.2×64.4 |
アイレックス「PS Vita用キズ自己修復フィルム マジックフィルム」 | 111.6×64.5 |
カンタービレ「画面用無気泡フィルム」 | 111.0×63.2 |
サイバーガジェット「CYBER・保護フィルム Premium」 | 109.8×62.5 |
サイバーガジェット「CYBER・保護フィルム[指紋防止タイプ]」 | 109.8×62.5 |
サイバーガジェット「CYBER・保護フィルム[キズ修復タイプ]」 | 109.8×62.5 |
ナカバヤシ「反射防止スクリーン保護フィルム」 | 112.8×64.5 |
ナカバヤシ「覗き見防止スクリーン保護フィルム」 | 112.8×64.5 |
エレコム「スクリーン保護フィルム[指紋防止光沢タイプ]」 | 112.6×64.3 |
エレコム「スクリーン保護フィルム[マットタイプ]」 | 112.6×64.3 |
バッファローコクヨサプライ「液晶保護フィルムイージーフィット (気泡0) 反射防止タイプ」 | 117.1×78.5 (画面のみでは109.4×62.5) |
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http://www.bandainamcogames.co.jp/
http://www.hori.jp/
http://buffalo-kokuyo.jp/
http://www.ray-out-games.jp/
http://www.cantabile.co.jp/
http://www.k-aclass.com/
http://i-lex.co.jp/
http://home.cybergadget.co.jp/
http://www.nakabayashi.co.jp/
[Reported by ゲーム環境向上委員会]