【連載第246回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


モーションコントローラとナビコンを同時に充電!
「PS Move」用の充電スタンドやシリコンカバーを試してみた


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 今回は「PlayStation Move充電スタンド」やシリコンカバーなど、「PS Move」の周辺機器やグッズを試してみた。充電スタンドではスタンド単体の使い勝手から、充電時間や「PS Move」のモーションコントローラやナビゲーションコントローラの連続駆動時間も測定してみた。シリコンカバーではサイバーガジェット製のものと、リンクスプロダクツ製の2種類のグッズを試した。「PS Move」を利用している方はぜひチェックして頂きたい。

【今週のおしながき】
PS3 ソニー・コンピュータエンタテインメント 「PlayStation Move充電スタンド」
PS3 サイバーガジェット 「CYBER・コントローラジャケット(PS3 MOVE用)」
PS3 リンクスプロダクツ 「PSMove用コントローラ保護カバー シリコンカバーセット」

 




● 「PS Move」のモーションコントローラとナビゲーションコントローラーを同時充電! 充電時間も測定!

「PlayStation Move充電スタンド」

    メーカー:ソニー・コンピュータエンタテインメント
    価格:2,480円


充電スタンドにモーションコントローラとナビゲーションコントローラをセットしたところ。垂直に立てるので設置場所は高さに余裕が欲しい

 「PS Move」のモーションコントローラとナビゲーションコントローラを同時に充電できる専用スタンド。楕円形の器のような形状のスタンドに、2本のコントローラーを立ててセットする作りで、給電はコンセント接続のACアダプターで行なう。ACアダプターは5V、1,500mAと、PSP用のものと内部的には同じものだ。

 モーションコントローラとナビゲーションコントローラは、他のプレイステーション 3用コントローラー同様、USBケーブルを繋げて充電することでもできるが、それぞれに1本ずつのUSBケーブルが必要になる。このスタンドを使えばUSBケーブルを使うことなく2本同時に充電できるのがポイントだ。

 スタンドは天面がツヤのあるブラック、側面はサラサラとした加工で、非常にシンプルな作り。天面にコントローラーをセットする穴が2個あるのと、背面にACアダプターを接続する端子があるのみだ。底面は滑り止め用のゴム足が4個つけられている。

 コントローラーのセット部分の穴は各コントローラーの直径よりも少し大きめ。丸い穴を挟み込むように左右に可動式のパーツがあって、それがコントローラーを支えるようになっている。固定力は支える程度でほとんどなく、セットする時はカチャンと置くだけ。取るときもスッと持ち上げるだけだ。充電中は各コントローラーのLEDで状態がわかる。点滅は充電中、消灯すれば充電完了だ。

楕円形をした器のような形状のスタンド本体。天面にコントローラーをセットするくぼみがあり、背面にはACアダプターを接続する端子がある

コントローラーをセットするくぼみは、写真の指で押さえている箇所が可動パーツになっており、これがコントローラーを挟みこんで固定する作り
こちらが「連続駆動時間を調べるぞ君3号」。扇風機の首振り機能を利用してコントローラーを自動で動かし続けてくれる優れものだ。こちらでモーションコントローラの連続駆動時間を測定した

 実際に使ってみた。ACアダプターを繋いで所定の位置にセットするだけだが、コントローラー2本が垂直にセットされるため高さが約21.5cm以上必要になる。平たいスタンド自体はどこにでも置きやすいが、置き場所は少し注意が必要かもしれない。

 例えばテレビの前に置いたりすると、コントローラーが画面を遮ってしまうだろう。コントローラーのセット時、取り出し時のことを考えると、スタンドの上にもある程度のスペースが欲しいところ。設置場所さえ確保できれば、スタンドが動いてしまったり、取り外しがしにくいこともなく、扱いやすい。

 さて、充電スタンドを使った充電時間と、モーションコントローラとナビゲーションコントローラの連続駆動時間も測定してみた。

 まずは連続駆動時間を測定しつつ、コントローラーのバッテリーを空にしなければならない。扇風機の上にモーションコントローラを固定し、首振りさせ続けという方式を取った。同時に、ナビゲーションコントローラのアナログスティックを輪ゴムで上方向に固定し、この状態で自然に両方の電源が落ちるまでを測定した。

 使用したタイトルは「バイオハザード オルタナティブエディション」。測定中はモーションコントローラのスフィアは常に紫に点灯し続ける。Tボタンを輪ゴムで押しっぱなしに固定しているので、扇風機の首振りの動きに合わせて常に照準が左右に動き続ける。同時にナビコンもアナログスティックの上がずっと入力される状態だ。

 結果、モーションコントローラは13時間52分という長時間にわたって動き続け、最終的に自然とスフィアの点灯が消えて電源が落ちた。ナビゲーションコントローラはさらに長く、なんと32時間22分動き続けた。振動機能やセンサーも搭載されてなく、方向入力のBluetooth通信だけだったとはいえ、ものすごく長時間な連即駆動時間だ。

 ちなみに、モーションコントローラの電源が落ちてナビコン単体になると「バイオハザード オルタナティブエディション」がコントローラーを認識しないので、途中から「Torne」のメニュー画面で上方向を入力させ続けるというテスト方法でナビコンの駆動時間テストを続行した。

 そこから、両方のコントローラーを充電スタンドにセットして充電が完了するまでを測定した。結果、モーションコントローラは2時間55分で、ナビゲーションコントローラは2時間25分で充電が完了した。USBケーブルでPS3と繋いで充電した場合だと、モーションコントローラは約40分程度充電時間が長くなっていたので、スタンドを使ったほうが2本同時にスピーディーに充電できることになる(ナビゲーションコントローラは数分程度しか変わらなかった)。

 シンプルな作りの充電スタンドで、使い勝手に嫌なクセもなく扱いやすい。モーションコントローラとナビゲーションコントローラの連続駆動時間の長さはかなりのもので、遊び終わったらスタンドに置いておくという使い方をすればバッテリー切れに遭遇することはほとんどないだろう。スタンドの設置場所は少し難しいところがあるものの、コントローラー2本の置き場所としてもスマートで良い。

 これは蛇足だが、このスタンドのようなもので、通常のコントローラーやヘッドセット等の周辺機器まとめて充電できる作りのものがあるとうれしい。せっかくACアダプターを使っているので、「PS Move」の2本だけでなく、他の機器も丸ごと繋げられるようになっていて、コントローラー関係の充電を一手に引き受けてくれるものがあれば……と思ったわけだ。その分、価格は上がってしまうかもしれないが、そうした充電グッズの登場にも期待したい。




● 無難に扱えるPS Move用シリコンカバーセットだが、使い勝手や作りに厳しい点も

「CYBER・コントローラジャケット(PS3 MOVE用)」

    メーカー:サイバーガジェット
    価格:オープン価格(購入価格:934円)


モーションコントローラとナビゲーションコントローラ用のシリコンカバーセット。装着すると写真のようになる
グリップ部分は写真のように開口部で段差を作り、滑り止め効果をつけている

 シリコンラバー製の「PS Move」用カバーグッズだ。モーションコントローラ単体版と、モーションコントローラとナビゲーションコントローラのセットと2種類が発売されている。今回試したのはセット版で購入価格は934円、モーションコントローラ単体版は648円だ。

 カバーには各部が開口されており、全てのボタン操作をカバーを装着したままで行なえるようになっている。また、USBケーブルの接続や、充電スタンドへの設置もカバーをつけたままで行なえるとしている。カバーの重量は、モーションコントローラ用が約32g、ナビゲーションコントローラ用が約28g。

 外観の特徴として、どちらのカバーもコントローラー下側のグリップ部分の開口部に段差がついている。握った手の指が段差にひっかかり、滑り止めの役割を果たす。見た目がちょっとゴツい印象もあるので、デザインとしては好みがわかれるかもしれない。

 実際に両方のコントローラーに装着して使ってみた。まずは装着だが、モーションコントローラにカバーをつけるのには少し苦労した。カバーの頭側からコントローラーを入れていくのだが、カバーの締め付けがきつく、カバーを上にひっぱりあげるのにうまく持てるところも無いので難しい。少しずつ慎重に上へとズラしていくしかなかった。カバーを損傷しないよう気をつけたいところだ。一方、ナビゲーションコントローラのほうは、前面の開口部から、スルリとカバーの中へ入れていける。

 ある程度装着が済むと、次は各部の微調整が必要だった。円筒状のコントローラーに円筒状のカバーを被せているので、ある程度ズレてしまうのはいたしかたない。使っているうちにLEDランプ部分が少しズレたりすることもあるので気になるところ。なにかしらカバー内でズレを抑える仕組みが欲しかったところだ。

 装着後の印象として、カバーの厚みのため全体的に大きさが増すことや、ゴツゴツとした外観が気になった。カバーの厚みは約1.5mmほどあり、手に持った感覚は結構変わってくる。また、手触りの変化に加えてカバー自体の重量も加わっているため、大きく重くなったという印象が強く感じられる。

上がモーションコントローラの各部、下がナビゲーションコントローラの各部を写したもの。ボタン類の箇所は全て開口があってカバーをつけたままでも操作できるようになっている。基本的には操作の感触に問題はないが、スタートボタンとセレクトボタンの箇所だけはカバーの厚みもあって押しづらかった

カバーを付けたまま充電スタンドにセットしてみたところ、ナビゲーションコントローラは充電できたが、モーションコントローラはカバーの厚みでつっかえてしまい、充電できなかった

 カバー自体の手触りはサラサラとしていて良く、滑り止めの効果もグリップ部分の段差が効果的だ。各ボタンの操作も無難に行なえるが、スタートボタンとセレクトボタンだけはカバーの厚みが加わる分、触りづらくなってしまった。スタートボタンとセレクトボタンの開口部には傾斜が付けられておらず角が立っているのも、手触りが良くない理由。加えて、前述のようにカバーがズレることで開口部が合わなくなってしまうのも残念だ。

 ナビゲーションコントローラ側のカバーはズレもそれほど気にならず、モーションコントローラで気になったような点はあまり無い。カバーはピチッとコントローラーを締めてくれる。モーションコントローラは中心部が少し凹んでいて、両端が少し膨らんでいるという形状のため、うまくカバーで締めるのが難しいのだろう。

 充電スタンドにもセットしてみたが、スタンドでの充電は実際には行なえないと言っていい。カバーの厚みが増したぶん、スタンドの設置箇所の穴にひっかかり、奥までキチンとセットできなかった。ナビゲーションコントローラは押し込むと充電できるが、モーションコントローラは途中でつっかえてしまって充電できなかった。製品サイトでは充電スタンドの接続が可能としているだけに、ちょっと疑問に感じられた点だ。




● カバーの薄さと、アンチダスト加工によるサラサラ感が特徴的なPS Move用シリコンカバー

「PSMove用コントローラ保護カバー シリコンカバーセット」

    メーカー:リンクスプロダクツ
    価格:1,470円


モーションコントローラ用とナビゲーションコントローラ用カバーのセット。アンチダスト加工によるサラサラとした手触りと薄さが特徴的
モーションコントローラにカバーを装着するのにはやはり苦労する。コントローラーやカバーを破損しないよう、慎重に上へ引っ張っていくほかない

 リンクスプロダクツが販売するシリコン製の「PS Move」用カバーグッズ。モーションコントローラ用とナビゲーションコントローラ用カバー各1個ずつのセットになっている。シリコンカバーの表面にはアンチダスト加工が施されている。

 薄いカバーで、凹凸のないストレートなデザインをしている。表面はアンチダスト加工によってサラサラとした手触りだが、内側はラバー質なひっかかりのある質感になっている。ボタン類にあたるところは全て開口されており、カバーを装着したままで全ての操作が可能。LED部分には開口部がないものの、カバーから透けて見える。重量はモーションコントローラ用が約19g、ナビゲーションコントローラ用が約16g。

 カバーを付けて実際に使ってみた。カバーは非常に薄く、厚みは部分によって異なるが、最薄部では約0.6mmほどしかない。装着はモーションコントローラは少し苦労する。カバーの頭側からコントローラーを押し込んでいくが、コントローラー底面部の膨らみがつっかえる格好になる。カバーを壊さないよう慎重に少しずつ上へ引っ張っていくほかない。これに対して、ナビゲーションコントローラは楽に装着できた。

 カバーの内側がラバーの質感のおかげでコントローラーに密着するので、カバーがズレないようになっているのは嬉しいところ。各ボタンの開口部もおおむねうまくできていて、スタートボタンとセレクトボタンの開口もカバーが薄いおかげで触りやすい。ただし、Tボタンの開口部だけはあまりキレイに加工されておらず、バリが残っていたのは少々気になった。

 カバーを装着したコントローラーは、カバーが薄いのであまり全体が大きくなったようには感じられなかった。サラサラとした表面の手触りには適度な滑り止め効果も感じられ、ちょうどいい感触になっている。ナビゲーションコントローラ側のL1/L2ボタンのような複雑な部分の開口部もうまくできていて、操作の邪魔になるようなこともなかった。

 最後に、カバーを付けたコントローラーで充電スタンドを利用できるか試してみたが、これはサイバーガジェット「CYBER・コントローラジャケット(PS3 MOVE用)」同様の結果で、ナビゲーションコントローラは充電できるものの、モーションコントローラはカバーの厚みがひっかかり、ちゃんと奥まで差し込めず充電できなかった。こちらの製品では充電スタンドも併用できるようなことは記述されていないので、強く指摘するところではないものの、残念な点ではある。

上がモーションコントローラの各部、下がナビゲーションコントローラの各部を写した写真になる。非常に薄いカバーで、フィット感も良い。ボタンの開口部もカバーが薄いので段差が小さいので操作がしやすかった

 カバーが薄めでコントローラーの感触が変わってしまうようなこともなく、内側のラバーな質感によりフィット感も良いなど、全体に好印象なカバーグッズだ。充電スタンドとはうまく併用できなかったところは残念だが、不満点の少ない、扱いやすいグッズとなっている。





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(2010年 11月15日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]