【連載第242回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


グリップ付きPSPを収納するのに最適な新「nest bag」
USBポートを4個増やせるPS3用縦置きスタンドグッズを試してみた


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 前回はMSYのPSP用グリップグッズ「Falcon Black」を使って試してみたが、今回はそれを収納し持ち運ぶのに最適なバッグ「nest bag」を試してみた。この「nest bag」は昨年にも発売されていたものだが、いくつかの改善が加えられ、プレイステーション公式ライセンス商品として新たに発売されている。

 もうひとつは、PS3用のスタンド型USBハブグッズ「PS3用 USBハブ+縦型スタンド」を使ってみた。「Torne」や外付けHDDなどを活用していると、どうしてもUSBポートが足りなくなり、こうしたUSBハブグッズが必須になってくる。スタンドとしての使い勝手をはじめ、USB機器を多数接続したときの動作などを確認してみた。

【今週のおしながき】
PSP MSY 「nest bag」
PS3 アクラス 「PS3用 USBハブ+縦型スタンド」

 




● グリップを装着したPSPを持ち運ぶにはもってこい! 「nest case」が「nest bag」としてより扱いやすくなって登場!

「nest bag」

    メーカー:MSY
    価格:2,980円
    カラーバリエーション:ブラック、オレンジ、グリーン
    プレイステーション公式ライセンス商品


「Falcon Black」を装着したPSPをすっぽり収納できる「nest bag」。プレイステーション公式ライセンス商品となり、前モデルからの改良も加えられた

 前回に試したPSP用グリップグッズ「Falcon Black」を装着したPSPを収納するのにぴったりのバッグが、この「nest bag」だ。「nest bag」は昨年に「nest case」として発売され、当連載でも第208回に試したものの新作で、新たに改良が加えられ「Falcon Black」同様にプレイステーション公式ライセンス商品となって、新登場した。

 「nest bag」は布地を折り曲げたような形状をしているバッグで、サイズは242×260×88mm(幅×奥行き×高さ)。主な素材にはナイロン、ポリエステルが使われている。カラーバリエーションはブラック、グリーン、オレンジの3種類があり、今回はオレンジを試してみた。

 長方形に穴の開いた取っ手部分には、前モデルからの違いとしてカバーが付くようになった。「nest case」ではバッグの開口部分をそのまま直接手で持つという扱いで、持つ部分の厚みのなさや型くずれをしてしまいそうなところが気になった。今モデルではカバーで補強されて持ちやすくなっていて、型くずれの不安も解消されている。

 また、持ち運びに関する変更点としてスリングベルト(肩掛けのベルト)も付けられるようになっている。前モデルでは取っ手を持つか、他のバッグにくくりつける方法が無難だったが、肩掛けが可能となり、便利になった。その半面、前モデルにあったクリップが廃止されている(ベルト等にくくりつけて腰に装着できた)。

 バッグの内部には前モデル同様に厚手のインナークッションが入っており、PSP本体をしっかりと保護してくれる。また、インナークッションにはUMDを4枚収納できるポケットも搭載されている。インナークッションはUの字型をしていて、バッグ内部の全体をカバーしてくれる。

 前モデルからの変更点として、このインナークッションが取り外しできるようになった。クッションはマジックテープで固定されていて、簡単に取り外せる。インナークッションの厚みはかなりあるので、バッグ内部のスペースをだいぶ(半分ぐらい)使っている。これを取り外せば、収納を広く使えるというわけだ。ただしクッションを外すと内側は布地があてがわれているだけで衝撃を吸収するものがなくなってしまう。収納するものによって使い分けたいところだ。



前モデルからの改善点として、取っ手にカバーが付いたこと、肩掛け用のスリングベルトを装着できるようになったこと、内部のインナークッションを着脱できるようになったことが挙げられる。前モデルと比べてより扱いやすくなった

気になったのはダブルファスナーを開閉しているときスリングベルト用のフックが邪魔になってしまうところ。ファスナーの開閉自体も扱いに少々慣れが必要なところもあるので、なんらかの工夫が欲しかった

 実際に使ってみた。「nest bag」の1番大きなポイントはやはり、「Falcon Black」を装着したPSPをすっぽり収納できるところ。実際に収納してみると、バッグ内の収納幅は「Falcon Black」の横幅にほとんどぴったり。「Falcon Black」の上部にある取っ手型のフレームを持って、スッと引き出せるのはスマートで扱っていて気持ちいい。ただ、横幅がぴったりのサイズすぎて、少しファスナーを締めづらいと感じるところもある。

 その理由として、新たに加わったスリングベルト装着用のフックがファスナーのすぐ近くにあることが気になった。ファスナーを引っ張っている指がフックに当たってしまうことがあるためだ。

 ただ、「nest bag」になって良いところは、なんといっても肩掛けで使っていれば両手が自由になり、ダブルファスナーを開けやくなったところ。前モデルではバッグを持ちながらだと片手で2個のファスナーを順番に開けることになってしまうため、カバンを1度どこかに置かないと扱いづらかった。フックがひっかかるとはいえ、肩掛けができるようになったことのほうがメリットは大きい。

 バッグの収納口は前モデル同様に最大で40度ほど開く作り。垂直にしたまま最大まで開いても、中の収納物が落下しないようになっている。この特徴も、バッグを肩掛けで使えるようになったことで、より活かされている点。立った状態でダブルファスナーをズバッと開いても、中身が落下することなくスッとPSPを取り出せる。

 前モデルで気になった点が改善され、肩掛け持ちもできるようになったことで、より活用できるようになった。内部のインナークッションを取り外しできるようになって、「Falcon Black」以外の大きな物を入れるのにも使いやすくなった。スマートにPSPを持ち運べるバッグとしてより扱いやすくなった、オススメのアイテムだ。




● PS3用縦置きスタンド+USBハブ+SDカードリーダー!スマートにUSBポートを増やせる一体型グッズ

「PS3用 USBハブ+縦型スタンド」

    メーカー:アクラス
    価格:オープンプライス(購入価格:2,580円)


PS3の縦置き用スタンドに、USBハブ機能とSDカードリーダー機能が合わさっている

 薄型PS3用の縦置きスタンドに、4個のUSBポートとSDカードリーダーを搭載したグッズがこの「S3用 USBハブ+縦型スタンド」だ。PS3側のUSBポートを1個使って、スタンド側でポートを4個増やす、いわゆるUSBハブの機能を備えている。

 USBポートはスタンドの手前正面に1個、左側の側面に3個が搭載されていて、各ポートの下には接続状態を示す赤色のLEDランプもある。正面側にあるUSBポートの端子口は手前に向いているのに対して、側面の3個は上向きに端子口が向けられている。

 スタンドの手前右側には、SDカードリーダーも搭載されている。USBハブの機能とSDカードリーダーの機能はスイッチで切り替えて使う作りになっていて、スタンド手前の中央にカードリーダーとUSBハブの機能を切り替えるスライドスイッチが搭載されている。

 スタンドの底面にはケーブル通しのくぼみがあって、PS3本体と接続するためのUSBケーブルが収納されている。スタンドの外側に向いているケーブル通しの溝にUSBケーブルをはめこんで外へと引き出す作り。ケーブルは機能切替のスライドスイッチとSDカードリーダーの間から前面に出る。

 底面の左右には長いゴム足が貼られていて、滑り止め効果はしっかりとしている。スタンドの形状も土台のように広がっている形で、縦置きにしたPS3をしっかりと支える。

 背面には、外部電源用の接続端子を搭載。5VのACアダプターに対応しているが、ACアダプター自体は付属しておらず、別途用意することになる。身近なあたりではPSP用のACアダプターがそのまま使える。



手前と側面にUSBポートが合計4個搭載されている。SDカードリーダー機能は、USBポート1個と切替式で使う仕組みになっており、スライドスイッチで機能を切り替える。PS3を置いたときの安定感もよく、見た目もスマート。背面には5Vの外部電源を接続できる端子があるが、ACアダプター自体は付属していない

USB機器を接続すると写真のようになる。左側面側はUSBのコネクタが斜め上に突き出すので、ちょっと外観に好みがわかれるところがありそうだが、着脱はしやすい
様々なUSB機器を同時に繋げてみた。写真のような機器に加えて、「Torne」とバスパワータイプの外付けHDDを繋げたところで給電不足に。ACアダプターを用意して外部給電をするか、接続機器を繋げるポートを考慮したりといった工夫が必要だ

 実際にPS3をセットして試してみた。スタンドの枠にPS3がしっかりとハマって固定されるので、安定感は高く、不意に倒れたりするような心配は感じない。

 PS3を置いたあと、手前に引き出したスタンドのUSBケーブルをPS3本体下側のUSBポートに接続する。PS3の電源を入れるとスタンドへの給電が開始され、USBポートの下にあるLEDランプが常時点灯する。LEDランプはそんなに明るくはなく控えめで、常時点灯し続けるもののそれほど気にはならない。

 スライドスイッチでUSBハブとSDカードリーダーの機能を切り替えてみると、左側面にあるUSBポート3個のうち、1番奥にあるUSBポートのLEDランプが消灯した。1番奥のUSBポートは接続機器が認識されなくなり、給電も行なわれなくなる。このUSBポートひとつとSDカードリーダーを切り替えるという作りだ。

 PS3から給電しているときはPS3の電源がオンのときにしか給電されないが、ACアダプターをスタンドに接続しているときは、PS3の電源状態に関係なく給電されLEDランプも常時点灯し続ける。このときUSBヘッドセットはPS3の電源がオフのときでも充電されたのだが、コントローラーだけはUSBケーブルで繋いでおいてもPS3の電源が入っていないとコントローラー側のランプが点灯せず、充電はされなかった。ACアダプターで給電している場合は、接続機器はPS3の電源との連動はされず、「Torne」や外付けHDDは電源が常に入った状態になった。

 4個のUSBポートをフルに使った場合の動作を見るべく、コントローラーをUSBケーブルで接続し、その他に「Torne」、「バスパワータイプの外付けHDD(USBポートから給電する方式)」、「PS eye」などの機器を接続してみた。すると、画面に「USB機器に供給できる電力の上限に達しました。」というメッセージが表示されてしまい、スタンドに繋げている接続機器の認識が不安定になってしまった。

 ここで、PSP用のACアダプターをスタンドに接続して外部電源から給電させてみると、こうしたメッセージや症状は出なくなり、動作も安定した。このスタンドのUSBハブ機能で「Torne」や外付けHDDを併用するのなら、ACアダプターを使うのが良さそうだ。または、消費電力の大きい機器をPS3本体側のUSBポートに繋ぐようにするなど、少し工夫して給電量の不足を防ぐのもありだ。

 気になった点として、スタンドから引き出したケーブルがSDカードスロットの前を通って遮ってしまうのでちょっと扱いづらいように感じた。一応ケーブルを指で抑えればいいだけなのでそれほど気になる点ではないのだが、もう少しUSBケーブルを引き出す位置に配慮が欲しかったところだ。

 実際に使ってみた印象として、縦置き用スタンドとしての安定感が良く、USBハブの機能も便利。本体との一体感もなかなかに良かった。スタンド側面のUSBポートは斜め上にUSBケーブルの端子が突き出るのが少々外観を損ねるものの、ケーブルの抜き差しはしやすくて扱いやすい。PS3を縦置きしている方でUSBポートをスマートに増やしたいという方は、チェックしていただきたい。





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(2010年 10月1日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]