【連載第209回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


Wiiで遊ぶなら今やWiiリモコンは無接点充電が基本?
Wiiリモコン充電グッズやDSi用グリップグッズを試す


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 今週は、Wiiリモコンの無接点充電グッズと、DSiのグリップを試してみた。充電器に置くだけで充電ができるのはなかなか魅力だが、価格も高めなので、多数発売されている製品群から選択するのはちょっと慎重になってしまう。そろそろこのカテゴリの製品がほしい、と考える方に参考になれば幸いだ。

【今週のおしながき】
Wii デイテル・ジャパン 「無接点チャージボード」
Wii ニチガン Wii用非接触充電器+充電池セット「untouch非接触充電池」
DSi リンクスプロダクツ「グリップアタッチメントi」

 

● グッズ1セットでWiiリモコン2個を充電式にできるスマートな無接点充電グッズ!

「無接点チャージボード」

    メーカー:デイテル・ジャパン
    価格:4,935円


スマートな充電ボードにWiiリモコンを置くだけの無接点充電グッズ。2個分のバッテリーパックが付いているのが嬉しい
こちらはバッテリーパック。充電池は完全にシールドされている。容量は記載がなくわからなかった
バッテリーを付けたままSYNCボタンを押せるように穴が開けられている

 Wiiリモコン用の無接点充電器と専用充電池がセットになったグッズだ。内容物は充電ボードが1つ、専用充電バッテリーパックが2個、T字型の充電ケーブルが1つとなっている。充電ボードが元々Wiiリモコンを2個並べて置けるようになっているほかバッテリーも2個入っているので、1つ購入すればWiiリモコン2台に利用できるのが嬉しいところだ。

 充電ボードは平べったい、まさしく板状の台で、陶器のようにツルツルとしている。サイズは約横15cm×縦20cm×厚み1~2.5cmとなっており、幅は大体Wiiを横置きにしたときとほぼ同じ大きさになっている。サイズ的には横置きにしたWiiの上に設置したくなるところなのだが、駆動中またはサスペンド中のWiiからは熱が上がってくるので、上に置いて使うのは避けた方が無難かもしれない。

 充電ケーブルはT字型のコネクタになっていて、Wii本体の電源端子とACアダプタの間に挟むようにして接続する。電源を二股にわけるというわけで、ACアダプタを増やさずに済むところと、Wii本体の電源がオフでも充電できるところが利点になっている。ケーブルの長さは約80cm。

 バッテリーパックはフタと電池カバーが一体化した作り。フタにはSYNCボタンを押せるように穴が開けられていて、バッテリーパックをつけたままSYNCできるようになっている。バッテリーの容量については記載が見あたらなかった。

 実際に使ってみる。まずバッテリーパックをWiiリモコンに装着。電池の周りは丸みのついたカバーで保護されていて、装着時に変なひっかかりを感じることもなくスムーズに装着できた。バッテリーパックのフタの色はWiiリモコンと比べると少し赤みがかって見えるが、違和感が強いというほどではない。フタとWiiリモコンの一体感には関しては純正のフタに比べると少し隙間ができるものの、こちらもほとんど気にならないレベルだ。

 続いてWii本体にT字型充電ケーブルを接続、そこにACアダプタのコネクタを接続する。Wii本体の電源は端子がけっこう飛び出る。T字型充電ケーブルのコネクタの長さが約4cmあり、そこに約3cmのACアダプタのコネクタがつながる。特に邪魔になるということもないのだが、背面のスペースには余裕があったほうがいいだろう。コネクタ自体はぐらつきもなくしっかりと固定される。T字型充電のケーブルはWiiを縦置きにした時は右側に、横置きにしたときには上向きに伸びる。ケーブルを伸ばす向きもしっかり配慮されている。

 そこから、T字型充電ケーブルの先端を充電ボードへと繋ぐ。充電ボードには前面の中央にLEDがあって、ケーブルをつないだ瞬間に青色と赤色に点滅して紫色に見える。何も置いていないときは点灯せず、充電中は赤色、充電が完了すると青色になる。

 充電時はWiiリモコンを充電ボードに置くだけと、無接点の手軽さが発揮される。充電ボードにはWiiリモコンを置くくぼみがあって、先端側に灰色のストッパーがついている。そのストッパーがジャケットをつけたWiiリモコンのてっぺんにある送信部にひっかかるようになっていて、そこをひっかけてから置くだけで充電が始まる。ポンと置いてサッと取る。スマートな使い勝手が魅力だ。

 Wiiリモコンジャケットを付けたままでも利用できるほか、充電ボードのくぼみは下側に区切りがついていないのでWiiモーションプラスを付けたままでも使えるようになっている。WiiリモコンジャケットとWiiモーションプラスを付けたまま使えるのはかなり魅力的だ。


薄く平べったいボードのくぼみにWiiリモコンをポンと置くだけ。電源はWiiのACアダプタコネクタの先にT字型のコネクタを取り付けて取得する方式。写真右のように少しでっぱりが大きくなってしまう。T字型コネクタのケーブルが出る方向はちゃんと考えられている
LEDランプが赤が充電中、青が充電完了だ。6時間で充電が自動終了するようになっていて、過充電を防止してくれる。無接点充電グッズの安全面には欠かせない機能だ

 実際にゲームプレイ等を試してみた。まずは普通に使ってみておかしな動作がないかをチェックしてみる。基本的にWiiリモコンの操作やポインターの動きなどにおかしな動作は見られず、普通に乾電池で駆動させているときと同じように扱えた。

 ただ1点気になったのが、1度だけ起動中にWii本体の電源が一瞬切れてしまったことがあったことだ。いろいろと試してみたものの2度目は起こらなかったので再現性がなく、またそれがこのグッズによる現象なのか使用しているWii本体による現象なのか、使用した製品の個体だけの問題なのか定かではない。ただ、Wii本体への給電を間引きしてチャージボードに持ってきているという作りのため電圧不足になった可能性も考えられなくはない。再現性がなかったことからもちょっと評価として考慮すべきかは迷うところがあるのだが、一応記載しておこう。

 続いてWiiリモコンの連続駆動時間と充電時間を測ってみる。まずは連続駆動時間で、当研究所ではお馴染みの、扇風機にWiiリモコンをくくりつけてメニュー画面で左右に首振りという方式を取った。結果は5時間42分でWiiリモコンの電源が切れた。パッケージにある公称値では最大約7時間の連続使用が可能ということなので、それと比べるとちょっと短い。テストの方式では首振りのたびにチャンネルにポインターがあたってWiiリモコンが振動するので、そこが理由かもしれない。普通のゲームプレイ等でも約5~6時間駆動すると考えるのが無難そうだ。

 次に充電時間を測定する。連続駆動のテストでバッテリーが空になってから、充電ボードに置いてLEDランプが青色に変わるまでの時間を測った。結果は4時間46分となった。なお、充電ボードには充電時間が6時間を超えると自動的に充電が終了するタイマー機能が設けられている。Wiiリモコンを起きっぱなしにしても過充電が起きず不具合が起きるのを防いでくれるというわけだ。

 スマートな充電ボードにポンと置くだけの無接点充電グッズ。1つのグッズでWiiリモコン2個分のセットになっているところが嬉しい製品だ。動作に関しては電源・電圧関係のトラブルと思えなくもない現象が1度起きてしまったことから問題がなかったとは言い切れないものの、試している期間の大部分では安定していた。基本的には安定して利用できるとしていいかと思う。T字型電源ケーブルでACアダプタを追加せずに使えるのも嬉しいところだ。




● 充電器の仕様に難を感じてしまったWiiリモコン用無接点充電グッズ

・「untouch非接触充電池」

    メーカー:ニチガン
    価格:3,800円


専用の充電器と充電バッテリーパックのセット。給電はUEBで行なうタイプだ
WiiリモコンジャケットとWiiモーションプラスをつけた状態のWiiリモコンを充電器に置いたところ。中央部だけを支えるような状態になるがちゃんと安定している
こちらはバッテリーパック。700mAh以上の容量があるニッケル水素電池を2本使っていると記載されていた

 ニチガンが販売しているパナソニック電工製造のWiiリモコン無接点充電グッズだ。専用充電器と専用充電池が各1個ずつ入ったパックになっている。給電方式はUSBで、Wii本体の背面にあるUSB端子より電源を取る。充電器はWiiリモコン1個用だが、充電器にUSB端子があってそこにもう1個同じ充電セットを接続すると複数台利用できるようになる。

 充電器はくぼみのついたシンプルなデザインで、Wiiリモコンの上半分を乗せるような形をしている。後ろ半分は浮いたような状態になるので、Wiiモーションプラスをつけたままでも利用できる。また、Wiiリモコンジャケットをつけたままでも利用可能だ。充電器には動作状態を示す緑色のLEDランプがあるほか、背面にはUSBケーブルと増設用のUSB端子がある。USBケーブルの長さは約1m。

 充電池パックにはニッケル水素電池が使われており、容量については700mAh以上を2本と記載されている。電池はフタと一体化したシールドで覆われているほか、フタの外側には取扱いの注意書きが記載されたシールが貼られている。また、フタには充電池パックを装着しままSYNCボタンを押せるように穴が開けられている。

 実際にゲームプレイなどを試してみた。Wiiリモコンの動作は普通の電池で駆動させているときと同様で問題は特に見あたらない。快適に使用できた。

 充電器にバッテリーをつけたWiiリモコンを置いてみる。充電器にはWiiリモコンのBボタンのでっぱりがちょうどはまるくぼみがあって、そこに合わせて置けば安定する。Wiiリモコンの中央部だけを支えるような状態になるが、WiiモーションプラスとWiiリモコンジャケットを装着したWiiリモコンでもちゃんと置ける。

 充電器には難を感じるところが多かった。まず、LEDランプは通電状態を示すだけで充電の状態は示してくれない。常に緑に光るのみで充電完了などはわからない。充電がいつ完了したかわからない上に充電が自動で切れるようなタイマー機能もない。それでいて、24時間以上の過充電をしないようにという注意書きもあるのでちょっと困ったものだ。また充電時間も約10時間と長いので、正しく扱うにはそこそこ細かに扱う必要がある。充電器の仕様には残念な点が目立った。

 続いて連続駆動時間を測定してみた。テスト方法は、扇風機にWiiリモコンをくくりつけてメニュー画面で左右に首振りさせるお馴染みの方法。Wiiリモコンの電池が切れるまでに5時間49分となった。パッケージの公称値は約4時間以上とのことなので、だいぶ上回った計算になる。十分実用できる駆動時間だ。

 問題は充電時間で、こちらは前述のように充電完了を示す表示などが無いため測定が難しい。一応パッケージの公称値では約10時間と記載されており、かなり長めになっている。USB給電の上に未接点充電のため時間がかかるのかもしれない。また、Wiiリモコンジャケットを装着している場合もう少し時間がかかる、とも記載されており、充電面に関しては辛い印象を受ける。さすがに10時間以上を定期的にチェックしながら測定するわけにもいかず測定は断念。ただ、半日以上起きっぱなしにしても不具合等は見られなかった。


シンプルなデザインの充電器。USB端子に同じグッズを繋げることで複数台を使うこともできる。気になったのは充電器の仕様周りで、LEDランプは通電を示すのみで充電の状態は示してくれず、過充電を防止するようなタイマー機能なども設けられていない。無接点充電グッズを安全に使う意味ではちょっと心細い作りだ

 充電パックの丁寧な作りや駆動時間については満足がいくのだが、いかんせん充電面に関しては厳しい製品と感じた。何らかの過充電防止機能や充電完了を知らせる機能が欲しかったところ。安全面の保証を考慮すると、1週間に1、2度しか遊ばないが常に充電はさせておきたいというような、アバウトな使い方をしたい人にはちょっと向かないかもしれない。




● DSカードやタッチペンホルダーがあり、スタンドにもなる扱いやすいグリップアタッチメント

「グリップアタッチメントi」



平べったい形状のDSi用グリップアタッチメントグッズ

 DSiに装着してホールド感を高めてくれるグリップアタッチメントグッズだ。カラーバリエーションはホワイトとブラックが用意されている。今回はブラックを試してみた。

 素材はABSで、表面はザラつきのある梨地加工が施されている。コーティングは無く、ABSそのままのプラスチック感の強い感触だ。サイズは約11.6×約15.6×約3.6cm(縦×横×厚さ)となっている。グリップも含めあまり横に出っ張っておらず、DSiに近い幅になっている。薄く平べったい形状だ。重量は約80g。

 グリップには上側にDSiのくぼみにひっかけるフックが2つ、下側に固定するための大きめのフックがある。上下のフックで挟むようにして固定する作りだ。グリップの上面にはDSカードを1枚入れておけるカードホルダーがあるほか、底面側にはタッチペンを2本いれておけるタッチペンホルダー、さらに背面にはスタンドとして立てて使うときのついたてもある。

 グリップを装着しているときは本体側のタッチペンホルダーとSDカードスロットが塞がれるためアクセスできなくなる。タッチペンに関してはグリップ側のホルダーへ入れておけるが、SDカードの交換はグリップから外さないといけない。データの転送など頻繁にSDカードを出し入れする人にはちょっと辛い作りかもしれない。

あまり横幅が大きくなっておらずスマートな形状をしている。それでいてグリップの形がよくて手にすっぽりと収まる
グリップの右上にはDSカードを1枚入れておけるホルダーを搭載
グリップの下部にはタッチペンを2本入れておけるホルダーがある

 実際にグリップを装着して使い勝手を試してみた。まずは装着および取り外しについてだが、装着は上側のフックにひっかけてから下側のフックを押しつつはめこめばいいだけと手軽だ。下側のフックは指で押しやすいよう大きめの平たい形状になっている。固定力はかなり強めでがたつきなどはまったく感じない。一体感の高い作りだ。ただ、その分取り外すときの感触はちょっと堅めで、下側のフックを強く押さないといけなかった。

 グリップを装着したDSiを手に持ってみると、平たいグリップの形状がしっくりとフィットする。グリップの厚みも大きすぎず握りやすいサイズで、グリップの先端がほんの少し反り返っているのが手のひらにすっぽりと収まる。ホールド感も良好だ。

 DSiはかなり薄型の作りをしていて角張った形状をしているだけに、激しい操作を行なうアクションゲーム等を長時間遊ぶとけっこう辛いところがある。そういった点でグリップは非常にありがたい存在だ。これまでにいくつかDSi用のグリップグッズを試してきているが、このグリップはフィット感、ホールド感ともに良好で、お気に入りのグッズとなった。

 気になったのは表面の手触りで、やはり何らかのコーティングが欲しかったように思う。試している今の時期は夏ということもあって、手に汗をかいてくるとべたつきやすいのがちょっと残念なところだ。

 グリップ側のDSカードスロットはカードを入れるとカシッと音が鳴り、軽めに固定される。カードをつまみやすくて出し入れがしやすい。固定が少し弱めなのが気になるが、逆さにしたり振ったりした程度ではカードは飛び出さない。普通に利用していれば特に紛失の心配はないだろう。

 タッチペンホルダーもカードホルダー同様にカシッと音が鳴って軽めに固定される。ホルダーの向きが手前側なので、ゲームプレイをしているままの姿勢だと少し取り出しづらく感じる。手首を少し上げて向きを変えないといけない。慣れるまではちょっと取り出しづらく感じるかもしれない。

 タッチペンホルダーのでっぱりがけっこう大きくて目立っているのは、見た目にちょっと損しているように思える。あと、ホルダーが2本分あるが、2本を使い分けたりする人がそこまで多いだろうかというところも気になった。

 背面のついたてを立てることでスタンドにもなる。スタンド時の角度は約50度で、角度の調節こそできないがテーブル等に置いた位置から見やすい角度になっている。安定感もなかなかに良いが、ついたてを固定する仕組みはないので、横にずらすとついたてが戻って倒れてしまう。

 スタンド機能時には便利な機能として、タッチペンホルダーの上に開いている2つの穴をタッチペン置きとして使える。タッチペン操作オンリーのタイトルを遊んでいるときに、スタンドで置いて小休止時にタッチペンを挿しておくといった使い方ができるわけだ。


全体に薄くてグリップもストレートに近い伸び方で広がっていない。グリップの厚みも大きすぎずちょうどいいサイズで、先端だけがちょっと反り返っている部分が手に馴染む
背面のついたてを立てればスタンドとしても利用できる。写真のようにタッチペンを一時的に挿しておくことための穴も開いている。DSiとの継ぎ目も少し溝はできるが高さが揃っていて、L/Rボタンも押しやすい

 DSカードホルダーやタッチペンホルダー、スタンド機能にペン置き用の穴など、便利な機能がいろいろとあるグリップグッズだ。なによりグリップとしての基本がよくて、ホールド感、フィット感ともに良好。非常に扱いやすい形になっている。グリップとしての作りが良いだけに表面の手触りにもう少しこだわって欲しかったと感じたところはあったが、全体にバランスのいい良質なグリップグッズだ。





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(2009年 9月 2日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]