【連載第199回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


グリップをプラスしてニンテンドーDSiをより快適に遊ぼう!
メタルやラバーでコーティングしたプロテクトケースも試す


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


【今週のおしながき】
DSi サイバーガジェット 「CYBER・ハンドグリップi」
DSi サイバーガジェット「CYBER・メタルプロテクトケースi」
DSi HORI 「プロテクトケースDSi ラバーコートタイプ」

 

● 持ってよし! 置いてよし! DSi用グリップアタッチメントグッズ

「CYBER・ハンドグリップi」

    メーカー:サイバーガジェット
    価格:オープンプライス(購入価格:1,151円)
    カラーバリエーション:ホワイト/ブラック


DSiの底面にグリップのアタッチメントを装着して、グリップ力、ホールド力を高める
手で持っているときだけでなく、スタンド機能も充実している。写真はそのまま置いた状態だが、背面の足で手前に緩く傾斜している

 DSiにグリップを装着してホールド感をアップさせるグリップアタッチメントグッズだ。カラーバリエーションはホワイトとブラックが用意されている。今回はブラックを使ってみた。

 DSiはDS Liteからさらに薄型になり、角張った形状をしている。凝縮感があってデザインも優れているが、長時間じっくりとプレイするには少しホールドしづらいと感じるところもあるだろう。このグリップアタッチメントを組み合わせることで、手にフィットする厚みと、指でしっかり支えるグリップによってホールド感が向上するというわけだ。長時間のプレイも楽になる。

 表面にはラバーコーティングが施されていて、手触りはマットな感触ながらサラサラとしている。滑り止め効果はかなり高く、触り心地がいい。グリップが加わることで、本体の厚みはだいたいDSiを2台重ねたぐらいになる。前述のように、適度な厚みが加わることにより持ちやすくなるというわけだ。重さは87gで、DSiの214gと合計して301gと、DSiのみの状態から約1.4倍増しとなる。

 グリップの背面には、DSカード1枚とSDカード1枚を収納しておける。カードの収納口に差し込むようにして収納する方式で、取り出す時は背面のフタを開き、押し出すようにする。この背面のフタは可動式スタンドのついたてにもなる。フタを下にスライドさせて立てることで、スタンドの角度を3段階に調節できる。

 グリップを装着したままで、DSiの各種スイッチやスロット全てにアクセスできる。DSiの底面側にあるタッチペンホルダーは、グリップをくぼませてある。少し気になったのはSDカードスロットで、グリップが底面側から被さっている。下方向にスロットのカバーを引っ張れないので、少し開きづらく感じた。


背面にはDSカードとSDカードを収納する機能を搭載。開閉式のフタを開き、押し出すようにして取り出す。このフタは、角度をつけて立てることで、スタンドのついたてになる
グリップによって、片手で本体を持ち、もう一方の手でタッチペン操作をするのも楽にできる
ついたてを立ててスタンドにし、置いた状態でタッチペン操作をするというスタイルにも役だってくれる

 実際にDSiを組み合わせて、ゲームプレイ等を試してみた。DSiの背面側、DSカードスロット横にあるストラップホールと、手前にグリップのツメを噛ませて装着する。手前側の固定パーツを引っ張れば簡単に着脱可能だ。

 ラバーコーティングによるマットな質感とサラサラとした手触りが気持ちいい、質感の高いグリップだ。ハの字に伸びるグリップは少し小型で薄平べったい形状をしているが、手のひらでしっかりとホールドできる。グリップの背面側は指を回せるようにくぼんでいて持ちやすい。長時間のプレイでも疲れを感じにくくなるほか、タッチペンを使うときには片手で本体を支える場合もあるので、支えやすいのは嬉しいところだ。ただし、重さが増しているので、片手で本体を支えることに関しては、持ちやすくなるが、重くなる、というところで一概に良いことばかりとも言えない。

 グリップの背面には2本の足がついていて、グリップの2点と合わせ、合計4点で本体を支えるようになる。そのまま置くだけで少し傾斜のついた状態になるわけだ。足の高さも揃っていて、がたつきなどもなく安定している。

 背面のフタを開いてスタンドにすると、DSiにより傾斜をつけて置ける。そのまま操作してゲームを楽しむことができるが、あまり強く操作するとついたてがたわむ。荒く取り扱うと、フタが壊れてしまうことがありそうだ。激しい操作を求められるタイトルでは手でしっかりと持ち、ゆっくりじっくりと取り組むゲームならスタンドに置いて、というスタイルがいい。どちらにもプラスになるのが嬉しいところだ。

 研究所員はこのとき、アートディンクの「A列車で行こうDS」を楽しんでいるところだったので、スタンド状態にしてテーブルにDSiを置き、着々と成長していく街を眺めるというプレイを楽しんだ。何もつけていないDSiだと、タッチパネル画面をうまい角度にしづらい。このグリップのスタンド機能はとてもありがたい機能だ。

 DSカード1枚とSDカード1枚を収納しておける。カードを取り出すときは背面のフタを開き、下にずらしてカードを露出させてから押し出す、という手順になるので、少し手間がかかるところがある。取り出すのには少しコツが必要で、カードを奥まで押し込んでしまうとかなり取り出しづらくなってしまう。収納の固定が堅めで、指で押し出すにしても滑ってしまうと難しい。余裕を持ってカード収納に隙間を作っておくようにして、隙間にツメを差し入れて押し出すようにすれば簡単に取り出せる。全体に、もう少しスムーズに取り出せる作りならよかったと感じた。


スタンドは写真のように4段階の高さに角度を調節できる

 ラバーコーティングによる手触りがよく、ホールド感を大幅に高めてくれる嬉しいグッズだ。手に持ってのプレイをサポートするだけでなく、テーブルに置いて眺める、プレイする、というスタイルにも、スタンド機能が役に立ってくれる。難点としては、少し厚みがあること、重さが増すところが気になった。特に重さはもう少し軽くなって欲しいところ。このように少々気になるところはあったものの、全体に質感がよく好感触のグッズだ。室内でじっくりプレイするときの、心強い味方になってくれると感じた。


● DSiの外観をメタリックに! アルミ素材でコーティングしたプロテクトケース

「CYBER・メタルプロテクトケースi」

    メーカー:サイバーガジェット
    価格:オープンプライス(購入価格:1,980円)
    カラーバリエーション:シルバー/ガンメタリック


アルミ素材で表面を覆ったプロテクトケースグッズ。ガンメタリックは少し紫がかったような色合いをしている
ケースの内側はポリカーボネート素材になっている。できれば、DSi本体とこすれて傷がつかないように配慮が欲しかったところだ
アルミ素材は金属ならではの硬質でヒンヤリとした感触。剛性感も高い。ただ、手触りがサラサラなので、手を滑らせないよう気をつけたほうがいいかもしれない

 DSi本体を覆って傷や汚れから保護するプロテクトケースグッズだ。ケースの内側はポリカーボネート素材、外側はアルミによる金属製のパーツで覆われている。金属パーツによる重厚感と耐久性、そして外観をメタリックに飾るという効果のあるグッズだ。カラーはシルバーとガンメタリックがある。今回はガンメタリックを使ってみた。

 ケースは天板側と底面側の2つのパーツがヒンジで繋がっている作り。素材の大部分は灰色のポリカーボネートで作られていて、外側の表面がアルミになっている。重量は76gと少し重さがあり、手に持った感触も金属質な手触りで、数値以上に重さを感じさせるところがある。

 DSi本体の各種スイッチやスロットは、全てケースの開口部からアクセスできる。ただ、ケースの厚みが約1.2mmほどあるため、そのぶんスイッチ類は奥になってしまう。そうしたところから気になったのはボリュームスイッチで、少しスイッチの端が押しづらくなった。ツメ先で押すようにすれば、特に問題なく操作はできる。天板のカメラ部分もカメラの形状にあわせて開口されている。

 実際にDSiにケースを装着して使ってみた。ケースには、DSiのL/Rボタンを先にあてがってから、はめこむように装着していく。ケースの内側は堅いポリカーボネート素材のみなので、脱着時に擦り傷がついてしまうのでは、と気になった。実際、装着の感触は堅めでDSiの側面がポリカーボネートとこすれ合う。フィット感が高いのは嬉しいのだが、擦り傷にはなんらかのフォローが欲しかったところだ。

 また、これはグッズそのものとは関係がないのだが、ケースの内側に取り外しに関する注意書きの記載された紙が貼られているのだが、この紙を貼っているシールがなかなか粘着力が高く、剥がしたときに粘着素材がケースに残ってしまった。残ってしまった粘着物はセロハンテープでキレイに取れたのだが、ここはもう少し別の方式をとって欲しかった。

 DSiとケースのフィット感はかなり高い。ズレもなく、DSiを閉じたときにもぴっちりと閉まる。一体感が高く、整合性の高いケースだ。手に持つと、アルミ素材がヒンヤリ、サラサラと心地よく、手触りがいい。ただ、重量の増加は気になるところで、もともと凝縮感の高いDSiが、もう一段ずっしりとしてくるところがある。見た目にもメタリックな重厚感が加わるが、重さも見た目どおり、という具合になる。

 操作感で気になったのは、L/Rボタンの感触だ。ケースの厚みが加わってくるため、天板側のケースがL/Rボタンに当たってくる。いちおうケースを装着したままでもDSiを180度に開くことができるものの、そのときには天板側のケースとL/Rボタンがぴったりくっついてくる。L/Rボタンを操作する指は、ボタンの中心には置きづらくなる。指の半分ぐらいで操作することになるので、このあたりは少し慣れが必要だ。


全体にバランスのいい質の高いケースだが、ケースの厚みが加わったことでL/Rボタンと天板が近くなってしまい、操作に若干影響がある

 全体に無難な作りのケースで、DSi本体との一体感が高く、質感の高いグッズだ。重さが増すところや、L/Rボタンを操作する感触が少し変わってくるところなど、気になるところも少しあるが、全体に満足度は高い。実用面だけでなく、金属素材によるデコレーション効果も大きいだろう。


● ラバーコーティングを施した、バランスのいいDSi用プロテクトケース

「プロテクトケースDSi ラバーコートタイプ」

    メーカー:HORI
    価格:1,200円
    カラーバリエーション:マットブラック/マットホワイト/メタリックブルー/ライムグリーン/ピンク
    任天堂正式ライセンス商品


DSi全体を覆うプロテクトケース「プロテクトケースDSi」に、ラバーコーティングが施されたグッズ
全体に薄型のケースで、ラバーの厚みも薄め。そのため、手触りはサラサラ感が強くてマットな感触が薄いが、それでも滑り止め効果はそこそこある
全体に無難な作りで、操作への影響が少なく不満点も少ないのだが、唯一気になったのは、背面のゴム足。写真で右側のゴム足だけなにか割れたような状態になっているほか、左側も少し曲がってしまっている

 HORIから発売されている「プロテクトケースDSi」に、ラバーコート加工を施したラバーコートタイプのプロテクトケースだ。任天堂ライセンス商品で、カラーバリエーションもDSiのカラーリングにあわせた5種類が用意されている。ケースとDSi本体のカラーが質感、色味ともにマッチしているのが嬉しいところだ。今回はマットブラックを使ってみた。

 ケースは内側がポリカーボネート素材で、外側の表面にラバーコーティングがされているという作りだ。ケースの厚みは約1mmほど。重さは45gとかなり軽量になっている。重量の数値のとおり、見た目よりもずっと軽いケースで、若干耐久性等に不安を感じさせるところがあるかも、と考えてしまうほど軽くて華奢な質感をしている。

 DSi本体のスイッチやカードスロットにはケースを装着したままで全てアクセスできる。ケースの厚みもかなり薄くて、でっぱりの少ないボリュームスイッチもほとんどケースに邪魔されずに操作できる。カメラ部分もしっかりと開口されている。

 実際にDSiをケースに装着していく。ケースの内側のポリカーボネート素材は、ツヤツヤとした手触りで、残念ながら擦り傷対策などは施されていない。DSiとケースの固定力はそこそこであまり強めではないが、それでも脱着時にはDSiの側面がケースとこすれることになる。乱暴に扱うと擦り傷などがついてしまう恐れもあるので、丁寧に扱いたい。

 装着後の一体感はとてもいい。天板側と底面側のケースの噛み合わせもよく、成形がよくとられている。ラバーの感触はサラサラ感が強くて心地良い。だが、あまりラバー特有のマットな質感は感じられない。おそらくは厚みを薄く仕上げるために、ラバーも薄くなっているためかと思うが、もう少しラバーならではの感触が強いほうがそれらしくて良かったかもしれない。マットな質感は薄いものの、サラサラ感は良いので、クリアケースのツヤツヤとした手触りが好みではない、という人に良さそうだ。

 実際にゲームプレイ等を試していく。簡潔に言うと不満点はほぼ無く、操作感へのマイナスはほとんど感じなかった。こうしたケースグッズで問題になりがちなL/Rボタンの操作に関しても、ケースが薄いため、L/Rボタンのでっぱりが十分に残る。ただし、DSiを180度に開いたときはさすがにL/Rボタンと天板側のケースがかなり近くなってしまう。指の半分ほどでボタン操作することになるので、180度に開いてプレイするのが好みの人はこの点に気をつけよう。

 ラバーコーティングの手触りは前述のようにサラサラとしているが、何も装着していない状態のDSiより、ホールド感を若干高めてくれる。ただ、ケースとDSi本体とのフィット感はもう少し高くてもよかったかもしれない。ケース内のDSiが少しがたつく感触があって、ふとしたときに気になってくる。内側に擦り傷対策を施すとともに、固定力を高める工夫が欲しかったと感じた。

 気になったのはケースの底面に2カ所あるゴム足で、これは製品によって個体差もありそうだが、試したケースのゴム足はあまり質感が良くなかった。写真でご覧頂くのが早いが、ひび割れのような跡が片方だけについていて、接着も曲がってしまっていた。些細なことではあるが、全体に無難でバランスのいいグッズだけに、こうした細かなところが目立ってしまった。


薄型のケースで非常に軽量。開口部にも丸みが施されていて、開口部越しのスイッチ操作なども快適に行なえる。こうしたケースグッズでネックになりがちなL/Rボタンの操作も、ほとんど影響なく行なえた。バランスのいいケースグッズだ

 軽量で、操作の邪魔にもほとんどならない薄さを確保しているプロテクトケースだ。無難な作りで、特筆する点こそはないが、とてもバランスよく作られている。プロテクトケースグッズというと、ツヤのあるクリアケースが主流だったが、そうしたツヤツヤとして手触りがあまり好みでない人への選択肢としてオススメしたい。





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(2009年 5月 13日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]