初音ミクのリズムアクションゲーム第2弾
- ジャンル:
- リズムアクション
- 発売元:
- プラットフォーム:
- iPad
- iPhone/iPod touch
- 価格:
- 900円
- 発売日:
- 2011年8月10日
- プレイ人数:
- 1人
株式会社セガのiOS用リズムアクション「ミクフリック / 02」(以下、本作)の配信が8月10日に開始された。本作は、3月に配信されリズムに合わせて歌詞をフリックして入力するという新しいプレイ感覚で話題になった「ミクフリック」の続編で、初音ミクはもちろん鏡音リン・レン、巡音ルカの楽曲が楽しめるようになったほか、新たな難易度が追加され遊び応えが増したり、楽曲パックの追加ダウンロードに対応したりと多くの機能が追加されパワーアップしているのが特徴だ。
本稿では基本的なゲーム内容に加え、新たに追加された要素を交えながら、本作の内容と魅力について紹介していこう。
■ 難易度が追加されボリュームアップ!
楽しみながらフリック入力の精度が向上するリズムゲーム
画面中央の歌詞レール上を流れてくる歌詞の中から、サークルで囲まれている文字をタイミングよくフリックすればいい。フリックする方向や場所などは、歌詞レールやパネル上に表示されている(オプションで非表示にすることも可能) |
まずはメインのゲームとなるリズムゲームモードについて紹介していこう。リズムゲームモードでは、楽曲に合わせて画面中央にある歌詞レール上を歌詞が1文字ずつ右から左へ流れるようになっており、タイミングよく歌詞と同じ文字をフリック入力することで、得点となるしくみとなっている。フリックを終えるタイミングだけでなく、始めるタイミングも判定されているため、タイミングよくフリック入力することが重要だ。
まずはEASY、NORMALの2種類の難易度で3曲がプレイ可能。クリアするごとに新たな楽曲がプレイできるようになっており、これらの難易度ではフリック入力を求められる歌詞のサークルもそれほど頻繁には流れて来ないため、まずはじっくりと楽しみながらゲームシステムを知っていけるようになっている。
また、難易度的にはHARD、EXTREMEを含めた4つの難易度が用意されており、NORMALをクリアするとHARD、HARDをクリアするとEXTREMEの難易度がアンロックされるようになっている。クリアするたびにより高難度の難易度がアンロックされて、歌詞のサークルの数も増えていくため、次第にフリック入力の速さと精度が上達していける仕組みだ。
プレイしてみた感想としては、筆者のようにフリック入力にある程度慣れている人にとってはNORMALまでは初見でもなんとかなるものの、HARDの高難易度の楽曲ではクリア失敗となるDランクが出始め、EXTREMEともなると曲の歌詞はもちろん、歌詞のサークルをある程度覚えないとギリギリクリアできるかできないかとなってしまった。とはいえ、きっちり指をフリックさせなくてもとりあえずタッチすればSafe判定となりマイクゲージの量は維持されるので、歌詞のサークルが連続するような場面でもタイミングよくタッチさえしていけば、なんとかクリア自体はできるように感じられた。
楽曲については、前作は初音ミクがソロで歌う楽曲ばかりだったが、本作では鏡音リン・レン、巡音ルカの代表的な楽曲のほか、デュエットも2曲収録されている。いずれもボーカロイド楽曲が好きな人ならば、1度は聴いたことがあるであろう有名な曲ばかりとなっているので、より幅広いボーカロイドのファンに楽しんでもらえるラインナップとなっているのも嬉しいところだ。
初音ミクだけではなく、鏡音リン・レン、巡音ルカの楽曲が収録されているのも見逃せない。それぞれの代表的な楽曲が収録されているのはもちろん、目を惹くPVの演出にも注目だ |
■ リプレイ機能やフリックリザルトで苦手な入力を確認可能
PVモードにはカラオケ機能も追加
前奏や間奏など、ボーカルが流れないときには♪マークが流れてくる、間奏中ゲームが追加。間奏中も飽きずに楽しめるようになった |
本作で追加された機能についても紹介していこう。まずは、自分のプレイを保存して、後から確認できるリプレイ機能。リプレイを保存する・しないは、リザルト画面で選ぶことができ、保存すると楽曲選択画面でアートワークの右上をタップすることで、保存したリプレイを確認できる。忙しいプレイ中に、入力する歌詞のサークルを覚えるのは難しいが、リプレイ機能を使えば落ち着いて見直すことができるわけだ。
また、リザルト画面では、文字の入力に成功した回数が確認できる、フリックリザルトを見ること可能だ。フリックリザルトでは、各行の成功率と文字ごとについて、フリックの成功率が確認可能となっている。リプレイ機能と併用することにより、自分が苦手な場面を知るのに役立つことだろう。
これらの機能を併用することで、自分のフリック入力の弱点を分析・認識して克服していけるのは、地味ながら嬉しい追加機能といえ、フリック入力の練習ソフトとしての完成度がより向上していると感じることができた。
もう1つ、リザルト画面にはTwitterと連携して、プレイした楽曲と難易度、スコアを簡単にツイートする機能も追加されている。友達や世界中の見知らぬプレーヤーと、スコアを競い合いたい人に便利な機能だ。
そのほか、好きな楽曲を選んでプレイリストを作成してゆっくりと楽しめるPVモードには、ボーカルをミュートするカラオケモードが追加されている。これにより、ミュージックビデオを見るように、PVを楽しむだけではなく、好きな曲をカラオケのように歌って楽しむこともできるようになった。
また、メインメニューや楽曲選択画面には、新たな楽曲を追加購入できるショップが追加されている。ショップでは、新たな楽曲パックを購入して、プレイできる楽曲を増やすことが可能だ。現在購入できるのは、デュエットソングを集めたDuet_Pack01と、初音ミクが歌う人気曲を集めたDIVA_Pack01の2種類で、それぞれ3曲入りで450円となっている。楽曲の追加は今後も行なわれるようなので、今後の追加に期待したいところだ。
■ フリック入力の練習ソフトとしてより効果的に
ボーカロイドの楽曲を楽しむアプリとしてもオススメ
ある条件を満たすと、すべての歌詞が入力対象となるBreak the Limitモードがプレイ可能になる。フリック入力の精度を高めて、より高得点を目指していこう |
以上のように、新たな難易度EXTREMEの追加によるボリュームアップに加え、リプレイ機能やフリックリザルト表示により、フリック入力の練習ソフトとしても、より有用になっている。また、PVモードでのカラオケ表示や、Twitter連携機能の追加など、細かな機能追加がされたことにより、1人でのカラオケ練習や友達とのスコアの競い合いなど、新たな楽しみ方も追加された内容となっている。
1つ気になるのが、アプリ本体のダウンロードとインストールに約900MBの容量が必要になること。先日アップデートがあったのでインストールしたのだが、光ファイバーの回線を利用してもダウンロードとインストールに30~40分ほどの時間がかかってしまった。追加楽曲をダウンロード・管理できる仕組みはあるのだから、アプリ本体からムービーデータを切り離してサイズを抑え、ムービーデータだけ別に保存する方式は実現できないものだろうか? 初回ダウンロード時はともかく、ちょっとしたアップデートのたびにこのサイズをダウンロード・インストールしなくてはならないとすれば、PCでダウンロードして同期する方法の方が楽かもしれない。
ゲームそのものは追加された機能により、前作よりも確実に充実した内容になり、それでいてお値段は900円と、お買い得感がググっと増しているのは間違いない。初音ミクをはじめとしたボーカロイド楽曲が好きな人はもちろん、楽しみながらフリック入力を練習したい人や、リズムゲームが好きな人にもオススメしたいタイトルだ。
(C) Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net
(2012年 8月 21日)