オンラインゲームファーストインプレッション

アクションゲームとRTSが合体
戦略と技を競う対人戦は意外と熱い!

「バトルコロジー」

  • ジャンル:新感覚アクションRPG
  • 発売元:アエリア
  • 開発元:NPLUTO
  • 利用料金:無料(アイテム課金)
  • 発売日:未定


ユニットとともに戦うという、RTS要素のあるアクションゲーム

 MOタイプのアクションRPGにリアルタイムストラテジー(RTS)の要素を盛り込んだ、一風変わったオンラインゲームが登場した。アエリアが運営を行なうWindows用オンラインアクションRPG「バトルコロジー」だ。

 開発は、カジュアルゲームに定評がある韓国のNPLUTO。オンラインのRTSというと、すぐに思いつくのは「StarCraft」(Blizzard)のようなユニットを操作して戦うゲームだ。見た目も雰囲気も、硬派なイメージで日本ではあまりカジュアルという印象を持つ人はいないだろう。

 しかし、この「バトルコロジー」では、そんな硬派なRTS要素と、カジュアルなアクションRPGが絶妙に融合している。可愛らしいキャラクターも相まって、どちらかというとRTSで遊んだことがない、ライトユーザーをターゲットにしている。しかもこのゲーム、開発は韓国だが日本向けのほうが先行して開発され、日本先行公開という日本ユーザーに照準を合わせたゲームとなっているのだ。

 このレビューでは、クローズドβテスト(CBT)の様子や、アクションゲームとRTSが融合しているという、一風変わったゲーム性などを詳細に紹介していきたい。また、かなり熱かった対人戦の模様も実況中継風にお伝えする。



■ 得意分野の違う3つの国からキャラクターを選択。1番人気は?

 「バトルコロジー」には3つの国があり、キャラクター作成の時に選べるようになっている。プレーヤーは「マスター」と呼ばれ、その国の命運を握る重要な地位にいる。3つの国には、それぞれ特徴があり、キャラクターの性能や、「コロジー」というユニットの性能や形状も違っている。大雑把に言うと、「ブレイブ帝国」が防御重視、「ハルモニア族」が攻撃重視、「ミスティ帝国」が魔法重視となっている。

 CBTではそれぞれの国で選べるキャラクターの種類は1種類のみ。外見と性別も固定だ。日本人に人気の高い女性キャラはプリーストで、しかも性能が良かったため、CBTではおそらく最多キャラクターだったと思われる。キャラクター選択画面のクラス選択の枠は複数の選択肢が入るような構造になっているので、将来は1つの国で複数のクラスを選ぶことができるようになりそうだ。


【ブレイブ帝国】
 ドイツの田舎家のような街並みを持つ機械文明の国。CBTで選べる職業は耐久力があり剣を武器に使う「ナイト」。近距離攻撃が多いが攻撃力も防御力も非常に高いので、耐えながら相手を先に倒すという戦い方だ。
 使用ユニットも機械仕掛けで、特に遠距離攻撃用の砲撃ユニットは、キャラクターの近距離攻撃を補ってあまりある性能を持つ。


【ハルモニア】
 耳のとがったハルモニア族が暮らす。使用できるクラスは、自然と共感しながら能力を習得していく「ベアキャット」。武器は両手に付けた巨大な爪だ。一見近接クラスだが、実際には爪はかなりレンジが広く、遠くの敵にもヒットする。また、爆弾をセットするスキルや、姿を消すスキルがあり、トリッキーな攻撃が可能だ。
 使用ユニットは「ジェロム」という精霊の一種で召喚して使役する。


【ミスティ帝国】
 魔法文明が発達した大国。使用できるクラスは回復魔法を持つ「プリースト」、攻撃はすべて魔法で、通常攻撃も非常にレンジが長い。さらに自分や味方の防御力を高めるスキルもある。間合いをとって敵を近づけない戦法が有効だ。
 使用ユニットは「ゴットテールズ」という神聖な生き物。遠距離攻撃をする「バルキリ」は敵にデバフ効果を付ける攻撃を行なう。



■ コンボをつないで吹っ飛ばし攻撃でモンスターを無力化!

最初の敵「ヘッドハンター」。この後も随分苦しめられる強敵だ

 本作のチュートリアルは2段階に分かれている、1つはゲーム開始直後の操作方法など基本操作を教えてくれるもの。もう1つは対人が可能になるレベルまでのストーリー形式のチュートリアルだ。こちらは段階的にRTSの要素を追加して、RTSが初めてのプレーヤーでも無理なく覚えられるような仕組みになっている。

 最初のチュートリアルはストーリーが多少違うだけで、どの国を選んでも内容は同じだ。雑魚やボスを倒しながら、基本を学んでいくことになる。教えてくれるのは、ブレイブ帝国では「クレア」という女騎士、ハルモニア族は「ニカ」という少女、ミスティ帝国では「ルルア」という女性だ。彼女たちが付き添って、様々な助言をくれたり、ストーリーに関わる謎をぽろりと口にしたりする。今回は、ハルモニア族のキャラクターでチュートリアルの流れを紹介しよう。

 キャラクターの移動は「WASD」キーだ。「Space」キーは、外の広場ではジャンプ、戦闘フィールドでは回避動作になる。ちなみに回避動作は、ハルモニア族とブレイブ帝国が前後左右への回転、ミスティ帝国は瞬間移動となる。

 最初に出てくる敵「ヘッドハンター」は、強力な一撃でプレーヤーをふっ飛ばしにくる。ベアキャットは攻撃力こそ高いが、防御力が低く体力もそれほどでもないので、かなり手ごわい強敵だ。しかしここに出てくるヘッドハンターは、少し弱めに調整されているので、これはちょいちょいと倒してしまう。

 この時点ではまだスキルが使えないので、通常攻撃だけが頼りだ。通常攻撃は、連打することでコンボになり4発目には敵をふっ飛ばす大攻撃になる。ハルモニア族だと、4発目には、巨大な爪の幻影が敵を上空にふっ飛ばす。攻撃はノンターゲットなので、範囲にいる敵すべてに有効だ。2匹、3匹の敵にコンボを叩きこんで一挙に浮かせてしまえば、相手からの攻撃を受けることなく倒せることもある。

 ただし、敵もふっ飛ばし攻撃を使ってくるので、近づく時には注意が必要だ。ふっ飛ばし以外の攻撃には、ダメージに硬直がないようで、攻撃が当たっている最中にも、相手が攻撃してきてふっ飛ばされることもある。相手の攻撃をよけつつ、コンボを叩きこむのがアクションゲームとしての醍醐味だ。

 スキルは、最初の2つはチュートリアルの中で自動的にセットされる。使い方は少し変わっていて、まず使いたいスキルをマウスでクリックするか、キーボードのショートカットで選択する。その状態で、マウスのポインタを攻撃したい方向に合わせて右クリックすればその方向に攻撃が出る。ちょっと変わったシステムだが、慣れてくると使いやすい。

【スクリーンショット】
「ハルモニア族」のマスターは元気で明るい少女「ニカ」が案内してくれる
「ブレイブ帝国」のマスターは貴族的な雰囲気を漂わせる少女「クレア」が案内してくれる
「ミスティ帝国」のマスターは優しそうな年上の女性「ルルア」が案内してくれる
ミッションをクリアすれば、それぞれの国に到着する


■ 「コロジー」を使いこなして、戦いを有利に展開しよう

最初は、敵に捕まっている「コロジー」を助けて味方を増やしていく

 アクションのチュートリアルが一通り終わると、次は「コロジー」などRTSの要素が登場する。「コロジー」はいわゆるユニットで、一緒に戦ってくれる頼りになる存在だ。

 最初は、敵に捕まっている「コロジー」を助けることで仲間を増やしていく。最初に使える「ロキ」というコロジーは、近接攻撃を専門に行なうユニットだ。しばらくはこの「ロキ」だけを使って戦うことになる。

 コロジーは敵がいれば勝手に戦ってくれるが、呼び集めたり、その場に待機させたり、「ユニットスキル」という一斉攻撃をかけることもできる。中盤以降は「コロジー」を使いこなすスキルがかなり重要になってくる。

 「コロジー」はあまり頭がよくないので、プレーヤーが率先していろいろと働きかけてやらなければ、効果的に動いてくれない。呼び集めるためのコマンドは2つあり、一定の範囲のものと、エリア全体用がある。CBT中はバグのせいか、エリア全体の招集コマンドが不調で、何度も「コロジー」を迎えに行くはめになった。

 最初のチュートリアルの後は、ロビーに相当する街にいる「訓練所長」からミッションを受ける形でストーリーが進んでいく。ミッションを進めて行けば、使える「コロジー」の種類が増えていく。現在のところ1つの勢力に対して6種類の「コロジー」が確認されているが、全てを使いこなすには、かなりレベルを上げる必要がありそうだ。

 従えることができる「コロジー」の数は「支配度」という数値で決まっている。例えば「支配度」が60の時、「必要支配度」が「2」のロキは30匹まで従えることができる。「必要支配度」は「コロジー」ごとに異なる。強い「コロジー」を使うには、それだけ多くの「支配度」が必要になるということだ。

【スクリーンショット】
ずらりと隊列を作った「コロジー」。このくらいの数になると、かなり頼りになる存在になる
初期ミッションでは、初めから仲間になってくれる「E」ボタンで、キャラクターに追尾させて連れ歩く敵を倒して、ピンク色の光の中に捕まっている「コロジー」を助け出す
この段階では、まだ「コロジー」が弱く、1人で戦うこともしばしばボスを倒す時には「ユニットスキル」が有効だ「ユニットスキル」は整列させたあと、右クリックで発動する


■ どの施設を最初に作るかが、勝敗を分ける!

 最初のうちは、敵に捕まっている「コロジー」を助けて味方を増やしていくが、途中からはRTSらしく施設を使って増やしていくことになる。施設はいくつか種類があるので、以下にその種類を説明しよう。ちなみに施設の機能は同じだが、名前は国ごとに異なっている。今回は、ハルモニア族の施設で説明する。

 

【ツリーオブハルモニア】

 すべての施設の中心となる施設。これを破壊されると、敗北となる。ステージが始まると最初からある。



浄化されていない状態「2等級」の状態完成した「シードキャトル」

 

【シードキャトル】

 「コロジー」を召喚したり、施設を作るために必要な「シード」を生成するための施設。最初は浄化されていない種の形をしており、周囲の敵を倒すことで生まれる「シード2等級」から作ることができる。破壊されると、「2等級」に戻る。1つの「シードキャトル」から取れる「シード」の量は有限で、下の水色のバーで表示される。フィールドの中に点在している。



 

【グレートジェロム】

 「ロキ」と「ルーカス」という「コロジー」を召喚するための施設。「ロキ」は近接攻撃、「ルーカス」は投石による遠距離攻撃に秀でた「コロジー」だ。本陣の所定の位置に建てることができる。1つの施設で1度に同時に呼び出せる数は1種類につき3匹まで。1度呼び出すとクールタイムが必要だ。



 

【ケボンオブルーカス】

 「ルーカス」の召喚を助け、「ロキ」と「ルーカス」の能力を向上させることができる。本陣の所定の位置に建てることができる。



 

【キーパーオブハルモニア】

 防御のための塔。任意の場所に建てることができ、近づいてくる敵にむかって弾を発射して攻撃する。敵はまずこの塔を狙ってくるので、施設を守るために周囲に配置しておく。

 ステージが始まった段階で最初にあるのは「ツリーオブハルモニア」だけなので、他の施設を建設しなければならない。それには「シード」が必要なので、まずは近場にある「シード2等級」を「シードキャトル」にする。たまったシードで「グレートジェロム」を作成。これでようやく「コロジー」を召喚できるようになる。

 しかし「シードキャトル」が1つでは追いつかないので、近場のモンスターが守るシードを開放したり、敵の施設を破壊して、自勢力の施設に作り替えたりする必要がある。相手がいる場合は、当然相手も同じように「シードキャトル」を壊しに来るので「キーパーオブハルモニア」で防衛したり、自ら「コロジー」を従えて応戦しなければならない。

 最終的に相手の本陣にある施設を壊した方が勝利する。この一連の流れは、対人でもNPCが相手でも基本的には同じだ。

【スクリーンショット】
「ブレイブ帝国」の施設。機械文明の国らしい厳めしさお互いの本陣にある施設を破壊するのが目的だ「ミスティ帝国」の施設は、ファンタジックな雰囲気


■ ホームタウンにはクエストや、他プレーヤーとの出会いがある

「ハルモニア族」のホームタウン「ポレスタン」
「ブレイブ帝国」のホームタウン「アインドリフ」
「ミスティ帝国」のホームタウン「セールジン」

 基本のチュートリアルが終わると、ブレイブ帝国では「アインドリフ」、「ルモニア族」は「ポレスタン」、「スティ帝国」は「セージルン」という街にそれぞれたどり着く。ここがそれぞれの拠点となる場所だ。街には、倉庫やミッションを受ける「訓練所長」、雑貨屋、装備屋、「スキル伝道師」、「ユニット調教師」など戦いの準備に必要な施設が揃っている。

 街の住人からは、クエストが貰えることもある。クエストの内容は主に、一定数の敵を倒すものや、宝箱から出るアイテムを取ってくるもの。たいていのクエストは、ミッションを進行しているうちに自然にクリアできてしまうので、とりあえず受けておけばそのぶん経験値やお金が手に入るのでお得だ。

 また「ポータル管理人」から別の都市へ行くことができる。お互いに敵対している都市ではあるが、他の国の都市でも同じようにミッションを受けたり、買い物をしたりすることができる。受けられるミッションは自国のものと同じだが、たまには気分を変えてみるのもいいかもしれない。

 ミッションは、「訓練所長」から受けられるRTSタイプのものと、フィールドで行なうアクションゲームタイプのものがある。RTSタイプのミッションはストーリー仕立てで、チャプターに分かれている。難易度はイージー、ノーマル、ハードの3段階があり、最初はイージーしか選択できないが、クリアすればノーマル、ハードが順に開放されていく。

 難易度を問わず1度でもクリアすれば次のチャプターに行けるので、どんどん先へ進むこともできる。しかしここで問題になるのが経験値だ。本作は経験値でレベルを上げていくが、この経験値は敵を倒すごとではなく、ミッションクリア単位の獲得となる。イージーで獲得できる経験値は低く、チャプターが進むと更に低くなる。

 だがハードまでクリアしてしまえば、最初の方のチャプターでもそれなりの量が入るようになるので、チャプターを進めるよりも、難易度を上げてミッションを繰り返した方が効率よく経験値が稼げる。とはいえ、ミッションを進めなければ対人戦ができないし、新しい機能も使えないので、適度にストーリーも進めていくことにはるだろう。


【スクリーンショット】
ミッションの選択画面。イージーでクリアすれば、次のエリアに入れるようになる
ポレスタンの訓練長官前にたむろするプレーヤー村にいる「ユニット調教師」
「ニカ」はスキルの習得や強化を手伝ってくれるポータル管理人は無料で別の街に移動させてくれる「セージルン」の訓練所長前。ここでもミッションを受けられる


■ 「フィールドミッション」でアクションゲームを極める

「フィールドミッション」のマップ。ストーリーのミッションと同様にエリアに分かれている

 レベル7になると、「フィールドミッション」を受けられるようになる。「フィールドミッション」は純粋にアクションゲーム要素だけのコンテンツで、RTSのフィールドとは違った戦いが楽しめる。パーティーを組んで入ることも可能だ。ボスやモンスターを倒すと装備やアイテムの入った宝箱を落とすので、それを使ってキャラクターを強化する事ができる。RTSのフィールドが自分の力を試す戦場なら、こちらは自己研鑽の場といったところだ。

 レベル7で早速入ってみた。中はRTSのフィールドと同様、いくつかの地域に区分けされている。レベル7で入れるのは「赤い渓谷」という場所だ。中はモンスターの点在する細い道で、ワープゾーンで次のエリアへ移動する。道は一方通行だ。雑魚モンスターはお馴染みの相手だが、ボスはここでしか会えない強敵だ。

 死にかけると、一端下がって体力の自動回復を待つか、ポーションを飲む。ポーションは腰のベルトに装備して使うのだが、このベルトはドロップ品の管理にも使う上、ストックができないので持てる数は非常に少ない。ポーションを持ちすぎていると、ドロップしてきたアイテムが拾えないので、悩みどころだ。

【スクリーンショット】
「ポレスタン」にある「フィールドミッション」の入り口中にはお馴染みのモンスターもいるユニットはいないので、自分の力だけが頼りだ
エリアはワープポイントでつながっている奥にいるボスは強敵。死にかけながら逃げ回るボスを倒せば、アイテムが手に入る


■ 大量の「コロジー」が激突する対人戦はかなり熱い!

バトルロビー。集まった6人が2つのチームに分かれて戦う

 「訓練所長」から受けられるRTSのミッションを5章までクリアすると、一通りの必要要素は全て体験したことになる。そして、対人戦が楽しめる「バトルロビー」に入れるようになる。「バトルロビー」では最大3対3の対人戦を始め、様々なシチュエーションで遊ぶことができる。例えばソロやパーティーでNPCを相手に練習をすることもできるし、人が集まらない場合、AIを仲間にして戦うこともできる。CBT中、バトルロビーは常に混雑していた。

 筆者も早速試してみた。かなり遅い時間だったにも関わらず、すぐにチームに入ることができた。参加者6人の対人戦で、ロビーでチーム分けを行なった後フィールドに移動する。筆者以外はみんなかなり対人慣れしている様子だ。

 戦いが始まると、先ずは脇目も振らずに結晶状になっているシードキャトルに走る。1つめは本陣横にあるので、何の苦もなく確保できる。しかし1つでは心許ないので、モンスターが守るシードキャトルへ突撃。これを解放している間に施設を作るための「シード」が貯まるので、「コロジー」を呼び出すための「グレートジェロム」を2つ続けて建造する。

 「グレートジェロム」が2つあれば1度に各6体、計12体まで「コロジー」を呼び出すことができる。とはいえ「シード」があっての話だ。そこで、数体の「コロジー」を従えて「シード」を確保すべく本陣を出ることにする。

 戦場の中央付近では、すでに味方と対戦相手が激しくやり合っている。味方の後ろをついていっていると、敵側の「シード」精製機を発見。早速破壊していると、危機を察したのか敵が大量の「コロジー」を連れて戻ってきた。まだ半分ほどしか破壊していなかったが、いつの間にあんなに作ったのか? と驚く程の「コロジー」を連れているのを見てすぐに逃げ出す。

 だが、一気に襲いかかられて敢えなくダウンした。1度は復活可能なので、今度は沢山の味方を連れていこうとせっせと「コロジー」の召喚を行なう。20匹ほど出したあたりで、敵がこれまた大量の遠距離攻撃用砲台を連れて本陣を取り囲んだ。脱出しようと突撃するが、味方の「コロジー」はみるみる倒されていく。最期は本陣の施設もろとも、一斉射撃で壮絶な大爆死を遂げた。

 負けはしたが、負けた側にも経験値とお金が手に入るので、勝ったり負けたりしながら経験を積んでいける。対人の中で、仲間ができていくだろうし、ギルドも生まれるだろう。そうなってくると、より大勢で戦えるフィールドが欲しいところだが、6人が総力を挙げて「コロジー」を作りまくったフィールドは非常に重く、かくついたりテクスチャーが見えなくなってしまうこともあったので、なかなか難しいのかもしれない。

【スクリーンショット】
敵のシード生成器を発見。早速破壊にかかる向こう側から大量の「コロジー」を連れた敵が!
味方と合流。それにしても、みんな「コロジー」を作る速度が早い筆者の本陣前で、両軍が激突。最初はこちらが多かったが
敵側にも援軍が到着。一気に押し切られる敗北。よく見るとかなりレベルが離れていた


■ ライトなRTS要素が気に入れば、長く楽しめるゲームになるかも

NPCとの戦いで腕を磨きつつ、対人戦への戦略を練るのが楽しい

 やはりなんと言っても楽しいのは対人戦だろう。どのユニットをどのタイミングで作り、攻撃を仕掛けるかというRTSらしい戦略が勝敗の重要な要素となる。NPCが相手のミッションも、最初は簡単で死にやすい「コロジー」を使うより1人で戦った方が早く敵を倒せるほどだが、チャプターが進むにつれて戦略性が増し、「コロジー」を上手く使いこなし、施設も計画的に建設していかなければ勝てなくなる。最初はアクションゲームの比重が高いが、この辺りからは建設や「コロジー」の誘導に忙しく、自分が戦闘に立って戦う機会は減ってくる。

 公式ホームページには、“新感覚アクションRPG”と銘打ってあるが、実際には、RTS要素が非常に大きな比重を持っている。逆にアクション要素の方は、他のアクションゲームに比べるとどちらかというと物足りない感じがする。それなりのエフェクトは派手で、回避などの要素もあるのだが敵のモンスターの種類が少ないこともあり、パターンに陥りやすい。しかも途中からは「コロジー」なしの攻略は難しくなるので、アクションゲームを期待して始めると違和感を覚えるかもしれない。

 そういう意味ではこのゲームは多少人を選ぶかもしれない。ある程度進めた所で面白さに気付いてハマる人と、期待していたものと違うと思う人に分かれるだろう。だが、期待通りだった人や、面白さに気付いた人はかなり楽しめるだろう。オープンβテストや、正式サービスで選べる要素が増えればなおさらだ。

 CBTでは、選べるキャラクターグラフィックが3種類しかなかったので、同じ顔、同じ装備のキャラクターだらけで、やや物足りなかった。今後、選べるクラスやキャラクターが増えて選択の幅が広がっていくのが楽しみだ。また、ゲームパッドへの対応も検討しているらしい。そうなればアクション要素が今よりも使い易くなりそうだ。

 オープンβテストの日程が発表になっていないのは気がかりだが、CBTではまだまだ進化の余地を大いに残した形でのスタートだったので、今後このゲームがどのように変わっていくのか注目したい。

【スクリーンショット】
「コロジー」を駆使した白熱した戦いには、時間を忘れる中毒性あり


Published by Aeria Inc.
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(2010年4月28日)

[Reported by 石井聡 ]