★ダウンロードコンテンツショートレビュー★

エンディング後の新しい冒険の道が開かれる
もう一本の追加シナリオもまとめて紹介

「Fallout 3: Broken Steel /The Pitt」


 ゲームに追加要素をもたらすダウンロードコンテンツ(DLC)は日本でも多くのタイトルでリリースされるようになった。今回紹介するのは「Fallout 3」のDLC「Broken Steel」と「The Pitt」だ。「Broken Steel」は8月3日、「The Pitt」は5月29日に配信されている。

 特に「Broken Steel」はユニークなコンテンツである。このDLCをインストールすると「Fallout 3」の“エンディングの後”の世界を歩くことができるのだ。後日談のショートストーリーといった独立したコンテンツではなく、レベル20だったレベルキャップが解放され、再び自由に世界を歩くことができるのである。これによりエンディングといういわば強制的なゲームオーバーのない、「終わりなき冒険」へ進むことができる。これは非常に新鮮な体験だった。

 もちろんストーリー、演出もユニークだ。本編のエンディングを迎えるにあたってプレーヤーがなした大きなことが、その後の世界にどう影響を与えたかを知ることができる。というわけで本紹介記事は「Fallout 3」のエンディングという極めて重大なネタバレを含んでいる。特に本編のあらすじについて言及しているので絶対ネタバレ禁止という方はくれぐれもご注意いただきたい。

 もう1つの「The Pitt」は「Fallout 3」のワシントン地域とはひと味違った大きな街を舞台に展開する物語だ。破壊された世界で生きようとする人々の姿が描かれており、プレーヤーは対立する2つの勢力の間で大きな決断を下す。こちらも要注目のコンテンツである。

【Broken Steel】
  • ジャンル:追加シナリオ、追加マップ、追加アイテム/スキル、レベルキャップ開放
  • ボリューム:6~8時間
  • サイズ:623MB
  • 実績:150ポイント
  • オススメ度:★★★★★
  • エンディングの後の世界を描き、更なる成長が可能という追加シナリオの域を超えたDLC。「Fallout 3」をとことんまで楽しみたいなら是非オススメである

【The Pitt】
  • ジャンル:追加シナリオ、追加マップ、追加アイテム
  • ボリューム:4~6時間以上
  • サイズ:503MB
  • 実績:100ポイント
  • オススメ度:★★★★☆
  • 本編とはひと味違うレイダーの街The Pittでの冒険。対立する2つの組織を巡るシナリオ、探索が楽しいやりこみ要素も


■ 主人公の活躍が世界に何をもたらしたか? エンディングの後の世界を描く待望のDLC「Broken Steel」

本編の最後の場所。浄化プロジェクトを作動させることで、「Broken Steel」のストーリーはスタートする
本編でも終盤に活躍したリバティ・プライム。今回も勇姿を見せてくれるが……
鉄道に乗って進む。本編でほとんどなかった乗り物に乗るシーンである

 「Fallout 3」は核戦争が起こり文明が破壊された架空のアメリカ合衆国の200年後の世界を生きる人々を描くRPGだ。ほとんどの動物や植物が死に絶え水は放射能に汚染されたまま、変異した生き物が闊歩している地獄のような世界でも、人々は生き抜いている。主人公は核戦争直後に閉鎖されたシェルター「Vault 101」から出て、この世界をさまようこととなる。

 「Broken Steel」は、「Fallout 3」のエンディング直後から続く物語である。「Fallout 3」本編で主人公はVault 101から出た父を追うこととなる。主人公の父は放射能を帯びたこの世界の水を浄化させようというプロジェクトを進めるためにシェルターから出たのだ。しかしこの浄化プロジェクトは戦争前の知識を受け継ぎ、世界を支配しようとする組織「エンクレイヴ」に見つかり、父は殺されてしまう。

 この事件が引き金になり、同じように戦前の技術を受け継ぎながらも世界への干渉を最小限にしていたブラザーフッド・オブ・スティール(以下、BOS)とエンクレイヴの対立が激化する。主人公はBOSと共に浄化プロジェクトの中心となる施設を奪還、その身を犠牲にして世界に「純粋な水」をもたらし倒れるというところで本編は終了となる。これまではここで完全にゲームが終わってしまっていたが、「Broken Steel」が入ることで、主人公はBOSに救助され、2週間の意識不明状態の後、回復するのである。

 メインシナリオを引き継ぐ形で展開する「Broken Steel」のメインクエストは、「BOSと協力してエンクレイヴの残存兵力と戦う」というものだ。最初のミッションで本編のクライマックスで大活躍した巨大ロボ“リバティ・プライム”が進軍し、敵の施設を強襲するのだが、前回無敵の活躍を見せていたこのロボが、エンクレイヴの軍事衛星を使った攻撃によりいきなり破壊されてしまう。

 BOSにとってリバティ・プライムは大きな精神的支柱だった。このメカを起動させることができたからこそ、エンクレイヴの残党を一掃できると息巻いていた。しかし、決戦兵器を失い、逆に敵には軍事衛星という超兵器がある。BOSは果たして……? というのが今回のメインストーリーである。リバティ・プライムが破壊される前後のBOS達の勢いのギャップが面白い。さっきまで「楽勝だ、これで勝てる」といっていたのに、リバティ・プライムが破壊されて帰ってくると追いつめられたような言動をするキャラクターも多い。

 前回エンクレイヴは主人公の活躍で1つの拠点を失ったが、依然として強力な兵力を維持しており、高レベルキャラクターだからこそ戦える激しい戦場が待っている。「Broken Steel」の序盤のミッションからして、「Fallout 3」本編では最強クラスのクリーチャーだったデスクローが待ち受けるフィールドを突破しなくてはならない。「Fallout 3」は実は比較的低いレベルでもクリアできるゲームバランスだったが、あまりに低いレベルでクリアしてしまったユーザーが「Broken Steel」に挑む場合は、多少のレベリングが必要になるかもしれない。

 主人公は、リバティプライムが破壊された後、単独ミッションとなり、200年止まっていたホワイトハウス地下と空軍基地を結ぶ大統領列車を動かすなど様々な活躍をする。ミッションはどれも困難で、キャラクターが高い技能を持っていなければ苦戦必至だ。「Fallout 3」本編はもちろん、DLC第1弾「Operation: Anchorage」、そして今回紹介するDLC第2弾「The Pitt」と比較してもその難易度の高さは歴然としている。その代わりというわけではないが、「Broken Steel」をダウンロードするとプレーヤーはこれまでのレベルキャップを越えて、レベル30までの成長が可能になる。強いキャラクターの能力をフルに使って事態を突破していこう。

 もちろんDLCならではの新装備も多数登場する。リバティ・プライムに代わる新兵器として登場するのが、電気を使ったバズーカー砲のようなテスラキャノンである。宿敵であるエンクレイヴはエンクレイヴ・ヘルファイアアーマーと、炎の弾を発射する強力な火器ヘビーインシネーターを装備した新しい兵士を繰りだしてくる。彼らを倒せばそのままこの新装備を奪うことができる。この他にもクエストでユニークアイテムを入手できる。

 浄化プロジェクトが開始されて2週間後の世界だが、周囲の水域は未だ放射能で汚染されている。メガトンなどの街ですらまだ水は行き渡っていないようである。「Broken Steel」ではメインクエストの他に、サブクエストでエンディング後のBOSの活動を追うことができる。浄化装置は稼働しており、安全な水はキャラバンとして各地に配られているはずなのに、実は平和の象徴である安全な水が新たな争いの種になっているのだ。

 「Fallout 3」では各地で突発的に起こるイベントがあるが、ここでも水を巡って争う人々の姿が描かれている。「人は過ちを繰り返す」という「Fallout 3」のテーマを重く考えさせられる描写だ。天の恵みとも言えるこの水が人々に行き渡るためには長い時間がかかりそうである。

 また、冒険の友となるラジオ番組「ギャラクシーニュースラジオ」には新しいラジオが収録されている。DJスリードッグの元気な声を聞くことができるのはファンにとっては嬉しい要素だろう。「Broken Steel」はこれまでの2つのDLCと異なり、フィールドの様々な場所に小さな変化が起きている。メインクエストを一気にクリアするのもいいが、新たなラジオ放送を聞きながら、変化を探して世界をさまようのも楽しいだろう。


BOSに救助された主人公はエンクレイヴの残党を掃討する作戦に参加する。しかし序盤で決戦兵器を失う事態に。BOSの士気は大きく低下し、リバティプライム頼りの戦略は急展開を迫られることに
決定力を欠きながらもエンクレイヴ勢力をなくすためBOSは作戦を進めていく。鍵を握るのは主人公である。戦闘は激しい。能力だけでなく強力な装備も調えておきたいところだ
これまでのDLCは閉鎖された空間だったが、「Broken Steel」は従来のフィールドに変化をもたらしている。浄化プロジェクトにより水を生産できるようになったが、様々な問題がウェイストランドに水を行き渡るのを拒んでいる
左がエンクレイブ兵の新装備エンクレイヴ・ヘルファイアアーマーと、ヘビーインシネーター。中央がテスラキャノンだ。この他にもユニーク装備が手に入るクエストなどがある



■ レベルキャップ開放と新しいPerksによってもたらされる新しい冒険の道

多数追加された新Perks。ゲームバランスを大きく変えるものもあるが、目標としてとても魅力的だ
解放されたレベルキャップ、新たな能力、そしてDLCによる新装備での冒険。「Broken Steel」はこの世界の隅々まで楽しむのにぴったりのコンテンツだ

 「Broken Steel」はメインクエスト、サブクエストの追加以外にも「Fallout 3」に大きな変化をもたらしている。それがレベルキャップ開放と新しいPerks(レベルアップ時に習得できる特殊能力)の追加である。最大レベルは30になり、「終わりない冒険」を楽しめるようになった。

 これまで「Fallout 3」のレベルキャップは20だった。このレベル20というキャップは、特段のレベリングをしなくても、本編をじっくりプレイしているだけでいつの間にか到達してしまうレベルだった。「Fallout 3」は広大な地域を冒険可能な作品であり、コアプレーヤーにとって、世界を隅々まで冒険できるのは楽しいが、成長が止まってしまうというのはやはり寂しかった。レベルキャップ開放はもう1度「Fallout 3」の世界を旅する上で大きなモチベーションとなるだろう。

 新しいPerksは、DLC専用ということでファン向けのかなり思い切ったものが多い。レベル22で習得できる「Quantum Chemist」はゲームを象徴するドリンク、ヌカ・コーラ10本をレアアイテムであるヌカ・コーラクアンタムに変えることができるPerks。同じくレベル22で習得できる「Puppies!」は相棒の犬ドッグミートが倒れてしまっても、子犬が何度でも現われてくれる。犬を相棒に冒険をしても能力的には低いため乱戦になると真っ先に死んでしまう。これはうれしい救済措置だ。

 レベル24では自由にカルマを変えることができるPerksがある。レベル26で習得できるWarmongerでは、レアアイテムであり世界に数が決まっていた設計図がなくても強力な武器を作成可能になるというもの。「Fallout 3」では武器が劣化するため強力な自作アイテムをもったいなくて使えないという人もいただろう。このPerksがあれば強力な武器を思う存分使うことができる。この他にもとても強力なPerksが用意されている。

 レベルキャップ開放は既存のPerks習得も可能なので、悩んだ末に取らなかったPerksをこの機会に取るということも可能だ。特にレベル20のPerksは有用なものが多いが、これまでは1つしか取ることができなかった。筆者は今回のレベルキャップ開放と共にマップ中の訪問地点の存在と位置がわかるExplorerを取ってみたところ、まだまだ行っていない場所がたくさんあることがわかった。今後ゆっくりレベルアップを求めて旅立ちたいと思っている。体感としてはレベル30までの道は結構遠く、「Broken Steel」だけで到達するのは不可能だ。もちろん延々モンスターを狩り続けるなど経験値稼ぎをすれば早いかもしれないが、冒険を楽しむ姿勢で挑めばレベルキャップに到達するのにはかなり時間がかかるだろう。ゆっくり世界を楽しみたいと思う。

 より高みを目指すことができる「Broken Steel」はDLCをプレイするのにも有用だと感じた。これ以前に発売されている「The Pitt」、「Operation: Anchorage」をプレイしていない人は、まず「Broken Steel」を入れて、レベルキャップを解放してもいいと思う。公式ページでは謎めいた沿岸の街を舞台にする「Point Lookout」、UFOにさらわれて宇宙人と戦うという「Mothership Zeta」という2つのDLCがアナウンスされている。経験値がきちんと蓄積されるのはやはりゲームに対するモチベーションが変わってくるだろう。

 「Broken Steel」によって「Fallout 3」はエンディングから解放され、プレーヤーが自分の意志で電源を切らない限り終わりなき旅を続けることができるようになった。今後のコンテンツで再び大団円を迎えるのか、それともこのままの形で終わりのないゲームになるのか、開発スタッフが提示する「今後」に注目したい。今は世界の隅々を歩きながら来るべき第4弾、第5弾のDLCのリリースを待ちたいと思う。



■ 奴隷をつかいながらも“産業”を興す、危険で勢いのある街「The Pitt」

ピッツバーグの文字が塗りつぶされたThe Pitt。本編とはひと味違う“生きている”街である
奴隷解放を願うワーナー。ウェイストランドに協力者を探しに来た
The Pittを支配するアッシャー。街では彼のプロパガンダのラジオを聞くこともできる。奴隷を労働者として呼んでいるが、レイダー達が奴隷達を怯えさせていることには干渉はしていない

 「The Pitt」の物語は救難通信を受けたプレーヤーがその発信源で、The Pittから逃げてきたというワーナーに出会うところから始まる。The Pittとはかつてピッツバーグと呼ばれていた街で、今はレイダー達に支配されている。そこではウェイストランドから奴隷をかり集め、強制労働をさせているという。

 プレーヤーは「The Pittを解放して欲しい」というワーナーの依頼を受け、新しい世界に旅立つこととなる。The Pittまでは鉄道の線路が通じている。線路の点検に使うようなシーソーで動くトロッコを使ってThe Pittへ行くことができる。プレーヤーは奴隷の服を手に入れ、The Pittに潜入する。The Pittは大きな橋で外界と繋がっているが、橋には廃棄車両がうずたかく積まれており、さらにたくさんの地雷や野犬が放され、来る者を拒んでいる。

 なんとかThe Pittにたどり着いたプレーヤーはそれまでの持ち物を全部取られ奴隷として街の中に放り出される。そこで目にするのはレイダーの監視の下、強制労働を行なう悲惨な奴隷達の姿だ。銃を持ったレイダー達に怯えながら廃墟を解体し有効な資源を採取したり、液体となった鉄がドロドロと流れる危険な製鉄所で作業を行なわされている。奴隷達は「いっそ殺してくれ」とつぶやいたり、体が悪いのか激しいせきを繰り返す者もいる。奴隷の一部は暗がりで固まり、反乱の計画をしているようだ。

 この奴隷達にはさらに悲惨な運命が待ち受けている。原因は不明だが一部の者達は徐々に知能が低下し凶暴なだけのワイルドマンになり、さらには奇怪な姿のミュータント「トロッグ」になってしまうというのだ。ワーナーと彼の協力者であるミディアは街の支配者であるアッシャーがその治療法を知っており、街を支配するためにそれを独占していると語る。プレーヤーは資源を回収するためにトロッグがうようよいるスチールヤードに行かなくてはならない。ここには資源回収に失敗した奴隷の死体が転がっており、レイダー達の過酷な支配を感じることができる。

 ミディアはアッシャーが持つミュータント化を防ぐ方法を探るための接触方法を指示する。それは危険な殺人ゲームに勝ち、奴隷から昇格すればいいというのだ。プレーヤーはわずかな装備だけで彼らと戦わなくてはならない。闘技場はThe Pittの名の通りの穴ぐらである。はるか上からは興奮した観客達が競技者に罵声と歓声を浴びせている。さらに戦いをよりエキサイティングにするため、放射能物質の入ったドラム缶が闘技場のそこかしこに落下する。放射能で体がおかしくなる前に決着をつけなくては、待っているのは死だけなのだ。

 この闘技場の雰囲気が筆者は好きだ。殺伐とした、いかにも狂った雰囲気が楽しい。カメラが別アングルになって闘技場全景が映し出されるなどの演出も欲しかったところだ。The Pittでプレーヤーの前に現われるのは悲惨な奴隷達と過酷な支配だが、本編のワシントン周辺とこのThe Pittは大きく違うところがある。ワシントン周辺は破壊された廃墟、残骸しかないのだが、The Pittは間違いなく「生きて」いるのだ。休みなく働き溶けた鉄を流す製鉄工場、レイダーの監視下であるものの生活を送っている人々。一見悲惨だが、The Pittには本編にはない人々の活気と生活の息吹、そして秩序がある。この要素はストーリーに深く関わってくる。

 戦いを勝ち抜いた主人公はレイダー達の支配するアップタウンに行けるようになる。本編ではレイダーは主人公のカルマが1番悪くても問答無用で襲いかかってくるためまともに話ができない。レイダー達の街に行っても戦いにしかならなかったのが残念だった。The Pittではこのレイダー達と交流できるのは面白かった。ぶっきらぼうで危険な奴らだが、闘技場での戦いを認めてくれたりちょっとした交流が楽しい。

 アップタウンからいくことができるヘヴンでプレーヤーはついにアッシャーと対面する。実際にあったアッシャーは凶悪な支配者というイメージとは違い、レイダーと労働者の生活の向上、The Pittを前に進めようという理想を語る。奴隷達のいるダウンタウンの悲惨な労働イメージと、「Fallout 3」の世界観、アッシャーの語る理想がぶつかる瞬間だ。彼の言うことは本当なのだろうか? そしてミュータント化を止める方法がプレーヤーの心を激しく揺さぶるだろう。アッシャー側につくか、奴隷側につくかプレーヤーの決断で物語は大きく変わってくるのだ。どちらに展開しても意外な結末が待っている。できれば両方の結末を見てもらいたいと思う。

 「The Pitt」ではメインクエストの他にスチールヤードで鉄のインゴットを集めるやりこみ要素がある。スチールヤードはそれほど広い空間ではないが高さがあり、マップは入り組んでいてインゴットはその至る所にばらまかれている。これらを回収していくと強力な装備が入手できる。危険な場所で資源を回収していくのは沈没船を探索するような感覚を体験できる。トロッグに怯えながら探索していくのは怖くて楽しい。

 新装備では回転する刃で敵を切断する「オートアックス」が楽しい。本来は車などを切断する作業機械だが、威力が高く強力だ。奴隷が装備する武器としても雰囲気たっぷりだし、「Fallout 3」の世界観にあっている。「The Pitt」では特別なオートアックスも登場する。ぜひ集めておきたいところだ。

 「The Pitt」は「プレーヤーの決断で世界が変わる」という「Fallout 3」のクエスト要素を拡大したDLCだ。巨大な機械が動き製品を生み出しているという他の場所にはない生産活動、大きな社会というのも斬新だ。ワシントン地域には文明的な生き方をしようと空母に街を作ったリベットシティや、きれいな水を求めてガラクタを集めて街を作ったメガトンといった場所があるが、それらとも違う秩序で街を作ろうとしている。「核戦争の後、人はどうやって生きていくのか」という開発スタッフの考察をじっくり味わってもらいたいコンテンツである。


街では奴隷達の過酷な労働状態を目の当たりにする。一部の奴隷達は反乱の機会をうかがっているようだ。右下はトロッグ。放射能に侵された人がミュータント化したと言われる凶暴な怪物だ
アッシャーに近付くため闘技場で戦う。街の名の通りの穴ぐらでの対決だ右がオートアックス。強力な近接用武器で、この決闘では頼りになるが、使うためには敵に肉迫しなくてはならない
レイダー達の住み家であるアップタウン。ウェイストランドのレイダー達よりは文化的な生活をしていて、コミュニケーションも可能だ。ボスのアッシャーは冷酷な支配者という噂からは少し違うようだが……
スチールヤードでのインゴット集め。危険な場所だが隅々まで歩くことで強力な新装備を入手できる

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(2009年 8月 20日)

[Reported by 勝田哲也 ]