★ PSPゲームレビュー★
ガンダムシリーズから多数の機体が参戦!
ミッション制の新作ガンダムアクション
「ガンダムメモリーズ ~戦いの記憶~」
ジャンル:
  • タクティカルチェンジアクション
発売元:
開発元:
プラットフォーム:
  • PSP
価格:
6,279円
発売日:
2011年6月23日
プレイ人数:
1人(通信対戦時2~4人)
レーティング:
CERO:A(全年齢対象)

 株式会社バンダイナムコゲームスから、3機でチームを組み、操作機体を切り替えながら戦うタクティカルチェンジアクション「ガンダムメモリーズ ~戦いの記憶~」が6月23日に発売された。「Another Century's Episode」などの開発に参加している奥井幸人氏がディレクターを務めている。

 ロード時間を短縮できるデータインストールに対応。利用するには95MB以上の空き容量が必要。PSP-3000、SanDisk製 8GB Ultra II Memory Stick PRO Duoの環境で、インストールに必要な時間は2分弱程度であった。また、好きなBGMでプレイできるカスタムサウンドにも対応している。

 早速、本作の魅力を紹介していきたい。



■ 爽快感重視のハイスピードアクション!

基本的に敵からの遠距離攻撃はダメージ値が低いため、それなりの機体があれば、回避せずとも攻めだけでミッションがクリアできる。攻めを重視した爽快感の高いアクションだ

 「ガンダム」を題材としたアクションゲームには様々あるが、本作は敵の攻撃力は低めの設定で、回避よりも攻撃を重視した、多数の敵機とザクザクとなぎ倒していく爽快感の高いアクションに仕上がっている。戦う舞台は空中や宇宙で、地上での戦闘は存在しない。「ACE(Another Century's Episode)」シリーズをイメージしてもらうといいだろう。

 移動系の操作としては、移動:方向キー(↑前進/↓後退/←→左右に移動)、上昇:Rボタン+↑、下降:Rボタン+↓、ダッシュ:方向キーを押しながら×ボタン or 方向キーを同方向にすばやく2回入力、ステップ:○ボタン+方向キーを同方向にすばやく2回入力といったものがある。

 上昇、下降が加わることで操作が難しくなりそうだが、地表に敵がいることもなく、一部の攻撃回避や戦艦などの死角をつく場合くらいしか上昇、下降の出番はない。近距離攻撃重視のプレイ・機体であれば、ロックオン対象に近寄ってくれる↑方向だけを入力し、攻撃するだけでミッションはクリアできる。むろん、ミッション難易度に対して性能的に厳しい機体であれば、左右移動や上昇、下降での回避は必須になる。

 ダッシュは最も活躍する移動・回避手段。×ボタンを1回入力するだけでOKと、押しっぱなしを要求されないので指が疲れにくく、使いやすい。また、攻撃など多くの行動をキャンセルできる点でも優秀だ。ただし、ダッシュは永遠に使い続けられるわけではなく、使用中はスラスターゲージが増加する。スラスターゲージがMAXになるとオーバーヒートになり、スラスターゲージが必要なアクションが一定時間使用不能になる。ダッシュの場合、使い始めに大きくゲージが増え、ダッシュ継続中は緩やかにゲージが増加していく。

基本となるのは前進、後退、左右への移動+ダッシュ。ただし、モビルアーマーなどが使ってくる左右への移動だけでは回避できない攻撃に対しては、上昇、下降を使って余計なダメージを受けないようにしたい

 ステップは短い距離を移動するアクションで大きくスラスターゲージが上昇するものの、ステップ中は無敵になるメリットがある。強力な攻撃や複数方向からの同時攻撃の際に使うと効果的。ただし、無敵時間は短いので、よほど操作に慣れない限り、移動やダッシュで回避する方が安定する。

 攻撃・防御系操作としては、近距離攻撃:△ボタン、遠距離攻撃:□ボタン、防御:○ボタン、「QA(Quick Attack)発動」:□ボタン+×ボタン、「CA(Combination Attack)発動」:QA発動直後に△ボタン+○ボタンがある。

 △ボタンではロックオン対象へと高速で接近し近距離攻撃を行なう。移動距離は短いので、ある程度距離があると空振りになってしまう。だが、近距離攻撃での高速移動はスラスターゲージを消費せず、使い始めた時点でスラスターゲージが回復し始めるため、これを利用すれば、多少距離のある敵に対してでも、近距離攻撃(△ボタン)→ダッシュ接近(↑+×ボタン)→近距離攻撃……と繰り返すことで、少ないスラスターゲージ増加で、高速に移動しつつ接近、攻撃が可能になる。

 遠距離攻撃はビーム兵器などでの射撃を行なう攻撃方法。基本的に近距離攻撃と比べてダメージは小さいが、距離を取って攻撃できるため、敵からの攻撃を回避しやすい。

MS(モビルスーツ)にはLONG/SHORT/SPEEDと得意とするタイプが設定されている。機体タイプに合わせてアクションを行なうことで効率良く戦闘が進められる

 近距離攻撃や遠距離攻撃はボタンを連続入力することでコンボになる。コンボ入力は△→△→△や□→□→△など、△ボタンと□ボタンの2ボタンの組み合わせだけと非常に簡単。使えるコンボは機体によって異なる。コンボの中には、ガード崩しやふっとばしといった効果が付加されているものもある。なお、移動中の射撃などは、連続入力してもコンボにならず、単発射撃となるので、移動からコンボを使いたいなら、ボタン入力と同時に方向キーを離す必要がある。

 ガードはダメージを大きく軽減できる防御手段。入力上、ガード(○ボタン)からはステップ(○ボタン+方向キーを同方向にすばやく2回入力)へと移行しやすいので、連続した攻撃と読めたなら、ステップへと移行すると余計なダメージを受けずに済む。

・「QA」と「CA」とは?

 「QA(Quick Attack)」発動は本作ならではの特徴的なシステム。□ボタン+×ボタンを入力し、QAを発動すると、画面にボタンが表示がされ、制限時間内にすばやく入力することで大ダメージが期待できる。「CA(Combination Attack)」発動はQAの延長上にあるシステムで、自機と僚機が連続してQAを繰り出す。QAよりも遥かに高いダメージが狙えるわけだ。最初に習得しているQAの威力はそれほど高くないが、ファクトリーという機体を強化させられる施設で、攻撃回数の多い、より高レベルなQAの購入が可能。さらにQAを最終段階まで購入すれば、CAが購入できるようになる。

 QAやCAはいつでも発動できるわけではなく、発動にはSPゲージが必要。QAなら2ゲージ、CAなら3ゲージが必要になる。SPゲージは敵への攻撃ヒット、ダメージを受けた場合に増加する。また、HPが30%以下の場合だと通常時の1.3倍たまりやすくなる。これらQAやCAは敵も使ってくる。その際は攻撃時と同様にボタン入力が要求される。

 QAやCAを発動したり、されたりした場合、ボタン入力の素早さによって、「EXCELLENT」、「GOOD」、「NICE」と結果が表示される。とにかく早い入力ほど良い結果が期待できる。機体によって入力ボタンは固定なので、攻撃、防御共に繰り返しプレイすることで素早く入力できるようになる。攻撃を受ける側の状況は、「COUNTER」、「GUARD」、「HIT」の3つがある。COUNTERであれば、QA/CA発動側にダメージを与え、さらに続けてQA/CAが発動される状況であっても以後のQA/CAが発動しなくなる。防御側にとってはベストの状況だ。GUARDはダメージを大きく軽減。HITは直撃を意味する。特に防御時は、機体の防御性能を向上させていない場合、直撃を受けて大破→ゲームオーバーとなり兼ねないので、素早い入力で最低でもGUARDになるようにしたい。

SPゲージ2本以上かつ、一定距離内になればQA発動のチャンス! 画面左下と敵機のQA表示で発動可能かどうかが確認できる。素早く表示ボタンを入力し、QAでの攻撃に成功すれば、通常の攻撃とは比べられないほどの大ダメージが与えられる
CA使用条件を満たしているとQA発動後に、△ボタン+○ボタンの入力画面に。入力すれば連続してQAを繰り出すCAが発動。SPゲージが3つ必要になる分、QAを遥かに超えるダメージが期待できる

 さらにSPゲージを使ったシステムとして、「覚醒発動」(△ボタン+○ボタン)がある。覚醒発動を行なうと、SPゲージを1つ消費して、30秒間機体がパワーアップする。パワーアップ内容は攻撃UP、速度UPなど、機体によって様々。覚醒中はSPゲージが増加しなくなるものの、30秒もの間パワーアップできるので、汎用MS戦、エース戦など、状況を選ばず活躍してくれる。

30秒間、機体性能を大幅に向上する覚醒発動。SPゲージ1つでOKと、発動条件が簡単で、場面を問わず有効。覚醒時専用技も強力だ

 QAやCAは、敵機との機体性能差が影響するのか、素早い入力でEXCELLENTと表示されてもGUARDされてしまうケースがある。一気に大ダメージを狙えるため、体力が多く、ガードを駆使してくる対エース戦で頼りになるのだが、高レベルの相手との戦いでは、SPゲージは覚醒に使っていく方が安定してダメージを与えることができた。

・機体変更でHPを回復しながら戦え

 タクティカルチェンジアクションの本作で忘れてはならないのが機体変更(セレクトボタン後LorRボタン)。1~3機でチームを編成して出撃するのだが、2機以上の場合には控えの機体と交代できる。状況に合わせて機体を変更するといったこともあるが、重要なのが控えの機体は時間経過でHPが回復する点。強敵が登場するミッションや複数の面で構成された長期戦が想定されるミッションでは機体変更を駆使して、HPを回復しながら戦うことで戦闘を有利に進められる。また、控えの機体はHPが回復するだけでなく、SPゲージも少しずつたまる。

機体には☆が設定されており、☆3つ分までの機体をチームとして編成できる。パイロットが同じでも機体が別ならチームに編成できるので、編成の自由度は高い。操作中の機体がやられると、ミッション失敗となってしまうので、控えの機体を必ず設定し、HPがなくなることのないよう交代しながらプレイしたい。なお、大抵の機体は☆1つに設定されている

 Lボタンでロックオン対象切替、Lボタン長押しでロックオンが解除できる。敵撃破後には次のターゲットへと自動でロックオンされるため、使わずとも遊べるが、特定のターゲットを優先したい場合や自由に移動したい場合に使うことになる。近距離攻撃の場合、敵を撃破する寸前にロックオン対象を変更して移動、攻撃とすることでわずかながら素早く敵を撃破することも可能。

 その際は、近距離攻撃→撃破できる攻撃モーションが出た瞬間にロックオン対象切替→ダッシュ→近距離攻撃と繰り返すのがオススメ。ダッシュを省いてもいいが、余計な攻撃キャンセルできるので、ダッシュを挟むことで安定する。遠距離攻撃ならコンボ射撃中のロックオン対象切替が効果的。コンボ途中で切り替えれば、コンボを切らすことなく、複数のターゲットに攻撃できるし、複数の弾丸を発射する攻撃であれば、攻撃中にロックオン対象を切り替えることで攻撃を散らすこともできる。

 他にも非ロックオン状態でのカメラ操作(アナログパッド←→)、一部機体でのみ使用可能な変形(Rボタン+×ボタン)といった操作も存在する。

 操作はTYPE-A~Dまでの4種類が用意されており、自由にカスタムできるようなキーコンフィグは存在しない。本稿ではデフォルトのTYPE-Aでの操作方法で紹介している。

 攻め重視で遊べる爽快感に加え、多くの行動をダッシュでキャンセルでき、オーバーヒートにもなりにくいため、快適かつハイスピードなアクションを実現している。敵からのダメージが小さく、危険なQAやCAは固定のボタン入力なので繰り返しプレイすることで対処は簡単になっていく点でも遊びやすい。攻撃一辺倒で遊べてしまう故、多少飽きやすいかもしれないが、アクションが得意でないプレーヤーでも全ミッションをクリアできるだろう。



■ 原作に沿ったミッションやオリジナルミッションが楽しめる2つのモード

ストーリーが楽しめるシチュエーションモード、機体やマルチプレイ用マップが獲得できるミッションモードの合計ミッション数は200を超える

 本作には1プレイ5~10分程度で遊べるミッションが多数収録されている。原作の追体験ができるものから、オリジナルのものまで様々なミッションが楽しめる。

 最初にプレイできるのがシチュエーションモード。「機動戦士ガンダム00」、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」、「機動戦士ガンダムUC」のストーリーに沿ったミッションが収録されたモードで、いずれかの作品のミッションを一通りクリアすると「機動戦士ガンダム」や「機動戦士ガンダムF90」などのキャラクターや機体が登場し、オリジナルストーリーが展開される「ガンダムメモリーズ」が遊べるようになる。また、メインメニューにミッションモードとガレージも追加される。

 ストーリー性の高いシチュエーションモードでは、ミッションを選択するとアドベンチャーゲームのような静止画でのイベントシーンが挿入される。ストーリー演出が終わると機体選択になり、その後ミッションスタートとなる。

ミッションモードではゲームスタート前にイベントシーンが挿入される。原作に沿ったものだけでなく、本作オリジナルのストーリーも収録されている

プレイ内容によって得られるポイントが変化。覚醒やQAを駆使して、獲得ポイントを増やしたい

 ミッション終了後にはリザルト画面となり、機体強化に必要なポイントが獲得できる。ミッション成功での「成功報酬」、撃破数に応じた「敵撃破獲得ポイント」、QAでの敵撃破による「QAフィニッシュボーナス」、覚醒状態での敵撃破による「覚醒フィニッシュボーナス」、ミッション結果による倍率「成果率」の評価項目があり、獲得できるポイントは「成功報酬」+「敵撃破獲得ポイント」+「QAフィニッシュボーナス」+「覚醒フィニッシュボーナス」×「成果率」で計算される。多数の敵撃破、QAや覚醒状態での敵撃破をすれば、多くのポイントが得られるわけだ。なお、成果率はミッション成功時1.0倍、失敗時0.5倍に、後述のサヴァイブモードでは、成功時2.0倍、失敗時0倍(失敗時にはポイントが一切得られない)となる。

 ミッションモードではミッションをポイントで購入し、ミッションに挑む。ミッションはランク毎に区分けされており、5つのミッションをクリアするとキーミッションが登場し、キーミッションをクリアすると次のランクのミッションに挑戦できる仕組みだ。シチュエーションモードのようなイベントシーンは挿入されないが、その分ミッションをテンポ良く楽しめる。さらに、ミッションによってはポイントだけでなく、機体やマルチプレイ用のマップが入手できることもある。

 ミッションがクリアできなくても新たにミッションを購入すれば、別のミッションへと置き換わるので初心者であってもゲーム進行で詰まりにくい。また、ランク内全部のミッションをクリアせずとも、キーミッションさえクリアすれば、次のランクのミッションに挑戦できるので、アクションが得意ならスピーディーに高ランクミッションへと挑戦できる。よく考えられたシステムといえるだろう。

 ミッションモードではサバイバルモードという特殊な遊び方が用意されている。任意の5ミッション+キーミッションの計6ミッションを連続プレイするモードで、クリアすれば「成果率」が2.0倍になり、1度に大量のポイントが獲得できる。ただし、失敗すると通常のミッションと異なり、「成果率」が0倍になり、ポイントが0になってしまう。ミッションモードで購入できるミッションは「機動戦士ガンダム00」、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」など、4カテゴリに分けられており、任意で選択できる5ミッションを同じカテゴリにしてクリアすることで、サバイバルモードでしか入手できない機体が手に入る。

ミッション選択前にはミッションの詳細情報が確認できる。よく確認し、ミッションにあわせて出撃機体を選択したい。何面構成かを確認しておけば、SPゲージを効率良く使えるだろうキーミッションをクリアすれば次のランクが開放される。ミッション情報や機体状況をしっかりチェックし、キーミッションに挑みたいサバイバルモードでは任意の5ミッション+キーミッションの計6ミッションを連続してプレイする。クリアすれば通常の2倍のポイントが獲得できるのでポイント稼ぎにはもってこいだ。カテゴリを揃えてプレイすれば機体も手に入る

 シチュエーションモードの収録ミッション数は、「機動戦士ガンダム00」が12、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」が11、「機動戦士ガンダムUC」が3、「ガンダムメモリーズ」が18、ミッションモードはランク1が23、ランク2が29、ランク3が34、ランク4が37、ランク5が35と、計202ものミッションが用意されている。シングルプレイのみというプレーヤーも満足のボリュームといえるだろう。



■ ミッションで獲得したポイントで機体を強化!

 メニューのガレージやミッション開始前の機体編成画面からは、ファクトリーにアクセスして機体パワーアップさせることができる。強化できる項目は、MS/SHORT RANGE COMBO(近距離コンボ)/LONG RANGE COMBO(遠距離コンボ)/QAの4つに分けられている。ミッションでポイントを稼ぎ、機体を強化し、その機体でミッションに挑戦と繰り返していくわけだ。

 MSで強化できるのは、HP/ATK(攻撃力)/DEF(防御力)/SPD(移動力:通常移動、ダッシュに影響)/SP GAUGEの5項目。HP/ATK/DEF(防御力)/SPDは最大5段階まで強化できる。攻撃力や防御力はミッションの難易度に大きく影響するのでSPD以外の項目を優先して上げておくことをオススメする。SP GAUGEは最大4つまで増やすことができる。

 SHORT RANGE COMBO/LONG RANGE COMBOでは、コンボの派生を増やしたり、新たな技が習得できる。機体にはSHORT、LONG、SPEEDと得意とするタイプがあるので、機体のタイプに合わせて習得していくのがいいだろう。また、対エース戦で活躍するガード崩し属性の技、高威力を誇る覚醒時限定の技は強力なので、習得すればダメージ効率が飛躍的に上昇する。

 QAでは、QAのレベルアップ、CA習得が行なえる。覚醒と比べ、1度の使用で消費するSPゲージは多いものの、QAやCAを多用するなら早めに習得しておきたい。なお、QAの使用には2ゲージ、CAの使用には3ゲージが必要になるので、SPゲージも合わせて増やしておかなければ無駄になってしまう点には注意しておきたい。

 スムーズにミッションを進めるのに欠かせない機体カスタム。強化できる最大値は事前に確認できるし、ファクトリーからアクセスできるトレーニングでは各機体の全ての技とパラメータが最高の状態で模擬戦が行なえる。早く進めたいなら、その場で選択できる高性能の機体だけに絞って強化するといい。ミッションで獲得できるポイントは多く、全MSを最大まで強化したりせず、絞って強化していけば、ポイント稼ぎをせずに最後まで進めることができる。

強化限界は事前にわかる上、トレーニングでは限界まで強化した機体を実際に操作できる。自分に合ったものや限界性能を見極めて効率良く強化したい

 「機動戦士ガンダムUC」、「機動戦士ガンダム00」、「機動戦士ガンダム00V」、「機動戦士ガンダムSEED VS ASTRAY」、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」、「新機動戦記ガンダムW Endless Walts」、「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」、「機動新世紀ガンダムX」、「機動戦士ガンダムF90」、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」、「機動戦士ガンダムZガンダム」、「機動戦士ガンダム」と、多くのガンダムシリーズから機体が登場する本作。ごく一部ではあるが、登場機体を紹介したい。

 ○ ダブルオークアンタ

  出展作品:機動戦士ガンダム00
  搭乗者:刹那・F・セイエイ
  機体タイプ:SHORT
  出撃枠:☆
  覚醒効果:攻撃UP

 近距離攻撃のスピードが早く、ダメージが高く、ガード崩し属性(△→△→□)、覚醒時限定の高威力コンボ(△→□→□/△→△→△→溜め△)をも習得できるという非の打ち所がない近距離系最強クラスのMS。その威力の高い近距離攻撃から汎用MSをすぐに撃破できるため、SPゲージの溜まりも良い。覚醒効果が攻撃UPなのも○。


 ○ ストライクフリーダムガンダム

  出展作品:機動戦士ガンダムSEED DESTINY
  搭乗者:キラ・ヤマト
  機体タイプ:LONG
  出撃枠:☆
  覚醒効果:平均UP

 遠距離タイプながら近距離も悪くない汎用性の高いMS。特筆すべきは覚醒時限定のコンボ(□→□→△→溜め△)。最後の溜め△の攻撃にはふっとばしとガード崩しの2属性がついており、1対1かつ覚醒状態なら、エース機相手でも近寄らせずに一方的に攻撃を叩き込める。


 ○ ユニコーンガンダム

  出展作品:機動戦士ガンダムUC
  搭乗者:バナージ・リンクス
  機体タイプ:LONG/SHORT
  出撃枠:☆☆
  覚醒効果:速度UP

 数少ない☆2つの機体で、LONG/SHORTの2タイプをあわせ持つ。通常時は遠距離攻撃が優秀で、単機相手なら最後にハイパー・バズーカを4連射する□→□→□のコンボを使えば、ほぼダメージを受けることなく攻撃可能で、ゲージも簡単に溜められる。遠距離攻撃と比べ、通常時の近距離攻撃の威力は低く、頼りにはならないが、覚醒すると凶悪な近距離タイプへと変貌。覚醒時限定ながら、ガード崩し、ふっとばし属性がありつつも、高威力の近距離攻撃が繰り出せる。☆2つなので僚機の出撃枠が1つ減るが、それを補って余りある高性能機体といえるだろう。


 ○ ガンダムF90

  出展作品:機動戦士ガンダムF90
  搭乗者:デフ・スタリオン
  機体タイプ:LONG
  出撃枠:☆
  覚醒効果:防御UP

 他の最強クラスのMSと比べるとその機体性能は多少見劣りするが、HP/ATK/DEF/SPD全てが高水準のMS。遠距離が得意ながら、近距離も悪くなく、特に覚醒時限定のコンボ(△→□→□)はLONGタイプとは思えない近距離コンボの火力を誇る。




■ 最後に

 1ミッションが短く気軽にプレイできつつも、200を超えるミッションを収録し、シングルプレイだけでもボリュームは十分。もちろん、アドホックモードでのマルチプレイを遊ぶプレーヤーなら、さらに長く遊べる。ゲーム、アクション操作の難易度は低めで、機体強化による恩恵が大きく、ミッションモードの工夫もあり、誰でも遊びやすい作りになっている。また、機体のカスタマイズを進めつつコンボを研究していけば、攻め攻めでプレイできて爽快感が高い。ただ、緻密な操作による攻撃や回避のシビアなアクションを楽しみたい、という人にはちょっとぬるい、と思われるかもしれない。

 使用MSを絞って強化し、ミッションを購入するだけであれば余ってしまうほど獲得できるポイントが多い点については、ポイント稼ぎで同じミッションを何度もプレイしなくていい点を評価する方もいるだろうから、好みは分かれるところだろう。個人的には、パイロットの強化や機体購入など、ポイントの使い道がもう少しあればと感じた。

 また、プレイ中の掛け声などにボイスがついているのは嬉しいが、原作の追体験やオリジナルストーリーが楽しめるシチュエーションモードのストーリー部分にボイスがない点は少し残念。

 ガンダムファンはもちろんのこと、攻め重視で爽快感の高いアクションをお求めの方にオススメしたい1本だ。


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(2011年 8月 2日)

[Reported by 木原卓 ]