「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー

スナイパー ゴーストウォリアー3

オープンワールドで自由度の高いFPSシューター

ジャンル:
  • ミリタリーシューター
発売元:
  • ユービーアイソフト
開発元:
  • ユービーアイソフト
プラットフォーム:
  • PS4
価格:
7,980円(税別/パッケージ)
発売日:
2017年10月5日

 ユービーアイソフトの「スナイパー ゴーストウォリアー3」はシリーズ3作目となるミリタリーシューターだ。FPS視点のミリタリーシューターは数あるが、本作の特徴の1つがスナイパーに特化した作りになっている点だ。通常のライフルやピストルなども用意されているし、近接戦闘も行なえるが、本作のスナイパーライフルでのアクションは、射角など狙撃のために調整できる部分が多く、ディティールが非常に細かい。

 更にFPSによるオープンワールドというのも特徴の1つで、ミッションを受ける時以外は街中を自由にドライブしたり、街中に点在するサブミッションをプレイできるなど、自由度が非常に高く遊びやすい作りになっている。

 筆者はオープンワールドが大好物だ。今作は、「FPSでのオープンワールド」という点に非常に興味を持った。また、他のゲームで遊ぶ時もスナイパーライフルを愛用することが多い、今回はそういった筆者の好みも活かして、本作のプレイ感を語ってみようと思う。

【「スナイパー ゴーストウォリアー3」デンジャラストレーラー】

自由度最大限のオープンワールド!

 「スナイパーゴーストウォリアー3」のストーリーは2年前にロシア・ウクライナ国境での隠密作戦に兄弟2人で参加した際に、行方不明になった弟ロバートの消息を探す兄、ジョナサンの物語となる。この2年前の作戦はチュートリアルも兼ねたプロローグとして実際にプレーヤーが体験できるので、ロバートが行方不明になった経緯も確認できる。

「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 2年前に参加したロシアの生物兵器工場の破壊作戦は、チュートリアルも兼ねている。この時は生意気だったたロジャーも一緒だった……
2年前に参加したロシアの生物兵器工場の破壊作戦は、チュートリアルも兼ねている。この時は生意気だったたロジャーも一緒だった……
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー ゲーム開始直後のカットシーンは19年前。弟のロジャーもまだ子供で兄のジョナサンは既に軍に入隊した後のようだ。このシーンは映画のようにカメラ位置が客観的視点で切り替わる
ゲーム開始直後のカットシーンは19年前。弟のロジャーもまだ子供で兄のジョナサンは既に軍に入隊した後のようだ。このシーンは映画のようにカメラ位置が客観的視点で切り替わる

 さらにゲーム開始直後のカットシーンはジョナサンが軍隊に入ったばかりでロバートがまだ子供の頃のエピソードが展開するが、シーンの最後にはメインストーリーとの繋がりを感じられる粋な演出が含まれており、今後のストーリー展開にも期待が持てる。

 本作はオープンワールドによるFPSシューターで、フィールド内を自由に探索できる。ミッションを受けた場合も、基本的にはフィールド内に目的地が設定され、そこに向かうナビゲーションは示されるが、目的地周辺のミッション開始エリアに侵入するまでミッションは進行しない。

 そのため、移動中に寄り道して別のサブミッションを行なえるほか、エリア外からミッションのエリアを調査する事も可能だ。ミッションエリアに侵入すると、ミッションの具体的な目的が提示されるので、それを達成することでミッションクリアとなる。

 本作でスムーズにミッションをクリアするのに欠かせない作業が下調べだ。目標エリア及びその周辺の地形や、エリア内に配備された敵兵の数と位置、動きなどを事前に調査することで成功率はグンと上がる。

 こうした調査には、ある程度敵地に潜入してスナイパーライフルのスコープを使う方法のほか、エリア外からドローンを飛ばしてドローンのカメラで調査することもできる。ドローンは手動で操作するが、あまり敵に近づきすぎると敵に見つかり、警戒されてしまうので、ズームカメラを使ってちょっと離れた場所から敵の位置を確認する。ドローンはバッテリーで動作するため、あまり長くは飛ばすことはできないが、1度の補給で最大5回まで飛行させることができる。

「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 本作はオープンワールドによるFPSシューターだ。そのため、ミッションを開始しても目的地に着くまでは自由に移動したり、車を降りて散策することが可能だ
本作はオープンワールドによるFPSシューターだ。そのため、ミッションを開始しても目的地に着くまでは自由に移動したり、車を降りて散策することが可能だ
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー ある程度バレずにエリア内に侵入できた場合はスナイパーライフルのスコープを使って敵をロックオンすることでマークを付けることができる。漠然と見ているだけだとマークが付きにくいので照準をしっかり合わせるのがいいだろう
ある程度バレずにエリア内に侵入できた場合はスナイパーライフルのスコープを使って敵をロックオンすることでマークを付けることができる。漠然と見ているだけだとマークが付きにくいので照準をしっかり合わせるのがいいだろう

 これらの方法で敵を発見すると、その敵にマーキングがされる。ここでマーキングした敵は、その後もずっとフィールド上のどこにいるかが表示されるようになるため、調査の段階でなるべくすべての敵をマーキングしておきたいところだ。

 調査が終わればあとは目標を達成するだけだ。ミッションによって目的は異なり、特定のターゲットを倒せば完了するミッションもあれば、とらわれた捕虜を救出するようなミッションもある。救出ミッションの場合は、そこを守っている敵を全滅させないと救出できない。

 目標達成のための手段が色々用意されているのも面白いところだ。例えば筆者はスナイプ好きなので、今回のプレイでもなるべくスナイパーライフルをメインで使うようにしてきた。他にも、こっそり敵の背後から忍び寄り気づかれないように敵を仕留めていくステルスプレイでミッションを進める事も可能だったり、各人の好みの戦術でミッションが攻略できる。

 このようにオープンワールドを採用した事で多種多様な遊び方ができるFPSシューターとして「スナイパーゴーストウォリアー3」は異彩を放っているといえる。

「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー ドローンによる偵察では、ドローンのカメラ視点で敵地に潜入する。ドローンの人検知はかなりムラがあり、こちらが気が付かないうちにマークしてくれる場合もあれば、明らかに敵の姿がこちらでははっきり見えているのにいつまでも認識しない場合もあり、ある意味リアルなAIっぽさを演出している
ドローンによる偵察では、ドローンのカメラ視点で敵地に潜入する。ドローンの人検知はかなりムラがあり、こちらが気が付かないうちにマークしてくれる場合もあれば、明らかに敵の姿がこちらでははっきり見えているのにいつまでも認識しない場合もあり、ある意味リアルなAIっぽさを演出している
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー ターゲットは他の敵兵と比べるとマーカーの形状が異なるため、認識はしやすいはずだ。最初のメインミッション「2羽の鳥」では、ターゲットの2人が一応武器を持って警戒はしているものの、割と堂々と遮蔽のない場所でのんびり立っているので、ターゲットだけを狙って狙撃する練習には格好の的だ
ターゲットは他の敵兵と比べるとマーカーの形状が異なるため、認識はしやすいはずだ。最初のメインミッション「2羽の鳥」では、ターゲットの2人が一応武器を持って警戒はしているものの、割と堂々と遮蔽のない場所でのんびり立っているので、ターゲットだけを狙って狙撃する練習には格好の的だ
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 敵の背後からこっそり忍び寄り、拷問で情報を吐かせたり、そのまま殺してしまうことも可能だ
敵の背後からこっそり忍び寄り、拷問で情報を吐かせたり、そのまま殺してしまうことも可能だ
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー メインストーリーが始まるとジョナサンはいきなり車の運転席に座った状態からスタートする。そのまま目的地に向かってもいいし、街中をドライブして回るのも面白い。この辺の感覚はFPS視点であることを除けば、TPSのオープンワールドと殆ど変わらない
メインストーリーが始まるとジョナサンはいきなり車の運転席に座った状態からスタートする。そのまま目的地に向かってもいいし、街中をドライブして回るのも面白い。この辺の感覚はFPS視点であることを除けば、TPSのオープンワールドと殆ど変わらない
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 最初にジョナサンが向かうことになるのが、このエリアでの拠点となる隠れ家だ。隠れ家はかなり広いが、入り口などは特にセキュリティ的な設備もなく無防備そのものだ。敵が入ってくる事はないとのことなので安心してくつろげる
最初にジョナサンが向かうことになるのが、このエリアでの拠点となる隠れ家だ。隠れ家はかなり広いが、入り口などは特にセキュリティ的な設備もなく無防備そのものだ。敵が入ってくる事はないとのことなので安心してくつろげる
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 隠れ家では武器を交換したり、ミッションを進めることでアンロックされた武器を購入できるほか、作業台を使って銃弾や手榴弾の生成、ベッドで休憩などができる
隠れ家では武器を交換したり、ミッションを進めることでアンロックされた武器を購入できるほか、作業台を使って銃弾や手榴弾の生成、ベッドで休憩などができる

ミッション以外にも楽しむ要素が盛りだくさんのフィールド

 チュートリアルを終えてメインストーリーが開始すると、いきなり主人公は車に乗っているところからスタートする。FPS視点で車で走っているシーンのまま開始したのには正直驚かされた。画面左下には地図上にナビゲーションのラインが表示されており、指示通り移動するとジョナサンの拠点となる「隠れ家」に到着する。

「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー ミッションの内容を確認したり、ミッションを受けるにはキーボードドッキングステーションにタブレット端末をドッキングさせて起動するだけ。単純なクラムシェル型ノートパソコンではなくタブレットとドッキングさせて使うという演出は、昨今のモバイルノートPCの端末事情が反映されている印象だ
ミッションの内容を確認したり、ミッションを受けるにはキーボードドッキングステーションにタブレット端末をドッキングさせて起動するだけ。単純なクラムシェル型ノートパソコンではなくタブレットとドッキングさせて使うという演出は、昨今のモバイルノートPCの端末事情が反映されている印象だ
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー マップには多くの「?」アイコンが点在する。これが重要地点で、何が重要かは実際に行ってみないとわからない。右向き矢印のアイコンが「高速移動」のアイコンでここをクリックすることでここまで一瞬で移動できる。家のアイコンは隠れ家だ
マップには多くの「?」アイコンが点在する。これが重要地点で、何が重要かは実際に行ってみないとわからない。右向き矢印のアイコンが「高速移動」のアイコンでここをクリックすることでここまで一瞬で移動できる。家のアイコンは隠れ家だ

 隠れ家で行なえる事は、ミッションを受けたり、「ベッド」を使って休息を取って体力を回復したり、時間を経過させること、銃弾の補充やミッションを進めることでアンロックされた新たな武器を購入することなど。そのほかに「作業台」を使って特殊な銃弾や、手榴弾などの生成も行なえる。なお作業台で使用する素材についてはミッション中に敵地で回収できるほか、フィールド上で拾える事もある。

 ミッションについては、隠れ家に設置されているキーボードだけが置かれたドッキングステーションに、所有するタブレット端末を装着してタブレットを起動することで、ミッションの内容を確認したり、ミッションを受けることができる。

 ミッションを受けずに街中の色んな場所を車でドライブすることもできる。車内にはラジオも備えており、音楽をかけながら気軽にドライブを楽しめる。車の操縦は全体的に道があまり舗装されておらず、デコボコしているところも多いので、アクセル全開での思い切ったスピードは出しにくい。日本人には馴染みの薄い左ハンドルということもあり、道端の岩にタイヤを取られたり、かなりドタバタした走りになるが、FPS視点で車を運転するという操作が非常に新鮮だったので、臨場感があってかなり楽しめた。

 このようなドライブのついでに個人的におススメなのはフィールド内に表示されている「重要地点」を先に巡っておくスタイルだ。マップを開くと、マップ内には重要地点として「?」マークが多く点在している。この重要地点は実際に現地に行ってみないと何が置かれているかわからない。時には素材が置かれているだけの場所もあるし、時には「高速移動」のポイントだったりもする。

 高速移動はマップを開いて高速移動のポイントを選択するだけでその場所に移動できるファストトラベルだ。利用するためには事前にその場所に実際に赴き、高速移動ポイントをアンロックしておく必要がある。そのため、このポイントを多く知っておくほど、ミッション開始時に目的地までドライブすることなく、いきなりジャンプできて、ゲームの展開がスムーズになるので事前にすべてのポイントを抑えておきたい。

 ちなみに隠れ家は最初から高速移動が利用できるため、ミッション完了後などはこれを使うことでスムーズにミッションを進められる。また、車が水没したり、岩の間に挟まるなど、操縦不可の状態になった場合や、どこに置いたか忘れてしまったといった場合でも、高速移動を行なうことで元に戻る。

 街中に散らばるサブミッションをコツコツとクリアしていくなどの楽しみ方もできる。サブミッションは特定のNPCが登場して、そこから受ける物もあれば、街中に点在する小屋に捕らえられた人たちを救出する物もある。特にNPCからの依頼によるサブミッションでは、大量の燃料を積んだトラックを敵地から盗み出して届けるなど、「Grand Theft Auto」シリーズなどのクライムアクションのようなミッションもあって多岐に渡っているのが面白い。

「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 車両でうっかり海に突っ込んでしまった。流石に水中の運転は不可能であることがわかった。このまま車がロストするかと心配したが、高速移動することであっさり復活してくれて一安心だ
車両でうっかり海に突っ込んでしまった。流石に水中の運転は不可能であることがわかった。このまま車がロストするかと心配したが、高速移動することであっさり復活してくれて一安心だ
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー メインミッションを受けて移動中、アイテムかと思って立ち寄った重要地点で捕虜の救出ミッションがはじまってしまった! もちろん放置することもできるが腕慣らしも兼ねて挑んでみた。最初は敵の全体像を把握せずに挑んだため、あっという間にハチの巣にされたが、2度目は事前に入念な調査をしたため、楽勝でクリアできた
メインミッションを受けて移動中、アイテムかと思って立ち寄った重要地点で捕虜の救出ミッションがはじまってしまった! もちろん放置することもできるが腕慣らしも兼ねて挑んでみた。最初は敵の全体像を把握せずに挑んだため、あっという間にハチの巣にされたが、2度目は事前に入念な調査をしたため、楽勝でクリアできた
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー メインミッションを進めると接触してくるNPCのサブミッション「ロトキ・ライオンズ 1」に挑戦してみた。燃料を積んだトラックを探し出して、強奪して届けるというミッション。かなり乱暴で血が騒ぐ
メインミッションを進めると接触してくるNPCのサブミッション「ロトキ・ライオンズ 1」に挑戦してみた。燃料を積んだトラックを探し出して、強奪して届けるというミッション。かなり乱暴で血が騒ぐ
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー おススメのサブミッションは、メインミッションの途中でアンロックされる「最重要指名手配者」だ。フィールド上に潜む指名手配者を殺すというシンプルなミッションだが、お尋ね者の割に護衛が少なく、初心者のうちでも比較的与しやすい
おススメのサブミッションは、メインミッションの途中でアンロックされる「最重要指名手配者」だ。フィールド上に潜む指名手配者を殺すというシンプルなミッションだが、お尋ね者の割に護衛が少なく、初心者のうちでも比較的与しやすい

スナイプ稼業はヒットアンドアウェイ? 自分だけの戦略を構築する楽しみ

 では、実際にスナイプ中心の筆者のプレイはどんな感じかプレイの流れを紹介してみよう。ミッションを受けたあとはナビゲーション通りに途中まで車で向かい、マップを確認しながらミッションのエリアに入る手前で車を降りる。そして通常のルートと異なる道から目的地周辺を捜索し、なるべく多くのターゲットが狙えるような高台を探す。

「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー FPS視点で崖などをよじ登る「エクストリーム・ナビゲーション」を使うことでジャンプだけでは登れないような高い崖を登れる
FPS視点で崖などをよじ登る「エクストリーム・ナビゲーション」を使うことでジャンプだけでは登れないような高い崖を登れる
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー エリア全体が広めのミッションでは、広範囲に捜索できるドローンでの偵察が必須だ。あちこちに敵がいて苦労しそうな予感しかない
エリア全体が広めのミッションでは、広範囲に捜索できるドローンでの偵察が必須だ。あちこちに敵がいて苦労しそうな予感しかない
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー ベストの位置への狙撃が成功すると、銃弾の軌跡をスローモーションで見せつつ、敵を貫くカットシーンが挿入されるのでテンションが上がる
ベストの位置への狙撃が成功すると、銃弾の軌跡をスローモーションで見せつつ、敵を貫くカットシーンが挿入されるのでテンションが上がる

 このような高台を探す時には、FPSなのに崖などが登れるというユニークな機能「エクストリーム・ナビゲーション」が役に立つ。エクストリーム・ナビゲーションが使える場所かどうかの判別には、「偵察モード」が有効だ。これを使うことで登れる崖の淵が白色に光るので、あとはその崖を登っていくだけだ。操作も非常にシンプルで、FPS視点で崖を登るというアクションが面白い。なお、「偵察モード」では他にもフィールド上に残る敵の足跡や地雷の有無を検出したり分析する機能もある。

 敵を狙うのに最適な位置がわかってきたらそこにスタンバイし、敵の動きをスコープでチェックする。ただ全員が表に出てるような状況ならこれで十分だが、中には肝心のターゲットが建物内に潜んでいることも多い。このような場合は、ドローンを使って周辺を探り、敵の数と位置を正確に把握するようにする。

 敵のマーキングが一通り終わったところで、いよいよスナイプ開始だ。スナイプのポイントは射角と風速だ。射角についてはターゲットの距離をチェックして素早く近似値に合わせれば問題ないが、弾の動きは風の影響を結構受けやすい。

 スコープで覗いていると射角メーターの中央に赤色で表示されているのがそれだが、その補正を入れないと狙撃に失敗することが多い点には注意が必要だ。なお、ノーマルモードで息を止めると、これら補正をしたターゲットポイントが画面上に丸いポインターで表示されるので、これを合わせれば間違いなく仕留められる。

 スナイプではなるべく他の敵に気が付かれないように1人ずつ仕留めていくのが理想だ。ところが敵は銃声を聞いたり、こちらの狙撃が外れたり、味方がやられたのを確認すると警戒態勢となり、マーカーの色が黄色に変わる。また、敵がこちらの姿に気が付き始めると画面上に白色の検知バーが表示されるが、これもそのままにしておくとどんどん色が変わっていく。

 そして敵が完全にこちらの位置を把握できると戦闘態勢に入り、赤色へと変化してしまう。こうなると敵はこちらを追跡してくるようになるのでミッションどころではなくなってしまう。エリアによっては迫撃砲を撃たれるようになってしまうのでこうなると避けようもなくあっさり火だるまだ。

 ただ、スナイプだけだと限界はあり、例えば複数の敵が固まっているような場合、バレずに全ての敵を仕留める事は困難だし、どうしても警戒態勢には入られてしまう。こんな時に有効な手段はただ1つ、戦線離脱だ。幸いなことに本作はフィールドを自由に移動できるため、1人倒して1度敵の目の届かない場所まで離脱し、警戒が薄れた頃に再び現われて別の敵を狙うヒットアンドアウェイ戦法が通用するのだ。

 そこで筆者は少々時間がかかったが、敵を仕留めては少し下がり、敵の警戒態勢が薄れた頃に再び現れて別の敵を仕留めるというヒットアンドアウェイ作戦でミッションをクリアしていくことができた。

 他にも狙うターゲットがハッキリしており、ロックオンできる状態であれば、最小限のターゲットのみを狙撃して、その場から早々に立ち去るという戦略もアリだ。その場合、ターゲットを倒したら敵の警戒エリア内から脱出することでサクッとクリアできる。ただ、この戦略だと倒した敵から物資や金などを略奪できないのが悩ましいところ。本作ではスナイプで倒した場合でも、死亡マークが地図上に残っているので、後から素材などの略奪がやりやすい。

 本作では銃弾などは購入するか生成することができるが、購入する場合にはそのための資金が必要だし、生成するには素材が必要になる。そのため、それらが入手できるチャンスとして基本的にはどのミッションもなるべく全ての敵を殺し、全て回収するプレイを心掛けている。

 以上、「スナイパーゴーストウォリアー3」について一通り紹介してみた。目的さえ達成できれば手段は問われないため、スムーズに作戦が進行できる戦略を考えるのが面白い。また腕に自信がある人ならスナイプせずに堂々と乗り込んでアサルトライフルなどで殲滅させる、といった本来のFPSシューターみたいな遊び方もできるなど、オープンワールドを採用したことで幅広い遊び方が可能になっている。

「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 攻撃を受けた事に敵が気が付くと、敵メンバー全員のマーカーがどんどん警戒態勢の黄色に変わっていく
攻撃を受けた事に敵が気が付くと、敵メンバー全員のマーカーがどんどん警戒態勢の黄色に変わっていく
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 警戒態勢の状態ではこちらの位置は把握できていないはずだが、迫撃砲が設置されているエリアでは、こちらの位置めがけて砲弾が飛んできて瞬殺だ。恐らくスナイプの方向から割り出したのだと思うがこの迫撃砲の射撃がやたら正確なので、ヤバいと思ったらその場を離れるのが安心だ
警戒態勢の状態ではこちらの位置は把握できていないはずだが、迫撃砲が設置されているエリアでは、こちらの位置めがけて砲弾が飛んできて瞬殺だ。恐らくスナイプの方向から割り出したのだと思うがこの迫撃砲の射撃がやたら正確なので、ヤバいと思ったらその場を離れるのが安心だ
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 敵の状態が赤色の戦闘態勢になってしまうとかなりしつこく追いかけてくる。こうなると随時撃退していかないと追い込まれてやられてしまうことになる
敵の状態が赤色の戦闘態勢になってしまうとかなりしつこく追いかけてくる。こうなると随時撃退していかないと追い込まれてやられてしまうことになる
「スナイパー ゴーストウォリアー3」レビュー 倒した敵の死体は、戦利品を未回収の状態だとマップ上では骸骨アイコンで表示されているので、死体から素材や金などの戦利品を略奪できる
倒した敵の死体は、戦利品を未回収の状態だとマップ上では骸骨アイコンで表示されているので、死体から素材や金などの戦利品を略奪できる