2017年2月20日 07:00
マウスコンピューターがとんでもないノートPCをこの世に送り出した。NVIDIAのGeForce GTX 1080、2基をSLI構成で搭載したとんでもないモンスターノートPCだ。その上、CPUはデスクトップ向けのCore i7-6700K。世代的に最新ではなくなったもののハイエンド製品を採用している。今回、このモンスターノートPCをお借りすることができたので、その実力を交えて紹介していこう。
性能で見る「NEXTGEAR-NOTE i71110PA1」
【スペック】
項目 | NEXTGEAR-NOTE i71110PA1 | NEXTGEAR-NOTE i71110GA1 | NEXTGEAR-NOTE i71110SA1 |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i7-6700K(4コア8スレッド、4GHz TurboBoost時最大4.2GHz) | ||
GPU | NVIDIA GeForce GTX 1080 SLI(8GB×2) | ||
チップセット | Intel Z170 | ||
液晶パネル | 17.3型4K IPS方式ノングレア液晶(3,840×2,160、LEDバックライト、G-SYNC対応) | ||
メモリ | PC4-17000 DDR SO-DIMM 64GB(16GB×4) | PC4-17000 DDR SO-DIMM 32GB(8GB×4) | |
ストレージ(システム用) | 1TB M.2 SSD(NVMe接続) | 512GB M.2 SSD(NVMe接続) | 480GB SSD(Serial ATA 6Gbps) |
ストレージ(データ用) | 2TB 2.5インチHDD(Serial ATA 6Gbps、5,400rpm) | 1TB 2.5インチHDD(Serial ATA 6Gbps、5,400rpm) | |
ネットワーク機能 | 1000BASE-T、IEEE802.11a/ac/b/g/n(Intel Dual Band Wireless-AC 8260)、Bluetooth v4.2+LE | 1000BASE-T、IEEE802.11a/ac/b/g/n、Bluetooth v4.2+LE | |
サイズ | 428×308×45mm(横×奥行き×高さ) | ||
重量 | 約5.5kg | ||
バッテリ駆動時間 | 約2.6時間 | ||
OS | Windows 10 Home 64bit | ||
価格(税込/送料別) | 593,784円 | 518,184円 | 507,384円 |
表の1番左がお借りしたNEXTGEAR-NOTE i71110PA1で右に続くのが主な下位機種となる。本機の注目すべき点は3つ、1つ目はデスクトップ向けのCPUを採用している点だ。上位3機種ではIntel Core i7-6700Kを採用している。
IntelのCore i7は4コアのCPUを搭載し、Hyper-Threadingによって1つのコアが2つの処理を同時に行なうことにより、合計8つの処理を同時進行することができるハイエンドCPUだ。高負荷時にはCPUの動作速度を上昇させるTurbo Boostと呼ばれる機能もあり、通常時は省電力で、処理能力が必要な際にはパフォーマンスを自動的に向上させる。
Core i7-6700Kは、現時点で発表されたばかりの第7世代Coreシリーズの旧世代CPUということになるが、前世代ではメインストリーム向けのハイエンドCPUとして君臨した製品で、その実力は折り紙付きだ。そして、Core i7-6700KはK付きと呼ばれ、オーバークロック(OC)可能なモデルであることを指している。
2つ目の注目点は何と言ってもNVIDIAの最新GPU、それもハイエンドのGeForce GTX 1080をSLI構成で2つ搭載していること。SLIとはScalable Link Interfaceの略で複数のGPUを並列動作させ、描画を行なうことだ。その性能の高さからデスクトップPCではしばしば行なわれているが、排熱や設置容積などの問題からノートPCでは採用例が少ない。
本機に搭載されるGeForce GTX 1080はモバイル向けの製品で、同名のデスクトップ向けの製品とは厳密に言えば異なるものだが、その性能はデスクトップ向けと比較して遜色ないものとメーカーは謡っており、これがデスクトップ向けとモバイル向けに、同名の製品が存在している根拠となっている。
実際、GeForce GTX 1080のスペック上の違いとしては、デスクトップ向けのベースクロックが1,607MHzでモバイル向けが1,556MHzと少し低く設定されているのみで、ブーストクロックは1,733MHzと変わりない。その他の搭載コアの数や搭載メモリとその容量、メモリ速度や帯域においても変更がなく、ほとんど違いがないと言ってよいだろう。
ちなみに、貸し出しを受けた本機では、GPU-Zというユーティリティソフトを利用して確認したところ、ベースクロックが1,582MHzとなっており、微妙にオーバークロックされてデスクトップ向けにより近い仕様になっている。
3つ目は4K解像度(3,840×2,160ドット)の液晶パネルを搭載しているところだ。採用しているパネルは17.3インチとノートPCとしては大型ではあるが、正直な話、通常のPCの利用時には微細過ぎて意味がない。この解像度に合わせてデスクトップを表示させてしまうと、アイコンやエクスプローラーのファイル名などの文字が、小さ過ぎて読めなくなってしまうためだ。
しかしながらゲームのプレイ時にはこの高精細パネルが活きてくる。描画が高精細で行なわれるからだ。たとえば同じサイズの液晶パネルで画面の遠くに敵がいるとしても、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)と4K解像度では見つけやすさが違う。この違いは大きい。普段デスクトップを使う際にはWindowsの設定でアイコンや文字などを大きくしておき(本機のデフォルトではそう設定されていた)、ゲームプレイ時などには4K解像度をフルに使うとよいだろう。
また、本機の液晶パネルはNVIDIAのGeForce GTX 1080の備えるG-SYNCという機能に対応しているのもポイントだ。G-SYNCは簡単に言ってしまうと液晶画面表示のなめらかさを向上させる技術だ。GPUの描画と液晶表示のタイミングを同期させてカクつきやテアリングと呼ばれるコマ送り現象や表示ずれを抑えることができる。GPUの描画能力が足りているようであれば、一定の描画能力をたもち、電力的にも処理能力的にも余裕を持って動作する仕組だ。G-SYNCの使用にはG-SYNC対応のGPUと液晶パネルがセットであることが要求されるが本機ではその要求が満たされている。
メモリは最上位のNEXTGEAR-NOTE i71110PA1で16GBモジュールが4枚、合計で64GBが搭載されている。ほか2機種では8GBモジュールの4枚構成で32GBだ。32GBでも十分と言えば十分だが、64GBも搭載されていれば、メモリを大量に消費する、マルチメディア編集やVR(Virtual Reality)機器の利用や開発でも快適に利用できるだろう。
システムストレージには、上位2機種でPCI Express 3.0 x4対応(NVMe接続)のM.2 SSDが採用されている。下位機種はSerial ATA 6Gbps接続のSSDだ。現在、M.2 SSDには大きく分けてNVMeとSerial ATA接続のものがある。Serial ATAは以前からある通信方式をM.2スロットで利用しているものだが、NVMeはPCI Express上で、より高速な通信を行なうためのNVMe通信方式を採用したものだ。NVMeのほうが圧倒的に高速なデータのやり取りが可能になるが、現在その価格の高さがネックになっている。そのNVMe接続SSDの中でも最速クラスのSamsung SM961 M.2 SSDが最上位機種のNEXTGEAR-NOTE i71110PA1には1TB、一つ下位の機種では512GBも搭載されている。また、データ用に2.5インチHDDも用意されているため、よっぽどの大容量データを扱わない限り、心配は無用だろう。
通信機能も豊富。有線LANは2つ搭載されており、いずれもゲーマーご用達のKiller E2400を採用したもの。当然のことながら、最新規格の無線LAN IEEE802.11acにも対応する。最上位機種では、最大867Mbpsに対応するIntel Dual Band Wireless-AC 8260を搭載する。ほか省電力機能の強化されたBluetooth 4.2も搭載済みなため、Bluetooth用の通信デバイスを用意しなくてもBluetooth対応のマウスやキーボード、携帯機器などを接続することができる。
ゲーミングPCとしてのNEXTGEAR-NOTE i71110PA1
ではここからは主に画像を見ながら、「NEXTGEAR-NOTE i71110PA1」を紹介していこう。
以上のように、スペック表には載せなかったものやスペック表に現われないような部分で見ていくと、「NEXTGEAR-NOTE i71110PA1」の完成度の高さをうかがい知ることができる。スペックで紹介した高性能な個々のパーツのほか、搭載した装備やソフトウェアなど、ゲーマー向けの機能をおさえつつ、高音質にもこだわるなど、ハード、ソフトともに高い次元で完成されたオールインワンノートPCということがわかるだろう。
ベンチマークテストを行なう
さて、ここからは実際にベンチマークソフトなどを動かし、このモンスターマシンの実力を見ていくとしよう。筆者としては仕様を考えると、その結果に期待せざるを得ない。
ベンチマークはPCMark 8や3DMarkなどの定番もののほか、実際のゲームやゲーム用に用意されたベンチマークソフトを使って行なっている。PCMark 8や3DMarkなどのベンチマークソフトを使ったことがないのなら、それらの結果として出ている数値を見てもピンと来ないかもしれない。ベンチマークソフトは比較する対象が頭にないと、数値単体で見てもどれくらいの性能かわかりにくいためだ。
そんなときには、数値だけを見ておき、このスペックであればこれくらいの結果が出るということだけ覚えておけば、ほかの記事などを読んだときに役に立つだろう。とくに記載のないものについてはデフォルトの設定でテストを行なっている。本機には4K解像度のパネルが搭載されているが、ほとんどの3D系ベンチマークの解像度はフルHDで行なわれることに留意してほしい。また、本機はデフォルトでG-SYNCという機能が有効になっていたが、そのままだとベンチ結果に影響をおよぼし、性能に応じた結果が出なくなってしまうため、無効にしている点にも注意してほしい。
PCMark 8
PCMark 8はFuturemarkのベンチマークソフトで、バランスも含めたPC全体のパフォーマンスを見るための定番中の定番ソフトだ。このベンチマークソフトでは、GPUがSLI構成の本機でも、CPUパワーやメモリ、ストレージ速度など、バランスが取れていなければよい結果は出ない。筆者としては、3,500~4,000を超えればバランスの取れたハイエンドPCと考えてよいと思っているので、結果4,428ポイントはかなりの高得点だ。ベンチ結果にあるリンクでは、テストの詳細な内容も確認できるので、興味がある方はそちらも参照していただけるとよいだろう。
PCMark 8 | |
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測定数値 | 4,428 |
3DMark
3DMarkもPCMark 8同様、Futuremarkのベンチマークソフトだが、こちらは主に3D性能、すなわちゲームに関するパフォーマンスを見るためのものだ。PCMark 8と同じように、こちらも鉄板の定番ベンチマークソフトになっている。3DMarkはリリースされてから結構な歳月が経過しているため、少しずつアップデートを繰り返しながら提供されており、最近になってDirectX 12に対応したハイエンドゲーミングPC向けのTime Spyというベンチマークが新たに追加された。
ここでは、今となってはそうではなくなってしまったが、以前から用意されているハイエンドゲーミングPC向けのFire Strikeと合わせてテストしている。結果はTime Spyで6,386ポイント、Fire Strikeで16,910ポイントだ。これは、デスクトップ向けのハイエンドゲーミングPCの実力を凌駕する数値で、さすがモンスターマシンといったところ。こちらも詳細なテスト結果についてが、リンク先にあるので興味がある方は確認してほしい。
3DMark(Time Spy) | 3DMark(Fire Strike) | |
---|---|---|
測定数値 | 6,386 | 16,910 |
Unigine Valley Benchmark 1.0
Unigineが実際にオープンワールドのゲーム用に開発しているプログラムを流用したベンチマークソフトがValley Benchmarkだ。ゲーム用に開発しているということで、実際のゲーム環境に近い負荷をPCにかけることができ、その結果をフレームレート(1秒間に行なえる描画回数、単位はfps)で表わすことができる。結果は102.5fpsとなっておりかなりの高速描画が可能だ。フレームレートは、動きの激しいアクションゲームの場合、60fps以上が推奨されている。102.5fpsというのがいかに優れた数値かわかるだろう。
Unigine Valley Benchmark 1.0(Extreme HD) | |
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測定数値 | 102.5fps |
CINEBENCH R15
CHINEBENCHは3D CG作成用のソフトウェアを流用したベンチマークソフトで、CPU性能を見るのに特化したもの。3D CG作成時のレンダリングという処理をどれくらいの速度で行なえるかを計測し、それを数値化することができる。結果はマルチコア、マルチスレッドをフルに利用したCPUというテストが862、シングルコア、シングルスレッドで計測を行なうCPU(Single Core)が178であった。本機には、デスクトップ向けのCPUが搭載されているため、結果としてはモバイル向けのCPUでは出ないようなハイスコア。同CPUを搭載したデスクトップPCと同等の数値だ。ノートPCという形状でも性能低下は認められない。
テスト項目 | 測定結果 |
---|---|
CPU | 862 |
CPU(シングルコア) | 178 |
CrystalDiskMark 5.2.0
CrystalDiskMarkはPCに搭載されているストレージの性能を見るためのベンチマークソフトだ。本機にはOSのインストールされたシステムストレージのSSDと、データなどを保存するための大容量HDDが搭載されているので、この2つに対してテストを行なった。
SSDのSequential Read(Q32T1)の結果は3,481MB/sと驚異的な数値。PCI Express 3.0 x4のNVMe接続と、それに対応したM.2 SSDの採用で、3,500MB/s近い値を叩き出した。HDDに関しては特筆するほどではないものの、仕様上で5,400rpmとありながら、SequentialのRead、Writeともに130MB/sを超えており、2.5インチHDDとしては高速なタイプを採用していると言ってよいだろう。5,400rpmでもこの速度が出るということはプラッタサイズの大きなHDDを採用していると考えられる。
「バトルフィールド 4」
ここからは実際のゲームやゲーム用に用意されたベンチマークソフトを使っていこう。まずは世界的に大ヒットしたFPS「バトルフィールド 4」だ。「バトルフィールド」シリーズにはすでに最新の「バトルフィールド 1」(1となっているが、現時点での最新タイトル)があるのだが、ベンチマークに適してはいないため、筆者は「バトルフィールド 4」を使っている。
「バトルフィールド 4」でもかなりの高負荷がかかるのだが、本機のスペックでは、フルHDの場合、すでに性能の頭打ちに近付いてきているようなので、フルHDのほか、本機に搭載されている4Kディスプレイの解像度に合わせたテストも行なった。また、解像度のほか、画質によって負荷を調整できるプリセットも用意されているので、こちらもあわせてテストしている。
ベンチマークは、キャンペーンのTASHGARを開始し、主人公たちが車で移動しているシーンでの1分間、平均フレームレートを計測するFrapsで行なった。結果を見ると、フルHDでは最高設定でも140fpsを超えている。4K解像度にしても最高設定で50.617fpsとまずまずの結果だ。60fpsを切っているため、快適とは言い難いが、プレイ不可とまでは言えない。高設定では70fpsを超えているので、気になるのなら1つ設定を落としてプレイするといった方法もとれそうだ。「バトルフィールド 4」でこの結果を出せるのであれば、4K解像度で、現行の3Dゲームのほとんどをプレイできると言ってよいだろう。
【4K】
最高 | 高 | 中 |
---|---|---|
50.617fps | 74.333fps | 106.917fps |
【フルHD】
最高 | 高 | 中 |
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146.667fps | 194.167fps | 199.967fps |
「『ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド』ベンチマーク」
「ファイナルファンタジーXIV」も人気の国産MMORPGで世界的にファンの多いゲームだ。プレイ前に適切な環境かどうかをテストできるベンチマークソフトも用意されており、今回のテストではそれを利用している。こちらも解像度設定を4K、フルHDそれぞれで、負荷をコントロールするプリセットを調整し、テストを行なった。結果は、4Kの最高品質でのみ7,000ポイントを切って「とても快適」となった。このベンチマークソフトでは7,000ポイント以上の結果で「非常に快適」という評価が行なわれるようになっており、僅差でそれを逃した形だが、それでもその性能の高さがわかるだろう。いずれにしても、4K解像度で最高品質設定にしても、ゲームプレイに支障はないという結果になっている。
最高品質 | 最高品質(DirectX 9相当) |
---|---|
6,883 | 9,963 |
とても快適 | 非常に快適 |
最高品質 | 最高品質(DirectX 9相当) |
---|---|
18,544 | 21,069 |
非常に快適 | 非常に快適 |
OCを利用したベンチマーク
さて、次に本機に用意されたOC機能を使ってベンチマークを行なってみよう。設定はCPUが全コア45倍、GPUを2つともコアの増分100MHzとした。この設定はいずれも用意されたソフトウェアで行なうことのできる最高設定だ。本機は貸出機ということで、前述の設定と合わせ、ファンの速度も最高まで上げている。テストはPCMark 8と3DMark、CINEBENCH、「バトルフィールド 4」、「ファイナルファンタジーXIV」を利用して行なった。
PCMark 8
結果は4,596ポイント。誤差範囲とは取れない有意なポイントアップは見られたが、OCはそれほど結果に大きな影響はおよぼしていないようだ。「PCMark 8」では、PC全体のバランスを見るため、CPUとGPUが多少パフォーマンスアップしても、この程度の数値の上昇しか見られないものと思われる。
PCMark 8 | |
---|---|
測定数値 | 4,596 |
3DMark
OCの結果、Time Spyで6,799ポイントという数値を得られた。デフォルトで6,386ポイントだったことを考えると、約6%のポイントアップだ。Fire Strikeでは約1,000ポイントのスコアアップで、こちらも約6%のパフォーマンスの向上が見受けられる。
3DMark(Time Spy) | 3DMark(Fire Strike) | |
---|---|---|
測定数値 | 6,799 | 17,908 |
CINEBENCH R15
CPUの結果は946ポイントと、約10%の性能向上が見て取れる。CPU(Single Core)でも16ポイントと約9%のパフォーマンスアップだ。
テスト項目 | 測定結果 |
---|---|
CPU | 946 |
CPU(シングルコア) | 194 |
「バトルフィールド 4」
このテストではOCによる大きな変化は見られず、4Kの最高設定で51.917fpsという結果になった。OCの効果は「バトルフィールド 4」には表われにくいようだ。
【4K】
最高 | 高 | 中 |
---|---|---|
51.917fps | 76.133fps | 110.5fps |
「『ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド』ベンチマーク」
「ファイナルファンタジーXIV」のベンチマークでも数値的な意味では200ポイントほどの向上しか見られず、それほど有意なものではない。しかしながら7,000を上回ることによって評価はとても快適から非常に快適になったため、現状行なえる本ベンチマークソフトによるテストでは、すべての設定で最高の評価が出たことになる。
【4K】 | 【フルHD】 |
---|---|
7,090 | 19,693 |
非常に快適 | 非常に快適 |
さて、一通りOC時のベンチ結果を見てきたが、上記のスコアの上昇値だけを見ると、OCが読む人によっては意味もあり、そうでないと感じる方もいるだろう。実際のOC時には、安定動作していたものの、(筆者が)破損を懸念したためファンの回転速度を最大にしてテストを行なっている。このため、騒音が大きく、ヘッドフォンを着用しなければ、事実上プレイに支障が出るとも感じた。
とはいえ、これほど簡単にOCを楽しめるのは用意されたOCユーティリティのおかげだ。ちょっとした性能アップを、PCの破損という危険にさらされることなく簡単に行なうことができる。OC未経験のユーザーにとっては大きな魅力として映るだろう。これも、デスクトップ向けのKナンバーCPUを搭載している本機の強みの1つだ。
ガチの3Dゲーマーだけでなく、VR関連でも活躍できる最高性能の移動要塞
「NEXTGEAR-NOTE i71110PA1」は、仕様だけでも見て取れるように、現行最強のゲーミングノートPCだ。デスクトップ向けのCPUにGeForce GTX 1080をSLI構成で搭載するというモンスターマシンは、現行のノートPCにおいて、本機以外にはほとんどないという圧倒的な実力を有している。ベンチマーク結果を見ても分かるとおり、ゲームをプレイするには十分過ぎる環境で、ガチの3Dゲーマーにもお勧めできる逸品だ。ハイエンドのゲーム用PCが欲しいけど、置く場所がと考えているゲーマーにはぴったりのマシンと言える。
また、デスクトップと違い移動が可能という点も大きい。重量やサイズを考えるとホイホイ持ち歩けるものでもないが、デスクトップPCと比較すればそれは容易だ。これは前述したVRの開発やVRを使ったデモなどでも活躍できることを意味している。
「NEXTGEAR-NOTE i71110PA1」は、ガチの3Dゲーマーだけではなく、VR開発者やVRのデモやプレゼンなどを考えるビジネスパーソンにもお勧めしたい、究極のモンスターゲーミングノートPCだ。