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「ストリートファイターV RAGEマスターリーグ 玄武杯」決勝トーナメント観戦レポート

総勢128名のファイターが秋葉原に集結! その決勝の模様をお届け

5月28日開催

会場:e-Sports SQUARE AKIHABARA

 5月28日、秋葉原にある「e-Sports SQUARE AKIHABARA」にて、「ストリートファイターV」の1DAYトーナメント「RAGEマスターリーグ 玄武杯」が実施された。このトーナメントはCyberZ主催・マウスコンピューター協賛によるもので、当日は128名の猛者が激戦を繰り広げた。今回はこの決勝トーナメントの模様をお届けしていこう。

「RAGE」とは?

今回の「RAGE」のモチーフとなった玄武。青龍、白虎、朱雀をモチーフとした大会も今後実施されていくとのこと
実況を務めたせんとす氏
カプコンの杉山晃一プロデューサー(左)と重野龍一ディレクター(右)

 今回の大会名にも冠されている「RAGE」とは、CyberZが運営するe-Sports大会の総称のこと。今回の「RAGEマスターリーグ 玄武杯」はその大会の1つであり、これに入賞すると、今後実施予定の「RAGE」大型大会への出場権を獲得できる。記念すべき第1回である今回は「玄武杯」となっているが、以降も四聖獣をモチーフとした大会運営が実施される予定となっている。ちなみに、本大会における実況にはせんとす氏、解説にはカプコンの杉山晃一プロデューサー、重野龍一ディレクター両氏を迎えての進行となった。

 また、「RAGEマスターリーグ 玄武杯」においては、協賛社であるマウスコンピューターから発売される国内初の「ストリートファイターV」推奨パソコンが使用されている。こちらについては、決勝戦前にマウスコンピューター コンシューママーケティング室 室長である杉澤達也氏が登壇し、そのコンセプトや製品詳細などを説明した。

 さらに、今回は特別な演出として、ライブペインティングアーティストのGRAPE BRAIN レイジ氏が来場。当日は予選開催時間から会場入りし、その場で「ストリートファイターV」にちなんだ絵を完成させるというパフォーマンスも行なわれ、会場を沸かせていた。

マウスコンピューター コンシューママーケティング室 室長の杉澤達也氏
「ストリートファイターV」推奨パソコンの発表も行なわれた
ライブペインティングアーティストのGRAPE BRAIN レイジ氏
朝からキャンバスに向かっていたというレイジ氏が、最後の仕上げを壇上で行なった

白熱した展開となった決勝トーナメント、その勝者は!?

大会ルールと決勝トーナメント表

 今回の決勝トーナメントは、128名による予選参加者のなかから勝ち上がってきた精鋭8名によって争われた。キャラクターで言えば安定して上位に入ると思われていたリュウや春麗の姿はなく、ベガ×2、ダルシム、ララ、アレックス、ナッシュ、ザンギエフ、キャミィという、いかにも「何が起こるかわからない」感のあるトーナメントらしい構成。

 プレーヤーとして見ると「ストリートファイターV」のネット対戦でも上位陣の「なない」選手、「katsuaki」選手、「立川」選手、「yukadon」選手らと、国内外の大会でもおなじみの強豪「金デヴ」選手、「ストーム久保」選手、「itazan」選手、「かずのこ」選手というそうそうたる顔ぶれとなった。

 なお、予選においては「ネモ」選手や「ハイタニ」選手、「だしお」選手ほか多数の有名選手たちも名を連ねていたが、今回は残念ながら勝ち上がることができていない。つまりはそれだけレベルが高い戦いだったということだろう。

 決勝のルールはシングルイリミネーション方式で、先に3勝をしたプレーヤーの勝利。また、使用できるキャラクターは申請時に登録した1キャラクター固定という形での進行となった。

決勝1回戦第1試合/なない(ベガ) vs 立川(ダルシム)

 予選で1度、立川選手(ダルシム)に勝利しているなない選手(ベガ)と、一方で強豪であるえいた選手とハイタニ選手を下して決勝へと駒を進めた立川選手の勝負。直前のコメントでは、立川選手が「ベガ戦はすごくキツい」ということを述べていたという情報もあり、そこをどう対処していくのかが見どころとなった。

 最初の注目ポイントは第1試合の開幕から訪れた。スタートと同時に前ダッシュから立ち強キックでクラッシュカウンターを狙うベガ。これが見事にハマり、いきなりのコンボからさらには起き上がりに当て投げまでを決め、一気にダルシムは画面端へ追い詰められる。そこからダルシムも投げをからめた反撃を行なったものの、ベガの起き上がりに重ねるつもりのヨガゲイルをミスしてしまい、ただのジャンプ攻撃に。そこをベガにきっちりとコンボを決められ、その後もベガが押しつづけてあっという間にベガが1ラウンド先取する。

 2ラウンドはダルシムがトリッキーな動きでベガをほぼ封じ、ワンチャンスをつかんでコンボがらみのクリティカルアーツで勝利目前、というところでベガが反撃開始。サイコインフェルノをガードさせてからのVトリガー発動、そしてダッシュして投げることでダルシムを画面端に追い詰め、そこからの連続技2回でダルシムをスタンに追い込み、まさかの逆転勝ちとなった。

 つづく2戦目、3戦目もダルシムがいい形で試合を運ぶ場面はあったが、それでも1本取るまでが限界でベガを圧倒することはかなわず。結局は3戦ストレートでなない選手が勝利を収め、準決勝へ進出することとなった。

この試合でなない選手(ベガ)がよく仕掛けていた、ダルシムの投げスカリを誘ってからの連続技による攻撃。起き上がり直後の投げと対になる攻撃の選択肢だ

決勝1回戦第2試合/katsuaki(ベガ) vs 金デヴ(ララ)

 ベテランである金デヴ選手(ララ)に対して、katsuaki選手(ベガ)がどう戦っていくかが注目のこの試合だったが、立ち上がりはベガが空対空、連係、連続技と要所をうまく決め1本を先取。その動きにもよどみがなく、これはkatsuaki選手の進出もあるかと思わせた。

 しかし、2ラウンドは金デヴ選手が終始ペースをつかむ展開に。サンダークラップによるけん制とララお得意の打撃段による連係、そしてジャンプ攻撃をも交えたラッシュでベガを圧倒し、1本を取り返す。つづく3ラウンドはお互いじりじりと体力を減らしながらの接戦となったが、終盤やや体力をリードした形の金デヴ選手がジャンプ弱キックからの攻撃を巧みに使い勝利。

 2戦目ももつれるかと思われたが、金デヴ選手が早めに勝負を仕掛け、しゃがみ中キックからのボルトチャージやVスキル→サンセットホイールといった流れでダメージを与えていく。さらにはサンダークラップを見せて相手の動きを制限しつつジャンプしたところにボルトチャージを仕掛けたり、近場では投げを狙ったりと、やりたい放題といった感じでベガを完封。3戦目は最初にベガが1本を取ったものの、残りの2本をララが取り、3-0で金デヴ選手が準決勝に駒を進めた。

起き上がりにEXサンダークラップを見せておき、相手の動きを制限。このときは、ベガがサンダークラップを嫌ってバックジャンプしたところにうまく強・ボルトチャージを決めていた

決勝1回戦第3試合/ストーム久保(アレックス) vs yukadon(ナッシュ)

 大会全体で見てもめずらしい、アレックス使いであるストーム久保選手。自身は強豪と言ってもいいほどの腕前であるにもかかわらず、試合直前に配信上で自ら「助けて」とコメントを出すなど弱気を見せる。もっとも、対するyukadon選手が国内トップクラスのナッシュ使いであるのだからうなずける話だ。

 初戦はアレックスがソニックブーム読みのフライングクロスチョップからのコンボ、さらにはつづけてパワーボムを決めるといった豪快な技の流れでナッシュを圧倒。画面端へと追い込んでからはナッシュの動きを押さえるようにうまくしゃがみ中パンチを当てたり、反撃してきたナッシュの技のスキに連続技をねじ込んでダメージを奪い1本を獲得。弱気を感じさせないプレイで会場を盛り上げた。

 2ラウンドではナッシュがクリティカルアーツがらみのコンボを決めるなどで逆にアレックスを圧倒し1本を取り返す。そうして迎えた3ラウンド、お互いが攻撃を当てる乱打戦となったが、ダウンしたところにトドメを刺そうと投げを仕掛けたアレックスに対し、ナッシュはEXソニックサイズで迎撃してフィニッシュ。1戦目はyukadon選手が読み勝った形で終了した。

 2戦目は手堅い立ち回りを見せたナッシュがアレックスに1本も与えずまたもyukadon選手の勝利。あとのないストーム久保選手は、第3戦の1ラウンドを意地で奪取。しかし反撃もここまでで、つづく2本はナッシュが取りyukadon選手が3-0で勝利となった。

初戦最後の攻防で、ナッシュの起き上がりに仕掛けたアレックスの投げ重ねに対し、ナッシュは投げ無敵のあるEXソニックサイズで対応し勝利。アレックスが打撃だったなら負けている状況でのこの行動にyukadon選手の強さが見えた
3戦目、アレックスの起き上がりに対して撃たれたソニックブームに対し、リバーサルのEXヘッドクラッシュで反撃を狙ったアレックス。しかしこのソニックブームが誘い技となっていて、逆にアレックスの着地をナッシュがクリティカルアーツで迎撃する形となった

決勝1回戦第4試合/itazan(ザンギエフ) vs かずのこ(キャミィ)

 対戦格闘ゲームの大会ではおなじみの両者による戦い。キャラクターの体力的な部分ではザンギエフ側が有利ではあるが、立ち回りの部分においてキャミィに分があるというところで、お互いがどのような戦法を見せるかに注目が集まる。

 ワンチャンスを狙って基本技を積極的に振っていくザンギエフに対して、キャミィは一定以上の間合いを離しつつ技の空振りにカウンターを狙うという形で試合は展開。キャミィはザンギエフの技が出きった先端を狙うような形で立ち中パンチの空振りを織り交ぜていくが、これは空振りにスパイラルアローを仕込むという戦術で、ザンギエフの技をツブしたときのみ連続技が成立するというもの。もちろんそれだけで勝てるわけではないが、技を当てていきたいザンギエフにとっては嫌な戦法となっている。

 さらにはザンギエフの投げ技がスカったところにきっちりと連続技を決めたり、先述の地上戦で技を出し控え気味になったザンギエフに逆に投げを仕掛けていくなど多彩な動きを見せ、1戦目はかずのこ選手が勝利。

 これを受け、2戦目はザンギエフがキャミィの仕掛けるけん制を逆にスカしてスクリューパイルドライバーを決めたり、さらにはキャミィにダウンを奪われても、起き上がりに積極的にEXスクリューパイルドライバーを放つなど、攻撃力の大きな技でリードを奪いitazan選手が勝利。

 まさに達人同士といった一進一退の攻防が多い展開となったが、3戦目、4戦目を冷静に立ち回ったキャミィが自分のペースをほとんど崩されることなく勝利し、かずのこ選手が準決勝へと進んだ。

通常は当たらない距離で振っているように見えるキャミィの立ち中パンチだが、これにはスパイラルアローやVトリガーが仕込まれていて、ヒット時のみ連続技へと移行でき、ダウンも奪える。かずのこ選手はこれを見せながら地上戦を有利に運びつつ、それ以外の部分でもスキのない立ち回りを見せていた

準決勝第1試合/なない(ベガ) vs 金デヴ(ララ)

 お互いが3-0で試合を進めてきた者同士の対決。「ベガ対策はできている」と語っていた金デヴ選手のララに対して、なない選手のベガがどこまで戦えるかという部分に注目が集まる。

 始まってみれば、言葉どおりララがベガを押していく展開に。立ち中パンチやしゃがみ中キックからのキャンセルコンボ、あるいはいったん離れてからまた接近するといった緩急激しいラッシュにベガがほんろうされ、試合はほぼララペースのまま金デヴ選手が2戦目までをストレートに獲得。3戦目にはベガが1本を取れたもののララ優勢の流れを断ち切ることができず、ここもまた3-0で金デヴ選手の勝利となった。

ひとたびララに画面端に追い込まれると、ベガとしては脱出する手立てがなかなかない。また、ララにはコマンド投げがあるため、そのプレッシャーから抜けようともがくことで結局ララの技を食らい、悪循環となってしまうパターンが多かった
金デヴ選手の攻めのバリエーションはとにかく豊富。起点となるジャンプ攻撃やしゃがみ中キックなどを相手に技をガードさせたあとは、距離に応じてつぎの基本技やVスキルで間合いを調整しつつ、ときおりサンダークラップも出しては延々と攻めを継続していく

準決勝第2試合/yukadon(ナッシュ) vs かずのこ(キャミィ)

 ネット対戦においてつねにランキング上位を保持しているyukadon選手と、国内外の大会で実績を積んでいるかずのこ選手という大物同士の戦い。キャミィ側は間合いを図りつつ相手の技に対する差し返しを狙ったり、フーリガンコンビネーションやジャンプ直後からのキャノンストライクから連続技を狙っていく。一方でナッシュは不用意なソニックブームは撃たず、前後のダッシュでこちらも間合いを調整しながらしゃがみ中パンチやニーバズーカから連係、連続技を狙っていくという試合展開に。

 1戦目、お互いが1本ずつを取ってからの3ラウンドで、キャミィ側が体力に若干余裕を残しながらナッシュを倒す直前まで追い詰めダウンを奪う。ここで無理に攻めることを避けたキャミイが垂直ジャンプをしたのに反応したのか、ナッシュがVトリガーのソニックムーブ・ブリッツエアからのジャンプ強キックでキャミィを空中ダウンにし、クリティカルアーツで追撃! この一連の動きに会場もどよめいたが、キャミィの体力がギリギリ残り、そのまま起き上がりの攻防へ。ナッシュはキャミィに密着後、起き上がりの技を読んでのバックステップを行なったが、そこにキャミィのキャノンスパイクがヒットしてナッシュを撃破、かずのこ選手が先制した。

 いきなり熱い展開からの2戦目だったが、またもや熱いシーンが待ち受けていた。ナッシュが1ラウンド先制してからの2ラウンド中盤において、キャミィのキャノンスパイクが空振りしたところへナッシュの強烈なコンボが炸裂し、キャミィはピンチに陥る。そこをフォローしようとキャミィはVトリガーを発動させ、スパイラルアローを単発で使ったもののこれはあえなくガードされてしまう。そこに反撃のコンボを叩き込んだナッシュだったが、ミスによりキャミィのガードが間に合ったことで必殺技は空振り。キャミィはそこを逃さず最大コンボでスパイラルアローまで当て、さらにクリティカルアーツでも追撃。あわや終了かと思われたナッシュだったが、体力0ドットながらも持ちこたえる。しかし、最後はフーリガンコンビネーションからのキャノンストライクに手を出してしまい、2ラウンドはキャミィが奪取した。つづく3ラウンドはナッシュが勝利し、2戦目はyukadon選手が獲得。

 3戦目はややアグレッシブな攻め方をするキャミィだったが、ダウンを奪われたあとの強気のキャノンスパイクがガードされ、手痛いダメージを負うなどしてナッシュにリードされてしまう。結局ここもyukadon選手が制し、4戦目へ。1ラウンド終盤でナッシュが放ったソニックブームに対し、アクセルスピンナックルで回避しつつ攻撃を狙うキャミィだったが、これは見切られEXソニックサイズからのコンボでトドメを刺されてしまう。

 yukadon選手のリーチがかかった2ラウンド終盤、今度はソニックブームをジャンプで回避し、そのままキャノンストライクを狙うキャミィに対し、ナッシュがクリティカルアーツで迎撃。キャミィはこれに耐える体力を残しておらず、ナッシュが勝利したことでyukadon選手が決勝進出となった。

相手がフルゲージであることをから、ダウンから起き上がりに直接攻撃することを避けて垂直ジャンプをするキャミィだったが、そこでナッシュがVトリガー発動。直後のナッシュのジャンプ強キックのキャミィ撃墜からクリティカルアーツまで決めるという超反応からの全力コンボに会場もどよめく

3位決定戦/なない(ベガ) vs かずのこ(キャミィ)

 決勝戦の前に、準決勝で敗退となったなない、かずのこ両選手による3位決定戦が実施された。1戦目の1ラウンドから全開で動くキャミィに対し、ベガは手をことごとくツブされて攻めあぐね、ラウンドを落としてしまう。さらに、2ラウンドは終盤まで優勢だったベガだったが、体力残りわずかなキャミィに対し今ひとつ効果的に動けず、1回キャミィに投げられたところから一気に崩れてキャミィが逆転するという展開に。つづく2戦、3戦もキャミィがラウンドを落とすことなく勝利し、かずのこ選手が3位に輝いた。

地上戦、対空処理などキャミィ側がかなり安定した動きでの試合運びだったのが印象的。試合後はかずのこ選手から「ベガ戦はかなり研究していたので落ち着いて戦えた」とのコメントも

決勝戦/金デヴ(ララ) vs yukadon(ナッシュ)

 決勝戦は、決勝トーナメントを無敗で上がってきた金デヴ選手と、優勝候補たるかずのこ選手を撃破して勝ち上がってきたyukadon選手という、どちらが勝っても不思議ではない両名による対戦となった。

 試合は両者がそれぞれの持ち味をいかんなく発揮する展開に。1戦目はナッシュがララのラッシュに苦しむシーンもあったが、それでも地上戦をうまく立ち回りながらしゃがみ中パンチからの連係で地道にダメージを与えていく。ララがコマンド投げを狙ってくるポイントではジャンプでうまくかわし、そこに反撃のコンボを入れる形などもうまく作っていき、yukadon選手がまず1勝。転じて2戦目はララがうまくまとわりつき、空対空もしっかりとこなして2ラウンド連取し、金デヴ選手も1勝を上げる。

 3戦目の1ラウンドはお互い決定的なコンボなどないまま終盤を迎えたが、最後はララお得意のまとわりつきがうまくハマり、ナッシュがララの打撃を食らう形で終了。2ラウンドではナッシュが決勝トーナメントですでに何度か見せていた、ソニックブームをジャンプで避けた相手にクリティカルアーツを当てるという連係がうまく決まる。ナッシュが体力を大幅リードしたままララを倒し、勝負は3ラウンドへ。ここも終盤までじりじりとした戦いだったが、ナッシュがソニックブームからのソニックムーブ・ハイドを見せてララの投げを誘ったところにクリティカルアーツがらみのコンボを決め、ララの体力をほぼゼロに。最後は若干もつれたが、ナッシュのしゃがみ弱パンチがララにヒットし、yukadon選手が3戦目もゲットした。

 yukadon選手にリーチがかかった4戦目は、1ラウンドをナッシュ、2ラウンドをララが取り、勝負は運命の3ラウンドへ。ここもじりじりとした展開ではあったが、中盤、ララが体力残り半分、ナッシュが残り6割程度になったところで試合が動く。ララがジャンプ中キックからのコンボをナッシュに決めたあと、ターゲットコンボをガードされるも勝負とばかりにVトリガーを発動。その後連係をはさんでから立ち中パンチ→しゃがみ中パンチ→EXサンダークラップの連係を当てに行ったが、これをナッシュがソニックムーブ・スティールエアでララの背後に脱出。それと同時にクリティカルアーツがらみのコンボを決め、さらには中段攻撃まで当てたがこれでも倒しきれず、ここでララが反撃に。最後はララがEXサンダークラップでナッシュにけん制をかけつつジャンプしたところをナッシュが見事なジャンプ弱キックによる空対空を決め、ナッシュが勝利。こうしてyukadon選手が優勝を果たした。

ララの投げるポイントを一点読みし、ジャンプで回避してからの反撃が見事
サンダークラップを見せておき、渾身の連係を仕掛けようとしたララにナッシュのジャンプ弱キックがさく裂。最適な技選択と反応の速さによるフィニッシュで会場も大いに盛り上がった

 試合後には表彰式が行なわれ、上位入賞を果たしたそれぞれのプレーヤーに賞品と賞金の目録が手渡された。また、サプライズとして、優勝者のyukadon選手にはゲーム内のキャラクターが使える「玄武杯」オリジナルコスチュームと称号も付与された。最後に優勝者のyukadon氏にコメントを求めたところ「コツコツとがんばってきた結果が出た。いつも通りの力が出せてよかった」とうれしそうに語っていた。参加された選手の皆様、お疲れ様でした!

左から、4位のなない選手、3位のかずのこ選手、1位のyukadon選手、2位の金デヴ選手

(泊 裕一郎)